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< じゃぁ、またね >

 先週は寂しいって気持ちが身体中、ぱんぱんに膨らんで、なんだか暗い調子になってしまった。
 不思議だよ。絶対的にあたしを愛してくれる息子がいて、いつのまにかいい歳にもなって、男なんていくら代わってもぜんぜんへっちゃら、
「失って惜しい男はいないわ」
 などと捨て台詞も吐けるようになったこのあたしが、今回、みんなとお別れするのがこんなに寂しいなんて。
 そうそう、前回のブログを読んだ友人から電話がかかってきたんだ。
「おまえはどこまでファンに甘えるのだ」だって。
 そうかもね。あたしのブログは愚痴が八割、自慢が二割。すっげぇ甘えた日記を書いているなと、改めてブログを読み直して思ったよ。喧嘩は買いまくるしさ。
 ふざけた女だと自分でも思う。
 コメンテーターなんかして偉そうに意見をいったりなんかしてるけど、始終あやふやな感情に揺さぶられている。
 講演だって、そう。台の上に立って話すのはあたしじゃないだろ、っていつも思ってる。この会場の中で、いちばん怪しい人物は確実に自分に違いないと。
 高校もろくすっぽ通っていない。長くつづいた仕事は、水商売と作家だけ。
 知識がないから、クイズに出ればビリッケツ。家族や親戚から、恥をかかすなっていわれるておる。
 じゃあ、なんで仕事をこなしていけるのかと考えたら、ひとつしか思いつかなかった。
 勘の良さだろう。
 私生活ではこの勘の良さが仇となったりもするが。
 数年前、当時つき合っている彼氏ときゅうに連絡が取りたくなった。でも携帯が繋がらない。ふと、都内のホテルの名前が脳裏に浮かんだ。不思議に思い面白半分で電話を入れてみた。するとそこにいた、そいつは。九州に出張にいっていたはずなのに。
 悲しい勘の良さだ。勘が良くて助かるのは、仕事においてだけだ。
 ……でも、それってどうなの? 唯一の長所が、勘の良さって。二択のクイズを当てる才能みたいな。誉められたもんじゃない。
 ちょっと前に流行った成分解析という占いで、室井佑月という名を調べてみたら、
 
室井佑月の68%は魔法で出来ています
室井佑月の22%は波動で出来ています
室井佑月の6%は理論で出来ています
室井佑月の4%は言葉で出来ています

 という結果になった。
 よくわからないけど、ふんわりと当たっている感じがする。
 理論と言葉という二つの成分はおいといて(ちゅーかそれが一番大事なんか)、魔法と波動というのは理解できる。
 あたしは、みんながかけてくれた魔法と、みんなが発進している波動でできた女なんじゃないかと思うことがある。
 魔法の力で本を出版し、テレビに出ているんじゃないかと。
 そして、勘の良さを活かし、みんなが「こうであろう、あの女は」という波動を受け止めあたしというものになっているんじゃないかと。
 魔法が解け、みんなの波動をキャッチする力がなくなったら、ただのろくでもない女だ。
 いや、我が儘だし、短気だし、頭悪いし、快楽主義だし、今だって相当なろくでもない女だと思う。
 けど、だからこそ、こんなあたしに出来ることは、なんでもやっていきたいと思う。
 いっとくが万引きとかじゃないからね。
 といっても、それほど力はないからさ。
 あたしを支えてくれるみんなが、みんなを支えてくれるそのまわりの人が、そのまわりの人が大切に思っている人たちが、
 一年間に百回笑うとしたら、それを百一回にしたい。
 十年間に百回不安に思うことがあったら、それを九十九回にしたい。
 ……ちょっと匂うかしら。
 あたしらしくない、あたしにとっては気合いの入った重い告白。こうして書く以上、みんなとの約束だと思うから。苦手としてる。
 前回のブログで、重い発言をするって書いたじゃん。
 仕事の関係者たちが「なにを暴露されるんだろう」って怯えてやんの。
 わりと恐れられているのかしら。こーんなに可愛らしいあたしなのに。見たらわかんだろ。
 迷言や不審な行動の多いあたしだけど、
「しょーもねーなー」
 とあなたが苦笑いしてくれますように。
 願わくば、ずっと、ずっと。
 

2006 09 26 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< さようなら 序章 >

 これを書き上げると本日の仕事はおしまい。秘書の神林と飲みにいこうと思っている。
 神林は酔っぱらうと面倒なので家に帰らない。なら、寂しくないじゃん。
 なんだか、みんなのコメント欄を読んで、寂しくなってしまったわ。
 仕事の一つとしてはじめたブログだったけど、みんなと絶ちがたい繋がりができてしまったように感じて。
 あたし、「さよなら」にいちばん弱いの。
 でも、ごめん。
 契約の関係上、今月一杯なんだ。
 一応、あたしはプロだから、ここだけ特別に無給でということにはいかない。
 誰からか「結局、金かい?」と指摘されたけど、半分当たって、半分外れてるな。
 そりゃあ、あたしは原稿を書く能力や思想を売ってご飯を食べているわけで、というかそれしか能力はないからその方法しかないわけだけど、でも「じゃあ金を稼ぐためだけかい」といわれれば、ちょっと違う。
 ちょっとじゃなく、絶対に違ってる。
 そうそう、身体の具合が悪いんじゃないかと心配してくれている人もいたけれど、ありがとう、今のところ身体はいたって健康よ。
 ただ、長い小説執筆に気持ちを集中させるため、心をずっと淀ませている。
 でもさ、そうすることが自分にとって大事だから。それがあるから、自分を生かしておけるっていうか。
 定期的にどっぷり暗〜い気分に浸るわけ。
そうすっと、きゅうな爆発しないじゃん。
 小説を書くようになって、気分のアップダウンのバランスを取ることを覚えた。それはあたしにとって、すんばらしい宝刀を手に入れたようなこと。それさえ持ってりゃ、なにがあっても生き延びていけるさ、みたいな。
「んじゃ、それがなきゃ、おまえ駄目なんかよ」
 というツッコミが入ることを予測して答えれば、
「そうね、その通り!」
 胸を張って堂々と返事すんぞ。
 あたしを姉さんと呼んで慕ってくれた可愛い子たちがいる。
 ブログを辞めることじゃなく、むしろあたしはそういう子たちに、騙すような真似をして悪かったといいたい。
 いや、騙すつもりなどまったくなかったんだけどね。
 案外、あたしは弱っちい人間なんです。どっちかってーと手下タイプ。下僕タイプってやつ。
 

 次回は最後だし、みんなに甘えてもっと重い告白をすんぞ。覚悟しておいてくれ。

2006 09 18 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< お知らせ >

 9日10日 6時
 
 今月いっぱいで、このブログは閉鎖します。
(過去の記事は読めるようにしておくけど)
 あと数回あるけれど、今までここを読んでいてくれていたみんなに、きゅうに伝えるのもどうかと思って。
 最後だから、なにか質問やコメントがあったらトラックバックしてちょうだい。
 できるだけ返事するから。

2006 09 11 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 人身売買 >

 8月31日15時
 
 作家の板東真砂子さんが、自分の飼い猫を避妊させず、生まれた子猫を「殺している」と日本経済新聞に書いたエッセイに対し、抗議が殺到したらしいね。
 彼女は雌猫を三匹飼っており、子猫が生まれるたび家の隣の崖に放り投げているんだって。
 彼女いわく、
「人は他の生き物に対して、避妊手術を行う権利などない」
「自分の育ててきた猫の『生』の充実を選び、社会に対する責任として子殺しを選択した」
 うーん、彼女のいっていることもわからなくもない。でも、だからといって新しい命を始末する権利はあるんだろうか。
 まあ、そこらへんのことは置いといて(一番重要であると思われるが)、このエッセイのタイトルだ。
 エッセイのタイトルは『子猫殺し』。
 あたしは妙なところで関心してしまった。
 このタイトルはいい。イカす。
 ニュースで話題になっていなくても、日経新聞をとっているなら絶対に読んでいるだろうな、と思った。
 だって、「子猫」に「殺し」だ。
 シンプルでわかりやすく、そして背中がぞくっとするようなタイトルじゃぁありませんか。
 そういえばこのタイトルに似たもので、外国人の作家が書いた小説『赤ん坊を落とす』というのがある。
 あたしはそのタイトルも抜群にいいと思った。おなじような理由から。
 作品の名前であるタイトルって大事だ。けど、あまり考え過ぎちゃいかんのかも。
 妙に懲りすぎたタイトルっていただけない。恥ずかしいよ。
 ……ずいぶん話がズレちまったな。板東さんのエッセイについてだった。
 あたしの女友達、いかず後家やバツイチらは、そろいもそろってその濃ゆい愛情を犬や猫に注いでいるので、この問題に対しかなり熱くなっていた。
 ちょっとうるせー。
 彼女らのいうことはもっともだと思う。けれど、犬や猫に対し自分のことをママという彼女らには少し引いてしまうのも事実。
 その愛情をどうして人間の男にいかせないのだろう。
 先日、こんなことがあった。板東さんの問題で騒いでいる女友達の一人から、すげぇ話しを持ちかけられたのだった。
「うちの弟、消費者金融で首がまわらなくなってさ。はじめは家族で尻ぬぐいしてたんだけど、これ以上はね。……ねえ、あんた、一千万でうちの弟買わない? 馬鹿だけどよくしこんであるから、いわれたことはちゃんとやるよ。結婚するなり、愛人にするなり、家来にするなり。煮ても焼いても良し! しかも、あんたに逆らったらうちの家族みんなで弟を殴りにいってやるアフターフォローつき。どうじゃーっ!」
 マジかよ。
 驚いたけど、面白そうなのでほかの女友達を誘って、弟を彼女の田舎まで見にいった。
 やなで鮎食い放題、温泉つき。ぜんぶ彼女の接待だ。
 でも、結局弟を買う人間はいなかった。
「身体があんなに大きかったら、家に置いとく場所も考えなきゃならないしなぁ」
 あたしはいった。
 ほかの友達は、
「ハンサムだけど、三十歳を越してるのがね。だって、あたしの老後を見てくれなくちゃ」
 接待費まで使い弟を売ろうとした友達はとても悔しそうに、
「五百万ならどうじゃ!」
 あのー。よく考えたら人身売買って法に触れる行為だと思うんですけど。
 犬や猫と違うんだから。板東さんより酷いじゃん。

2006 08 31 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 明るい育児放棄の勧め >

 8月14日17時
 
 ほんとうはもっと早くに原稿をあげていた。あげてはいたんだけど、なんてこったい、秘書の神林がアップするとき消してしまった。で、放心状態に陥っておった。
 こういうこと、一度や二度じゃないとだけいっておこう。
 一度書いた原稿を再び書くのはどんなイヤか。
「こらっ、てめー、またかい!」
 そういってグーで横っ面を殴ってやりたかった。
 回し蹴りをくれたかった。
 いやいや、
「バカヤロー!」
 と怒鳴り、そのままグレて新宿へ飲みにいきたくなった。
 しかし、あたしはしなかった。優しいからではない。ヘビー級の神林は強そうだからでもない。
 夏休みに入った息子の相手をしてもらっているからだ。
 一年間の単身赴任となってから、夢にまでみてしまうぐらい恋いこがれている息子だった。
 だが、毎日毎日、朝昼晩と顔を突き合わせているとね。
 あの男、夜はいつまでも起きているでやんの、朝はやたらと早起きするでやんの、昼寝はいっさいしないでやんの。とにかく寝ないのだ。
 起きている間、ずーっとしゃべってる、ずーっと動いてる。見ているこっちが疲れてまうわ。
 あいつが寝てからじゃないと仕事はできない。おかげであたしは、極度の睡眠不足である。命の危険を感じるほどだ。
(あの男に殺される)
 そう思ったあたしは、緊急手段を取ることにした。
 子供のいない友達の家に、息子と一緒に押し掛けるのだ。そして、自分はさっさと寝てしまう。強い酒を飲んでつぶれるか、友達が止めるのも聞かず睡眠薬を飲んでしまうか。
「お父さんのいない可哀想なユウタくんを、よろしくお願いいたします」
 そう一言いい残して。
 息子には、
「今日、おまえは××家の息子だ。どれだけそこんちの子供になりきれるか、本日はそういうゲームをする」
 と言い聞かせてある。
 嫌われないよう同じ家に何度もいかないのがコツね。
 子供のいない友達が『子供がいるという体験ゲーム』を楽しんでいられるうちはオッケーだろう。
 しかし、前出の神林であるが、息子が懐いているのをいいことに、じつはもう三回もやつの家にお世話になってしまった。群馬にあるやつの実家にまで世話になった。
 そしたら最近、やつはこんな悲しい独り言をこぼしたではないか。
「あたしは子供を産まないだろう。産まないに違いない」
 しぇー、あたしら親子はやつをそこまで追い詰めておったのか。
 神林のお父さん、お母さん、ごめんなさい。孫の顔を見ることを、とっても楽しみにしていたんだとか。
 てか、「室井さんとこの親子を見てたらうちの娘もその気になるかも」なーんていってたんだよな。どうしよ、反対になっちまったよ。
 ユウタじゃ駄目かしら。ユウタならいつでも貸します。無料のレンタル孫として。
 とここまで書いていたら神林がパソコン画面を覗き込んで、
「育児放棄をここまで大胆に告白するなんて、すげぇ女だ」といった。
 すごいというのは、そこじゃないだろ。さっきとはまったく違う原稿を、すらすらもう一本書いたことだろ。
 さっ、二本も原稿を書いたら腹が減った。これから食事を作るのは面倒だし、昨日は寝てない。今日は誰のお家にお邪魔しようかしら。あっこの家は飯がうまいし、あっこの家は旦那が息子を風呂に入れてくれるし……。そうそうおまえは巨乳が好きだっけ。なら、あの女の家か。
 いくぞーっ、息子よ! パジャマと歯ブラシ用意しろ!

2006 08 14 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 生理痛と結婚 >

 8月2日 10時
 

 生理痛が酷い。
 こんなに辛い生理痛を味わったのは、はじめてのことかもしれない。下痢のような痛みが四六時中つづくんだから。
 全身がばらばらになりそうなほどだ。熱も出てきたのかもしれない。関節という関節が、腫れている様子。
 そういや母親の生理があがるとき、おなじようなことをいっていたのを思い出した。
 まさかね。三十六歳であがるってことはあるまいな。
 でも、それならそれでいい。
 もう痛みから解放されたい。
 昨日は友達を知り合いの男友達に紹介する約束をしていた。身体の調子が悪いから別の日に、とも思った。
 けど、あたしも、友達も、男友達も暇な日なんて滅多にあるもんじゃない。
 あたしは蛇女のようにズルズル床を這いまわり、着替えをすませた。そして、ボーイフレンドのAくんを呼び出し、待ち合わせ場所に連れてってもらった。独りじゃ歩けないほど痛いんだから。
 待ち合わせの和食屋では痛み止めが効いていたのか、普通に話しをすることができた。
 しかし、二人と別れて家に戻ってからが大変。体調の悪さから、ゲロゲロ嘔吐した。やはり蛇女のようにトイレまで這っていって。
 便器にしがみつきながら、Aくんを呼んだ。ベッドへおんぶして連れていってもらった。
 眠るまでお腹をさすってもらう。
 こういうときだ。結婚という二文字が頭に浮かぶのは。
 Aくんに結婚しようといわれ、断ったのは最近だ。
「あたしは結婚不適格者。息子と二人、最小単位の家族でいいの」
 とかなんとかいって断ったんだった。
 ……よかったのか、それで?
 難しい問題だから体調が良くなり次第、もう一度、考えてみようと思う。
 う〜、腹が痛ぇ。
 

2006 08 02 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 絶不調 >

 7月27日 12時
 
 長編小説の出だしを書きては直し書いては直し。ようやく十枚ほど書き上げた。五日もかかって。
 こうも絶不調だと、なにもかもが厭になってくる。
 素麺をめんつゆにつけるのだって、面倒くさいわ。あんなに大好きなバーゲンにだって、いっていない。
 じゃあ、なにをしているのかというと、夕方から外に出て安酒場で飲んだくれておる。
 家にいるとどうしてもパソコンが目に入るからさ。
 でも、ただ飲んだくれているわけじゃないよ。飲みながら構想を練っているんじゃ。
 誰も信じちゃくれないが……。
 神林がインタビューの仕事をばんばん入れる。やついわく、あたしが執筆に精を出さないので、なら日銭の入る仕事を……ということらしい。室井事務所の存続のために。
 そんなにやばいのか、うちの会社は。
 たしかにマンションを買って一文無しになってしまい、自転車操業だとは聞いていたけど。
 大丈夫だろ。たぶん。きっと。
 ……たぶんじゃ不味いんだよ。そんなことわかってる。
 けど、どうしようもないじゃんか。そんな時だってある。この仕事を十年もつづけていたら。
 って、よく考えたらあたし、ホラーのゲーム小説を上梓したばかり。けっこう働き者だよな。
 あ〜あ、早く原稿料が入ってこないかな。
 金がないと落ち着いて原稿が書けん。
 
 
 
 話しは変わって。
 お台場の映画王、佐々木恭子ちゃんに誘われて、22日に出演します。あたしのお勧め映画は『愛してよ』という邦画。
 お暇な人は遊びにきてね。

2006 07 27 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 新居にて >

 7月17日 18時35分
 
 ただいま。モルディブから帰ってまいりました。
 帰国してからというもの、一週間、原稿を書かなかった。
 怠け病というやつなのかもしれない。でも、それだけではないはずだ。
 引っ越ししてから独りで家にいたことがない。
 新しい我が家には誰かがいる。用もないのに集まり、だらだらと酒を飲んで泊まっていく。
 おかげで買ったばかりの巨大なホットプレートが大活躍だ。鉄板にも鍋にもなる、タライのようなそれが。
 餃子、水餃子、タイスキ、豚しゃぶ……。
 夕方になるとホットプレートを囲み、みんなで酒を飲みながら飯を食う。
 合宿所のような我が家。
 深夜を過ぎれば喧嘩もはじまる。
 ボーイフレンドのAくんは集まる人間の中ではいちばん年下だが、酔った勢いもあり、とうとうこんな爆弾発言をした。
「おまえらそろそろ帰れ。たまには帰ってくれ」
 だよな。気持ちはわかる。
 せーっかく、新しいベッドなのに、テレビ付きのお風呂なのに、夜景の綺麗なバルコニーなのに、みんながいたらエッチできないってんだよ。
 しかし、そんなことで怯むような女友達ではない。
 女の同僚が適齢期になると去っていく中、ずっと職場に居座りつづけた気骨のあるやつばかりである。外に出れば、顎でAくんぐらいの男をこき使っているだろう。セクハラの一つや二つは日常茶飯事といったところか。
 代表して秘書の神林が叫んだ。
「なんだと、こらっ。おまえが帰れってんだ!」
「おまえが帰れ」
「いいや、おまえが帰れ」
 しばし言い合いになる。見かねてあたしは口を挟んだ。
「あのー、ここはあたしの家なんですけど」
「そんなこと知ってます」とAくん。
「当たり前だろ」と神林。
 ほんとうにわかっているんだろうね。
 そろそろ真面目に仕事をしなくちゃならない。観念して今日は朝から原稿を書いている。特注して作った大きな仕事机に向かって。
 なぜかあたしの隣には秘書の神林が、向かいにはAくんが。そして、三人はそれぞれのパソコン画面を見つめ、各々の仕事をしている。
 あたしは仕事を終えたら、缶ビールを飲むつもりだ。それを楽しみに、それを励みに頑張っている。
 ……ねえ、変なことがあったよ。あたしより先にビールを飲みだしたやつがいるよ。てか、二人のパソコンの脇にちゃっかりとビール缶が置かれてあんじゃん。
 もしかしてそれは、あたしの冷蔵庫に入っていた、あたしが買ってきたビールではないですか。
 とりあえず、この二人が家に居座りつづけても、気軽にトイレでうんこできるのだけは幸いだ。
 
 
【おまけ】

 マネージャーの阿部くんからの引越祝いはビデオであった。『合コン! 熟女VS多国籍軍』『人妻専科』の二本。
 買ったばかりの液晶テレビの大画面で、いちばん先にそれを観るはめになるとは。
 天才占い師だって、予想できないことだろう。
 

2006 07 17 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< モルジブに行って来ます >

 7月2日 5時
 
 引っ越し、無事に終わりました。
 どうなることかと思っていたけど、よかった、よかった。
 きれいな理想通りの部屋。これから先、作品の中身も変わったりしてね。期待してくれ。
 新しい部屋に関しては、また後日報告するわ。写真つきで。住み心地の感想も。
 そのとき引っ越しの様子も詳しく話そう。B型女、B型男ばかり集まった引っ越し作業がどんなもんか。
 毎日、労いの意味を込め宴会。せっかくみんなで集まっているんだから、そりゃあ飲みたくもなる。潰れるまで飲んでしまう。
 そして雑魚寝状態となり、翌朝、誰からともなくむっくり起きあがり、作業に取りかかりはじめる。
 酒が抜けきってないから、みんな無言。ゾンビのようになにも考えず働く。もくもくと。
 引っ越しを手伝いに来てくれたみんな、ほんとうにありがとう。
 みなさんのおかげで、安心して夏休みを取ることができそう。
 今日はこれから九州出張。そして明日から夏休み。楽しみにしていたモルディブ旅行。
 引っ越し作業が終わらなかったら、どうなっていただろう。
 息子が楽しみにしている旅行だもの、モルディブへはいったろう。
 けど、でっかいトランクを引きずって帰国し、帰るところがないってのは辛いぞ。前のマンションは解約してしまったしな。
 いつもギリギリだ。
 原稿も締め切り間際、ギリギリで終わらせ、
 引っ越し作業も予定ギリギリで終了。
 そして、今日の九州出張も、考えてみたらギリギリなのではないか。
 アクシデントで飛行機が飛ばなくなったら、新幹線を使う。大雨で新幹線が止まりでもしたら、レンタカーを借りてでも帰ってくるつもり。
 最愛の男の誕生日プレゼントとして用意した旅行だからさ。
 
 とにかく、みなさん、いってきまーす!
 

2006 07 02 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< わが儘かしら >

 6月26日 午前10時。
 
 金沢に来ている。講演のお仕事があって。
 これから本番。
 六百人入ることのできる会場には、千人の応募があって、六百五十人ものお客さんが来てくれるそうだ。
 あたしなんかの話を聞きに、こんなにも多くの方が集まってくれるなんて。幸せだなぁとしみじみ思う。頑張らねば。
 そういえばプロになってはじめて書いた小説の主人公は、金沢出身の女の子であった。
 以前テレビで観た金沢の町並みがとても印象的であったためそうした。
 控え室のホテルの窓から風景を眺める。金沢、いいところな気がする。
 なぜいいところだと断定していえないのかというと、昨晩から金沢入りしたというのに、ちっとも遊んでないからだ。
 思い入れのある街だし、ぜひその夜を満喫してみたかった。
 が、それは無理。
 思いっきり、思いっきり、仕事を抱えているんだもん。今回の出張にもマックを持ってきた。昨晩は徹夜だよ。
 今週のあたしは悲惨だ。
月曜日……金沢講演で夜帰宅。
火曜日……特ダネ! その後、雑誌のインタビュー二本。
水曜日……大阪出張。五時のニュースに出てそのまま大阪泊まり。
木曜日……大阪講演。
金曜日……引っ越し。
 その間に、六本も原稿を書かねばならん。
 その上、来週から早い夏休みと取ってモルジブに遊びにいく。
 引っ越し作業と、旅行の前の原稿の書きため作業を、同時並行でやっているのだ。
 し、死にそう。
 早く青い海と青い空のもと、真っ裸になって遊びてー。もちろん、仕事のことは忘れて。
 ……とかいってるけど、遊びにいっても三日で飽きるんだ。仕事がしたくなるあたし。
 我が儘ってやつですか?

2006 06 26 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 続・憎い神林 >

 6月5日 午後8時
 
 まず、お知らせ。
 飲み友達でローソンを経営しているまことが、勝ちどき2丁目店、茅場町店でアルバイトを募集しています。
 時給は900円から。深夜・早朝手当あり。何時でもOK。
 100日間勤務で、
 女性はホストクラブ招待。
 男性はキャバクラ招待。
 なお、それに関してはまことの奢りで室井も参加します。
 まことは身長180センチ、顔もキムタクに似てないこともない。
 やってみてもいいかなぁ、と思われる方は気軽に、
 3665ー4163
 まで電話を。
 まことと直接面接をしてください。
 
 まぁ、まことの店なんてどうでもいいんだけどね。最近、恋をしてるからまことと飲みにいく暇もないし。まことも店に出ていて暇がないみたいだけどさ。
 週末は息子のものだから、夜、ちょこちょこ出かけてデートしている。
 だから仕事がさっぱり進まない。しょうがないよね。
 締め切りは守らなきゃならないけど、あたしは物書き。ドキドキしたりワクワクしたりすることだって、良い作品に繋がるはずだ。
 工場長じゃないんだから、一日何時間机に向かっていくつ仕事をこなすって問題でもなかろう。
 が、そういうことがわからない無粋なやつがいる。
 前回にひきつづき秘書の神林ね。今、机の向かいに腕を組んで座っている。なぜかノースリーブ一枚で太い腕をさらして。
 目があった。神林がいう。
「もう書けたか!」
 書けるわけねーだろ。威圧的なおまえに見張られて。あたしはデリケートなんだから。
 あの女、最低なんだよ。あたしの男に、
「慎重すぎるデートはいかがなものか」
 などとメールを送ってやんの。
 彼と知り合ってから、高校生のようなデートをくり返しているあたし。
 神林がいいたいのは、そんなママゴトのような恋愛をしているうちは作品として消化できないってことだろうけど、小説を書くために恋愛しているわけじゃないってーの。
 やつの恋愛は、好きになった→好きになられた→じゃあ、やる→やりまくる→あきる→中年夫婦みたいになる→お仕舞い。ってな大味なものなような気がする。神林がセックスぅ? 気持ち悪いから深くは聞いたことがないが。
 あたしはそういうのが厭なの。できるだけドキドキ・ワクワクの時間を引き延ばしたい。恋愛において、それがいちばん楽しいんだから。
……でもな。少しねかせたら素敵だった恋愛は小説に生かすだろうな。膨らませてこねまわして。
 何本も何本も書いていると、始終ネタ不足に陥ってしまう。あたしも必死よ。
 しっかし、こんなこと書いていいのかぁ。今、あたし、自分で自分の首を絞めた?
 思うに書かれるという危険性があるから、それなりに綺麗なのに(標準以上)男が寄ってこないんだろう。
 書くなっていわれたら、書かないのに。
 ……なーんて嘘かも。

【おまけ】
 
  神崎じいのいけず。
  こっちに出てきてて、神社に遊びいくならあたしも誘え。
  次回は乃木神社ね。
  アイラブ乃木希典だから。
  バカーッ!
 

2006 06 05 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 憎い神林 >

 5月31日 午前7時
 
 水曜は大阪出張の日。
 向こうへは三時に着けばいいので、ゆっくり起きてもかまわない。
 しかし、そうもいってはいられない。出かける前に二本原稿を書かねばならないからだ。
 昨夜の酒が残っていて、少しだるい。
 目を覚ますため、熱い風呂に入る。汗が焼酎の匂いだよ。
 お腹がぐりぐりと痛むのは、酒のせいだけじゃなく、夕飯に食べた激辛ラーメンの副作用かもしれない。
 体調は良いとはいえない。けれど、早起きして仕事をしなくちゃならない。非常に切ない。
 ところで、昨晩一緒に酒を飲んだ秘書の神林は、まだ寝床の中にいる。
 あたしが六時起きをして泣きながら原稿を書いている間、やつは布団にくるまれて幸せな夢をみている。
 なんだか憎い。
 そういえば昨晩、酒盛りをしてしまった理由は神林にあった。
 仕事を終えたあたしと神林は、最近通いつめているラーメン屋へ夕飯を食べにいった。向かい合わせでテーブルにつく。
 そのときあたしは気づいてしまった。神林があたしのお気に入りのトレーナーを着ていることに。
 あたしはいった。神林の胸をみて。
「あんた、それ……」
 神林はトレーナーを引っ張り、
「ああ、これ? 引っ越しの作業するのに服が汚れると不味いから借りたんだ」
「それ、あたしのお気に入りなんだけど」
「え? こんなボロいのが?」
「わざとそういう加工してあるんだ。高いんだ。いやだ、胸にプリントされてる寅の顔が、楕円に伸びてる」
「伸びてねぇよ。もともと楕円の顔の寅だった」
「違う。おまえがデブだから伸びた」
「ケッ。うるせぇな。どうでもいいじゃん、そんなこと」
「あたしはおまえのそういうところが我慢ならない」
 ラーメン屋での話はそこまでで終わった。しかし、事務所に戻ってからもあたしはネチネチと神林に絡みつづけた。神林の不遜な態度にむかついて。すでにラーメン屋で飲んでいたからね。
「それとこの際だからいってしまうが、うちのウォシュレットは使わんように。たまに便器の奥が濡れているから、おまえがうちのウォシュレットを使っているのはバレている」
「はあ? 事務所でウンコしちゃいけないってか?」
「ウンコはいい。しかし、ウォシュレットはいかん。あれは個人で使うものなんだ。あたしの考えではそうだ。水圧で落ちた残りカスがシャワーの先についていたらどうするよ? うちのウォシュレットはあたしと……そうね、佑歌までだ、使っていいのは」
「意味がわからん」
「歯ブラシを誰かとまわして使うのなんて、いやだろ」
「ウォシュレットと歯ブラシを一緒にされてもね」
 神林はふふんと笑った。ああ、むかつく。
「あれは、マイ・ウォシュレットなの!」
 最後は大声になった。大声で怒鳴ったら、神林も大声で怒鳴りかえしてきた。お互いにストレス発散か。
 収集がつかなくなり、ライターの高崎を喧嘩のジャッジ役に呼んだ。
 そして、飲み会になった。翌日、早起きして原稿を書かなきゃならないっつーのに。
 ……と、ここまで書いて、一時間が経った。神林が目覚める様子はない。微塵もない。
 やたらとでかい声で、寝言をいった。
「社長、いってらっしゃい!」
 憎い。マジで。
 
 

2006 05 31 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 苦しい引っ越しと幸せ >

 5月22日 午前3時
 
 新しいマンションへの引っ越しは六月三十日に決まった。
 間取りから水まわりまですべて自分好みに改装したので、思っていたより時間がかかってしまうみたいだ。
 引っ越しセンターからもらった段ボールに、細々としたものを少しずつ詰めていっている。
 少ずつでも作業をしているはずなのに、ぜんぜん進まないのは、明らかに物が増えているからだろう。
 たとえば可愛い食器が目に付くと、つい買いたくなってしまう。部屋に合う素敵なガウンを探したくなる。リネン類だって新しいものに替えたい。開けていないデパートの紙袋が確実に増えている。
 とうとう秘書の神林から叱られた。
「引っ越しの期日が近づいてきているのに。やる気、あんのか!」
 ……やる気はある。でも、できない。引っ越し作業、それはあたしが最も苦手なことだろう。
 今、考えていることは、断った単発の仕事をやっぱりやらせてもらうことにして、その分のギャラでバイトを雇ったらどうかということ。
 そうなのだ。もう心の中では、引っ越し作業を放棄している。
 そういえば家政婦さんを雇ったとき、まわりのみんなから、
「家政婦さんを雇う費用のぶん仕事を減らしたらいいのに。なんのために働いてるんだか」
 というようなことをいわれた。
 そういうことじゃないんだけどね。
 仕方ないじゃん。ほんとうに、本気で、片づけが苦手なの。
 片づけをしなきゃと考えるだけで、体調が悪くなる。
 なら、元気に仕事をしていたほうがいい。片づけを一時間するぐらいなら、仕事を五時間していたほうがマシだ。
 
 
 話は変わって。
 すっごい発見をしちゃった。
 といっても、普通はみんな知っていることなのかもしれない。あたしだけが知らなかったのかも。
 恋愛って心の侵略試合だと思っていたけど、どうも違うみたいだ。
 相手が試合を望んでいなくて、ただ仲良くしたい、そういう人であれば、一人で槍を持って立っているのが馬鹿らしくなる。
 あたしは馬鹿らしくなったもの。むちゃくちゃ戦闘態勢でいる自分を、とても格好悪く思った。
 駆け引きなく好きだといってもらえることが、こんなに幸せなことだったとは。

2006 05 22 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< スポンタ通信へ >

 5月11日
 
 スポンタ通信へ。
 はしたないと書かれて厭なのは、自分とおなじくと書かれたからだ。あたしははしたない人間だけれど、おまえみたいなはしたなさとは全然違う。一緒にするな。
 性別のためかキャラクターのためかと書いているけど、おまえは差別主義者か。
 自己肯定しっぱなしなのは自分だろ。よーく、胸に手を当てて考えてみなよ。言葉を巧みに操つってるつもりになって、逃げるんじゃないよ。
 一見、小難しそうなことをいってるけど、結局は「僕ちゃんをもっと認めてよ。見てよ」ってことなんじゃないの。
 正直に自分の感情を晒せなくて、なにがプロの物書きか。
 小賢しいわ。

追記

 座持ちの良さであたしが生きてきたってどういうこと?
 悪いけど康さんのことについても、あたしは一度も仕事に利用したことはない。というか、まわりの人たちに「ダーティー」なイメージがつくから仲良いってことをいうなっていわれてるぐらいなんだ。
 あたしのまわりの誰かに聞いてみなよ。あたしがそういう真似、したことがあるかって。
本業の作家稼業にしても、文壇政治なんちゅうもんとは無縁なんだよ、編集者や評論家ともほとんど付き合わないから「付き合いの悪い作家」で通ってるんじゃ。テレビにしてもレギュラー番組のプロデューサーなんかと飯もほとんど食わない。
何も知らないくせに、 貧困でステレオタイプな想像力で、物を書くんじゃない。それでもプロか?
  あんたってほんと、差別主義ね。
  あたしが女だからそう思うんだろ。
ほんと侮辱もいいとこだよ。
 謝罪しろよ、きちんと。

2006 05 11 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 飲むぞーっ! >

5月1日 午後一時
 
 みんな、ゴールデンウィーク、楽しんでいるかい? なんでも今年のゴールデンウィークはここ数年の中で、いちばん海外に出る人が多いんだとか。
 ま、あたしには関係ない話だな。
 原稿の締め切りが9日に集中しているでやんの。編集様が長期休暇を取るために。
 くそー。尻が痛い。もう何時間机に向かっているんだか。
 7日の飲み会だけが楽しみじゃ。
 飲み会、このブログに書いたあたしの友達いっぱい呼んだから。ぎゃあぎゃあみんなで話をする楽しい会にしようね。
 飲むぞ、飲むぞ、飲むぞーっ!

2006 05 01 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< ノリノリのあたし >

 4月25日 午前4時。

 あたし、今、すっごく気分いいんだぁ。
 寝不足気味だけど、興奮していて眠れないぐらいに。
 というのも、デカイ仕事が昨日で完了したの。
 マンションを買ってしまい無一文に近い状態になってしまったあたし。そんなあたしを見かねて、秘書の神林が仕事を決めてきた。
 この夏、配信のゲーム小説。しかも本格ホラー。
「ホラー? たしかにギャラは抜群に良い。でも、あたしゃ、本格ホラーなんて今まで書いたことがないよ」
 そう文句をいうと、神林は、
「無一文が仕事を選んでいる場合か。事務所を持ち直すためにも、しばらくはギャラで仕事を選んでいくからね」
 とのたまった。そして、
「室井、おまえは天才だ。おまえなら出来る。出来そうもない仕事を、あたしが決めてくるわけがない」
 かなり調子がいい。
「いいや、おまえは自分の給料のことしか考えていない。それと社員旅行の行き先しか」
 ブヒブヒ……。
 けど、受けちまったもんはしょーがない。ふて腐れながら、仕事に取りかかることにした。
 しかしこれが……、書きはじめたら最高に楽しいでやんの。
 まず書きはじめるにあたって、『怖いもの』というテーマで、神林と酒を飲みながら何時間も何日間も語り合った。
「文章を読んで進んでいくゲームだから、文面には拘らないと」
「嬰児なんて怖くない?」
「惨殺ってのも怖い」
「主人公は全体的に色素の薄い美少女がいいな」
「気味が悪いぐらい若く美しい熟女は?」
「おお、それも怖いかも。土着の宗教なんかも怖いぞ」
「理解できない殺人事件とか」
「いいぞ、いいぞ」
 で、なんとなくテーマとストーリーが頭の中に浮かんできて、この三日間、ほとんどお籠もり状態、寝ないで第一部を書き上げてしまった。もうノリノリで。
 かなり楽しかったんだな、あたしは。おかげで作品自体のクオリティーも抜群よ。
 ああ、早くたくさんの人に読んでもらいてー。
 
 余談であるが、ここんとこ激辛料理ばかり食っている。
『怖さ』を求める人間は、刺激を求める人間なのね。
 なんてこと、ふと思った。

2006 04 25 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 無駄の中の大事 >

 4月19日 午前11時半。
 
 大阪行きの新幹線の中でこの原稿を書いてます。今日は一日、マネージャーの阿部くんと一緒。
 この四月からマネージャー見習いだった阿部くんの、マネージャー昇格が決まった。そして十日ほどの引き継ぎの後、やつはあたしの専属マネージャーとなった。
 事務所内、数いるマネージャーの中、よりによって阿部公があたしの専属になるとはね。
 直情型で馬鹿、でも真っ直ぐで素直な阿部公は可愛い。
 しかし、ペアを組んで仕事をするとなると、いいんだか悪いんだか……。
 元船乗りだった阿部公は、会社面接の日、役員連中全員が反対する中、社長の、
「船乗りに悪いやつはいない」
 という鶴の一声で入社が決まった。
 よくもまあ、眉のない見た目バリバリヤンキーの阿部公を入れたもんだ。社長ってば博打好き。
 今では会社命令で眉もあるし、スーツを着てネクタイもしている。が、中身はすぐに変わらないよ。
 今日は東京駅で阿部公と待ち合わせをしていたんだが、あいつ、駅員と喧嘩をしながらあたしを待っていたぞ。いつものことでもう驚かん。
 そういえば以前、こんなこともあった。阿部公と馴染みの喧嘩バー(某文壇バー。十二時を過ぎると誰かが喧嘩しておる)にいったら、変な占い師に絡まれた。
「あんた、誰? で、いくらぐらい稼いでんのさ」
 とかなんとかいきなりいわれた。
 酔っぱらっているからとはいえ、初対面の人間に年収を聞く下品さには呆れたが、酔っぱらっているからこそ、それがそいつの本性なんだろうと思った。
(どうやってこいつを倒すか<喧嘩バーには喧嘩をしにいっているんで>、一発で気持ちを抉る言葉はないかなぁ)
 と考えた瞬間、阿部公はすでに立ち上がっておった。
「おい、こらっ、失礼じゃないかっ」
 えーっ! 今から楽しくなってきそうだったのに。……モジモジ。
 それに立ち上がるってどうかなぁ。一応、文壇バーなんだから、インテリらしき人間が集う。
 誰も腕っぷしで勝負しようとしてないだろうよ。馬鹿とか、つまらないやつ、といわるのが最悪と思っている人間が集まってんだから。
 嫌味には、さらなる嫌味を返すのが正しい。そいつの存在価値、すべてを否定するぐらいの。立ち上がれないくらいの。
 あたしは阿部公に耳打ちした。
「立ち上がったら負けだ」
 でも、それからも阿部公は、占い師の嫌味にいちいちカッときてしまい、その都度立ち上がっていた。
 最後は、あたし、阿部公にいったもんね。
「もう、おまえはいいから。町内一周、走ってこい」と。
 で、阿部公が町内一周している間に、リベンジしてやった。
 はじめからあたしが相手をしていれば、三十分でキャンといわせてやれたのだ。まったく、手のかかる男よ。
 あたしと阿部公って、同じ種類の馬鹿だから困る。
 いや、あたしも相当馬鹿だが、十年前の阿部公と同い年の頃は、もっと賢かったような……。
 ほんとにこいつがマネージャーで大丈夫か!!
 
【おまけ】
 この話には後日談がある。
 あんまり面白かったんで、秘書の神林にこの話をしたら、
「なに? 阿部公は負けたのか」
 とやたらと熱くなっていた。
「よっし、今度はあたしが喧嘩バーに連れていったる。で、喧嘩の仕方を教えたる」
 阿部公はそんなこと望んでないかも。嬉しがらないかも。と、あたしは思った。けど、一応、神林の申し入れをそのまま阿部公に伝えた。
 阿部公の目がギラリと光った。
「あの喧嘩、あのままにしておくの厭だったんスよ。悔しくて。よおっし、リベンジだ。次は勝つ!」
 ……意気込んでやんの。
 そうか、やる気なんか。だったら、あたしも協力してやろうじゃないの。
 喧嘩バーに電話をし、あの占い師がやってきたらすぐうちに電話をしてくれるように頼んだ。
 阿部公・初の大人の喧嘩相手として、あの占い師ぐらいが丁度いいんじゃないかと思って。
 それにしても、中心となる人間によって、その集団のカラーもえらく違ってくるようだ。
 同じ事務所の小倉智昭さんのところはゴルフ。小倉さんがマネージャーたちに教えてあげているようで、みんなで仲良く頻繁にゴルフ場へいっているようだ。
 うちらのグループは喧嘩。チープでお馬鹿で、居心地が良さそうだろ?
 そうそう、ほとんど口うるさくないあたしであるが、阿部公にひとつだけ注文をつけていることがある。小説を読め、と。出張となったら二日も阿部公と一緒にいなきゃならない。小説をぜんぜん読んだことのない阿部公と過ごす二日間は辛そうだ。酒を飲んで朝まで語り合うなんてこと、絶対にできない。
 あたしがオヤジ好きなのは、彼らの話は方々に飛んでいて面白いから。たら、れば、の話もイカしている。彼らの青春時代は娯楽が少なく、読書青年であった人が多いからのような気がしてる。
 その逆で、最近のしてきた若い政治家やIT関連の若社長にはまったく興味が持てない。彼らって、実用書や歴史書の類しか読んでいなそう。無駄なことを嫌っていそう。
 一見無駄に思えることでこそ、大切なことが学べるって知らない。
 小説のほかにはそうね、金に余裕があるとはいえないのにお姉さんのいるお高い飲み屋で遊ぶとか、噂されるとそうとうやばい相手を愛してしまうとか(IT有名人が美人タレントと噂になるのは、ひとつの戦略だから)。
 無駄なことにこそ、教科書に載っていないような大事なことが詰まっているんだと、あたしは信じているの。

 
【お知らせ】
『LOVE・LOVE・LOVE』に載らなかったみんなごめんね。なかにはGOODをあげていた人もいるみたいで。
 迷って迷って、最終的にあたしが選んだものが膨大な量で、その後は公平になるよう編集者に任せました。
 その点の不平不満も、5月7日のロフトプラスワンでぶつけてくれや。あたしも編集者もいるし。神林や阿部公も来るよ。
 そうだ。一丁、やつらと公開喧嘩でもやっかな。で、みなさんは両方の言い分を聞いて、どちらかの応援団になるってどう?
 イベントの中身をちゃんと考えてほしいとソフトバンクの担当にいわれてんだけど、あたしはみんなと飲み会がしたいだけだったりする。
 べつに企画を立てるのが面倒とか、楽をしたいからじゃないよ。みんなと飲みながらわいわい話をしたいだけ。
 ロフトプラスワンは六時からです。
 六時からずうっとやっているだろうから、ブログを読んでいる人達は気楽に参加してくれや。あたしも気楽にいくからさ。
 あ、そんとき、『ママの神様』の感想も聞くかな。みんな、読んでくれた? ぜんぜん感想が集まらなくて、あたし、いじけてしまいそうよ。
 編集者が「テレビに出ている室井を見て、あれが室井だと思われているんじゃないか」っていってたけど、ほんとにそうなの?
 だとしたら悲しい。
 あたしがいちばん大切にしているのは、息子の次に小説の世界。あたしがいちばん評価されたいのは、息子の次に小説の読者だもの。
 感想、求む。
 

2006 04 20 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< あたしの欲しいもの >

4月10日 午後1時
 
 昨日のことだ。机に向かって仕事をしていたら、男友達からやけに明るい声で電話があった。
「株ですげぇ儲けたんだ。ご馳走してやるから出てこいよ」
 疲れていたし「いい」とあたしは答えた。
「着替えたり化粧したり、面倒くさい」
「なんだよそれ、辛気くさいな。じゃあさ、なんか欲しいものとかないの。今なら買ってやる。デパートまだ開いてるだろ」
 あたしは少し考え、
「ないこともないけど、金でどうにかできることじゃない。デパートにも売ってない」
 とつぶやいた。
「ほんとかぁ。こっちはせっかくなにかしてやろうって気分なのになぁ。なあ、いうだけいってみろよ」
「いいたくない」
「いえ」
「いやだ」
「いえってんだ」
 男友達はけっこうしつこかった。あたしの欲しいもの……いいたくなかったが口にした。
「たとえば、朝から酒を飲み、男とベッドの中で一日中うだうだしたい。そういう一日が欲しい」
「なんだ、それ」
 男友達はいった。あたしはつづけた。
「酒と休日は用意できるから、残りは男だけなんだけど……。すまん、それはおまえじゃない。おまえでは無理」
「こ、こっちだって無理だっちゅーの」
 結局、あたしが怒られて話は終わった。
 おっかしいよな。奢ってもらえるはずだったのが、なにか買ってもらえるはずだったのが、叱られて終わりってどういうこと?
 まあ、疲れててノリが悪かったあたしもいけないんだけどさ。
 男友達に「現実を知れ!」といわれた。
「ソープにいけば、おまえより若くて、おまえより可愛い女の子が、三つ指ついて奉仕してくれるんだ」だって。
 ってことは、若くもない可愛くもないあたしに、タダでご馳走をしてくれようとした男友達はいいやつだってことになる。謝っておくか。
 そう考えて電話をかけ直したが、友達はつかまらなかった。話ながらソープにいくほうが得だと気づき、そっちにいったか。
 まあ、それならそれでいい。
 
 と、ここまで書いて、暇だから秘書の神林のブログを覗いてみた。
 中国にいって女を抱き機密を話せと脅されて、それを苦に自殺した男の話から、美人局のようなわかりやすい罠にはまる男はおろかだと書いておった。税金で仕事にしにいってるんだから、下半身の欲望ぐらい抑え込め、ってなことが。
 違うだろ。下半身の欲望は悪くないだろ。
 あたしからいわせれば、それはOK。だって、下半身の欲望がなければ神林もあたしもこの世に生まれてきていないんだし。
 買春の証拠さえつかまれていなければ、向こうの警察にも捕まることもない。OK、OK。
 悪いのは、脅されてビビること。エッチしている様子がビデオに収められていても、それがなんだというんだよ。
 たしかに、それは恥ずかしいことかもしれないが、国益を守ることに比べたら屁みたいな話じゃないか。
 脅された時点で、
「どうぞ公開するなりなんなりしてちょーだいな。セックスなんてみんなするだろ。ついてるものも、やってることも、みんなおなじ。どうぞ、どうぞ」
 そう笑っていればいいんだ。
 エリートはセックスしないってか。するだろ、普通に。妙なプライドを発揮するのが、馬鹿だってんだ。
 なのに、神林の日記は、下半身の欲望を抑えられない男を罵って終わっていた。こいつってば、男を知らない。ぐだぐだ十年も一人の男とつき合っているからだろうか。別れて新しいのを見つけるのが面倒だという理由で。
 男ってのはそういうもんなんだよ。
 うちの息子なんて、はじめて幼稚園にいったその日、園にある配管工の穴すべてに玩具をつめて叱られていた。一日中、水道が使えなかったとかで。
 穴を見ると、とりあえずなんか突っ込みたくなるんだね。
 そういやこんなこともあったな。実家に帰って、珍しく早起きしたので庭に落とし穴を作ってみた。明らかに罠だとわかる作りなのに、息子は喜んで落ちてたぞ。ぐふふふと笑いながら。
 教えた訳じゃないのに、穴が好きってすげぇよな。やっぱ、男ってやつはそういう生き物なんだな。
 どんなに出世願望の強いやつでも、どんなに頭がいいやつでも、どんなにズル賢いやつでも、あそこに血を取られる一瞬は馬鹿になる。
 いつも思うんだけど、男のあそこって、あんなのでいいのかね。生き物としてあんなに分かりやすい弱点をぶらさげてるなんて。
 そもそも男もあたしら女が作ったもんなわけだ。そう考えると、分かりやすい弱点をぶらさげて生まれてきた男らが、とびきり可愛く思えてくる。
 だから、どんなに酷い目にあっても、心底、男を憎めないのよ。
 
 
追記
ラブレター企画「LOVE LOVE LOVE」(ソフトバンククリエイティブ)の刊行がいよいよ近づいてきました。
 ネット書店での予約開始は、17日くらいから21日に配本の予定で、GW前には地方にも届くと思います。
協力してくれたみんなのペンネーム一覧を掲載します。みんなありがとう。載らなかったみんな、ごめんね。でも、みんなで作った本だから。
 五月七日、新宿ロフトプラスワンで、打ち上げします(時間など詳細が決まったら連絡します)。本に載った人も、残念だった人も、みんな参加してほしいな。
 次の予定も、決めよっか。

掲載者ペンネーム一覧はこちら
     ↓    ↓

「タイトル」/名前(年齢)/誰に対するラブレター?

先輩へ」さな(25歳) 前の職場の先輩

拝啓、旦那様。」米田こずゑ(31歳) 夫への手紙

「hiroへ」shiho(30代もあと少し) hiroへ  (リンクがありません)

前略親父様」シバウニ-ニョ(26歳) 父親へ

文化アパートの四畳半でキメタイ気分だ」yasubow(62歳) 妻への手紙

「嘘を」洋衣(20歳) 知り合って1年のあなたへ (リンクがありません)

「最初で最後のラブレター」ちぃ(24歳) 初めて愛した君へ (リンクがありません)

亡くなった母へ」temari(31歳) 母親へ

これまで以上の時を過ごそう!」ハルク(48歳) 妻へ

あなたの前では素直になれん。」もちゃこ(24歳) 父へ

でも好きみたい。」+あこ+(31歳) 自分へ

正しかった君へ」アカネ(26歳) 振り向かなかった男の子へ

今更」かさね(24歳) 13歳の時に出会ったあなたへ

空の向こうのあなたへ」花華(30歳) おばあちゃんへ

あなたが教えてくれたこと」きみきみ(32歳) 息子へ

約束」かえる(24歳) 大好きだったアイツへ

めっちゃスキや」カズ(24歳) サオリへ

12月10日」弐拾四(25歳) 愛された貴方へ

たまごパックとたまご」ゆか(25歳) たっちゃんへ

君を幸せにしたい」聖(44歳) 遠く離れて暮らす息子へ

後ろの父へ。自慢の娘より」比呂子(27歳) 父へ

大好きなシバへ」みちっくりん(28歳) 愛するダンナへ

とりあえず、手紙で。」玲(19歳) 彼氏へ

It Falls in Love in Blog.」ashes-wolf(20歳) Blogの中で恋をしてる相手・その人へ

ありがとう。」香(34歳) 別れた夫へ

父へのラブレター」あなたのイチバンで唯一のバカむすめ(33歳) 13回忌を迎える父へ

いつかまた会う、私の分身へ」ゆう(45歳) 若くして亡くなった親友へ

タイムカプセル」ニコ(30代) たっちゃんへ

裸の王様」粒つぶこ(24歳) 彼氏へ

アキヒロへ」ユキエ(30歳) 彼氏へ

君の未来は」MJ(52歳) 当時、高校受験だった息子に書きましたが、結局、渡してません。

いつ会う?」ば~どまん(?歳) インターネットで知り合い好きになってしまった彼女へ

ラブホヘアサロン」七海(22歳) たった今サヨナラしたあなたへ。

ココロの自慰行為」緒川ユウ(24歳) 平たく言うとヤリ友に過ぎなかったあなたへ

お母さんへ」イチゴジャム(10歳) お母さんへ

「NO.1になれなくてもいい」わこぉ(23歳) 母へ (リンクがありません)

食卓」本小路(35歳) 忠男へ

離れて暮らす君達へ」ひーちゃん(35歳) 離れて暮らす2人の子供たち

業務(外)報告」よいこ(37歳) 会社の上司へ

この歳になって思う」えみっちぃ(26歳) 亡くなった母へ

ナイフでぶっ刺して叫ぶ」そばこ(22歳) 大切な大好きな彼氏へ

見たくないもの/見たいもの」matsu(28歳) Tへ

関係者各位」Nomenklatura(45歳) 娘と娘の母へ

一緒に歩いていこう」でこピン(38歳) ダンナへ

はつこいのかれへ」馨(31歳) 人妻のあたしと結ばれてしまったはつこいのかれへ

お礼状」ユキ(28歳) 別れたあなたへ

時のミラージュ」MASAYO(?才) 昔好きだったM・Nさんへ

予感の朝に。」にな(29歳) 夫へ

あの夢」安堂流(24歳) 友人へ

今、伝えたい言葉」hiroki(27歳) 元嫁へ

あなたが私をあいしてるってわたしはしってる。」まるむし(26歳)息子へ

最後の修行<ラストページ>」ウルトラヤース(45歳) ヨウヘイへ(息子)

片思いの貴方へ」まあくん(34歳) 中学の同級生へ

心の中だけでこっそりと」としちゃん(年齢はヒミツ) アルツハイマーを患っている母へ

父上、天国に行ってから聞いてください」yonny(34歳) 父へ

でもよ」松雪 凪(35歳) 両親へ

未来のあなたへ」びわこ(27歳) 未来の私へ

思いきって告るぞ」コウタロー(48歳) 愛しい夕(ゆう)へ

これだけはまじめに聞いて」あき(22歳) 付き合って3年目になる彼氏へ

微妙な距離感」一学生(26歳) 研究室の秘書さんへ

ありがと」ゆうこ(21歳) 元彼へ

あの子のことが好きな貴方へ」あおい(25歳) あの人へ

写っていたのは…恋心」love31happy(32歳) 大好きだったKさんへ

「原稿用紙のラブレター」ほおり(35歳) 高校時代の恩師へ (リンクがありません)

2006 04 10 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< だらしな女に囲まれて >

4月4日 1時。
 
 テレパルの対談の仕事で、東京ヒルトンホテルへ向かった。対談相手は可愛らしいほしのあきちゃん。
 あきちゃんに不快な思いをさせてはならんと、夜に一度風呂に入っていたが、朝もう一度シャワーを浴びた。
 洋服も以前スタイリストの姉さんから選んでもらったもので、バッチリ決めた。
 なのに、あたしを囲む人間のだらしなさはなんだろう。
 まず、ライターは十五年来の腐れ縁の丸山だ。
 前日の電話で「男問題で、ブルーなの」とかほざいておったのは知っていた。だからかよ、全身黒ずくめ。でかい眼鏡。殺しやのような出で立ちであった。やる気ゼロって感じだ。
 そして、カメラマンは村尾。丸山と村尾とは毎年一回海外旅行にでかける仲だから、やつがいかにだらしないかは知っていたつもりだ。
 でも、今回はさすがのあたしも驚いた。
 やつは、ジーンズの尻のところに紫色の布をぶら下げておった。紫色でヘビ柄の布だ。
 ハンカチ? スカーフ? 
 腰に巻くならわかるけど、尻にぶらさげてるのは変だって。いってやろうと思ったが、仕事中は黙っていた。
 仕事が終わり、
「これ、変だよ」
 とあたしは軽い気持ちで布を引っ張った。そしたらびっくり、なんとそれはパンツだったのだ。
 昨日もそのジーンズを穿いていて、昨夜パンツと一緒に脱いだらしい。で、今朝もまた穿いた。パンツのことは忘れて。
(こんな趣味の悪いパンツ、いったいどこに売っているんじゃ)
 すっごく聞いてみたかったが、聞けなかった。さすがの村尾も、真っ赤になっていたもんな。
 そしてそして、対談が終わる頃、
「おつかれさまです!」
 そうでかい声で部屋に飛び込んできたのは、でかい図体の秘書の神林だ。こそこそ入ってくるならまだ可愛いものを。
 こいつは毎日深酒するから、早起きできない。いつも重役出勤ならぬ、オーナー出勤だ。午前中、出社するなんてことは、まずない。一時出勤、二時出勤は当たり前。
 本人曰く、
「そのぶん、夜まで働くからいいだろ」
 まあ、そうなんだけど。東京のど田舎から出てきて、仕事を終え、繁華街で酒を飲める店が開く時間を見計らっているような……。
 今日の出勤は十二時。早いほうだ。
 対談の仕事は午前中で終わり、お昼から出版社の担当編集と打ち合わせもかねヒルトンで飯を食う約束をしているからね。
「なに食ってもいいんだってよ。××社って太っ腹だね」
 やつはそれを楽しみにしておった。だからやつとしては早い十二時に現地へこれたのだろう。
 その日は夕方から、やはり出版社の方に呼ばれ、会席を食いにいくことになっていたし。
 ホテルでの飯、会席料理。ゴージャスな飯をご馳走してもらえるのは、あたしの秘書の特典のひとつかもしれない。いいよ、神林も楽しんで。
 ……いや、いいのか? だってこの女、ゴージャスな飯を食いにいくような格好をしていない。
 ジーンズはいい。でも、スッピンってどうよ。髪もちゃんと梳かしてないようだ。
 何度も何度も注意し、呆れ果てもういうのは止めていたのだが、あたしはいった。百五回目くらいだろうか。
 神林は悪びれる様子もなくにこやかな笑顔で、
「でも、飯には間に合った。やったー!」
 だれか、こいつをどうにかしろ。
 腹には良い具合に脂肪がたっぷりついているから、焼いて食ったら旨いかも。化粧してないから、すぐに調理できるよ。

2006 04 04 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 喧嘩の後に残るもの >

3月28日 午前4時
 
 先週、イライラしているって書いたけど、イライラしている人は、あたし以外にも案外多そう。
 だけど、それを人にぶつけるというのはどうだろう。ぶつけられた方はほんとうに嫌な気分になるものだ。
 あたしは喧嘩早い。瞬間湯沸かし器のように、頭にすぐ血が上る。
「今、あたしをすっごく侮辱したね」とか、
「今、とっても嫌な気分になった」とか、
 とりあえず頭にきたことを相手に伝えてから、その後、理由を説明していた。
 でも、このやり方はいけないのかもしれない。先に否定されたら、その後いかに自分は正当であるかを訴えても、相手はあたしに嫌悪の感情しか抱かないだろう。
 ほんとうのことをいえば、頭にきたときに頭にきたと相手に伝えず、だけどそれから陰にまわってジクジクと相手の悪口をいうような人間は好きじゃない。
 けど、主張も正義もないくせに、八つ当たりもいいとこで喧嘩をふっかける人間はもっと嫌いだ。親元でもう一度、子供からやり直せと思う。
 あたしがこんな話をするのには、理由がある。
 先日、息子と映画にでかけたら四十歳くらいの男に喧嘩をふっかけられた。映画を見終えて劇場から出たとき、あたしたち親子の隣に座っていた男にいきなり肩を掴まれたのだ。
 男は怒鳴った。
「おい、おまえら。おまえのガキ、どうにかしろよ。おまえ母親だろう」
 あたしははじめ、男がなにをいわんとしているのか意味がわからなかった。
 映画は『ドラえもん』で、子供連ればかりだった。泣いている子供、劇場内を走り回っている子供、その中でとりわけ息子がうるさかったとは思えない。恐竜が出てきたとき、その名前をしゃべったくらいだ。
 テラノサウルスが出てきたとき「あ、テラノ」とつぶやいた息子に、その男が身を乗りだし人差し指を立て「シーッ」とやっていたのは知っていたが、その後、息子は静かになった。テラノが出てきたのは、そんなに後のほうじゃない。
 それから男は、寝てしまった。自分の息子をかまうことなく。男の子供は、ゼンマイの玩具で遊んでいた。もちろん、あたしは注意したりしない。そのぐらいのことで。
 だから、男に怒鳴られたときあたしはいった。
「ふざけんじゃないよ。あんたのうちの子だってうるさかったろう。だいたい、あんた寝てただろ」
 そしたら男はパンフレットを持った手を振り上げた。そしてあたしの帽子を飛ばした。
 あたしはこういう男を絶対に許せない。大きな声を出したり、手を振り上げれば、女は黙ると思っている。
 警察を呼んでもらった。なにがなんでも、男の言い分に正義がないことをわからせてやりたかった。
 警察をまじえての話し合いは、二時間に及んだ。
 途中、男が、
「子供が可哀想だから、女房を呼んで引き取りに来てもらう。そのぐらいいいだろう。子供の前でこういうことは……」
 とかいってきた。よくいうよ、と思った。子連れのあたしにわけもわからぬ因縁をつけてきたのはそっちじゃないかと。
 男の子供がずっと泣いていて可哀想だった。きっとやつは家でも気分で怒鳴ったりしているんだろうと安易に想像できた。
 彼の子供は帰して、でもあたしは息子と一緒にいた。誰かに頼めば迎えにきてくれるだろうとは思ったけど、あえてそうした。
 男の怒声に少しだけ涙ぐんだ息子だけれど、手を握って「泣くな」といった。泣くのは向こうなんだからと。息子は泣かなかった。
 男は子供が帰った後、謝ってきた。
「自分は喧嘩っ早くて、始終、まわりとぶつかっているんです」
 といってきた。あたしは、
「あたしもだ」
 と答えた。
 あたしもよく喧嘩する。でも、自分のいったことに責任は持つ。売った喧嘩に意味がある。だから、自分が間違っていたら、即座に謝ることだってできる。
 男のいっていることは理由にならない。
 そんな説明だけじゃ許せない。許すつもりもない、あたしはそう警官にいった。
「今までは、誰かれとなく喧嘩を売ってそれでまかり通っていたのかもしれないけど。でも、あたしはきちんとした謝罪がないと、しかも男が納得し頭を下げないと、絶対に許さない。あたしは今回の事件を痴漢にあったようなものだと思っている。公衆の面前で怒鳴られたり手を上げられたりして、あたしは辱めを受けた。これから先、男がおなじような恥ずかしい真似を他の女にしないように、徹底的にやってやる」
 そう興奮していったら、お巡りさんに窘められたけど。「あのー、こんかいの事件は痴漢じゃないんで」って。しかし、あたしにとっては同罪だ。
 結局、男に住所と名前と職業を述べてもらい、謝罪させた。男は分野は違えど同業者だった。
 ふつう、物書きは物事に対する意味や理由を大切にする。わけがわからない。そこらへんをじっくりと聞いてみたかったが、息子が、
「おじちゃん、謝ったんだもん。悪い人じゃないよね」
 とつぶやいた。
 こいつは最高だ。あたしの神様だ。
 視点が目の前の憎い男から、はるか頭上の彼方になった。あたしら親子と男と警官を、落ち着いて眺められるようになった。
 警察が入る前、相当、男と怒鳴りあって、その中で男の調子に合わせ、
「おまえんとこのガキだって」
 といってしまったことを思い出した。あたしはその点だけは、男に謝った。
「売り言葉に買い言葉で、あなたの宝物をガキといってしまって悪かった。ごめんなさい」と。
 そして、家に帰って、考え込んだ。
 今回はあたしが正しかった。でも、今回以外のあたしのしてきた喧嘩は正しかっただろうかと。
 もしかすると、あたしに言い分があるように、相手にも言い分があったのかもしれない。
 はじめに怒りの感情をぶつけるあたしに押され、相手がそれをいえなかったなんてことはなかっただろうか。
 あたしはルール違反を犯してないか?
 大人しい人間なら萎縮し、なにもいえなくなってしまうかもしれない。それに、その場でいえなかったから、悪いということでもない。だって、人それぞれ性格が違う。
 そういった喧嘩の後、残るものは鬱屈した憎しみだけだ。それこそ意味がない。
 男のことを考えると、自分のことを考えてしまう。自分のことを考えると、男のことを考えてしまう。
 男は最後に、
「後日、きちんとした形で謝罪をしたいのですが」
 といっていた。あたしはそれがどんなことか想像もつかないので断った。
 けど、それから数日経って、あることを思い出した。あたしの先輩が男の専門分野で、書き手を捜していたのだ。
 恩のある先輩だし、最高のものを書いて、それを謝罪としてもらいたいと思った。
 けれど、調べてみても仕事の依頼先がわからない。もし、これを読んでいたら、連絡をいただきたいと思う。

2006 03 28 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< あたしのイライラの原因 >

 もしかすると更年期障害かもしれない。きゅうにイライラするし、きゅうに死にたいほどの孤独に襲われる。
 まさかね、と思いたい。たぶん長い小説の執筆に入っているから心が不安定なんだろうと。そういう人たちがいっぱい登場する小説だから。
 一昨日はテレビの仕事を終えると夜の十一時だった。このまま独りぼっちの家に帰ってはヤバイ、そう感じたあたしは夜の街に繰り出すことにした。
 飲み友達のマコトに電話をかけた。
「なにしているの?」と訊ねると、
「家でぼうっとしている」と答える。
「室井も暇なの。だったら飲みにいこうか」
 あたしはそうしようと思っていたけど、「やめておく」と返事していた。ふと、やつの友人のダッチャンのことを思い出したから。
 ダッチャンとはマコトを交えてしか遊んだことがない。電話で何度か話をしたことはあるけれど、それだけだ。そういうば、おとつい電話があったっけ。たわいもない用事で。
 あたしはマコトを出し抜いてダッチャンと二人で遊びにいこうと決めた。彼と飲みにいった。
 ダッチャンは始終あたしを、女の人扱いしてくれたので嬉しかった。飲み代もスマートに払ってくれた。
 そして、わかった。あたしのイライラの原因は、最近誰からも女の人扱いしてもらってないからだと。
 書いたものやテレビのコメントを誉められたら、それは嬉しい。九年間、この仕事をつづけてきてよかったとしみじみ思う。なんだかんだいっても、友人達から愛されているのも実感している。有り難いことだ。
 でも、違うの。あたしがこの頃、欲しいものは。
 作家のあたしじゃなくて、テレビに出ているあたしじゃなくて、面白いことをいう友達のあたしじゃなくて、義理堅く絶対に味方のあたしじゃなくて。
 若い女の子たちが、よくいわれる、
「可愛い」
 って誉め言葉をかけてもらえるようなあたしが、誰か一人ぐらいの前ではいてもいいんじゃないかしら。
 ダッチャンは酔っぱらって「可愛い」って何度もいってくれた。合格。
 これからちょっとだけ楽しくなるかも。……でもマコトの友達だしな。てかダッチャン、あたしを「可愛い」っていってくれた数より、「マコトが可愛い」といった数のほうが多かったんじゃないか? 女ったらしの、すさまじく軽いキャラのあいつを。
 で、「マコトと似ているあたしも可愛い」って話になったんだった。思い出した、思い出した。とたんに嫌な気分になってきたわい。
 やっぱ、気を取り直して仕事に打ち込むか。そういう時期なんだ、きっと。病気にならない程度に、心血注いで小説を書こう。
『ママの神様』の感想、待ってます。
 それだけが楽しみだよ。
 
 ぜんぜん関係ないけど、この場でも何度か書いたことのあるへたれジャーナリストのあいつ。
 秘書があたしとあいつがどうたらという話を自分のブログで書いたらしいけど、あの男はこういうとき電話をしても捕まりません。翌日電話してきても、死にたい気分は治っているというんだよ。役に立たない男だ、まったく。
 
 
 
 

2006 03 22 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 『ママの神様』 >

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 あたしの最新刊小説、『ママの神様』。みんな買ってくれ。買って読んで、感想を聞かせてくれ。
『ママの神様』は今まで書いてきた小説と、ちょっと毛色が違うの。
 発売日までは自信たっぷりで、
「違うあたしを見せてやるぜ!」
 そう胸を張っていたんだけど、発売日になったらきゅうに不安になってきた。昼飯どころか朝飯も喉を通らなかった。
 作風を変えるってどうなんだろ。自分では良い小説だと思うけど。
 今まであたしについてきてくれたファンは、残念な気分になるのかな。それとも、室井はこんなものも書けるんだと誉めてくれるのかしら。
 ファンあってのあたし。そこをいちばんに考えたいものだ。
 ぜひ、感想を聞かせてね。ブログのみんな、頼りにしてるよ。
 話は変わって、マンションについて。結果、無事買えることになりました。もう買っちまいました。後はリフォームするだけ。
 新しいお部屋にみんなを招待したいけど、全員を招待したらマンションの床が抜けてまう。無理だ。そこで……。
 バーチャルで招待!
 ってどう? 家に入って居間でくつろぐまでを写真で送るから、みんながみんな好きなように想像するの。
 つまらないかな? 
『ラブレター』は最終校了も終わり、前書きや後書きも書いてしまった。表紙も決まったしさ。
 なんかまた、みんなで面白いことしたいよねぇ。
 とりあえず、発売を記念して、眠れそうにないから強い酒でも飲むか。酔っぱらいながらいい気分で、みんでできる新しい遊びを考えようっと。
 

2006 03 13 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 誕生日プレゼント >

 3月4日、21時26分。
 
 ごめん、一週すっ飛ばして。
 誕生日だったから。二十六歳の。
 といっても、素敵なダーリンと南の島にいっていたなんて話じゃない。
 なぜか毎年、自分の誕生日には男が切れてるあたしだ。『自分にプレゼント』が恒例になっている。
 思い返せば、去年はダイヤの指輪を自分にプレゼントしたっけか。そして、こういい聞かせたっけか。
「ユヅキ、寂しくないよ。だって、おまえにこんな大きなダイヤをプレゼントしてくれる男などいやしないじゃないか」
 少しだけ救われた気分になった。
 で、今年。ジャジャーン! あたしは2006年の自分の誕生日、自分にマンションをプレゼントすることにしました。やったー! 
 たまたま女優をしていた時の先輩から、「遊びに来い」と命を受け、先輩のマンションへいったら空き部屋がオープンルームになっていたではありませんか。暇だから見にいったよ。
 タワーマンションの最上階、窓からは小さく東京タワーが見えた。
「すんげー!」
 あたしはその景色にやられたね。急いで税理士に電話をした。現在、自分がいくらもっているかを聞くために。
 ぎりぎりだが、買える。いける。
 ローンで買ったら誕生日プレゼントにならないもんね。誕生日プレゼントは、ポンと現金で買うだろ、ふつー。
 あたしは迷わず、申込用紙に名前を書いた。申し込みの順番は二番目。一番目の人が値切っているみたいで、二番目のあたしが買える可能性も見えてきた(不動産屋談)。
 早く結果がでないかな。ワクワクする。
 そう、あたしはワクワクしている。まわりの人間はハラハラしているみたいだが。
 施工主とか、建物の場所の地盤とか、はてまた間取りの風水とか、ちゃんと調べろとまわりはいう。
 それに、ここが肝心なのだが、なにを隠そうマンションを買ったら、あたしは文無しに近い状態になる。事務所の社員の給料も、自転車操業のようにまわしていかねばならん。
 ……ま、なんとかなる。たぶん、きっと。
 なんとかならなかったら売ればいいんだ。多少、損をこくかもしれないけどさ。
 2006年の誕生日、自分にマンションをプレゼントする。なかなか華やかな誕生日だ。素敵な一年になりそうだ。
 今のご時世、お偉い政治家のオヤジだって、自分の女にここまでしてやらんだろ。よくわからないが、
(勝った!)
 あたしはそう思った。そう思えることが肝心なんだ。でなきゃ、寂しくて死んでしまいそう、じつは。
 
 
PS
 素敵なお人形は、【ゆらりゆらり……】 【独歩日々メモ】のお二人にプレゼントしたいと思います。のちほど、係の者から連絡がいきます。可愛がってねん。

2006 03 06 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 読者のみなさまに素敵なプレゼント >

 2月22日、0時。
 
 暦では春だというのに未だ、寒い日がつづいております。みなさまにおかれましては、風邪などおめしになられてはないでしょうか。いかがお過ごしですか。
 さて、日頃からご愛読くださる読者のみなさまに素敵なプレゼントのお知らせです。
 

 プレゼントその1

 プレゼントその2
 
 その1、その2セットで先着一名の方に、プレゼントしたいと思います。本気で欲しいと願ってくださる方は、その旨を記入しトラックバックしてください。折り返しこちらから連絡いたします。
 なお、その1の人形はちょっと動いたりします(実母談)。その2の人形はちょっと髪が伸びたりします(実母談)。
 可愛いあたしの妹分です。
 ロンドンに旅行したとき酔っぱらってアンティーク市でその1を買って、その2は地方公演に出かけたとき酔っぱらって骨董品屋で買ってしまいました。
 その1、その2とも、出会った瞬間目が合ってしまい、怖くて仕方ないのに拒絶できず買ってしまったのです。きっと、泥酔していたからでしょう。
 あたしは今、単身赴任で独り暮らしをしております。なので、どうかよろしくお願いいたします。
 その1、その2とも、現在はマネージャー見習いの阿部くん(27歳・独り暮らし)に預けてあります。阿部くんは毎日、泣いております。
 どうかあたしたちを助けてくださる方が現れてくれますように。勇気ある方のご応募、お待ちしております。
 

2006 02 25 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 改造人間2号 >

2月13日 午後四時。
 
 N新聞から取材を受けた。二つ年下のカメラマンのお兄さんが、
「すっげぇ、可愛い」
 と誉めてくれた。被写体をより良く撮すためなんだな、と思ったけど、
「今まであった誰よりも、ダントツ可愛い」
 そう何度もいっていたから、きっと、お兄さんのタイプだったんだろう、あたしは。
 デートに誘われるまでは発展しなかったけど。誘ってくれたらいいのにさ。
 大型バイクに乗っていそうなお兄さんだったから、あたしの憧れで、未だ実現していない、
『深夜の高速を海までひとっ走り』
 というようなデートが現実のものとなったかもしれない。
 そういえば去年の年末、一緒に仕事をしたテレビ制作の人達もそうだった。泊まりの仕事で、毎日宴会をして、とても盛り上がった。でも結局、その場かぎり。いつもそうだよ。
 向こうから名刺を渡されるが、こっちが名刺を持っていないのが悪いのかも。あたしから電話をすればいい話だけど、わざわざ電話をしてまで……という感じでもある。古くさい拘りかもしれないが、それは男の役目だと思うしさ。
 あたしの連絡先は事務所。緊急連絡先は、秘書かマネージャーの携帯電話ね。彼らが、あたしの代わりに名刺を渡しているから。
 担当編集者やマネージャーは、
「存在が名刺だろ。名刺を配って仕事をする有名人は二流。おまえはそうなるな」
 といっている。その考え方って当たり前なの? なんだか、彼らに仕組まれている気がしてならない。
 あたしは、恋をすると仕事をしなくなるからさ。予定表にデートのスケジュールを入れてから、余った日時で仕事をするようになる。だからかよっ。
 そのくせ、彼らは、
「面倒くさいことにならんよう、著名人でなく普通の人とつき合え」
 などと命令する。
「お互いに前に出る人間同士で上手くいくわけないだろう」だって。
 難しい話だよ。
 この歳になるとそうそう遊びにもいってられないから、出会いは職場でってことになる。でも、いちばん近しい担当編集や事務所の人間たちとどうにかってことは、絶対にありえない。こうして書いているだけでも、キモい。近親相姦のようでヤだ。
 ということは、カメラマン、メークさん、テレビ局員あたりがターゲットになりうるだろうけど、裏方に徹することを美学としている彼らが、前に出ているあたしを誘ってくるなんて、まずあり得ない。
 たまに遊びに誘ってくれるプロデューサーやディレクターもいるけど、マネジャーや秘書の前で堂々とそういえるってことは、まったく下心がないからだ。つまらねー。
 で、残っているのは、おなじ物書きか、番組に一緒にでている人ってことになる。担当編集やマネージャーがいうところの、『前に出る人間』だ。
 お互いに我が儘で自己中だから、上手くいくわけはない。何度か経験済みなので、充分よくわかってる。
 恋したい。けど、八方塞がりかもしれない。
 行き場のないあたしは、ネイルサロンやエステサロンへ足繁く通ってしまう。奇跡が起こってほしい、という女心で。顔と身体にこれでもかというぐらい金をかけまくっている。
 最近はアートメークに凝っていて、どこまでやればいいんだかわからなくなって、ついに『銀河鉄道999』のメーテルみたいな目になった。
 今のままだと、彼氏なんてできない気がする。しかし、メーテルになったあたしは、別の意味で男から嫌煙されてしまう気がする。
 口の悪い女友達から、
「改造人間2号(一号はべつにいる)」と呼ばれだした。
「ヒイイーッ」
 とノリノリで返事をしているあたしだけど、心では泣いているの。
 
 ちなみに『390Xの独りごと』、秘書の神林よりあたしのほうが綺麗です。改造を加えようが加えまいが、当然の真理、宇宙の常識です。
 くだらないこといってると、アンドロメダに拉致すんぞ。

2006 02 13 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 鈴虫寺にお参り >

 2月8日 2時30分
 
 眠い。でも、頑張って机に向かっている。
 凡人のあたしが自分の名前で勝負できるのは、こうやって睡眠時間を削り、努力しているからなんだと思ってる。
 一日は、みんな平等に二十四時間。けど、八時間睡眠を取っているやつと、五時間睡眠を取っているやつとでは、自ずと自分にさける時間が違ってくる。
 インタビューでよく「ライバルは?」と訊かれるけど、あたしのライバルは重力と睡魔だな。重力は、ほら、皺や弛みの元だから。
 それにしても、昨日は『とくダネ!』で朝の四時起きだったというのに、あたしもよく頑張るものじゃ。
 これ以上、頑張りようがないから、あとは神頼みね。
 じつはね今日、朝のラジオの仕事を終えたら、京都へいくの。鈴虫寺をお参りしに。
 鈴虫寺って知ってる? 願い事が叶うお寺なんだって。とくに恋愛のお願い事に強いらしい。
 噂では、紀宮さまも林真理子さんも、鈴虫寺にお参りへいった後すぐ、素敵な人に出会ったんだって。
 あたしもな、仕事ばっかしている場合じゃないよ。
 はっきりいいますが、ここ半年、誰からも触れられておりません! 文句あっか!
 やばいよ、やばい。テレビを観ていてエッチなシーンになると唾液がたまる。ほんでその後、むちゃくちゃ腹が減るでやんの。
 色っぽいこととしばらくご無沙汰したせいか、性欲と食欲がどうもごっちゃになってしまっているような……。
 ま、あたしのまわりでは半年誰からも触れられていないなんて、ごくごくフツーのことだけどねっ。
 鈴虫寺の同行者、アートメイクの巨匠・奈々お姉様も、秘書の神林も、似たようなもんなんだろうと思う。
 教えてもらわなくても、二人の願い事がわかるもんな。濃いよぉ、こいつらの願い事は。神様も大変だ。
 ちなみにあたしの願い事は、たとえば、
「どこにいても、生まれ変わっても、僕は君を探したんだと思う」
 というようなクッサイ台詞にも耐えられる、透明度の高い年下くんから惚れられること。
 惚れられるってとこが、他力本願でいかん?
 しょうがないじゃん、あたしの狩りの仕方は蜘蛛方式なんだから。
 いいのが引っかかったら「わっしょい、わっしょい」って糸をたぐり寄せるの。逃さないわよ。うふふふ。

2006 02 08 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< あたしの暴露話かい? >

 1月30日。16時。
 
 土曜の深夜から福島へいって、月曜の朝イチで東京に戻ってきた。昨晩は息子に泣かれてしまった。とても切なかった。あたしも泣いた。
 早く一緒に暮らせる日が訪れればいい。それだけが望みで、それだけが希望。
 そのためにとっとと良い小説を書かなきゃね。とっとと……書けないんだよな、小説は。辛いよぉ。
 今も中野の喫茶店でK社の編集者にハッパをかけられて帰ってきたばかり。来週はS社の編集と会う約束をしている。
 いわれることはいつもおなじだ。
「もっとたくさん小説を書きなさい」
 わかってるっちゅーの。本人がいちばん焦ってるっちゅーの。
 でも、日銭に弱いんだもん。エッセイの連載を引き受けすぎだって叱られるけど、こっちは毎月決まった原稿料をいただけるからさ。一家の家長としては安心じゃん。
 秘書の神林に給料を払わなきゃならないしよー。
 そうそう、秘書の神林であるが、ココログで連載をはじめることになった。秘書日記だとか。
 ってことはあたしの暴露話かい? 
 すっげぇ、すっげぇ、イヤな予感がする。だって、やつは今でこそ室井事務所の専務兼秘書であるが、もと『噂の真相』の編集やってた女だもん。ろくなもんじゃないよ。きっと容赦ないんだろうと想像できる。
 はっきりいって、なんのためにやつを雇ったのかわかんなくなってきた。
 『噂の真相』であたしの悪口を書きつづけてきた神林。その原稿は破り捨てたくなるような酷い内容だった。
 神林の書く室井という作家は、とにかく馬鹿だった。ひたすら馬鹿だった。とんでもない馬鹿だった。人間になりきれていない動物みたいなキャラを勝手に作り、それがさもあたし本人であるかのように書くのだ。
 もう二度とそういう悪事をはたらかんよう、秘書として雇い、懐柔させたというのに。くそーっ。
 もちろん連載はじめると報告を受け、なんとか止めるよう説得はしたさ。
「おまえ、なに考えてんだよ。室井事務所の専務だろ」
 あたしはいった。でも、神林はじつに生意気な態度で抵抗しやがった。ふふんと嗤い、
「専務といっても二人しかいない会社だろ。あたしの本業はライターだっちゅーの。文句があんなら給料あげろや」
 首しめて、殺したろかと思ったね。いや、マジで。
 けれど、伸ばした腕は下に降ろした。
 給料を上げるより、名誉が傷つけられるほうがいっか。
 あたしってば、ほんとうに小金に弱い。それがイマイチ大物になれない理由だと思う。
 
 
 話は変わって、長らくお待たせ致しました『ラブレター』、ソフトバンククリエイティブから無事四月に出版されることが決まりました。
 ごめんね、長いこと待たせちゃって。
 じつは、去年からずっと、神林とともにいろんな出版社をまわっていたの。
 せっかくみんなで出す本だし、いちばん条件の良いところで出したいじゃん。華々しくさ。
 あたしたちのやりたいことを、きちんと理解してくれるかどうかも重要だし。
 で、いろんな出版社の人に会い、もし販売してくれるなら、どれだけ初版を刷って、どういった売り方をするつもりなのかを聞きまわってた。だから遅くなっちゃったの。
 それにしても、ここまで決まったら、もう出来たも同然じゃ。
 みんな喜べ! 出版部数、かなり期待できるわよ。ちゃんと決まるまでいえないけど、そうね、流行作家の単行本くらいは刷ってもらえそう。
 すげぇだろ。
 
【おまけ】
 編集さんに無理いって、今、神林の日記の第一話をやつには内緒で読ませてもらった。
 あの女、ろくなもんじゃない。
 みんな、くれぐれもあの女のいうことなぞ、本気にしないように。
 あたしは、みんなと長いこと育んできた愛を信じる。決して揺らぐことのない強い愛だと。
 神林なんて、ペッペッ(唾を吐く音)!
 いつかマジで首をしめたる。
 てか、いっそクビにしたい。退職金の問題さえなかったら。

2006 01 31 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 小説に使いたい会話 >

 1月22日。21時。
 
 昼起きて、3月に発売予定の小説『ママの神様』のゲラ直しをしている。
 発売されたら、ぜひ買ってくれ。買ってくださいまし。そして、感想を聞かせてほしいな。
 この小説は、「とにかく正直に」と自分に言い聞かせて書いたもので、今までの作品に比べると少々泥臭い。
 親への愛も、子への愛も、異性への愛も、照れずに書いている。
 かっこいいものを……と頑なに思っていた時期もあったけど、そういうところが実はかっこ悪いんじゃないかと感じはじめてしばらく経つ。
 うーん、例えれば、青山のバーで唇だけを動かして会話をしている自分より、分娩台で大股開いて叫びながら子を放りだしている自分のほうがかっこいいんじゃないかと。
 まわりの評価はわからない。でも自分はそれが正しいと信じてる。今のとこ。

 話は変わって。
 つい先日、昔好きだった人とお酒を飲んだ。彼は、会うとむかむかするし、会わないでいるとどうしているかな、と気になる人だ。まわりの女友達は、
「きっと、今でも好きなのよ」
 とあたしにいう。でも、違うと思う。
 彼がどんな女とつき合おうが気にならない。それより、良い仕事をしたという評判を聞くとやたらと悔しい。負けてたまるかと思う。
 半分喧嘩しながらくだらない話をいっぱいして、さよならするときにタクシーが拾える道まで送ってもらった。
「じゃあまたね」
 とあたしがいうと、雪がぱらぱら降ってきた。すると彼は、口を尖らせて、
「ほらっ」
 とふて腐れた。
「君といるとこういうことが起きてしまう」
 つまり、あたしなんかといるときにドラマチックな出来事が起きてしまい、もったいないってことなんだろう。絶対にそういうニュアンスでいったのがわかった。
 ふつう、いうか? そういうことを。
 けれど、あたしは妙に感動してしまう。なんて正直なやつなんだと。
 小説に使いたい会話は、そういうものだ。本業のあたしが、その台詞を使いたかった。悔しいったらない。

2006 01 24 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< あたしは死ねない >

 1月16日。17時。
 
 命がテーマだった『ジェネジャン』、観てくれたみんなは自殺についていろいろと考えたみたいね。
 番組中のあたしはギャラ泥棒と罵られるぐらい大人しかったけど、いろんなことを考えってたんだってば。
 いろんなことを考えた結果、【我輩とて猫である】のお嬢さんとおなじく、
(美形の堂本光一くんが「いけない」っていっているんだから、そうなのでしょう)
 そのぐらいしか胸を張っていえなかったりするんだけど。
 いけない。しかし気持ちはわかるってのが本音かな。
 少し前に物書きの先輩が亡くなった。ニュースではじめは自殺と報道されなかった。
 そのことについて、大好きな内田春菊さんはこういってた。
「物書きが自ら死を選ぶっていうことには、なんらかの意味があると思う。だから、まわりの人間は、自殺ということを隠してはいけないのよ」
 あたしは春菊さんや亡くなった先輩なら、きっとそうなんだろうと思った。
 じゃあ、あたしはどうなんだろ。命をかけてまで訴えたいことがあるといってみても、まだ誰も信用してくれない気がする。
 去年の年末、親友でライターをしている丸山がちょっとだけ体調を崩し、深夜にうちに電話してきて、
「あたし鬱っぽいんだよね。死にたいとはじめて思っちゃったんだから」
 なんてことをいっていた。
 あたしはとてもびっくりした。死にたいと思うことがはじめてだという健康丸だしの丸山に。
 でも、それはいわなかった。かわりにこういってみた。
「一緒に死んであげよっか」
「それだけはヤダ。まるでレズみたいじゃん」
「死んでから『あいつらじつはレズだったんだぜ』とか噂が立ったら、共著の【プチ美人の悲劇】が馬鹿売れしだしたりして」
 そんなくだらない話で盛り上がった。
 たぶん、あたしと丸山に自殺は許されない。死を持って訴えたいことが、「なんであたしらモテないの?」になってしまうじゃないか。格好悪すぎる。
 悲しいことがあると「死にたい」と一瞬だけ思ったりもする。でも、あたしは死ねない。
 死ねないんだよぉ。
 たま~に、そっちの事実のほうが、悲しいことより辛かったりして、などと考えることもある。
 
 

2006 01 17 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 大人って辛いわ >

 1月8日。21時。
 
 出版社の正月休みが明け、大変なことになっている。宿題のように休み明けで依頼されていた原稿、一つも書いてなかったもんで。
 いやあ、大人って辛いわ。鼻血を出しても、熱を出しても、宿題を終わらせないとならないもんね。終わらせなかったらクビを切られてしまうもの。
 あたしはさ、自慢じゃないけど学生の頃、宿題って一回もやっていったことないの。
 だって、長時間かけて宿題にとりかかるより、一発先生に殴られたほうがいいと思ってたんだもん。
 今だってそう思ってるけど、殴って許してくれる編集者はいないだろうな。当たり前か。
 どうも長時間かけてなにかを、ってのが性に合わないようなんだよね。
 だから異性とじんわり愛をはぐくむのも苦手だし、ヒヤシンスの球根はさっさと芽がでないもんで気になって弄りすぎて腐らせてしまったし、そうそう毎日、化粧水を塗って乳液を塗ってさらに美容液も……なんていう基本の顔のお手入れもできない。
 毎日、歯をみがくので精一杯じゃ。
 月に一回、エステにいくからいっか。それでも駄目ならヒアルロン酸打てばいっか、みたいな。
 さすがに、正月前に友達と美容整形外科のカウンセリングを受けてみて、なにをしたらいいんだかわからなくって、
「どうにか二十五歳にしてください」
 と素直に願望を話したらば、
「まず頭を治してください」
 と帰されてしまったわい。やっぱ、無理かね。一気に二十五歳は。
 一応、作家が本業なんだけどさ。コツコツと原稿用紙で文字を埋めていく、地味~ィな作業をつづけるあの職業が。
 けど、それだって長編が苦手だもんな。勢いのある短編を、寝ないで一気に書くのは任せておけ! なんだけど。
 でもでも、今年は頑張るつもりなのよ。読者アンケートで、「長編を読みたい」といってくれる人が多いから。
 この間、読んだ本に書いてあったんだけど、今はイライラを止めたり不安を解消するいい薬があるんだってさ。それも、一時間押さえたり、一日押さえたり、ある程度自由自在だという。
 それならば、持久力をつける薬ってないかしら。一時的にでもいいからさ。
 ……ってまた、薬とかに頼ろうとする心根が腐っているという話なのよね。わかってまんがな。 

P.S.
~☆★☆ まさよのBROG ~☆★☆ 【ノッポおじさんの日常】、美人な絵を描いてくれてありがとう。ほかの男の目にもあたしがそう見えるならいいのに。

2006 01 10 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< あけましておめでとう >

 あけましておめでとう。
 
 今年は、今年こそは、みなさんにとってもあたしにとっても良い年でありますように。
 てか、絶対に良い年にしようじゃありませんか。意地でも、力ずくで。
 とりあえず、去年のことは忘れよう。
 たとえば、クリスマスに寂しくてキャバクラにいってしまったことなどは。
 今年のあたしは人様から笑われることなぞしない。羨望の眼差しで見つめられるあたしになりたい。
 黙っていりゃあ、いい女なのよ。ほんとうよ。
 証拠写真

 どうじゃーっ!
 こんな(きれい)なあたしですが、今年もよろしく!

2006 01 01 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 2006年の目標 >

 12月20日 午前1時半。
 
 昨日、いや一昨日は、EXILEのコンサートにいってきた。年甲斐もなく「シュン、アツシィー」と叫びまくった。こりゃあ、身体はもう全快だな。
 騒ぎまくった後飲んだウイスキーはめちゃ旨だったし。じつは、酔っぱらって二ヶ月間も辞めていた煙草を吸っちまった。それも我慢していた反動で一時間に一箱も。
 正月番組に喉が枯れているあたしが出ていても心配してくれるな。今、撮っているもので、そういう馬鹿らしい理由から喉が腫れてしまっただけだから。
 しっかし、コンサートを見終わった後、しみじみ思ったね。息子を生んでよかったと。
 べつに、息子がシュンやアツシのようなイカした男になると盲目的に信じているわけじゃない。シュンやアツシは特別だもん。
 特別じゃなくてもいい。なぜだかきゅうに、若い男が目立って可愛く思えてきた。オバハンぽいかしら。ってあたしもいい歳なんだけどさ。忘れてた、忘れてた。
 息子が年頃になったらやつの友達が我が家に遊びにくるだろう。それだけで幸せを感じることができるんじゃないか。マジでそう思っている。
 ……ちゅーのは嘘よん。まだまだあたしは諦めるつもりはないぜ。いったいいくらあたしが美容に金をかけているか。
 それも、美しいといわれるためじゃない。若く見られるために。
 罵りたいやつは思う存分罵ってくれ。2006年のあたしは、嫌われることを躊躇わない。開き直って生きていくことに決めた。
 そうよ、あたしは痛い女よ。根性で更年期を十年引き延ばしてみせようじゃないの。
 ……と鼻息荒く語ってみたが、ほんとうは今、海よりも深く後悔している。
 某新聞に来年の抱負というテーマで取材を受けた。夜の取材だったので酒の入ったあたしはつい本音をいってしまったのね。
 2006年のあたしの目標、それは、
「二十代の男としか付き合わん」
 だからいけない。いや、目標自体が悪いとは思ってないの。あたし個人の目標なんだから、叱られることでもないだろ、べつに。
 しっかし、なにもお堅い新聞紙上で告白することなかった。他にも何人か文化人の方々が呼ばれていたみたいだけど、目立ったアホになってしまいそう。つーか、決定? 後悔だよ。
 じつは大昔、あたしが愛したオヤジが亡くなった。そういう噂を聞いたばかりだ。
 そして今、身体を壊している友達が二名。いやだよ、長生きしてよ。
 大昔にオヤジだった男は、もう爺ちゃんだから仕方ないのかもしれないけどさ。
 愛していた男の死は何度経験しても慣れない。あたしのほうが先に死んでしまいたいと心から思う今日この頃。
 そういうディープな理由から、来年の目標が生まれたんです。ただのエロじゃないよ。
 
P.S.
 ドレスの写真のバックがブランコなのは、友達の家の庭で撮ったから。カメラマンの友達のムラオんち。
 ある女性誌の新春号の撮影を、やつの家で行ったんだよね。着物着て。あれはそのついでに撮ったものだった。
 着物の写真は正月にアップする。みんなが嫌がっても載せたるぜ。
 だって、綺麗だったんですもの。若く見えるし。そうね、二十五歳ぐらいに見えるかしら。ウシシシシ。
 
 
 
 
 
 

2005 12 20 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< Dカップでなくては着れんドレス >

 12月14日 午前5時
 
 なんてこと? みんなあたしの内臓を見たくないってか。寂しいこというなよぉ。
 あたしはね、究極の自分好き。自分から出たものなら、鼻くその一個でさえ愛を感じるんだけどな(ちゃんとティッシュに包んで捨ててます)。
 しかし、それを人様に押しつけちゃ不味かろう。内臓の写真を披露するのは諦めるよ。
 かわりにこっち。
 _MG_5586
 このドレスは素パイで着なきゃならん。前から見るとVの字でウエスト近くまで開いていて、ブラジャーができないからね。食塩水パックで上げ底とはいえ、Dカップでなくては着れんドレスなんじゃ。どうじゃーっ!
 あと二枚作ったんだけど、それはまだできていない。もちろん、みんなに披露するつもり。だって、着ていくところが思いつかないんだもん。クリスマス、誰か誘えよぉ。
 息子と新宿にでもいって暴れるかな。
 そうそう、『金スマ』観てくれた人いたみたいだね。うちの息子、どうだった?
 けっこうテレビ映りがいい気がしたんだが。あの男、案外、役者とかタレントとかそっち方面に進むかもしれないな。
 なんたって、本人のたっての希望だったんだから、テレビに出るの。
「出さしてくれよぉ」
 と口癖のようにいっていた。そして、『金スマ』。
 前日、興奮して遅くまで寝られないでやんの。録画ビデオを何度も見直してやんの。
 病的な自分好きだ。ありゃあ、母ちゃん似たんだねぇ。
 そういや、ほじった鼻くそも、いつまでもしげしげと見ているよ。
 
【佳染】
 病院は一軒だけじゃなく、いくつかいってみたほうがいいよ。どこまで切るか、どの薬をどれだけ使うか、癌は医者の裁量が決め手だって聞いた。
 どこに住んでるんだっけ? もしなんなら、あたしが診てもらった先生達を紹介するけど。
 内科と外科の連係プレーがちゃんとしてるし、みんなすっごい勉強もしてる。良い先生達です。
 連絡ちょうだい。
 
【Macでロッテりあ】
 そのくらいの間違えなんて、気にしないってーの。あたしはそんな、うんこの細い女じゃない。
 
【HERE' S MY LETTER】
 会ったら声かけてくれよ。いきなり噛みつきゃしないから。
 それと、普通に綺麗ってなに? その表記、貧乏くさっ。どうせなら、すっごい綺麗といえや。
 
【スーパードリーマー】
 テレビ局は今、すっごい厳しくて。ちょっとそれは難しいお願いかもしれん。
 他の出演者もいるからね。
 イベントとかなら楽屋まで入れてあげられるけど、それじゃあ芸能人を見ることできないから意味ないもんな。
 役にたてなくて、すまん。

2005 12 14 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 心配してくれたみんな、ありがとう >

 12月7日 十二時
 
 やっと娑婆に出ることができました。心配してくれたみんな、ありがとう。
 予定より一週間も早く退院できたよ。ま、担当医に頼みこんだんだけどさ。
 なんせ個室を取っていたから、ベッドに横になって息しているだけで毎日三万二千円かかってしまう。
 こりゃあ、意地でも退院して自宅療養するしかないでしょう。
 ……ってのは冗談だけど、入院には飽き飽きじゃ。大人しく寝てるってのがイヤなの。あたしには向いてない。
 担当医がさ、術後は痛いけど動いたほうがいいっていうから、五日目から外出届けもらって美容院へいったもんね。その次の日にはデパートにもいった。すごいでしょ。
 いや、もっとすごいことがあった。
 手術が終わり麻酔から目覚めたら股間が痛いのよ。自力でトイレにいけないから、カテーテルがクリトリスに刺さっていたんだな。
「へ、変なとこ勝手に弄るなよ」
 あたしはカテーテルを自分で抜いて、唸りながらトイレに這っていったわよ。酸素マスクも外して。
 痛かった、そのときは。
 しかし、それから二週間、もうあまり痛くない。たまに縫い目が引きつれる感じがするぐらい。おっぱいの下から臍の下までの無惨な傷が。
 それを見ると、
(あたしってばどえらい手術をしたんだなぁ)
 と感慨深いけど、痛くないから現実感が薄い
 ってか、あたしってば内臓を取ったんだよね。なのに、なんでウエストが細くなっていないんじゃ。不思議じゃない?
 そう担当医に食ってかかったら、
「そんなことをいうのは、あなただけです」
 といわれた。
 そうそう、取った内臓の写真、みんな見たい? 見たいならアップするけど。
 見舞いにきた友人たちに、
「キモ~!」
 と叫ばれたむちゃくちゃ評判の悪い写真です。それを見ると、しばらく肉は食べられなくなります。
 そうそうそうそう、入院中に作ったドレス、みんな見たい? ヘップバーン風といったのに、モンロー風になってしまった。
 ……なんだか文章がめちゃくちゃ。みんなに伝えたいことが山ほどあるのに、どれからしゃべっていいのかわからないんだもん。入院で呆けたかな。
 そうだ、大事なこと。
『ラブレター』、進んでます。
【薔薇の吐息】【天然果汁100%】【スーパードリーマー】、電報ありがと。ほかの方で、電報を送ってくれた方はいらっしゃいますか?
 どうやってお礼しようか悩んだんだけど、やっぱ直接お会いしたいなぁ。
 本を出したらマジでなんかイベントを企画すっか。
 具体的な報告はもう少し待ってね。きちんとするまでいうなといわれている。秘書の神林に。

2005 12 07 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 無事に終わりました >

 11月26日13時。

 手術、無事に終わりました。報告が遅くなってごめんね。痛くてマックの前に座れなかった。
 結果、膵臓を半分と脾臓を全部、摘出しました。腫瘍が癒着していて、切り取る以外になかったんだって。
 そんなにたくさん切り取ったからか、内臓が空気に触れたからか、体がだるくて仕方ない。
 ご飯もずっと食べさせてもらってないし、力が入らん。
 とにかく今日はご報告まで。
 次回、ちゃんと書くね。病院の面白い話も。
 待っててね。

2005 11 29 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 明日は頑張んぞ! >

 11月20日、17時。

 一昨日、福岡から帰って、それから病院へ入った。明日が手術。それまでなにも食べちゃいけないので辛い。
 手術まで絶食だというのはあらかじめ聞いていた。だから、福岡でたらふく美味しいものを食べてきた。
 蟹、河豚、からすみ……。頑張って、最後にラーメンまで食べたっけ。
 今、食べたいのは焼き肉だな。カルビと白いご飯が食べたい。
 そんなことばかり考え、原稿が進まない。気づくと、退院したら『なにを食べるかリスト』なんて作ってる。明日の朝、六時から手術の準備に取りかからなきゃならないっていうのにさ。
 きっと術後は一週間くらい、原稿は書けないに違いない。そう思い、今月の締め切りは入院前にぜんぶ終わらせるはずであった。
 が、後8本も残ってる。さて、どうすっか。明日の手術まで徹夜かな。どのみち、眠れそうにない。
 聞いてよ。明日の手術、八時間もかかるんだって。もしかすると膵臓のほかに脾臓も取らなきゃならないんだって。で、細胞検査をするらしい。
 入院するまでそんな大変な手術だって知らなかった。ほら、あたしってば、人の話をろくすっぽ聞かないから。
 膵臓と脾臓を取ると、どんな後遺症があるか訊ねてみたんだよね。すると、主治医の先生はこう答えた。
「脂っぽいものを食べると、腹を下しやすくなる。痩せるよ」
「……い、いいじゃないですか」
 先生は絶句した。もうあたしなんかとは話したくないみたいだった。
 じつは、一ヶ月も娑婆に出られないので、前からやりたかったピーリングのすんごいやつをやってきた。
 先生には、そりゃあもちろん怒られたさ。顔色がわからないし、皮膚が健康な状態じゃないので麻酔のマスクがズレたりしたらどうすんだって。
 ま、結局、手術はしてもらえることになったんだけど、なんか嫌われてしまった気がする。とくに麻酔科の先生に。
 やばいよな。麻酔科っていったら、患者を生かすも殺すも気分次第おちゃのこさいさいではないか。
 そう看護婦さんに泣き言をいったら、
「でも、向こうはプロなんだから、手術で手を抜いたりしないわよ」だって。
 手術で手を抜く? そこまでは考えてなかったので、今更ながら怖くなってきた。
 これじゃあ原稿は書けない。書けない、書けないんだよぉ。
 ひょっとして! と思うから書けない。ひょっとして! これが最後の原稿になったりするんじゃないかなどと辛気くさいことを考えてしまうんだもん。
 万が一あたしが死ぬようなことになれば、遺作は東スポに連載している『あちょこの溜息』だな。内容は『紅白とみのもんた』。
 みのさんは好きな人だけど、それが最後の原稿になるのはちょっとね。死ぬ間際にみのさんについて熱く語らなくてもいいだろうよ。
 ともかく、明日は頑張んぞ!

 P.S. 電報のお礼、退院してからでいい?

2005 11 22 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 大事なことを忘れておった >

 11月7日、19時
 
 あたしってば大事なことを忘れておった。『笑っていいとも』に出演したとき、電報をくださった優しい方がいるでしょう。受け取った電報を紙袋に入れたまでは覚えているんだけど、その袋が見つからなくって。
 電報をくださった方、ごめんね。ちゃんとお礼をしたいので、名乗り出てくれると嬉しいです。ほんとにごめん。
 
 最近、殺人的に忙しくてさ。入院を控えているから仕方がないけど、それにしてもね。どうせ入院したら目一杯寝られるだろうと、一日置きに徹夜をしてる。
 十日から奈美悦子さんと、福島&茨城へ三泊四日で旅行にでかけるのだけが楽しみじゃ。アンコウ食って、温泉入って、だらだら酒飲んで、ストレス発散になるかしら。
 そうそう福島っていえば、先週、親がいわきに家を買いました。ってことは、あたしもちょこちょこそちらへ顔を出すわけで、福島県のみなさま、これからよろしくね。
 車の運転、練習しなくちゃだわ。
 

2005 11 08 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< ドレスと現実逃避 >

 11月2日。午前5時。
 
 やでやで、また徹夜がつづいている。第三次小泉内閣の発表、一日か二日に行われるといわれていたのに、なんで三十一日にやるのかしら。
 三十一日に発表したら、翌日一日の『とくダネ!』でその話題になるじゃんねぇ。一日といえば火曜日、あたしの出てる日だよ。
 入閣したオヤジたちについて勉強しなきゃならなくなっちまった。原稿の締め切り四本も抱えてるってのにさ。どう考えても好みとはいえんオヤジの、顔と名前を覚えるのだって至難の業だというんだよ。
 第三次小泉内閣についてあたしの感想は、『東スポ』を読んでくれ。勉強の成果が出ているといいな。
 それにしても一日のニュースやワイドショー、その話題持ちきりだったね。ひな段での記念撮影の様子がばんばん流れていた。
 やっぱ、気になるのは、小池さんと猪口さんの衣装だよ。
 小池さんのクラブのママ風というのは想定内だったが、猪口さんの青いドレスにはぶったまげた。
 きゅうなことで慌てていたため仕方なかったんだろう。
 案の定、あのドレスは雅子さまのご成婚の式典に呼ばれ、十二年前に購入したものなんだとか。だから、袖の形などがなにげに古くさかったのか。
 そして、あたしは考えてしまった。
(もし、きゅうにドレスを用意しなくちゃならない羽目になったら、あたしだって困るよなぁ。猪口さんの二の舞になってまう)
 現在、持っているドレスはホステス時代に買った物だ。背中がぱっくり開いていたり、太股の辺りからスリットが入っていたり、とてもセクシィー。
 きゅうに必要となるドレスは、こういうのと違う気がした。もっと上品な……。
 気づくと、デザイナーの友人に電話をかけていた。昔の彼氏の。そして、いきなりドレスを注文していた。
「あたしに似合う、上品で、なおかつ流行路線ではない定番の形のドレスを早速作ってくれぃ」
「はあ? ドレス? どこに着てくの?」
「それは……それは……まだわからん。でも備えあれば憂いなしというじゃない」
「定番の形? 意味がわからん」
「そうね。ヘップバーンが映画の中で着ていたようなやつがいい」
「そりゃまた漠然とした……」
「とにかく、ヘップバーンが着ていたような、あたしに似合うやつ。あんた、あたしとヘップバーン、似てるっていったじゃない」
「そんなこといった覚えはない」
「いいえ、いいました。あんたがあたしを熱心に口説いているときに」
「違うだろ。彼女の着ているものは参考になるって教えたんだろ」
「そんなことはどっちでもいいの。あなたは一時期あたしの愛を独り占めしたことがあるんだから、もちろん友達価格で作ってくれるわね。布代と食事代だけでいいね」
「厭だー、そんなの!」
 友達はそう叫んでいたが、今月の入院中に見舞いがてらに仮縫いをしに来てもらうことになった。イェイ!
 それからヘップバーンの特集が組まれている雑誌を本棚から探し、読みこんでしまった。政治家のオジさんたちの勉強と違って楽しい。時間が経つのが早いよぉ。
 やばいよ、やばい。仕事しなくちゃなんなかった。朝までに原稿入れなきゃ不味いんだった。
 ドレスの一件は現実からの逃避だな。

2005 11 02 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 噂の女 >

 10月25日。午前零時。
 
 あら、まただわ。また漢字の間違いを指摘されちゃったわ。
 家は、一件二件と書くのではなく、一軒二軒なんだそうだ。教えてくれてありがとう。
 けど、正直にいえば、これはあたしの問題ではない。編集者の責任ね。
 担当を呼んでこいっ。おい、羽田。手抜きをするんじゃないよ。恥をかいちまっただろうが。
 まあ、そんなこたぁ、どうでもいい。ラブレターを本にする件は着々と進んでいるよ。
 秘書も雇ったしね。
『噂の真相』の元編集者の神林広恵という女。あの雑誌もそこの編集者も大大大嫌いであったはずなのに、運命って皮肉だなぁ。
 今ではもう過去のことだから話せるが、噂真がなくなる一年ぐらい前のことだろうか、あそこの専属記者とつき合っていた。ずうっとずうっとあたしの悪口を書いてきた男と。
「話すことなんてないよ」と怒鳴るあたしに、
「ほんとうはもうだいたいのことは知っている。好きだから」
 と、とんちんかんな告白をしてきたイカした男であった。
 はじめは罠かと思ったね。すげぇな、やつらってば、真実を暴くためには美人局みたいなことまですんだ、なんでもありかいっ、と思った。
 で、面白そうだから、話に乗ってみた。
(あたしはそんなに馬鹿ではない。逆に情報を仕入れてやる。あたしの魅力でメロメロにして、もう悪口を書かせないぜ)
 と燃えに燃えた。
 売られた喧嘩は買ってやる的な燃え方であった。あったはずなんだけど……。何度もデートをしているうちに本気でその男に惚れてしまったのよね。あたしの悪い部分をすべて知った上で愛してくれているという安心感があったし、息子をとても可愛がってくれたし。
 神林はその男の友達である。親友であるといっていいかもしれない。その男が仲介に立っていなければ、今でも嫌いだったろう。 何度もいうが、あたしは『噂の真相』という雑誌が大嫌いだから。いっとくけど、記者とつき合っていたからといって、誰かを売ったことはないからね。
 本屋で立ち読みをしていてヒステリーを起こし、破って買わなきゃいけない羽目になったことがあったっけ。事実無根のことを書かれて、泣いたこともあったっけ。事実を書かれて、泣いたこともあったなぁ。
 でも、愛していた彼が「いいやつだ」という神林なのだから、最初から「いいやつなんだろう」と信じることができた。
 実際、神林のさっぱりした人柄が気に入った。悪口を書く、書かれるという関係のあたしたちだったけど、仕事を超えて友達になった。
 仕事では容赦なかったが、べつに憎くて記事を書いているわけじゃないというのはわかったしな。酒を飲んでいる席でなにげなく、陰で意地悪を企んでいる人物や、行動についての問題点を指摘してくれたりなんかして。
 まるで、おっ母のようだよ、神林。
 噂真がなくなると決まってからすぐのことだ、彼女を秘書にスカウトしたのは。
 お母に堂々と守られることになり、あたしはある意味、最強かもしれないよ。
 ついこの間、週刊誌とすったもんだがあった。あたしはぜんぜん関係ない第三者だっていうのに、その場にいたってだけで記者達に探しまわられた。
 あたしの友人や知人にあたしの携帯番号を聞きまくったようで、方々から電話がかかってきた。
「あんた、なにやらかしたの?」
 と友人たちが心配するのはよくわかる。
 でも、ばんばん電話がかかってきたら、仕事ができないってーんだよ。
 原稿が書けねーっ! むかっ腹が立ったあたしは、一杯引っかけて編集部に電話した。
「担当者出せーっ! あたしがなにしたっていうんだよ! なんにも知らないっつーんだよ! 仕事ができねー、どうしてくれる?」
 翌朝だ。やばいことしてしまったなぁ、と心配になってきたのは。
(なんにも関係のなかったあたしであるが、昨晩、自ら問題を起こしてしまったのではないか)
 でも、神林がいるから大丈夫だ。神林の提案で、翌日に丁寧な謝りの電話をしてきてくれた編集者に、「酔っぱらってたから、ごめんね」と可愛らしく笑って誤魔化す作戦を取った。
「ほんとになにも知らないんだ、昨日のこともよく覚えてないぐらいでさ。ダハハ」
 そして、ここが肝心。神林のいいつけ通り、すべてはなかったことに、という確約も取り付けた。
 神崎爺、酒を飲んでなにをやらかしたのかわからないけど、そんなに落ち込まないで。ここに一人仲間がいるよ。揉め事が起こったら、神林を貸してあげるよ。
 そうそう神林が幻冬舎から出している『噂の女』という本をよろしく。噂真時代の彼女のことが書かれてます。あたしの昔のダーリンのことも。神林がどんなに猛烈な女かわかるよ。
 ついでにあたしの文庫、『プチ美人の悲劇』もよろしくねん。

2005 10 25 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 暴露 >

 10月18日23時。
 ごめん、一週すっ飛ばしてしまって。すっげぇすっげぇ忙しかった。
 仕事で忙しかったわけじゃない。あたしがもっとも苦手としているお片づけで忙しかった。
 暴露してしまうが、現在、家を三軒も借りている。理由は、家族全員、片づけられない人間だからだ。
 結果、家はどんどん汚れていく。それはもう病気になりそうなほどに。
 今もあたしの顔のまわりを、黒い小さな虫が飛びかっている。我が家生まれの虫なのに、ちっとも可愛いと思えない。
 だいたいこの虫が発生しだすと、家族は新たな安住の地を求める。ようするに汚い家から逃げるわけ。
 そして、その結果が三軒の家になっちまった。
 いずれかの家で生活しているとき、いずれかの家に掃除のプロを入れる。つまり、あたしら家族は、三軒の家を放浪している。非常に落ち着かない。
(このままでいいんだろうか)
 そんなことはずーっと考えてはいたさ。でもでも、ほんとにほんとに掃除が嫌いなんだもん。
 不思議だよ。原稿は五時間でも六時間でも集中して書いていられるのに、片づけは三十分しただけで死にたくなるのはなぜだろう。
 しかし、そんなあたしたち家族に救世主が。今月から雇った秘書だ。
「こんな場所じゃ仕事できない」
 彼女のその一言で大掃除をすることになったのだ。彼女の指揮のもと。
 それにしても嫌いなことをするのは、苦しい、辛い。
 たまたまボーイフレンドの一人から電話が掛かってきて、一緒に食事をしようといわれた。家族に見つからないよう、そうっとトイレで着替えと化粧をすませた。
 泥棒みたいに抜き足差し足で玄関まで歩いていった。ドアを開けた瞬間、母のがなり声がした。
「どこにいく?」
「いや、ちょっと」
「……ケッ。で、あんたのボーイフレンドは、あんたが片づけられない女だってのは知ってんの? 綺麗に化粧してめかしこんじゃって。それを話さなきゃ詐欺だろう」
「そんなこと、いえるわきゃねーだろー」とあたし。
「おまえらうるせーよ。だいたいおまえら女のくせしてよぉ」とオヤジ。
「馬鹿! 馬鹿! 馬鹿!」と息子。
 みんなかりかりしている。嫌いなことを強いられて。すでに怒鳴り合わなきゃ会話もできない。
 仕事のせいにして、家に帰りたくないよ。けど、今回はそれができない。家族にスケジュール帳をチェックされている。
 普段はあたしを置いて、平気で温泉旅行にでかけてゆく家族のくせして。あたしの仕事なんかぜんぜんお構いなしのくせして。
 誰かーっ、掃除の得意な人、うちの家族になりません?
 

2005 10 18 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 不条理だよ~ >

 10月3日 午後八時
 
 今、泣いてるの。さっきから泣いているの。そうしていても問題は解決されっこないんだけれど、途方に暮れてしまって。
 明日の五時にハイヤーが迎えにくるまでに、
 東スポ
 ウィークリーヨミウリ
 女性自身
 ラピタ
 リベラルタイム
 本当にあった主婦の体験
 てぃんくる
 の原稿を入れなきゃならない。
 あたし、どうしたらいいの!
 じつは、昨日も今日も外に出る仕事がなかった。そこで、息子と高田馬場にあるスケートリンクにいってきた。
 滑って転んで尾てい骨をしこたまぶつけてしまったよ。三十五歳なのに、尻に蒙古斑ができている。痛くて、長時間、椅子に座っていられない。
 で、そんなあたしが今日一日なにをしていたかというと、寝転がって鏡を見ながら首の皮を剥いてたの。
 オバジをはじめて二週間が経った。顔の皮はほぼ剥けきったかも。まだ赤ら顔で全体的に皮膚が突っ張っている感じだけどね。
 今、酷いのは首。皮ががさがさのぼろぼろになっている。で、気づくと弄っているんだな。
 まあ、そんなことはどうでもいっか。どうでもよくないと騒いでいるのはマネージャーだけだわよ。マネージャーの直樹さんだけ。
 事務所絡みの仕事がないという日でも、頻繁に電話がかかってくる。
「顔の様子はいかがですか」って。
 あたしが明るく、
「酷いよー」
 と答えると、ため息なんかついちゃって。
 なんでそんなに深刻ぶっているのかしら。マネージャーという仕事柄、商品としてのあたしをもっと理解しないといけないなぁ。
 はっきりいって、あたし、女・蛭子枠じゃん。蛭子といえば、漫画家の蛭子さんよ。
 誰もあたしに綺麗なんて期待してないってーの。あたしは意中の異性とご飯を食べにいくときにだけ、綺麗であったらいいはずだ。
 ってなことを説明した。直樹はふたたびもっと重いため息をついた。
「でも、室井さんはテレビに出ている人なんですから、もっと自覚していただかないと」
「なにいってんの。あたしよりもっと汚いのも、平気でテレビに出てるじゃん」
「それは個性をウリにしている男性タレントさんの話では? 室井さんは女性なんですよ」
「じゃあさ、あたしが綺麗になったら、テレビに出てすましていていいんだ。前から思ってたんだけど、あたしったらわざわざモテなくなるような発言ばかりしているような……。綺麗になって、もうそういうの止めようかしら」
 あたしがそこまでいうと直樹は黙った。必死で言葉を選んでいるようだった。
 ほんとうは、
(いくら綺麗になる努力をしたところで、観賞用の人間にはなれない。無駄な努力じゃ)
 ってなことがいいたいんだろう。わかってるって。しかし、いくら真実であったも、それだけはいえんだろうな。一応、稼いでるし、あたし。
 それに、あたし、知っているのよ。巷で綺麗と騒がれている人達が、どんな努力をしているかを。
 女優さん達はドラマや映画に入ると、その後、長い休みをもらえる。CMにばんばん出ているタレントさんなどもそうだ。
 彼女たちは長い休みを使って、オバジなどを試していたりするんじゃないのか。オバジとはいわず、いろんなことをしている気がする。そういう噂もちらほら聞く。
 つまり、でかい仕事がどかんどかんと入ってくる女は休みも多く、その期間にさらに綺麗に、小金をせっせと稼いでいる人間は現状維持で、ってことだよな。
 不条理だよ~。
 そりゃあ、あたしは物書きが本業だ。綺麗か綺麗じゃないかはあまり関係ない。
 けど、狭い範囲の感心でいいんだもん。テーブル越しにあたしを見つめてくれる男性が、
(この間会ったときより、綺麗だな)
 そう思ってくれることを願って、馬鹿みたいといわれようがこの努力は止めないよ。
 こりゃあもう、個人的な価値観に関わってくる問題なので、直樹さんがいくらあたしを説得しようとしても無駄だと思う。
「あんた、あたしの男でもないくせに」
 そういわれたら反論しようがないもんね。赤くなって俯くんじゃないのぉ。
 たまたま事務所につけられた専属マネージャーの直樹さんが、得意なタイプでよかったよ。
 が、しかし、こんなに我が儘であっていいのかと悩んでいるのも事実。やりたい放題したい放題のツケがそのうちまわってくるんじゃないかと……。
 案外、気が小さいのよ、あたし。
 そこで、今月から秘書を雇うことにした。今週からやってくる。
 その昔、週刊文春で『綺麗な編集者ランキング』、一位を取ったことのある女。でも今は、肥えてただのオヤジだったりする。
 彼女は編集時代から、あたしにいいたいことをばんばんいうやつであった。
 気の強い女と我が儘な女、どちらがイニシアチブを取ることになるんだろ。なんだか面白くなりそうじゃ。
 その報告はまた後日ね。そろそろ原稿を書かなきゃ不味いから。
 いかん、いかん。ブログを現実逃避に使ってしまった。
 
PS
 少し前のことになるけど、誰かあたしがテレビで被っていた眼鏡付きの帽子のこと訊いてたよね。ちゃんと調べておいたよ。
『(株)シゲマツ』という会社の『MAOZI』ってブランドらしい。
 たしか三千八百円くらいだったような。
 あたし、帽子が大好きで50個くらい持ってるの。
『(株)シゲマツ』のは、このほかに二個持ってた。
 今年、増やしたのは、迷彩キャップ。男の子っぽいそれに、赤いコサージュをつけて被ってる。
 こっちもお勧めよん。

2005 10 04 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< いばらの道 >

 9月28日 午前3時半
 
 昨日の朝は『特ダネ!』の仕事があった。 笠井アナウンサーが仕切っている『特ダネ・タイムス』で、W不倫をしていた女が、喧嘩の末、相手の男を車で三度轢いた事件を取り上げた。
(自分も結婚しているにもかかわらず、なに考えているんだ、その女)
 とあたしは思った。
 誰かの命令でその男とつき合っているわけじゃなし、辛くなったなら不倫を止めればいいだけの話じゃんか。その方が円満解決なんだしさ。
 ま、頭では止めようと思っていても、なかなか止められんのが恋愛だからね。頭と心がばらばらに活動してしまうのが。
 車で男を轢いたことを抜かせば、よくある話なのかもしれない。
 あたしが一言いいたいのは、その事件に対してではないの。
 笠井さんが、とんでもないその女に対し、三回「美人」と形容したことだ。
 あたしはCMの最中、笠井さんに文句をいった。
「なんで犯罪者を美人って誉めなきゃなんないの? 間違ってるよ」
 するとまわりのオジサンたちが、
「美人なんだから仕方ねぇだろ。美人なんだから」
 とかなんとか、またまたそのとんでもない女を「美人」っていいはじめたの。五回も「美人」といった。数えていたから間違いない。
 そのとんでもない女は犯罪者にもかかわらず、あたしの知っているかぎり八回も「美人」といわれていたわけよ。
 悔しいったらない。
 ほんとの本気で悔しくて、あたしはスタジオで唇を噛んだわよ。
 というのも、事情があるんだな。
 テレビに出ているあたしを観て、顔が変だと気づいた人はいるかしら。
 オバジという化粧品を試しはじめて、顔面ズル剥け状態なんだよね。
 皮が鱗のようにささくれて、しかも真っ赤に腫れ上がってる。
 一応、局のメークさんの協力を得て、特殊メイク(ただの厚塗り)をしてもらっているけど、わかる人にはわかるんじゃないか。
 出会う人出会う人、ぎょっとされるぐらい酷い状態なんだから。
 しょうがないからその都度、
「あ、病気じゃないんです。伝らないから安心してくださいな。オバジという化粧品で、古い角質を除去している最中で……」
 などと説明し歩いておる。
 はっきりいって、今のあたしは化け物よ。口の悪い女友達には、
「悪いんだけど、怖いからこっち見ないでくれる」
 とまでいわれてしまうし。
 わざわざ教えてくれなくても、あたしだって鏡を見て、毎日「怖え~」と思っているんじゃい。笑うと皮膚が裂け、血が滲んでくるところも怖い。ホラーだな。
 それでも途中で止める気になれないのは、化け物期間は一ヶ月、そこを我慢すれば、赤ちゃんのような透明な素肌を手に入れられると説明を受けているからだ。
 実際、知り合いがオバジで綺麗になったしな。ファンデーションが二段階も明るいものになったといっていたっけ。
 で、あたしも飛びついて使用しだした。綺麗になるまでのいばらの道の説明をよく聞かないで。
 正直いって、余計なことをしでかしたと深く深く後悔している。
 新マネージャーの直樹さんが悪い。二日もつづけて休みを設けるから。
 あたしはね、暇だと余計なことしちゃうのよ。それがあたしなのよ。
 コンビを組んで三ヶ月経った。早くあたしという女を理解しておくれ。

2005 09 28 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 違うかな? >

 9月20日 午前3時
 
 遅くまで仕事をしていたら、喧嘩別れした昔の彼氏から電話がかかってきた。
「今、なにしてるの?」
 と第一声で訊ねられて、とても動揺していたあたしは、
「え、今? 仕事してた。東スポの原稿書いてたの」
 そう早口で答えて、笑われちゃった。
 彼は、スポーツ新聞を読んだ友達にあたしが手術をすることを教えられ、何日も何日も考えて電話してきてくれたんだそうだ。
「ほんとのこというと怖かったんだけどさ。電話なんかして、きみに激怒されるんじゃないかと思って」
 うーん、以前のあたしだったらそうしていたかもしれないな。
「あんた、よく電話なんかしてこられたもんよね!」とか、
「なんで電話してきた? 女と別れたんか?昔の女であるあたしは、最初の段取りをすっ飛ばして簡単にセックスさせてくれるだろうとか馬鹿なこと考えてるんじゃないだろうね。舐めるんじゃねーぞ、こらっ」とか、
 身も蓋もないことをいってしまったかもしれない。
 でも、そういうの止めることにしたの。
 失敗をくり返してもあたしが新たな恋愛に挑めるのは、たぶん以前の彼氏にいっぱいいっぱい愛された優しい記憶があるからだろうということがわかったから。
 彼が笑いこけている一瞬の間、すっごいいろんなことを考えて、
「あたしね、今ね、恋してるの」
 と答え直した。
 たぶん、きっと、この答えが正解だと思って。
 彼はずっとずっと笑っていて、
「変わってないね」
 っていってた。やっぱり、正解だったみたいだ。
 思い出の中の女であるあたしが変わっていたら、彼はもっと寂しくなるでしょう?
 だって彼は、あたしの身体を心配してくれたのはもちろん、それにちょっとだけプラスして、今、自分が寂しいから昔の女であるあたしに電話をしてきたんだと思う。
 違うかな?
 
 

2005 09 20 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 仕事部屋を移そう >

9月13日18時

 大阪駅で会った君、あれは『スーパードリーマー』だったんか。もっとたくさん話したかったね。ごめんよ、急いでて。新幹線の時間があったから。
 
わたしばかよねぇ〜♪』はさ、控え室までおいで。警備の人にいっておくから大丈夫。
 たしか、友達にあげるのを忘れたマタニティードレスがあった気がするんだよ。フランスの女学生の制服みたいな可愛いやつ。押入を探して出てきたら、それ持っていくね。
 生まれるのは、どっちだろ。男の子? 女の子? まだわかんないの?
 
えみっちぃの見る風景』、鬱なんか? あたしの鬱に感染したかいな。
 ま、辛いのはずっとつづかないからさ。下痢の症状と一緒で、波があるんだよね。
 今、ピーピーの地獄だったら、はぁ~と深呼吸できるときがやがてやってくるわけで、それまで亀のようにじっとしていればよい。
 鬱のときってなにをやっても上手くいかないから、なにもやらないほうがいいよ。あたしはそうだな。
美美美っとくる生活』が「なぜオカマが?やってくるの」とあたしに質問しておったが、その答えは、ディープな鬱生活に突入してしまう恐れがあるからなんだよね。
 来年から仕事部屋を青山か表参道辺りに移そうと思ってる。たぶん、三分の一ぐらいの割合で、そっちで生活する。
 あたしの仕事って、朝早かったり夜遅かったりで時間が不規則だ。あたし以外の家族、息子、爺、婆が、あたしと一緒だととてもじゃないが健康的に暮らせないといいだした。
 かもなぁ。夜中にパタパタ歩かれたり、朝早くバタバタ身支度しだしたり。物音で、みんなぐっすり眠れることができないんだって。あたしは小刻み睡眠に馴れているからいいけど、老人と子供には辛かろうよ。
 今は月の半分、マンションの下の階の仕事部屋で寝泊まりをしている。
 仕事部屋を移そうと思ったのは、移動時間短縮のためと気分転換。気持ちを仕事モードへ持っていきやすくするっていうのが、最大の理由かな。
 息子と一緒にいる時間も短縮されるだろうから、かなり悩んだけれど。
 でもあたし、このままじゃ、お母さんとしても、社会人としても、中途半端に終わってしまいそうな気がするんだ。
 仕事は、ずっとあたしを支えつづけてきてくれた人達のことを考えると辞めることはできない。減らすこともできない。
 ま、養わなきゃならない家族もいるし、なにより仕事が好きだしな。辞めることができないっていうより、辞められないんだな。
 これだけ仕事をしていると、世間一般がいう良いお母さんというのにもなれない。
 ならせめて、息子が、
「俺、あの女の息子なんだぜ」
 そう胸を張っていえるような人間になりたいの。
(子供の頃、母ちゃんが俺と始終一緒にいてくれなかったのは、これをやっていたからだ)
 そんな風に納得せざるを得ない作品を書かかなければと思ってる。
 正しいか正しくないかはわからない。でも、息子は家族だし、あたしにいちばん近い人間だから、それが正しくなかったといずれわかっても、謝ってやり直すことは可能だと思う。甘いかしら。
 とにかく来年から2年ぐらい、勝負してみるつもり。爺と婆も、
(今までみんなのために頑張ってくれたんだから、今回はおまえの好きなようにやってみろ)
 といつになく応援ムードだし。
 が、しかし、そこで重大な問題が……。
 あたしってば、突発的に重度の鬱になるんだよ。アル中気味だしさ。
 恥ずかしいが、みんなに告白する。あたしってば誰かが側にいなくちゃ危ない、大人になりきれない大人かも(外見だけがちゃんと三十五歳で悔しい)。
 青山に仕事部屋を移すことについて、親があたしに出してきた条件は、同居人を入れろというものだった。
 そこであたしはパートナーに、オカマのアダを選んでみました。こいつはブッサイクだけど面倒見がいいし、作家志望だから向こうもあたしの側にいることで仕事を覚えるというメリットがある。なにより面白そうだ。
 ま、いっちゃんの決めてはすっげぇ気が合うってこと。お互いにつられ泣きしてしまうのよ。つまり、おなじくらい馬鹿なんだね。
 抱き合って意味もなくおいおい泣ける相手は、こいつしかいない。女同士だと気持ち悪いし、男とだとそこに媚びが入ってしまうしな。
 気が合いすぎて、男の趣味が被るのだけが問題だ。喧嘩別れするとしたら、あたしの男をむりやり手込めにしてしまったとか、そういうことだろう。
 そういうこと……あるかもしれないよ。その可能性は否めない。なにしろやつってば、マッチョでガタイがいい、それに激情型の性格ときている。
 細かいことを言い出すときりがないから、
そこに笑いがあったら許したろ。

2005 09 14 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< ……マジかよ >

 9月5日21時。
 
 ごめん。一週間、サボっちゃって。みんなすっごく心配してくれてるのにね。ほんと、ごめん。
 どういう風に書いたらいいか、わからなくなっちゃって。というか、あたし自身なんにも心配してなかったのに、きゅうに心配になってきちゃって。落ち着くのに時間がかかってしまったの。
 それもこれもスポーツ新聞とニュースを目にしたからだ。一緒に出張へ出かけていたマネージャーの元へ事務所から電話がかかってきて、
「とにかく新聞を読め」
 といわれたのが、前回のブログが載った翌日のこと。
 で、新聞を買ってきた。ニュースは事務所が録画していたので、出張から戻って観た。
「……マジかよ」
 あたしはそうつぶやいて、絶句しちゃったもんね。
 病気のことはこのブログに書いてある通りなんだけど、ほんとにそれ以上でもそれ以下のことでもないんだけど、新聞に書かれたものを読んでみると大変なことである気がしてきちゃって。
 ニュースなんてさ、クイズ番組に出たときの映像を流してやんの。……あのぉ、それって思い出・映像ってやつですか?
 どうしてこんなことになってるの。その日は頭を抱えて帰宅した。
 そして三日後。ずっと考え込んでいても仕方ないし、むしゃくしゃして気が晴れないから、マネージャーと常務を呼び出し単刀直入に訊いてみた。
「あたし、死ぬの?」
「ええーっ!」
 二人は驚き、後ろにすっ飛んだ。あたしはすぐさま前に出て、二人の顔をぎろっと睨んだ。
「ほんとうのことをいって」
「いや、だから。ほんとうのことって、なんなのよ。膵臓に腫瘍ができてる。ウズラ卵くらいの。陽性だから無理してすぐ取らなくてもいいけど、室井が懇意にしている占い師さん3人に訊ねた結果、今年手術して取ってしまおうってことじゃない」
 と常務が答えた。
 業界も長いこの人は、海千山千であろう。嘘をつくのが上手そうだ。常務はほっといて、マネージャーに詰め寄った。
「直樹さんはあたしの味方でしょ。ほんとうのことをいえ」
「だから、それがすべてですって。どうしたのよ、室井さん。困っちゃうな、もう」
 本気で困っているようだった。なーんだ、やっぱりブログに書いたとおりじゃん。
 あひゃひゃ。よく考えたら、医者の診断を訊いたのも自分だし、それをそのままブログに書いたんだった。そして、それが大げさに記事になっただけじゃん。なのに、なにを疑う? 馬鹿だねぇ、あたし。
 それにしても、あたしが疑ってしまうぐらいだから、あたしのまわりの人間はどうなんだろうと思った。
 女友達は、当初あたしが報告したことのみを信じているようだった。仕事の関係者たちも。数人のボーイフレンドもそうだったなぁ。けど、それはあたしの口からちゃんとした説明を受けていたからだろう。
 あたしに好意を抱いていて、でも小心者ゆえ告白できずにいる男がいたとする。最後の最後に伝えておかなきゃ、なんて思ったりしてないかしら。
 ええ、あたしはこの一週間、待っていましたとも。告白メールと、告白電話を。それで落ち着かなかったんじゃ。ブログの更新もできないぐらい。
 くだらなさ満点だ。だって、そんなもんぜんぜんこなかったんだから。
 別件の用事で、昔すっごく好きだった男に電話をしたら、軽い調子で、
「そういえば、手術するんだってね」
 といわれちまった。つき合いは終わったといえ、「そういえば」という枕詞はないだろう。
 ……あ、でもな、以前ここで書いたヘタレのジャーナリスト、今回の選挙についてずいぶんインタビューの仕事が入っていたから、それが専門であるあいつを呼び出したんだ、詳しく勉強しておこうと思って。
 へろへろに酔っぱらった勉強会の帰り道、あの男、手を繋いできたっけか。もしかして、あれはヘタレができうる限りの告白だったんか?
 そうそうそれに、優しい大人のあの人は、手術で傷ができることを気にしているあたしに、
「そんなの僕は気にしません」
 ってメールをくれた。それってつまり、傷を見せるような関係にまで発展させたいってことかしら。ウッシッシ。
 てなことを深夜、女友達に電話して話したら、
「あんた、死なないから。百まで生きるタイプだから」
 といわれた。昔の男にもおなじことをいわれました!
 
 ぜんぜん話は変わるけど、来年からオカマの書生が家にきます。

2005 09 06 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 帰ってきたよ >

 ただいま。病院から帰ってきたよ。二キロ太って戻ってきた。病院の飯が不味いから、メロンパンを毎食ごと食べてたんで。
 で、結果、報告。十一月の半ばから再入院します。膵臓にできたうずら卵大の腫瘍を摘出する手術をするため、一ヶ月入院しなくちゃなんないの。
 検査の結果では腫瘍は悪性なものじゃなかったんだけどね。いつそれが悪性のものになるかわからないって医者がいうんだ。
 膵臓に悪性の腫瘍ができる。それってとっても危ないんだって。できているってわかった時点でほかの場所にも転移していることが多く、死亡率も高いとか。
 死にたくねー。まだまだいっぱいやりたいことはあるんじゃい。あたしってば駄目母だけど、成長してゆく息子のことをずっと見つめていたい。血の繋がらない男から、生涯愛されるという課題も残っている。
 それに、入院中に長編小説を書き始めたの。三十枚書いた。けっこういい。結末が気になって仕方ない。これを上梓せず死ねるかっ。
 手術となると腹の真ん中に十五センチの傷ができるそうだか、命には代えられないもんね。
 この際、その傷を生かして、タトゥーでもすっかな。傷の部分が芋虫の蝶々なんて可愛かもしれん。いや、くねった蜥蜴にしてハードに決めるか。
 あんまり心配しないでね。手術や入院といった重い事柄もちゃんと楽しむあたしだから。
 そうそう、入院中にヘアーカタログを読み込んで、退院したその足で美容室へいってきた。
 街のウィンドーはちょっと早い秋になっていて、あたしもそんな気分になって、髪の色を深いボルドー変えてみた。
 髪を変えたら、化粧もね。赤茶のアイブローペンシルとマスカラとアイシャドー、それに合わせてブラウンの口紅を買った。
 なんだか楽しくなってきた。
 うじうじしてるのはもう飽きちゃった。だから、おしまい。これからはスキップスキップ。
 
 ラブレター、入院中にゲラの段階にまでいってるといいな。たっぷり時間をかけて読み込みたいから。装丁のこともじっくり考えたいし。編集部の方、頑張って。よろしくねん。
 

2005 08 23 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< ちょっくら病院へいってきます >

 8月16日。午前10時。
 みんな、心配してくれてありがとう。ふつうは、心配かけてごめんね、なのかな。でも、みんなの気持ちが嬉しかったから、やっぱりありがとうって言葉がいちばんしっくりくるみたい。
 たった今、すべての原稿を編集部に入れました。そして、これから入院の用意をして、ちょっくら病院へいってきます。
 結局、ぎりぎりまで原稿に追われてしまった。どっか旅行にでも連れていくという、息子との約束も守ることができなかったな。
 花火大会とスーパー銭湯じゃ駄目かしら。けど、あいつはあたしのいちばんの味方であるから、わかってくれているとは思う。
 スーパー銭湯で、ソフトクリームとかき氷を食わせてやったしな。ジュースも好きなだけ飲ませてやった。
 あたしがビールと酎ハイをちゃんぽんでがばがば飲んでいたら、ズルいって騒ぎやがるからさ。酔っぱらっていたし、大人と子供は違うって説明するのも面倒になって。
 そしたら二人して腹を下した。大人も子供も一緒だな。翌日、トイレの順番で大喧嘩よ。脚の小指をドアに挟まれて、めたくそ痛かった。
 思わず叫び声をあげたら、笑ってやんのあの男。そっちがその気ならこっちだって……。
「勝負したろか!」
 で、勝負した。あたしの頬には今、十センチの引っ掻き傷がある。やつは突き指ね。
 きり、妊娠六ヶ月ってつらい時期だよね。でも、もう少しだから頑張れや。
 いつでも気軽に喧嘩できる人間が傍にいてくれるって良くない? その人間はいつでも自分を抱きしめてくれるの。
 それにここだけの話、子持ちって案外モテるんだよ。子供がいるぐらいだから優しい女に違いないって、勘違いした男が寄ってくる。
 馬鹿だねぇ。優しいか優しくないかは、子供の在る無しにまったく関係ないっちゅーの。
 けど、モテないよりモテたほうがいいじゃんか。お母さん的要素ばかり求められて、ウザかったりもするけどさ。
 あのね、前回、育てていく恋愛がいいって話をしたじゃない? あれってさ、ある男の人に、
「頼ってください」
 っていわれたばかりだったんだ。
 そんなことしばらくいわれてなかったから、とても驚いた。簡単すぎるかな、あたし。
 そして驚いたと同時に、あたしも自分から、彼の役に立てたらな、って思ったの。だから、育てていく恋愛。
 それにしてもあたしって、男の話ばっかしてる? まわりの女友達も似たようなもんだから、気にしたことなかったけれど。
 昨晩、親友でライターやってる丸山と長電話をしていて、やつは堂々とこういっていたっけか。
「ほんとのこといえば、恋愛以外したくないんだよね」
 わかるぅ。わかってしまう。なのになぜ、お互いに仕事ばっかしてるんだ? 
 ちなみにあたしは、
「息子と恋愛、それ以外は、案外どうでもいいんだよね」
 だったりして。
 暑いからね、今は。
 いや、愚かな自分を愛してしまうところが不味いんでしょうな。
 
PS.あたしが今、通っていっているのは骨格矯正の教室です。元モデルの先生に歩き方など習っています。来春、ショートパンツを穿くことを目標にして。
 36歳のショートパンツってどうよ? おぞましくって素敵じゃない?
 

2005 08 16 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 育てていく恋愛がいいと思う >

 まっじぃ、書けない病にかかってしまった。焦れば焦るほど書けない。
 息子が夏休みに入り、旅行にでもいくかと約束をしたあたしだ。せっかくの夏休みだもの、思い出の一つや二つ、作ってやりたいじゃん。
 で、今月は連載以外の単発の仕事を、すべて断った。遊びの誘いもみんなキャンセルね。通いはじめたお稽古事も休んでいるし。
 予定では、楽勝で休みを取れたはずなんだけど……。
 何時間机に向かっていても、書けない。休みを取るどころか、締め切りが過ぎてしまった原稿がいくつも貯まり、睡眠時間も満足に取れないような日々がつづいている。
 担当編集、そんなに電話をするんじゃねー。わかってるって、原稿を落としそうだって。焦ってますます書けなくなるっ。
 もしかすると、まったく外に出ていないのが不味いのか。早く原稿を入れてしまいたくて、仕事以外では外出してない。刺激もないからネタもない。
 いや、最近わかったのは、自分が刺激に耐えられる歳じゃなくなってきたってことだ。いっくら若作りしても、三十五歳。すぐに疲れてしまうみたい。
 ドキドキやハラハラが大好きだったけど、今はふんわりがいい。ふんわりとした優しさが欲しいし、自分もふんわりとした優しい女になりたい。
 携帯電話の呼び出し音が、短く鳴る。メールが届いた音だ。内容はとてもたわいない言葉遊びみたいなものだけど、微笑んでいる自分に気づく。
 勝ち負けに拘ってしまう恋愛は、もういいな。今度は育てていく恋愛がいいと思う。
 どうして気づかなかったんだろ。息子に対する気持ちも、少しずつ育てていったものだった。
 だからなにがあっても、いちばんで揺らがない。

2005 08 09 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 連絡ちょうだい >

 現在、27日午前零時。
【誰にもわからない】、大丈夫か。あまりにも切ない内容だったので、どういった返事を書くべきか迷っていたら元の文章が消されていて、だからよけいに気になって、悪いふう悪いふうに考えてしまい仕事が手につかない。
 半分死にかけていても、とりあえず無事だったら連絡ちょうだい。
 あたしなんかの言葉であなたがきゅうに元気になるはずないし、そんな簡単なことじゃないんだってわかってる。
 だってあたしも、歳をくってちゃんとしているように装うのが上手くなっただけで、中身は死にかけたり生き返ったりをくり返しているんだもん。それも頻繁に。
 しかし、いろいろ考えてみたけれど、あたしがあなたにいってあげられることなんて、一つしかなかった。
「救えないけど、お互いにべったべたに甘やかし合うっていうのはどうじゃ」
 うん、これだな。これしかない。
 それぞれの孤独は似ているようでじつは違う。だから誰とも理解し合えることなんてなく、それを孤独というわけで……。
 あーっ、なにがいいたんだかさっぱりわからなくなってきたっ。酒の飲み過ぎか。
 とにかく、あたしはあなたに会ったことがないけど、博打的な感覚であなたを好きになることにした。
 良いか悪いかとか正しいか正しくないかなど、つき合ってみなきゃわからんことをすっとばし、いきなりあなたはあたしの好きな人だ。
 だから、あなたも今からあたしを好きになれ。それであたしらは味方同士だ。
 会ったこともない相手になにをいうかと、普通のやつらは思うだろう。が、いわせとけ。こういう病を抱えているあたしらは、弱っちいからこそ、神様が生まれたときから抜群の勘だけは授けてくれているだから。
 ……決まったかしら? 味方が一人増えたことを強みにし、お互いに立ち上がろうって気持ちになれればいいよね。
 火曜日締め切りの原稿が三本、未だに終わっていない状態だ。昨日も一昨日もずっと机に向かっているってのに。
 朝までにはなにがなんでもやらなきゃな。原稿を落としちゃうもの。頭の中をユータで一杯にしてみる。何度目だろう。やばい、今回はこのオマジナイもぜんぜん効かない。
 べつにまわりが敵ばかりだと思っているわけじゃないけど、電話をすれば話し相手になってくれる友達もいるけど、愛する息子だっているしな、でもなんだかな、寂しいって気持ちが心にべったりと張り付いていてここんとこずっと不快だ。いっそ死んでしまいたいと思うぐらいの気持ち悪さだ。
「定期的にあんたは自家中毒にかかる」
 って仲の良い友達はいう。その通りだと思う。ぜんぶ自分の気持ち次第なんだ。
 でも、理由がない鬱だから困る。理由があるならその原因を解決させればいい。けど、理由がない場合、どうすりゃいいの。
 たまーに、自分は掃除機みたいな体質の女なんじゃないかと思うことがある。道をぼけっと歩いているだけで、そこら辺に落ちている誰かが捨ててった愚痴やらため息やら悪意やらを少しずつ吸い込んでしまっているんじゃないかって。
 そういや以前、萬月さんに文庫の解説で「室井は巫女体質である」と書かれたことがあったっけ。おなじ意味なのかな。
 今のとこ、貯まった寂しさを身体から取り除く方法はひとつしか思いつかない。そのとき惚れてる男におちんちんで掻き出してもらう。
 ……うっそ。逆に、あとから寂しさでお腹一杯になる。もうわかってる。
 痛み止めが切れると、もっと痛くなる。そういう感じ。

2005 07 27 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 寂しいのは自分だけじゃないよ >

 今日、何日だっけ? ただ今、水曜の朝の四時。七時十五分に車が迎えにきて、文化放送へ出稼ぎにゆく。その後、新幹線に飛び乗り大阪へ。
 ナチュラル睡眠導入剤、ウィスキーのミニチュアボトルを忘れちゃならん。新幹線の席に座ったと同時にボトルを煽り、発車する前に寝るつもり。
 だって、今夜は久しぶりのデートだもん。なのに、お肌の調子が最悪で。睡眠不足から、目の下がどどめ色になってんぞ。
 連載の締め切りが月曜、火曜、水曜に集中しているから、月曜と火曜はほぼ徹夜状態となる。
 前もって原稿をあげておけばいいのかもしれない。でも、できない。休日のあたしは、息子の貸し切り状態なんだから。
 パックでも、持っていくか。最近、久光のシート式パックにはまっているの。漢方薬の入った美白効果のあるやつね。
 パックして、ウィスキー飲んで、寝るってどうよ? 
 そうそう、だったらサロンパスも持っていこう。足の裏に張ると疲れが取れる。で、肩にはエレキバン、これで完璧じゃ。
 ……いや、そこまでする勇気はないか。新しいマネージャー、直樹さん(四十歳)が隣にいるし。
 直樹さんたら、インテリ893のような風貌だ。丁寧な言葉しか使わないところが、逆に怖い。気を許せる関係になるまで、もう少し時間がかかりそう。
 けど、なぁ。久しぶりのデートだしなぁ。すっきりした綺麗なあたしを見せたいじゃん。可愛い、可愛い、って誉められたいの。直樹さんにどう思われても、べつにいいね。とにかく、目の下のクマだけはなんとかしたい。
 大阪では『2時ワクッ!』という番組に出ているんだけど、一緒に出ているメッセンジャーの黒田くんと、ちはるさんと、同い年なんだよね。同い年の気安さもあって、お互いに自分がいちばん若く見えるといい張り合っている。てか、お互いに相手が老けてきたとこき下ろし合い、つまらない喧嘩をしている。
 先週、メーク室にて必死こいて目の下のクマを隠していたら、黒田くんに、
「どうでもええけど、化粧、長っ」
 と憎らしいことをいわれた。
 やっぱ、久光のパックは新幹線に持ち込もう。そうしよう、そうしよう。
 道を歩いていると、「室井さん」とたまに声をかけられたりする。知らないところに、たくさん友達がいるみたいで嬉しい。ラブホテルでサインを求められても、ちゃんとしてくる気の良いあたしだ。
 が、寝ているときに起こすのだけはやめてね。パックしているときも。しゃべるとシートがよれるのよ。それ以外だったら、ぜんぜんOKなんだけど。暇だったらお茶ぐらい奢ったるんだけどさ。
 ……あれ? 今回、深い話をしようと思ってたんだった。いや、けっこうディープな話で纏まったかな。一応、人気商売しているあたしじゃん。寝ているとき起こすなって、なかなかいえることじゃないか。
 
 
豆も一緒に本を作るぞ!】、瀬戸内さんのいってることよくわかる。「自分の輝きを顕示しようと書いているうちに、人は必ず輝きの陰りの部分に自分で気づかなければならないだろう」ってとこ特に。
 あたしの書いているものって、小説でもエッセイでも、鬱陶しいぐらい「あたし」が出てくる。それって、輝いているかどうかはよくわからないが、「あたしのこと見てっ」って叫んでいるみたいだ。
 あたしが仕事ばかりしているのは、寂しいから。以前、泥酔したとき、仲の良い女友達(行かず後家)に、
「当たり前のように男から守ってもらえる女っているじゃん。あいつは独りじゃ生きていけない、みたいにいわれて。でも、独りで生きていけないやつも、独りで生きていけるやつも、どっちもいないのが事実でしょ。男にそういわれるってことは、そこまで男から愛されてるってことなんだな。あたしはチヤホヤしてくれる男に不自由したことはないが、そんな風に愛されたことはない。仕事して仕事して仕事して、幸せは全部自力で手に入れなきゃなんない。なんだか不公平だ」
 と、愚痴ったことがある。すると友達に、
「あんた、馬鹿だね。いつまでそんなタルイことぬかすかね。仕事をしてるから、まだ救われているんだってとっととわかれや。あんたと仕事がセットになって、かろうじてチヤホヤしてくれる人間がいるんでしょうが。仕事をしていないあんたに、寄ってくる男はいない」
 とまでいわれてしまった。
 嫌だーっ。でもなんだか、真実っぽいよな。いや、ほんとは知ってるんだって。ああ、そうさ。仕事をしていないあたしは、愛されるどころかチヤホヤもしてもらえないだろう。
 高校を卒業してから働きまくっている。どんなことでもそれが仕事なら、それなりに自分とは相性が良かったように思う。コネも学歴も特技もないあたしだが、仕事の成果として給料を、大卒の人間の数倍もらってきたしな。
 で、お金を持ってふらふらしてると、なぜか楽しげにやっているように見え、まわりに人が集まってくるようになった。
 つまり、あたしは、人間的魅力だけで勝負できない女なのね。「そのままでいいよ」なんていってもらえない女なんでしょ。もしかすると、そのコンプレックスが陰りの部分というやつかもな。
 瀬戸内さんがいうように、いつかプラスの方向で浄化される日を待とう。
 
【GET CO@ZY】
 あたしの場合、エッセイはすべて本当のことを正直に書こうと思っているの。でも、だからこそ、こう見られたい自分ってのが出てきてしまったりもする。
 反対に、小説ってフィクションだから油断して、誰にも知られたくなかった本音がひょっこり顔を出したりもする。しかも、けっこうドロドロ系の本音が。
 そう考えると、本当と嘘の境目は酷く曖昧だ。好きか嫌いかでいえば、つまらない現実よりは、読者が楽しんでくれる素敵な嘘が好きだろうけど。
 ま、あたしは本音で書くっていったら、本音で書くつもり。もちろん、まわりを気遣うことは忘れずに。
 
佳染
 話さないことがあるっていうのと、嘘をつくっていうのは違うよ。だから、無理しないでね。
 
夜行性
 おなじ本が違う感想になるのが、いい本だと思わない? 若い子たちにあたしが必死で読書を勧めるのは、十年後の楽しみが増えるから。
 思いつくところで、志賀直哉の『小僧の神様』がそうだったな。

ニコのやすらぎ日記
 あたしも凸ったり、凹ったり。自分も疲れるが、まわりにいる人も疲れるだろうな、と気の毒に思う。気分のいい時、限定で。
 
和む暮らしの記。 けいchun編~
 運命……あるでしょ。学校で教わった、努力すれば報われるってやつ、あれ嘘だもん。努力じゃ報われないことってたくさんあるよね。そういうとき、運命なんだなって思う。逆に、それほど努力せずとも、物事がトントン拍子でいったりすると、やはり運命だなって思う。
 運命って言葉を使うと、自分で自分のしてきたことが、納得しやすくなるじゃんか。やっちまったもんは後悔しても仕方ないし、簡単に納得できたほうが楽だよな。だから、あたしは運命を信じてる。
 
【jun姉のイタリア的日記】
 いつでも戻っていらっしゃい。それからの姉さんも見てみたいし。
 
えみっちぃの見る風景
 どこに勤めてるの? 岩風呂? エステ?
いいじゃん、いいじゃん。じつはあたしの所属するカトレア会(行かず後家・バツイチ集団)の年末の旅行先、まだ決まってないんだよね。

うつ病対策 システムエンジニア日記
 君はそのときしなければならなかったことを、全てやったと思うよ。そして、いずれ彼女もそのことに気づくと思うよ。
 つい先日、ライターの友人が、あたしが昔つき合った男に、仕事でインタビューすることになったのね。そして、恋の話になったら彼が、「忘れられない人がいる」っていったんだって。
 友人とあたしはとても長いつき合いで、彼の話を聞けば聞くほどそれはあたしのことだってわかるわけ。決め手になったのが「すごいわがままな女でさ」っていう彼の一言と、そのわがまま話のエピソードっつーのが癪に触るんだけどさ。
 彼はこんな風にいってたって。
「あの頃は最高に楽しかった。あんなことはもうないだろうね」
 この話を聞いて、あたしはとても嬉しかったし、救われたような気分になった。誰かの心の中にとびきり楽しい思い出として自分が存在しているなんて、最高なことじゃない。 お互いに子供だったし、彼とは結構、酷い終わり方をした。けど、そんなのはつまらないこと。一瞬でも、お互いに真剣で必死だったことのほうが大事なんだよ、きっと。あたしはそう思うな。
 
できるだけ・ケータイ写真日記
 あたしは無理をいって、美容外科でやったらたぶんお高いビタミン点滴を、医者に打ってもらった。それと夜中にふと寂しくなって、救急ボタンを押し、看護婦さんに話し相手をしてもらった。
 
―Crystal Beer―
 あれ、あなただったの? なんだ、それならもっと話がしたかったな。でも、お子さんが大変なときだったし、無理か。
 じつは、時をおなじくして、うちの息子も手足口病にかかってたのよ。だっから、あたしの病室に来るわけにもいかないじゃん。ずっと会えなくて、すっげぇ寂しかった。
 お子さんのことをジトーっと見てる、変な女だったでしょ。
 
StudioR27
 今、移動中によく聞いているのは、『nine inch nails』と『MORPHINE』。どっちも大阪在住のミュージシャン、『think pink』の中林さんに勧められた。
 最近、あたし、お洒落になったと思わない? 大阪のスタイリストさんが東京進出してきて、ぜんぶやってもらってるんだ。中林さんは、スタイリストさんの旦那さん。この夫婦、大好きなんだよね。

ヒカリのお日記。
 本、読んだ? ありがと。もっと面白いの書いてくからよ。
 
ヨムダケタダ
 ちゃんと読んでるから、安心せい。
 
神崎じい
 銀座の文壇バー『アイリーン・アドラー』のママに、「佑月は正しい不良だ」っていわれたことがある。あたしはそれを誉め言葉として受け取った。
 じいが前にいっていたけど、生まれてから現在に至るまで、見ている方向がたぶんあたしら似ているよね。
 恩返し……したいのはこっちでしょ。多数派からいつもズレてしまうあたしだけれど、似ている人がいるってだけで安心するじゃん。
 時たま、じいが出してくるキーワード、あたしにも思い入れがあるものばかりだもん。びっくりするぐらいにさ。
 そうそう、この間、年下の男の子とお互いに大事にしているものを教え合いっこすることになって、ブルーハーツのCDを勧められ、あたしは田村隆一の本を勧めてみた。才能のある若い男は、田村隆一を目指すべきだとあたしは思う。
 落ち込んでいるんなら、ぜひ彼の詩集ではなくて、Q&Aの本を読んでみてよ。じいにはさ、ほんとはプレゼントしたいとこなんだけどさ。
 
 ☆  ☆  ☆
 
 7月15日、午後一時。
 13日にブログの更新しようと思ったけど、不測の事態が起こって軽いパニックになってしまった。
 突然ですが、また入院することになりました。来月の半ばから五日間も。
 なんでも膵臓に水が溜まっていて、検査をしなくちゃならないんだって。麻酔をかけて行う、けっこうディープな検査らしい。
 たま~に、みぞおちのところが気を失うぐらい痛くなる。胃潰瘍ができているからかと思ってたけど、違ってた。膵臓が腫れて神経を圧迫しているんだとか。
 検査して手術……なんてことになったら一ヶ月も入院になってしまう。むちゃくちゃブルーだよ。
 それにさ、手術したら、腹に十センチから二十センチほどの傷ができるんだっていう。冗談じゃないよなぁ。それでなくても三十五歳の経産婦で、裸に自信がなくなってきているっちゅーのに。
 すでに、好きな人とエッチするのが怖いもん。好きな人だから怖いもん。裸になって喜んでもらえるって歳じゃないじゃん。が、これまで男に甘やかされっぱなしだったあたしに、注目すべき技もなし。がっかりされるんじゃないかと不安になるよ。
 で、そこの部分でがっかりされるのはショックだから、そこに辿り着く前にがっかりされとこうかって考える。自分の悪い評判を、まわりまわって相手の耳に届くようにしてみたり。
 自虐行為が辞められない。辞めたいとすごく思っているのに、どうしても辞められない。独りでSMしているようなもんじゃんか。こんなに寂しい女、滅多にいないとあたしは思う。
 みんな安心してくれ。寂しいのは自分だけじゃないよ。
 物書きになって八年。こればっかいってる気がする。ひょっとして、あたしがいちばん読者のみんなに伝えたいことってこれか?
 なんか、辛気臭っ。

2005 07 19 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 少し深い話もしていかない? >

 いきなり感想から。えっと、ただ今、7月四日の朝の六時。
Fly Me To The Moon
 ありがとう。あなたも萬月さん好きなの? とっても素敵だった。物書きを本業としているあいつからもらった手紙よりあいつからもらった手紙よりあいつからもらった手紙より。もちろん、最高をあげる。いっとくけど贔屓じゃないから。ほんと、素敵だ。
 
管理人chikara おバカの日常・マヌケな非日常
 カモ……。世間なんて関係ない。目の前にいたその人を信じるべきだ。

日常、あるいは平穏な日々
 男っぽい。それが正直な感想かな。二人の速度が違う。でも、信じられるんだ、キミが自分をまだ愛しているって。男、だからね。キミの気持ちを聞いた後で、新たにキミに書いた手紙を読んでみたいって気がする。

甘糟義人
 これは神へ訴えている手紙ですか。それとも彼女のことをもう一度冷静に考えるため、自分へ宛てた手紙? 彼女へなら、「あなた」か「きみ」か、もっと優しい言葉で呼びかけてあげて欲しい。可哀想な人だから。
 
Be stupid!!
 NEWSとか可愛い若い男の子たちに、この歌詞で歌をうたわせてみたい。
 
壁に貼り付きやすい田中さんの剥がし方(仮)
 親に対する気持ちって、こんな風にバランス悪いよね。照れもあってわかりづらく書いたのかもしれないが、あたしにはリアルだよ。

王様の耳はロバの耳
 大きくなったらおじさんが遊んであげる……じゃなくて、おじさんと遊んでくださいってところがいいね。
 
Girl robot
 なんだろ。後悔してなかなか立ち直れずにいるのかな。だったら「今」のわたしにいってあげて。後悔は一回したらそれでよし。
 
本日も葉々なり
 子供ってこうだよね、こういう行動に出るよね、って思わずほほえんじゃう。終わり方もすごく好き。最高。
 
ぶっちゃけ(100-1)
 愛しき君が、忘れられない人になる。忘れられない人って、相手ととても距離がある言葉なんだって気づいたよ。
 
まるむし
 一生ぶん前借りして大好き、って言葉、いいね。

夜行性
 ごめん、わからん。あたしなら、迷わず男女の仲になる。だって、やっぱりいちばん深く彼を知ることができるのは、その瞬間の女だと思うから。
 
smile again
 ももちゃんて同性だよね。彼女のどんな言葉を大きいと感じ、慰められたの。言葉だけでそんなことができるなんて、彼女は天才か? 知りたい。
 
ニコのやすらぎ日記
 やることはやっちまってるんだから、格好をつけてはいかん。アタシの中の赤、っていうわかりづらい比喩より、アタシのすけべ心よ、ってほうが格好いいんじゃん。
 
ふらふら、ふぁふぁ。
「奪うチャンスを狙ってたのに」、このっ、正直者。アコはあたしのタイプだな。
 
Special Sobako Sofa★
 不倫か? あったかいオレンジ色の雰囲気、って比喩が好き。あたしも妻帯者とつき合ったことがあるが、優柔不断で狡いとこが、暖かく思えたりするんだよな。ま、あたしはソバコが幸せならそれで良いの。
 
mousの日々爆笑日記
「好き」を「suki」と書く必要ないし、三回くり返す「きっと」の三番目をカタカナに変える必要もないのでは。手紙が安っぽく見えるから損だよ。前回の切なさが消えてしまった。……どうした? 考えすぎてしまったか?

ニコのやすらぎ日記
 いいじゃん、いいじゃん。あたしはこっちのほうが好きだな、ずっと。「たっちゃん、好きよ。ものすごーく、大好きよ」って、ふつうに彼に話しかけているみたいな言葉じゃん。でも、正直なニコの気持ちでしょ。だからものすごく可愛く思える。good。
 
mirukono
 good。あたしの彼もそうなのよぉ~って思ったのは、あたしだけじゃないはずだ。無駄な言葉がないからこそ、最後の「こんなに、君だけ」って二回重複させているところが効きまくっている。
 
◆◆Lazy◆◆
 最高。「出来る限り傍にいてやるよ」、なんて優しい愛の言葉だ。正直な気持ちが最高といいつづけてきたあたしだけれど、この手紙は例外。「オマエのこと、今でも、わりと好きだ」。狙って句読点をつけ、途切れ途切れにしたの? 最高だって、この一言。
 
ゆらゆらと、水の流れにのって夢をかなえる、魚みたいに
 ん? 三人って異性なの? 違うか。ふつうのお嬢さんが、男三人と旅行にいったりしないか。そこら辺をもっと詳しく。「三人とも本命だよ。三人が本命だよ」ってところがぶっ飛んでいて面白いんだから、ぜひ本命三人それぞれの良さも書いおくれよ。
 
〜ありふれた夜から始めよう〜
 作家仲間ってこと? でも作家同士がおなじ部屋で仕事をすることなんてありえないしな。てか、誰かと喧嘩をしても、会おうとしなきゃ会わなくていいのが作家だしな。友達に送る手紙なら、これでいいと思う。けど、不特定多数の読者に見せる売り物にするには、ちと説明不足。
 
Tsukasa's weblog
 最後の英語はいらん。唇の話は面白いから、そこに焦点を絞ろう。「今すぐ君のもとへ行きたい」じゃなくて、「今すぐ飛んでいき、君へキスしたい」。「ぼくのことだけを受け入れてほしい」じゃなくて、「重ねる唇はぼくだけにしてほしい」なんてどうだ?
 
藍色
 good。「私の気持ちにケリがつくまで会うのはやめよう。私も連絡しないから、アンタも連絡しないで」。そんな博打をしたこと、あたしにもあるよ。でも、相手に惚れていたらそんな博打、無意味なんだよなぁ。結局、白黒つけるのがいちばん怖いのは私だから。うーん、わかる、わかる。
 
さよぴんのゆかいなひび
「誰のせいでもい、なんのせいでもない」って思っているのに、なぜ三日間以上泣いたことを彼に伝えようとするの? どれだけ辛いかを彼に伝えなきゃならないの。気持ちに嘘があると思う。

 今回もみんなよかったな。これで全部かしら。漏れている人はいない? 
 じつは病室でインターネットはできないので、インフォバーンの担当さんに印刷して送ってもらったものを読んだのじゃ。印刷されたものを読むと、
(これが本になるのね)
 って改めて思い感動するな。
 そうそう、本に関してのお知らせが……。インフォバーンの編集長が病室に挨拶に来た。そのとき、
「一冊、一冊、丁寧に作らせてくれないか」
 とお願いされた。
 つまり、ラブレターを作り終えてから、次の本に取りかかりたいってことね。
 彼がいうに、三冊出すのを渋っているわけではなく、ヒットする可能性がある本だからこそ、大事に大事に作っていきたいんだと。
 とにかく一冊出してみて、宣伝のかけ方や装丁の評判など、勉強しまくるっていっていた。ま、編集長が自分でみんなにこの熱い思いを伝えるっていってるから、そのうち編集長じきじきのお知らせがあるんじゃない。ちなみに、編集長は『サイゾー』の編集長でもあったりする。
 あの雑誌、面白いよね。だから、彼のいうことを聞いてみっか。編集長にそこまでいわせるほど、それほどみんなの書いたものが良かったってことだと信じよう。
 ほかにも、ここの仲間で、ブログでできる新しいことをどんどん試していきたいっていってた。ここに集うみんなこそ、ブログの楽しみ方を知っている人たちじゃないかって。
 わかってんじゃん。みんな、借り物じゃない、自分の意見をちゃんと持っているやつらばっかだもん。あたしは誇らしい。
 あー、それにしても後数時間で入院生活も終わりかよ。ちょっと寂しい。結構、入院って楽しかった。
 余談ですが、あたしって麻酔をかけられると、長渕剛の『とんぼ』を歌い出す癖があるうらしいんだよ。なんで、長渕? なぜ『とんぼ』? ちゅーか、あたしその歌、きちんと知らないし。誰か意味のわかる人いる? 
 

   ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
   
 たった今、帰宅した。昨日は徹夜したから眠いし、東スポの原稿を入れなきゃなんないんだけど、なんだかもうちょっとみんなとおしゃべりしたい気分になって。『ラブレター』の方じゃなく、トラックバックを読んだから。
 身体の心配をしてくれたみんな、ありがとう。もう大丈夫だよ。
 じつは先週の『とくダネ!』の本番中、居眠りをしてしまい、それが一瞬テレビに映ってしまったから(前忠さんに肩を突かれて、苦笑いするとこまで映ってしまったらしい)、それに対して激しい突っ込みがあるかと怯えてた。
 それほど身体の調子が悪かったんだ。いや、マジで。
 あたしさ、入院して思ったんだけど、もし男で、結婚するなら看護婦さんがいいな。彼女らは偉いよ、いつもパタパタパタパタ動いてて。しかも笑顔だもん。
 沖縄に一緒にいった友達がお見舞いにきて、こんなことをいって帰った。
「あんときは可哀想でとてもいえなかったが、旅行中のあんたチンピラみたいだった」と。
 ずっと煙草を吸いつづけているわ、猫背だわ、貧乏揺すりが激しいわ、呼びかけると「ああん?」と眉間に皺を寄せふり返るわ、いくら身体の調子が悪いといっても、あんまりな態度だったらしい。
 レギュラー出演しているテレビで居眠りってのも、最低ちゃ、最低だわな。
 こりゃ、正直ってのと違う。ただの迷惑な人間だ。反省してる。とっても。
 まわりの人々の寛大さに、めちゃめちゃ感謝しまくった一週間の入院だったの。
 ねえ、みんな、『ラブレター』はそのまま頑張るつもりだけど、少し深い話もしていかない? 駄目駄目人間のあたしは、けっこうここで懺悔することで救われてたりするんだよね。

PS.神崎じい、八月の幕張でやるロックフェスタにいく?

 もちゃこ、気が合う。あたしも彼らの大ファンになった。彼らって気の使い方が大人っていうか、優しいんだよ。ガツガツしてないとこも好き。


 
 
 
 

2005 07 04 [ラブレター, 日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< いってきました >

 背中が痛い。曇りや雨の日といえども、沖縄の太陽を舐めちゃいけないのね。
 仕事の関係で日焼けしちゃいけなかったのに、ミディアムレアぐらいに焼いてしまった。どうすっか?……仕方ないね、やっちまったもんは。それで失う仕事なら、はじめから縁のなかったものなんでしょう。
 大自然に触れ、心に余裕ができたようだ。ここんとこブルーな出来事がつづき、奈落の底でじっと膝を抱えておった。が、もう大丈夫。いつものあたしだ。
 暗い小説を書いていた、というのもある(今でてる小説現代『透明な花びら、落ちた』です)。でもそれだけじゃない。
 あたしを取り巻くスタッフの顔ぶれが、がらりと変わってしまった。仲の良かった担当編集が移動になったり、出版社を辞めてしまったり。そうそう、担当マネージャーも会社を辞めた。それを機会に、七月から事務所を移ることにした。
 あたしのスタッフは、あたしという玩具で楽しんでくれる人がいい。もちろん、あたしで儲けることが向こうの仕事なんだし、それも重要なんだろうけど。
 なら、数字、権利、力関係、そういうドロリとしたものは、あたしが知らなくてもいいことにして欲しい。
 あたしは一端決めたら、相手を盲目的に信用する。それはあたしの悪い部分でもあるけど、才能のひとつでもあると思っている。
 ま、盲目的に信用されるってのも、根性がいることではあるか。が、そういったあたしの性格を愛おしいと思ってくれるぐらいでなきゃ。壊れないようメンテナンスをくり返し、お母さんみたいな目で見守っていて欲しい。
 ……こういうことを自分の男以外の人間に望むのは、我が儘なのか。ちゅーか、よく考えたら自分の男でさえも、あたしのこういう部分が厭で逃げ出したのかもしれないなぁ。
 今の彼はどうなんだろ。年下だけど案外骨太だから、精神的に依存してしまってる。あたしより頭も良いしな。
 まわりの人間が、自分よりうんと大人に見える。好意を示されると、シメシメと思って頼り切ってしまう癖があたしにはあるのかもしれない。
 だから、あたしのまわりの人間は、あたしという玩具で楽しんでくれるぐらいなら上手くいく。尊敬なんてされなくていい。愛情持って馬鹿にしてくれれば。
 女友達とのつき合いはそうかもね。ほら、あたしの友達って、家庭を持たずに男勝りに働いているやつらばっかだから。でも、やっぱり女で、たまーに母性本能を発揮したくなるらしい。
 身体の隅っこにずっと放置されていたやつらの母性本能は、コールタールのごとく濃ゆくておぞましいものなんだけど、あたしはそれを向けられる対象になることが嫌いじゃない。やつらが喜ぶよう、わざとやんちゃすることだってあるぐらいだ。
 石垣島の天気は、ずっと雨のち曇りだった。だからかな、ビーチにいっても完全な貸し切り状態だったよ。
 はじめは焼けるのを気にして長袖のワンピースを着て泳いでいたんだけど、小雨も降ってるし平気だろうと思って水着になっちゃった。
 あたしの水着、どんなのか知りたい? 頑張って未だにスーパービキニよ。ワンピースだと、日焼けしたとき胴長に見えるじゃん。 大昔、当時つき合っていた男にワンピースで日焼けした身体を「ジュゴンみたい」と形容され、それがトラウマになっておる。
 しかし、紐パンはそろそろ卒業しなきゃ不味いね。子持ちに紐パンはきつい。息子が太股にしがみついてくるたび、紐がほどけちまうっつーの。
 ええい、面倒くせー。どうせ誰もいないんじゃい。素っ裸になってやれ。あたしは石垣島の海を、生まれたまんまの姿で満喫してきました。
 それを見ていた友達は「馬鹿だ馬鹿だ」とあたしを罵り、嬉しそうだった。宿に帰ってからも、日焼けして痛い痛いと騒ぐあたしの背中の手当を気持ち悪いほど甲斐甲斐しくしてくれた。やはり「馬鹿だ馬鹿だ」と罵りながら。
 素のあたしでも愛されるんじゃん、とかなり安心したね。これがあたしの役割だと、自信も取り戻した。石垣島にいってよかったよ。
 心残りが一つだけあるとすれば、乳首に日焼け止めを塗らなかったことかなぁ。日焼けして黒ずんだ乳首ってどうなのさ。可愛くないじゃん。
 強行スケジュールはつづいてて、身体はかなりきつい。明日から、一週間の入院だもん。けど、精神的にはだいぶ落ち着いた。新しい事務所の人達は、優しいおじさんばっかだしな。
 こりゃもう、反省なんてせず、裸一貫丸投げ状態でいくっきゃないでしょう。その前にやらなきゃいかんこともあるけど。
 結局、沖縄で原稿は一枚も書かなかった。帰宅した昨晩から編集者に催促され、泣きながら原稿を書いている。どうすっか? 入院の用意、まったくしてないよ。だいたいなにを持っていけばいいのさ。絶対に読んでおかなきゃならない『入院のしおり』ってやつ、どこに仕舞ったんだっけ。
 ……あれ? 先週もおなじこと書いてたよね。すでにこれを読んでいるみんなにはバレていると思うけど、こっから先も先週とおなじだったりする。
 ごめん、感想は次回ね。入院中にちゃんとやるから。そんとき他の二つのエッセイも書いておくから。今度こそ、きっと。
 愛してる、愛してる、愛してる。
 
 

2005 06 28 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 今から石垣島へいってきます >

 今から石垣島へいってまいります。二時間後に友達の迎えが来ることになってんの。
 やばいよ、やばい。日曜には帰ってくるけど、その後、一日置いて入院しなくちゃなんないじゃん。旅行までに仕上げる予定でいた原稿、まだ二本も残っているよ。
 どうすっかなぁ。とりあえず息子も楽しみにしているし、沖縄には絶対にいくつもり。なにがなんでもいくつもり。それを楽しみに、ここ数日、三時間睡眠に耐えてきたんだもん。
 やっぱ、マッキントッシュを持っていって、向こうでも仕事をするしかないのかね。
みんなが酒を飲んで馬鹿騒ぎしている最中、あたしだけが部屋に閉じこもり泣きながら仕事をするしかないのかね。ううっ、それだけは避けたかったぁーっ!
 恋にうつつを抜かしてたのが不味かったな。そんなもん予定に入れてなかったもんな。
 いや、今はなぜこんなにもせっぱ詰まっているのか、考えている場合じゃないんだった。参ったな、旅行の用意、ぜんぜんしてないよ。自分よ、とっとと立ち上がり、さっさと旅行の準備をはじめるのじゃー。
 というわけで、ラブレターの読み込み作業を途中にして、沖縄にゆくあたしを許して。ここは一つ、父親のいない可哀想なユーちゃんのため、あたしを沖縄にいかしておくんなせぇ。誰も甘やかしてくれないあたしを、こてんぱんに甘やかして。お願いします、お願います。来週は必ず……。
 って、今気づいたけど、みんなとのつき合いがずっとつづくと思いこんでるあたしは、すでにみんなに甘えてるんじゃん。ごめんよ、ありがとう。
 
P.S.
 ラブレターはラブレターのコーナーのほうに送ってね。順番がわからなくなっちゃうから。

2005 06 23 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< ホッ遅れなかった >

 6月13日。午後九時。
『ラブレター』、書いてくれたみなさんに一言アドバイス。

豆も一緒に本を作るぞ!
 good。こういうズレってあるよね。PS.のちょっとした皮肉が効いている。
 
そういうふうにできている。
 最高! 「もう、会わない」の返事が、「くるいそう」。ぜんぶいいけど、個人的に、あたしはそこがとても好き。すっごくイカしたやり取りだと思う。
 
mousの日々爆笑日記
 そっからもう一歩進めばいいのにな。やはり、本気で誰かを愛している人には負けてしまうと思うなぁ。
 
GIVERNY Blog
 惜しい。あの、ぽよってなんですか? 猫? ウサギ? オウム? もうちょっとヒントを。
 
飛翔するナースの日記
 good。いいじゃない、いいじゃない。石川にいて友達以上恋人未満をやっていたときではなくて、電話があったときに時間が戻ったら嬉しいっていうのも切ないなぁ。
 
ダンス・イン・ザ・ムーンライト
 素敵なファンレターですね。問いかけの終わり方も素敵。

薔薇の吐息
 病に冒されていても凛としたお母さんの強さがとてもよく伝わってきます。お母さんを目標に、自分も強く生きたいと願っているあなたの気持ちもよく伝わってきます。
 
ゆうの歩く道
 最高。悪い部分も認めて好きだといえるのがほんとうの友達だってわかる。
 
勝負パンツ概論。
 最高。強がりのような煙草の匂いってとこが青春してるなぁと思う。身体だけのつき合いでも、なにもないよりいいのかもと思えた。過去の自分と今の自分との違いもよく書けている。
 
The Blog Is Dead
 最高。完成したね。おめでとう。
 
スーパードリーマー
 ダンス・イン・ザ・ムーンライトさんとおなじ人?
 
My story
 自分を否定して……からがいちばんいいたいことなんだよね。前半もっとあっさりとしたほうが後半の部分が活きるかも。
 
soupstock
 最高。思い出の品々をたくさん出したのがよかったね。おもちゃ箱をひっくり返したみたいな手紙で、読んでいるこっちも楽しくなってくる。最後にいろんな呼び名を書いてあるところも素敵。
 
361度
 やっぱ、いいよね。「でもよ」を見つけた君の勝利だね。親に「でもよ」と語りかける君は、それだけで照れ屋で愛情深い人間だってわかるもの。最高をあげよう。あたしは二度目の手紙が好き。完成。
 
ネオメロドラマティック
「ねえ、ユウたん」ってのがいいね。タイトルもそれかな。

あたしのなかの。。。
 good。幻滅したいから会いたいってむちゃくちゃ後ろ向きだけど、そのぐらい好きなんだなってよくわかります。
 
徒然ナルママニ
 good。お母さん見てたから、って励ましいいね。少しズレているところも。なんだかこのお母さんは、あたしに似ている。
 
イチゴ一会
 good。いいじゃん、すごく。前のやつよりアピール力がアップした。
 
佳染
 いいよね、この手紙。ちょっとだけエッチぽいところがいいと思う。そう思うの、あたしだけかな。
 
くぬぎのしっぽ
 マックスコーヒーについての愛は、君が日本一かもね。
 
明日は明日のホラを吹く
 句読点が少ない文章が、気の良い男のつぶやきみたいに聞こえ、可愛らしい。
 
♪MUSIC OF THE NIGHT
 正しい片思いって感じ。見守るだけでいいのって、本気で応援したくなっちゃうな。
 
mousの日々爆笑日記
 よくなった。自分の性格がよく出ていると思う。
 
佳染
 まわりから大切に育てられた真っ直ぐな女の子って気がする。あたしが男だったら、君とつき合いたい。
 
飛翔するナースの日記
 学校の先生の話もほのぼのしていていいけれど、やっぱお医者の先生のラブレターのほうが好みかな、あたしは。
 
臆するな、そして、怠るな。
 あーちゃんがとても魅力的な女の子として書かれている。最初の三行はいらないかな。ちょっとクサイかも。
 
いつかどこかで
 素敵な思い出を切り取りし、もう少し短くして。
 
夢心地
 good。素敵。あたしなら、こんなラブレターに心を打たれる。

えみっちぃの見る風景
 夢の中には出てこなくていいよ……怖がりなのか? 可愛い手紙です。
 
haruの詩的生活
 愛を泉にたとえちゃいかん。悲しい気持ちを流すのは海ではいかん(具体的にどこそこの海と理由があるならいいけれど)。中盤はとてもいいのに、前半のそこが昼メロチックで損をしていると思う。
 
あっころぐ*
 よくなった。こんな風に進化が見えると、欲張りになってくるなぁ。んー、Cちゃんは邪魔だから省こう。友達とみんなで会って……省略……それから一週間後、ぐらい省いてもいいと思う。
 
そこはか日記
 生まれてから赤ん坊のところを少し省こう。そのほうが一人っ子の部分が目立つと思う。
 
この言葉、あの言葉
 なんで迷惑かけて嫌われたの?
 
としちゃんの暇な一日
 お母さんがアルツハイマーだって。診察中に確信してたけど、やっぱショックだった。てな具合に、前半ちょっと削ろうか。
 
Show time
 愛する対象がなかなか現れないってのも、辛いんだろうな。これ、あたしの友達が読んだから「うん、うん」頷くだろうな。
 
としちゃんの暇な一日
 お母さんの話のほうをはじめに読んじゃったから、それに比べたらルイちゃんへの気持ちは軽く見えてしまうかも。
 
ハジメマシタ。
 good。相方って旦那だよね。最初の書き方をちょっと変えないと、亡くなったお子さんへかなと一瞬だけ勘違いしちゃう。一瞬だけだけど。
 
えみっちぃの見る風景
 弟さんのこと可愛がっているのよくわるよ、うん。
 
徒然なるままに・・なちゅらるらいふ実践中
 モノならまだしも、合気道を擬人化してあなたというのは、ちと難しいんじゃないか。

情熱余熱
 人生があなたによって狂うくらいならどうってことない、って言葉、ものすごくいいね。深い愛を感じる。
 
レオの日記
 good。最高の親孝行は自分が幸せになることだ。そう言い切れるような君は素敵だと思う。
 
気分は上々
 ほのぼのした手紙。うめばあさんの人柄がそうだからなのかな。
 
ちるのおへや
 こういったモノに対する愛情を綴った手紙は、ちょっと短すぎるかなってぐらいのほうが、洒落て見えるような気がする。
 
臆するな、そして、怠るな。
 あーちゃんの手紙のほうが、個人的に好き。
 
さのさのさ 〜気が向いた時、Blogしよッ♪
 good。白いスケッチブックの美しさ比喩するのには、宝石じゃないほうがいい。宝石って冷たいイメージがあるからね。そこだけちょっと考えてみて。
 
わたしのまいにち
 同僚からちょっとだけ悪くいわれても、自分は彼のことをいいと思ってる。本気な愛の基本です。
 
 ものすごーく、みんな上手。あたしも頑張らねば不味いと恐怖するぐらい。もちろん今回も前回より厳しくしたからね。だって、レベルがアップしているんだもん。

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 ごめん、君らは来週ね。

ヨムダケタダ
 今、あたしの好きな人はね、年下のやんちゃ君。年下の子に叱られたりするのって、新鮮で楽しい。
donguri no seikurabe
 なぜわかったの、その一言にやられたって。
神崎じい
 大丈夫、ちゃんとする。……するつもり。
 

2005 06 14 [ラブレター, 日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 死にそう >

 6月7日。0時20分。
 ごめん、また遅れて。でも、今回はぜんぜん言い訳できない。
 いきなりだけど、今、恋してる。中学生みたいな綺麗な気持ちで。
 ここんとこずっと、深夜、家を抜け出して朝方まで遊んでた。
 自分のこと少しでも深く知ってもらいたくて、相手のこと少しでも深く知りたくて、テレビ電話で長話してるようなデートだった。新鮮だ。
 なんか突っ走ってしまってる。三十五歳にもなって、かっこう悪いと思う。けど、自分にもまだまだこんな気持ちが残っていたのかと、感動している。
 その人がどうのというより、恋していることが楽しいのかな。いや、その人じゃなかったらこうはならなかったはずで、重要なのはやはりその人か。
 三十歳になってから、はじめてだ。自分がどうなるのかものすごく興味がある。
 ハナミズ垂らしてわんわん泣いてみたい。
 読めるわけもない相手の気持ちを考えて、もんもんとしてみたい。
 理不尽な我が儘をいって説教され、甘ったれていじけてみたい。
 昔やったこと、今やってみたいの。
 年々、諦めることになれてきて、気持ちにブレーキをかけることもできるようになって、優しい嘘もつけるようになって、自分もまわりも簡単に許せて、でもそういうのってどうなのかとは思ってた。
 小説家になって八年になる。器用に仕事をこなしている。だけどたぶん、今書いている小説は、心をずいぶん過去に飛ばして書いているような気がする。ねえ、それってどう思う?
もちゃこな日々】、心配かけてごめんね。『F2スマイル』はそんな理由から疲れた顔をしていたんだよ。
 先週はほとんど睡眠を取らなかった。当たり前か、朝早く起きて夕方まで仕事して、家族になにかを悟られるとうるさいのでふつうに家族と過ごし、そして深夜から明け方まで中学生に戻ってた。で、二、三時間寝て、仕事へいってのくり返しだったんだから。
 さすがにこんな生活はつづかないだろう。一週間で二キロも痩せてしまった。ご飯を食べていて箸を持ったまま後ろにひっくり返っちゃったし、お風呂にはいって湯船で溺れてしまった。
 勘のいい息子はなにかを感じたらしく、
「今度はなにをはじめたんだか」
 そういってにやにやしている。
 いっとくけど、ママはおまえにいえないことはしていません。……してるか。深夜、家を抜け出す母親なんてそうそういない。
 息子には甘えっぱなし。いつだって、
(こいつだけは、わかってくれる)
 そう信じてしまえたりするからいけない。 五歳の息子を心の頼りにしている三十五歳の自分は、ほんとうに駄目なやつなんだと思うよ。
 ふだんはウザい両親だけど、こういうときは同居でよかったと思うしなぁ。
 わかってる。あたしったら、ものすごいご都合主義。
 あたしの身体を心配してくれたみんな、ありがとう。なのに、言い訳にもならない理由で、更新を遅らせてしまってすまなかった。
 いつだっけ? つい最近だったよね。心を入れかえるって約束したのは。ちっ、約束なんてするんじゃなかったぜ。……嘘よん、ほんとうにごめんっ。
 ほら、あたしってば、ほんまもんの馬鹿なもんで。
 願わくば、決して見捨てず、
「あいつって、駄目なやつ」
 ってな感じで、あたしがポカをやらかすたび、愛情を含んだ悪口で罵ってくれや。
 あ、また自分に都合のいい発言をしてしまった。気を許すと、こうだよ。すまん、すまん。
 明日の『とくダネ!』というか、今日の『とくダネ!』も徹夜で出ているはず。どす黒いクマを作って、パンダの従姉妹みたいな顔をして。そんなあたしを嗤っておくれ。
 ……でも、やっぱりなぁ、各出版社の担当だけは、「駄目なやつ」といって許してはくれなかったなぁ。
「なに考えているんですか」だって。
 そういわれると思ったよ。やりますって、やればいいんでしょ、やれば。
 明日までに終わらせなきゃいけない原稿、 小説現代、ラスト五枚。
 ラピタ、三枚。
 てぃんくる、ショート小説二本。
 東スポ、二枚半。
 ううっ、こんなに貯めてしまったのか。後悔してる時間もないじゃん。泣きながら取りかかろうっと。
 
PS.
 来週は頑張って『ラブレター』のアドバイスを書くからね。待っててね。
 
神崎じい
 お互いアル中だし、支離滅裂になる時期も一緒。気が合うなぁ。
 
ふと気まま新聞(家族新聞)
 読んだよ。
 
スーパードリーマー
 五月の半から、大阪へは新幹線通勤してます。意味はないんだけどね。なんとなく新幹線の気分になって。


 

2005 06 07 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< カタカナの使い方を教えよう >

 五月二十三日、午後八時。
 
donguri no seikurabe
 遅くなってごめんな。『ラブレター』のトラバからじゃなくて、こっちのほうのトラバからようやく辿り着けたよ。何で通じなかったんだろうね。混んでいるのかと思って、二、三回、訪ねてみたんだけどさ。
 ま、そんなことはどうでもいい。マックスコーヒーに対するラブレターはgoodでした。「こんなところに本当にいるんだなぁ」という独り言と、えぐい甘さって表現がいい。あたしもマックスコーヒー飲んだことはあるけれど、その味の表現は、とても甘い……じゃない、すっごく甘い……でもない、えぐい甘さ……が正解だと思う。カタカナにしてもいいかも、エグイ甘さって。こっちのほうがどえらく甘そうかも。
 
 ここで、せっかくドングリがいいきっかけを与えてくれたので、カタカナの使い方を教えよう。
 カタカナは乱用してはいけないのだけれど、使い方によってはその言葉を強調させたりもする。
 例、『えぐい』、『エグイ』。
 それからカタカナを使うことによって、乾いた都会的な印象を言葉に与えたりもする。
 たとえばスマップの『夜空ノムコウ』。これを普通に『夜空のむこう』にすれば、カタカナを使ったものよりウエットな感じがしないか? 
『夜空ノムコウ』は都会の青年のちょっと切ない物語で、『夜空のむこう』は田舎暮らしの少年の健全な夏休みって気がすんだろう。
 だけど、ここで間違ってはいけないのが、テカテカ光っている……とか、ドカリと腰を下ろす……とか、パチンと弾けた……とか、そういったものはひらがなで書いたほうがいい。
 てかてか光っている、どかりと腰を下ろす、ぱちんと弾けた、っていうふうに。
 なんでかっていうと、こういうところでカタカナを使うと、文章が安っぽく見えるので。こういうところはあえてひらがなを使う。すると、あ~ら不思議。文章がお文学してくるのです。
 ヒマワリやスイカなどもそう。こういった名詞は常用されているカタカナをあえて使わず、漢字で書いてしまう。向日葵、西瓜、ってな具合に。ほ~ら、お文学の香りがしてきたよ。
 ま、つまらんテクニックですな。
 でも、プロの書いた小説を読んでごらん。素人がカタカナを使いがちなところで、ひらがなを使っているから。
 
 話は変わって、【StudioR27】よ。なにを落ち込んでおる。良いって誉めているじゃんか。
 結局さ、良い作品って、作者の魂が入っているものなんだよ。文章を書く上でのテクニックを知っていると、人に読ませるものになるけど。
 でも、そんなのみんなはまだ知らなくて当たり前じゃん。文章で銭を稼ごうとしていなかった人々なんだから。
 だから、そういった部分は、あたしが教えたる。たくさん教えたる。しかし、誰かの書いたものに、あたしの魂は入れられないでしょ。いってる意味がわかる?
 わからなかったらクレームくれや。他の説明の仕方を考えっから。
 
豆も一緒に本を作るぞ!】
 身体の心配をしてくれてありがとう。この間、話した彼とは一線を越えずに友達でいきそう。身体の調子が悪くって。
 最近、あたしったら下血の女。赤黒いウンコをたれてます。
 また胃潰瘍かよ、と医者にいったら、腸にポリープが三個もできておったって。
 六月は半ばまで締め切りに追われるでしょ、後半は息子と石垣島にいくでしょ、だから七月の頭から検査入院をいたします。
 今は胃と腸に優しい人が良いかな。電話で好きな小説や映画の話ができる人が。
 それにしても、病院で直腸検査をするとき、すげぇ頑張ってしまった。インターンはどっかいけって! 
 だって、厭でしょ。まだ医者じゃない人間に肛門を見られてたまるか! 
 あたしがそういって頑張ったら担当医は、
「なにいってるんですか」って笑っていたが。
 おっさんだから、あたしの気持ちはわからなかったか。野暮な人だと思う。
 
神崎じい
 爪の話をしたんだね。そして尻の話をふったら、酒の話で返してきたね。
 

2005 05 24 [ラブレター, 日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 尻が痛いってーの >

 更新が遅れてごめん。今、五月二十日の午前九時な。
 昨晩から、いや、外に出る仕事の合間にもちょこちょこ書いていたのを含めれば、三日間だよ、今回のこの作業に費やした時間は。
 尻が痛いってーの。いや、あたしの尻なんてどうだっていい。いっとくけど、普段ならどうだっていい尻じゃないんだから。少年のように小さくて可愛らしいって誉められる尻だもん。
 でも、その自慢の尻がどうだっていいと思えるぐらい、今回のみんなの作品はよかったよ。『最高』の数が前回より増えたけど、けっこう目が肥えてきて、かなり厳しくしたにもかかわらずだもんな。やるねぇ、君たち。
 しかし、あたしもやるでしょ。やったよ、やりました。可愛い尻を犠牲にし、みんなの作品、全部にアドバイスすることができた。
 みんな、あたしなんかのアドバイス、すっげぇ喜んでくれたじゃん。
 やめれーっ! 喜ばれるとつい調子に乗ってしまうホステス体質なんだから。
 ちゃんとあたしのこの努力を誉めてよね。連載原稿もあるし、ここだけの話、『小説現代』から依頼されている短編小説は、四日で書かねばならなくなった。締め切りまで完全にオフの日が四日間。
 なんか自信がないな。でもやるよ。あそこの編集長は新人時代からのつき合いで、あたしには怖い人なのだ。
 次回のトラバは、健気なあたしを誉めたたえるように。それを励みに頑張っから。
 じゃ、いくよ。


ハルクの雑記帳
 相談にはいくらでも乗るという勇ましいお父さん。最後、感謝しているはずだ。するべきだ! ってのがおかしい。仲良し親子ってよくわかる。good。

言うだけだったら誰でも出来る
 good。でも、少し照れが入ってないか。『駄目だけど、こんなに愛してる』自分ってのを照れずに書こう。もっと面白いから。

La vie
 最高。そのときの様子がきちんと見える。なぜお父さんとぎこちなくなったのか、一行あったら完璧ね。

夜行性
 最高。彼を大切にしている気持ちがとてもよく伝わってくる。文章も上手い。

すみません、本当にスマイル品切れなんです。
 いい、最高。塾の先生に片思いするってありがちな話。それをここまで素敵に書けるとは。もしかして、あたしが今まで読んだ初恋の話(もちろんプロが書いたものも含める)の最高峰かもしれない。

N D @ W O R D
 まず、タイトルが格好いい。友達に愛してるなんてなかなかいえないよね。その潔さが気持ちいい。good。

〜☆★☆ まさよのBROG 〜☆★☆ 【ノッポおじさんの日常】
 はじめとラストが結びついていて素敵。短い映画を観ている感じで、二人の絵が浮かんできた。good。

イチゴ一会
 嬉しい。あんな短いアドバイスでも、ちゃんと君のハートのど真ん中に命中したようだ。いいよ、すごく。もうこれだけでgoodなんだけど、君にはさらなる期待をかける。ラスト十行ぐらい増やしてごらん。そこで「でも俺って可愛い、愛せる」ってなことをつらつらと書く。短所と長所は表裏一体。今回はそれがヒント。で、「俺ってほんとはいいやつ。誰か俺を愛せー!」「見る目のあるやつはいないのか。俺が俺を愛してやる。最高、俺」みたいな終わり方ってどうかな?

うつ病対策 システムエンジニア日記
 放課後の西日が差す教室が見えてきた。いい話だなぁ。よくをいえば、ちょっと長すぎるか。せっかくのエピソードが薄くなるから勿体ない。あたしだったら、
「中学のとき、三年間好きな子がいた」
 僕は貴女にメールを書いた。
「誰それ?」
 と返事がかえってきた。今ならいえるか、けどやっぱりはぐらかした。
「言わない」
 だって、貴女は知っていたんだ。
 ――というふうな書き出しにするな。

ヤースのへんしん
 最高。いいよ、すごく。勘の鈍い人は意味がわからないかもしれないが、これって君にしか書けないもんだ。――誰かになにかを与えていると自惚れていると、いつの間にか誰かになにかを与えるようになっている――。もしかして少数派の意見かもしれない。けど、こういう風に言い切ると格好いいもんなんだ。親指の形……個人的にここに惹かれる。
 二本目の『最後の修行』も最高。こっちのほうがわかりやすいぶん、好きって人は多いだろう。どっちもいいが、あたしの好みは前者かな。――高校生の息子にキスできる。どうだ、良いだろう! ってところ大好きだけど。

ゆうの歩く道
 最高。なぜ高校を不合格になったのか、その秘密は秘密としておきたいなら、合格うんぬんのところは省いたほうがいいんじゃないかな。切ないラストもいい。いつかまた……とつづけると平凡になってしまうから、
――陽子に似て、嫉妬深くて寂しがりな女になってきた。きっと、空の上で笑っているでしょう。
「ほら、私と同じじゃない」って――
 で、終わりにしようよ。

ashes-wolf
 これってあたしのことじゃないのか。だとしたら、嬉しい。が、本という商品にするには少々スパイスに欠ける。
 会ってなにかしたいんじゃないんだ……と途中で書いている。で、ラスト、やっぱり、貴女が好きだから……で終わる。そこでもう一ひねりの数行が欲しい。たとえば、
――今夜も貴女の夢を見る。僕に馬乗りになって残忍な笑みを浮かべる貴女の夢を――。
 みたいなさ。どうかな。

想いの痕
 キュートです。片思いしている相手に対し、けっこう大きな態度であるところが、すっごくいい。可愛らしいと思うもん。

東京都在住、三十路、独身、だけど幸せ。
 あなたみたいな人、あたしは好きだ。でも、惜しいなぁ。これはエッセイ。今回は手紙だがらさ。つまり、呼びかけ、訴えかけに直せばいいだなんだけどね。たとえば、
 ――ねえ、あたし、あたしのこと好きだろう?――
 ってな具合に。

mousの日々爆笑日記
 タイトルは『好きの欠片さえいえない』にしよう。この言葉、いいよ。しかし、まだ照れがあんだろ。照れるな。
 吹きさんの原稿については、好きだった人を忘れたくないから「人間じゃなくていい」という言葉は泣かせる。しかし、その後、時計を擬人化して自分に置き換えるのはどうだろう。これはやりすぎ。ここのクサさで、せっかくの素晴らしい部分が台無しだ。残念に思う。

美味しい生活
 つながらなかった。読みたかったよ。
※註 室井さんが原稿を書かれた時点ではつながりませんでしたが、現在では見られるようになっています。

ある女子大生の秘め事
 ゆうこよ、格好をつけてないか? なぜ、彼を愛そうと思い、できなかったか。ほんとの理由はそうじゃないはずだ。ぜひ、イケてる女子大生の生の声が聞きたい。このままだとお洒落だけど不味いカフェの飯のようである。ちょっと厳しいことをいった。ごめん。でも、それはゆうこの文章がいいからだ。後は物を書くときの覚悟だけ。

Zillの回想
 good。君と……、くり返しが利いている。優しい手紙だと思う。

あっころぐ*
――今日は七夕だよ。ありえない口実でメールしたよね――
 ってとこからはじめてみたらどうでしょう。で、ラスト、
 ――スキだよ。だから今年もメールを送る。
 今日は七夕だよ。
 ねえ、今日は七夕――。
 ちゅーのはどう? 
 友達のこと「あの子」って書くとそこに深い意味があるようで気になる。せっかくの「あんた」が活きないから注意。

my life
 反則じゃない。デリケートな男心がよく欠けている。――なんだかんだ言いつつも。言いたいことは決まっている――。その後、言い切れ。スパッと言い切って終われ。だけど、ちょっとどもってみようか。「ああああああ、あーっ、愛してる!」ちゅうのはどう?

佳染
 いいこと考えた。――弟のたっちょはあたしのパパだ――。って一文ではじめてみたらどう? ほんで、それからパパみたいなたっちょの姿を書くの。「なに、弟がパパ?」そう不思議に思った人は、早く先が読みたくなるじゃん。これで勝ったも同然だ。

レオの日記
 オヤジとオフクロって語りかけで書いてみたら? せっかくいいこと書いているのに、これでは素敵なご両親のことをその他大勢の人に伝える手紙になってしまう。

日々躁々鬱々
 good。おかしくって切ない。――十年も連絡の無かった元妻からの手紙なんてぞっとすると思うけど。きっと今会ったら「もっと大事にしておけばよかったな」って後悔すると思いますよ――。ってとこが特に好き! とっても正直で。だから、肝である――あなたのことが好きでした。本当に愛していました。愛するってことを知ることができたのは、私の財産です――というそれだけ抜き取ったらクサイと思われるような言葉も、真実である気がする。いい女だってわかる。

♪MUSIC OF THE NIGHT
 ――なんて綺麗な色をもっているんだろう――。なかなか格好いいじゃん。ここを生かすには、――白く浮き上がって見えた。蒼いほど白い顔をして――っちゅーよーに、既存の色、白、蒼、などを使っちゃいかん。たとえば、――ぎざぎざのプラズマを発している君は浮き上がって見えた――とかさ。

ヒカリのお日記。
「お姉ちゃんなんだから」って言うからがんばったよ。
「お姉ちゃんなんだから」って言うから、こっそり泣いてるよ。
 この部分、素晴らしい。小説で使いたいぐらいじゃ。もうここでお父さんのこと、ものすごく愛しているのが切ないぐらい伝わってくる。愛していると何度も書かないほうがいいね。何度も書くと言葉が安くなってしまうから。前出の文をイカすため、もっと短くドライな感じで書け。まだまだだけど、前出の文だけで最高得点をあげちゃう。……最高得点をあげちゃうけど、せっかくだもん、書き直して。よくやった、よくやった。

The Blog Is Dead
 最高。お前らの何人かはエラくなって将来の日本をいや世界を背負って立つかもしれないとか思ったり――からラストまでが最高。竹串のあたりとの対比が利いていて。だが、あたしはこういうの好きだけど、本にすることを考えると、うるせーやつらがクレームつけてくるかもと少々ビビるな。たまごっちはいいから、そこらへんちょっと気をつけてくれ。『オマール』はいただけない。ふざけすぎだっちゅーの。『食卓』は作りすぎ。その点、『突かせてくれ』は、マジでしょ。やっぱいいもの。バージョンアップ版を読んで、突かれたくなってきたぜ。

〜☆★☆ まさよのBROG 〜☆★☆ 【ノッポおじさんの日常】
 good。激安ショップ、美人。ちゅーのが面白い。ほんで、すぐ恋が終わるのも。おじさんが書いたものの中で、あたし、これがいちばん好きだな。

新*縁側日記
 good。だんぜん上手くなった。――最後の夜、最後になる予感がして――。一つの文章におなじ言葉を二つ入れるのは、素人くさくていけないことになっている。だけど、この場合、ほんとうに最後なんだなぁと切なくなるじゃない。こりゃ高等テクニックなの。知っていたのか、勘なのか。勘なら、才能あるよ、花華ってば。二度目に書いた短いバージョンは駄目、ごめん。

〜☆★☆ まさよのBROG 〜☆★☆ 【ノッポおじさんの日常】
 すっげぇ、よくなった。天晴れ。ん~、けどあたしは激安ショップの美人を押すな。でも、それはあたしがメカ音痴だからかもしれん。どっちにするか編集と相談すっから。

まんがく堂
 good。夕を好きな気持ちをストレートに表していて、気持ちいい。あたしは応援するよ。いや、誰もがそう思うはず。「たまらなく」をわざとしゃべり言葉で「たまんなく」と書いているところも憎い。情熱が迸ってる。

この言葉、あの言葉
 なぜ、彼に出会えたことが今の自分を形成しているの? なにを迷惑かけたの? どうして世界でいちばん自分が彼から嫌われていると思うの? 手紙は受け取ったその人だけがわかればいいものだけど、本にして誰かの目に触れとなると、そこの部分は肝心。雰囲気はある魅力的な文章なんだから、もう少し頑張ってみて。

つきちんのココだけの話
 可愛い手紙だな。目の付け所も斬新だし。しかし、――私に抱かれている小さな温もりを君は愛しく見ていたよね――から数行が、ちっとわかりずらいかな。たぶん、お子さんのことだと思うが。それと瞳は目玉の黒い部分のこと。タイトルが『私の瞳へ』だから、書き出し、
 ――目玉の真ん中の黒々とした君よ。大きな二重でタレ気味の額縁は今どき流行らないかもしれない。けど、私はそれを含めて君のことが好きだら――
 とかいうのはどう? んで、最後の目薬のピンク色っちゅーのを使って、つきちんの可愛らしさをもっと引き立てよう。
 ――やっぱりピンク色だよね。私も君もピンクが似合う――
 で終わりにするのはどう?

361度
 最高。でもよ、でもよ、いいじゃん、いいじゃん。ぶっきらぼうで、照れくさそう。深い愛を感じるよ。『あんたたち、あなたたち』は『あんたら』で統一しよう。『~でした。~ですか』ちゅーのも、『~だろ』とか『~だよな』に変えて。んで、最後まで駄目駄目でいこう。あんまり両親のことを誉めちゃいかん。んで、んで、ほんとのほんきの最後の最後に、『だからよ』を使うんだよ。――だからよ、あんたら最高だ。たとえ生みの親があんたらでないことはあっても俺の親だ。長生きしろよ――ってな具合に。『でもよ』を考えついたのがすばらしい。

そこはか日記
 子供ならではの描写が上手くかけている。good。――お母さんは未だに抱きしめてしまう、もう十一歳なのに。ずっとこうして抱きしめていられたらいい。けど、人生はいつどう変わるかわからないんだ。今から悲しいもしかしてについて伝えておくね。あなたが一人っ子だから――
 ってな具合に、間を少し省いてみたらどう? この手紙は『優しいお母さんの目』。ずっとぽかぽかした雰囲気がいい。下のお子さんが亡くなった悲しい出来事はべつの機会に。

Mizue's Diary
 good。あたしも可愛いママっていわれたいなぁ。瑞穂の可愛いママの太陽みたいな笑顔が見えてくるよう。

飛翔するナースの日記
 閃きはイカす。レントゲンに映っていたのは恋心ってところよ。それにしても。ラルフローレンの参加賞ってなんじゃ? ま、それはいいから、Kさんに向けて手紙を書かなきゃ。で、イカすところを前に持ってこよう。
 ――Kさん、あのときあなたに見られたものは恋心なんです――。
 からはじめる。

ちるのおへや
 勢いがあって、いい。いいんだよ、ホントに。けど、もっと文章について勉強して欲しい。たとえば、好きな作家のエッセイなり、小説なりを、一ページだけでいいからパソコンに打ち出してみて。基本さえ頭にいれたら、もうこっちのもんだから。一行開けを乱用しない。『……』でばかり終わりにしない。文章は『、』か『。』で終わりにする。そういったことがわかるから。

臆するな、そして、怠るな。
 よくなった。でもやっぱりわからないことがある。将来のことを約束してくれない君にフミさんは痺れを切らし、別れることになったのでしょう。しかも、それはついさっきのことなんでしょう。君はフミさんをとても愛しているのに、なぜ彼女を引き留めないのか。そこの部分がわからないから、君のフミさんへの深い愛が伝わってこないよ。『父親へ』はいいね。あたしはこっちのほうが好き。goodをあげます。「背中でかいよ、ほんとにさ」、ここイカしてる。最後の終わり方も、憎いぐらい決まってるじゃん。

くじらになれたら。
 最高。上手いねぇ。けど、――わたしの人生があなたみたいな人を孕むなんて予想もしなかった――、ちゅーのはどういうこと? これは友人以上、恋人未満の男に宛てた手紙だよね。――へその緒がつながっているんじゃないかって――っていう最高の一言でそのぐらい深い絆なんだってことはわかるから。この一行だけ過剰かも。

あたしのなかの。。。
 少女のあなたと大人のあなたは、益田くんのどこに惹かれたの。それはおなじ部分? それがとても知りたいと思う。

わたしのまいにち
 こういうストレートな短い文もいいね。――きっとわたしたち夫婦になってるわ――この言葉、素敵。文章は長いからいいってわけじゃないね。しいてあげれば、彼の優しさはどんなもので、どうして自分に丁度良いと思うのかが知りたかった。

道草の会
 あたしはあなたしか欲しくない、って言葉、泣けます。が、ラストが悪い。前文でいったことをわざわざカギカッコで引き立たせる意味があるのかな。この場合なら、意志を逆転させるのが最も効果的でしょうな。「あたしが死ぬか、あなたが死ぬか。もうそれ以外ないのです」とかね。

夢心地
 その時には君の大きな口に飲み込まれた、って一文、すっごくいいよ。だから、そっから彼女への恋心と、いつも酔っぱらいである自分を繋げてみようか。
 ――その時、君の大きな口に飲み込まれた。
 僕はそれから、ピンク色の洞窟を進んでいる。先は見えない。でも、どんどん進む。まだまだ進む。だって、暖かくて気持ちいいんだ。靴の底が優しく地面にめり込んでいる。まるで酔っぱらっているみたい。いや、酔っぱらっているのか。
 君と一緒だと嬉しくてつい酒が進んでしまうから。――
 つーのはどうですか?

後ろの正面 だぁ~れ?@WebryBlog
 思い出、写真、セピア色。この三つをセットで使いたい気持ちはわかる。でも、そういった気持ちはぐぐっと抑え、決して一緒に使ってはいかん。あなたもセピア色に見えてしまう。

尾も白い犬
 なぜ、彼を飼うことになったのか。どういう状況で彼を飼っているというのか。それを書かなきゃね。つーか、これペットから見た自分のことなのか。だとしたら、もっとわかりやすく。

づぼうぇる
  バカだよなぁ、僕は。……が利いているから。
 ――好きだったんだって。今頃気づいてももう遅い。こんな手紙も渡せない。バカだよなぁ、僕は。
 で終わりにしません?

イチゴジャム
 ごめん、お母さんの姿が薄ぼんやりとしか見えてこない。唯一、利いているの「お酒を飲んでいるお母さん」って言葉だな。頭の中でお母さんのこと、もっとしっかり思い浮かべてごらんよ。あなたのお母さんならではの特徴を思い出すはず。

soupstock
 good。ただし、書き出しは、「父さんが死んでから、たまに見るサザエさんで泣くことがあります」からにしよう。この一文、すっごくいいよ。え、なんで? ってみんな思うもん。

Show time
 よっしゃ、でかした。goodだよ。綺麗に仕上がったじゃん。そうそう、つまらんことだが、『ありがとう。100万回いっても足りない』ちゅーのは取ろうな。武田鉄矢が似たようなこといってたから。

僕の歌は誰の歌?
 白川よ、どうした。前のほうがぜんぜんいい。こういったものは、君が書かなくていいだろう。将来を道にたとえるな。それも何度もつづけて書くな。恋の手紙の方も、正直、駄目だな。詩は散文より難しいんだから。まず、当たり外れなく魅力的な散文を書けるようになれ。
 ……なんとなく、君は同業者になるような気がして。だから、あたしは君には厳しくいくよ。ふて腐れず、ちゃんとついてこいな。そうそう、島田雅彦の小説を読めっていいたかったんだ。雰囲気が似てっから、勉強になると思う。んで、彼から文章と発想を学べ。

ウラ Careless every day
 good。一行開けは詰めさせてもらうよ。最初の刑務所の部分はなくていいと思う。嘘くさいから。だって、こんなに妻を愛している君だもん。罪を犯すわけないじゃん。

えみっちぃの見る風景
 おもしろかった。前のよりずっと上手くなってるし。しかし、あたしはマジなもんが読みたいんだよ。えみっちいのことはそれなりにわかってきたつもりだ。あんたの良さは、馬鹿みたいに素直でじつは真面目なところじゃん。そういったあんたが書かねばならぬ、あんたしか絶対に書けないものがある。それは愛する者への手紙だ。正直な気持ちをそのまま書けるってのも、才能なんだ。あんたはそこの部分、他の人より何歩もリードしているんだからね。

たてがみボム
 最高。できたね。やった! 愛猫の触り心地が伝わってくるようだ。君にまとわりついている透明のさくらが見えるよう。もう一通の、好きな人に宛てた手紙には照れがある。照れちゃいかん。

じゅんのあれやこれ
 最高。すげぇいい。泣ける。「かーさんの君の片思いは成就したんだと思うよ」、このとっても切ない言葉でしめよう。そのほうが余韻がある。

donguri no seikurabe
 予期せぬ理由ってやつで、読めない。なんで?

【kikka's blog : 大人になりきれない人の日記(仮題)】
 ページが見つからないってよ。

愛と憎しみの日々・・・・・
 嫌いだっていうほど、愛しているのが伝わってくる。でもこういった深い思いこそ、さらりと書かなきゃ駄目。さらりと書かれたクールな文章の方が、熱い思いが伝わるの。海の底の黄金の文字盤というたとえはどうかと思う。それより弟はどんな裏切りを母にしたのか。そのとき自分はどう思ったのか。そこを書かなきゃ。

【おれログ(仮)】
 辿りつけないよ。どうにかして。

My story
 僕は正直……からの文章がいいね。そこからはじめて、もう少しその後を膨らまそうか。泣き言メールは、どんなことを書いてしまったの? そしてどんな返事をもらったの。
「でも、運命を変えられるなら変えたい」という強い言葉で終わりにしようよ。あたしも君の運命が変わってゆくと願ってやまない。

はっぴぃまにあ別館 子供達の日記
 この手紙は絶対にいい手紙になると思うよ。思いの込められ方が半端じゃないもの。願わくば、最後に目にした宝物の様子が欲しい。それから六年経ち、ひーちゃんが思い浮かべる子供達も成長しているのかな。そこらへんをもっと深く書き込んでみて。

豆も一緒に本を作るぞ!
 good。笑った。君と一緒に埋葬してくれって、車じゃん。最高。こういう飛ばしたところが欲しかったんだよ。『十七の夏の恋』より、だんぜんこっちだな。だって、豆、車のほうが好きだろ。わかるって。四十八歳の豆は、そういう種類の変人になってしまった。ええ、話じゃ。

がらくたblog
 good。お嬢さんを思う気持ちがよく伝わってくる。普通のお母さんが、いちばんのお母さんなんだって思える。文章を読むかぎり、お嬢さんの素直なところはあなた譲りでしょう。

はなごまののほほんな生活日記
 good。真っ直ぐな気持ちは、読んでいて気持ちいい。できれば、ママ、ダーリン、おねえちゃん……それぞれがどんな風にあなたを支えたのか、一言づつ欲しいかな。

ラブログ
 素敵、最高。「今、僕にはつき合っている人がいます。彼女のことをとても大切に思っていて、幸せにしたいと思っています」。この落としがいい。「思って」が重なるから、幸せは「願って」にすっか。淡々とした文章が、惹かれている女性との淡々とした決別の寂しさも伝えてくれる。狙ったな。

高卒/ヤンキー/元アナ・成り上がりセレブ生活
 凝ったことをたくさん書いているけど、浮き上がって見えるのは、「わたしはやっぱり生きていくんだ」って文なんだ。つまり、ほかは死んで見えるってこと。等身大のRIKIでいい。きっと魅力的なはずだから。
『誰にも愛されなかった小学生私』もおなじ。ブログに書かれている「いつになったら幸せになれるんだろ」って言葉のほうが、切実なぼやきのようで、人の心を動かすことができると思うよ。

よしりん’ず わーるど ‥・☆★
 おとうちゃんとのコミュニケーションツールはわかった。けど、これではおとうちゃんではなくブログの宣伝のように見えてしまう。
「好きですとか愛してますなんて一言も含まれていないけど」ってところが抜群に利いているから、たわいもないやり取りも書いておこう。そうすっと、もっと前出の文が利いて見えるでしょ。『またね』も、惜しい。にいちゃんに書いているんだから、呼びかけは「彼」じゃなく、「兄ちゃん」だ。
 それにしても、よしりんの手紙は暖かいな。

talking to myself
 よくやった。よくぞここまで自分の醜い気持ちをさらけ出すことができた。でもぜんぜん醜いと感じないから、安心して。むしろ、よいこの潔さは、透明感があって綺麗。男なら惚れる。最初の事務文もいいしな。最高!

あくあのいろ
 ちゃうでしょ。タイトルは『とにかく走りたかったんだ』でしょう。だって、この文、すごくいいもん。疾走感をもっと出すためには、起こったことをちまちまと細かく書いちゃいかん。擬音(バッシーンとかふら~とかね)もいらねー。この作品はあえて荒っぽい書き方のほうが素敵だと思う。

GIFUMAN2の部屋にようこそ
 惜しい。だって、――君を思うとき最初に――からはじめて、――君のことが頭から離れない――そこで終わりだったら文句なくgoodだもん。『君』が好きなんでしょ。なら、言い訳をしちゃいかん。その潔さに女は惚れるんだから。

うすのろまぬけのりょうこちゃん
 うーん、こちらも惜しいな。――私はよく泣くけど――からはじめて、――あの時あなたの前で泣かなくてよかった――で終わりがいいんじゃない? ここがぐっと盛り上がりどころなんだから。んで、結びを、
――あの時、あなたの前で泣かなくてよかった。最後に見たあなたが、困った顔でなくてよかった。
 とかにしたりして。スッキリさせた方が、良いところが浮き出るから。


StudioR27
 good。やっぱなぁ、正直に自分の厭な部分を書いているから、ほかの良い部分が活きるんだ。ええ、話じゃ。

薔薇と活字の日々
 前のやつよりだんぜんいい。しかし、惜しいぜ。相手の男が好きだという気持ちが、うっすらとしか見えてこない。手紙の中のアカネの行動を見ると、とても破壊的な女に思える。なのに、なぜ男を思う気持ちが薄いのか。なんかまだ力を隠している気がしてならない。出し惜しみはやめれ。

いつかどこかで
 最高。ほんと最高。工場地帯の近くにあった、タンポポのたくさん生えている広場が見えるもの。涙の意味がわからない、っていうのもぐっとくる。ああ、切ない。この手紙のすごいところは、これが自分の記憶であるような気がしてくるところだ。恐れ入ります。

AnotherSun
 君はほかの人にはない、熱くてやばいものを持っていることはわかる。でも、等身大で書けばいいのに。二十歳の良さを生かしてさ。
 ――私は死にたい。死ぬってことに憧れている。できたらあなたに殺されたい。
 私はあなたを傷つけたい。めちゃめちゃに傷つけてしまいたい。できたら殺したいのかもしれない。
 つーぐらいじゃ駄目なの?

梅桃ひよ子劇場
 お母さんへ、もっと気持ちをぶつける感じで書いてみよう。前半が手紙じゃなくて、自分史になっている。どうしてお姉ちゃんに生んだんだ! お母さんに激しい怒りをぶつけつづけ、最後感謝で終わりにするとスマートかも。

++Aromatherapy++覚書き日記
 最高。たわいもない会話ではじまるこの手紙。たわいもない会話が大切だっていうので終わりになっている。向田邦子の小説みたい。

美しきMとの日々
 最高。最初、バブル時代のような背景が痛いと思ったが、ちゃんと理由があったんだ。オチまで読んでわかったよ。バブル時代のような背景と無邪気な若い愛人とで、寂しい男の姿が浮き彫りになっている素晴らしい作品だった。田中康夫の『なんとなくクリスタル』もそうだよね。乾いていて、寂しいんだ。

そういうふうにできている。
 最後の一行だけ、大好きな猫に向けて書いているけど、これはエッセイ。もっともっと猫ちゃんに語りかけよう。『Yさん』のやつもおなじ。――あんまり自覚してなかったけど……からが本物の手紙。エッセイとしてはいい味を出している。だから、手紙だっていいと思うんだ。
 っていおうとしたら、今回ラストの『足りない部分を埋めてくれうる』できちんとした手紙を書いているじゃないか。 はっきりいう、今、気になってるのはYさんだろ? だってYさん宛の手紙がいちばんホットなんだもん。Yさんの手紙に絞ろう。ちょっとおかしくてちょっと切ない、いい作品になると思うよ。

わたしばかよねぇ〜♪
 いい。だけど、なにかが足りない。あ、わかった。自分だ。ラスト、自分について書こう。すると全体が締まると思う。
 ――みんなから愛されてきたわたし。だから、わたしは幸せになるね。必ず幸せになるね。みんなの思いを大切に抱え、お嫁にいきます。
 みたいな。やべっ……きりはまだ嫁にいく予定がないんだっけか。ま、結婚が幸せになる唯一の方法じゃないがね。とにかくこの手紙を読んであたしが感じたことは、きりは幸せにならなきゃな。

SPARKLE
 か、可愛いじゃないの。思わず抱きしめたくなったな。お母さんのエピソードは削ろうか。お母さんって存在、特別に意味のあるものだから。せっかくのにーひゃんが霞んでしまう。んで、「にーひゃんよりちょっとだけ
幸せになれるよう頑張るわ」で終わりにしない。そのほうがやんちゃな妹みたいで可愛いじゃん。
 
 終わった、終わった。素飛ばしてしまった人がいたら、連絡してくれな。
 
P.S. あたしの尻を心から心配するように。

2005 05 20 [ラブレター, 日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 『ラブレター』はみんなこの調子よ >

 五月十日。午前四時。
 『ラブレター』がたくさん集まりつつある。どういった本ができるのか、だんだんはっきりと見えてきたな。いい本になる。それが漠然とした思いじゃなく、確信になってきた。
 先週、みんなの作品に一言コメントを入れたじゃん。みんながとっても喜んでくれて、あたしも嬉しかった。
 けど、新参加のみんな、ちょっと待っててね。ちゃんと読んではいるけれど、そのまま文章の下にコメント入れられないか、担当さんに聞いてみようと思ってさ。
 ブログの名が英語って人、多いじゃん。あたしゃ、横文字に弱いんだよ。書き込むときスペルを間違ったらどうしようかと、気になってしょうがないの。
 とにかく、『ラブレター』はみんなこの調子よ。んで、お次は『不幸』と『秘密』。
『不幸』と『秘密』のコーナーは、六月と七月にアップするわ。そして、締め切り日を、九月と十月にしていい?
 三冊同時発売じゃなくて、発売日が十二月、一月、二月、ってことになりそうだけど、いいかな。
 だって、何回も送ってくれている人達の書いたものは、やっぱりますます良くなっていく。もう少し時間が欲しい。みんなとできるだけやり取りをしながら、まとめていきたいと思うし。
 それに、それに、あたしももう少し、時間が欲しーっ! 
 間違って、小説の締め切りをきっつきつに二つ入れてしまった。一つは五月の二十日まで。もう一つは六月の十日まで。
 ……死にたいな。いや、死ぬほどではないな。息子を連れて、失踪したい。
 新しいボーイフレンドとも、スコーンっと上手くいきそうもない気配。やっぱ、彼が友達の友達で、あたしの友達でもあるってのがネックかな。
 ま、失踪してもね、『TVのチカラ』でコメンテーターをしていた手前、ハンナかガブリエルにすぐ探されちまいそうな感じだ。高橋英樹さんや中山ヒデさんに、
「すぐに電話をしてください」
 って呼びかけられたら、恩があるから電話をかけないわけにもいかないしな。
 川合さんに、
「変な男と一緒にいる」
 ってな断言されたら、こっぱずかしいってーの。
 
神崎じい
 じいの正体は鮫肌さんなのかと思って、わざわざ鮫肌さんの本名を調べちゃった。ぜんぜん『神崎』って名と結びつかないでやんの。
 ねえ、もしかして家のガレージに車ではなく、自転車を二台とめてない? だとしたら、わかっちゃったもんね~。
 
薔薇と活字の日々
 あたしはケンドウ・カシンにお姫様抱っこをしてもらいたい。

2005 05 11 [ラブレター, 日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 応募してくれたみんな、ありがとう >

 5月2日 六時四十五分。(今度から書いた日時を入れることにしました)
ラブレター』に応募してくれたみんな、ありがとう。みんなすごい上手いじゃん。ほんとヤバイぐらいじゃ。そのうち自分のライバルになる人が出てきたりして、んでもって自分の居場所がなくなったりして……。
 だが、みんな安心してくれ。あたしはウンコの大きな女。ケツの穴は決して小さくない方だと思う。ここから未来のライバルが誕生したらとても嬉しい。応援するぜ。
 いや、マジだって。もしかするとそういうこともありえる気がしてきた。そのぐらいいいものばかりだったんだよ。
 あたしが威張っても仕方ないんだけど、誇らしい気分である。応募原稿を見終わった後、ビールが最高に旨いでやんの。
 愛するペットに宛てたものがいちばん多かったかな。案外、まっとうな異性に宛てたものは少なかった。室井チームは恋愛を諦めた寂しんぼが多いようだ。ま、それもいっか。
 しかし、本を作るときバラツキがあったほうがいいので、男女、両親、子供、宛のものがもっと欲しいのも事実。一人で何本応募しても構わないので、どしどし送ってや。
 そうそう締め切り日について訊ねていた人が多かったよね。大事だもんね。
 
 八月の末日です。
 
 じつは、応募原稿をすべて集め終わったところで、編集者と一緒に選考をしたり手直ししたりしようと思ってたんだよ。で、全体についてこうした方がいいってここで大まかなアドバイスをしていこうかなって。
 でも、今回の応募者のみんなは、まだみんなが書いていないうちに勇気を持って書いてきてくれた人たちじゃない。ぜひ、一緒に本を作りたいと思う。だから、ひとりひとりにアドバイスをしていくね。
 ただ、原稿に百点満点の正解はないからさ。あたしの意見にピンと来なかったら、書き直さなくてもいい。けど、もし共感してくれるなら、書き直して、もう一度送ってくれ。
 
豆のCopenな日々 blog】、【ちるのおへや】、【ノッポおじさんの日常】、【えみっちぃの見る風景】。
 きみらは物に対する愛を綴ってきたね。いちばん難しいことを選んだね。
 命のない物に対する愛情は、やはり命ある者に対する愛情より弱い。けど、書きようによっちゃ、くすりと笑える良い作品になるのよ。
 それはどうすればいいかというと、物に対する変質的な愛情をデフォルメして書くことだと思う。その物を愛する自分を笑われるように書くんだな。だから、もっと馬鹿になんなきゃ。
ライター気取りで Go!】の手紙を読んでごらん、面白いから。この作品の面白いところはネットキャラを愛しつつ、「ひぃ、君とかいっちゃったよ」と作者がいちいち引いているところ。
 これさ、ものすごくいいから、もっと妄想を広げてごらん。ネットキャラとデートして結婚するところまで書いてよ。んで、「俺ってマジかよ」とか、「ひぃ、いちゃってるよな」とか、戻れなくなる自分が自分でやばいと思っているところもいちいち書いてね。
音楽と日々の日記 by edge-242】は煙草について。オチまで決まって完璧です。
Show time
 きり、二本も送ってくれて、ありがとう。あたしは『いつか出会うあなたへ』が好きだな。「愛している」の行き場がないって、って文章、すっごくいいよ。その文章を立てるためにも、文章を削り簡潔にしてみよう。かっこうをつけずに。改行を少なく。
友達へ』はラスト、
ーーいつか来るお葬式の日までも。ずっと、ずっと。
 それがあたしの夢。ーー
 ってとこ、あたしなら、
ーーいつか来るお葬式の日まで。ずっとずっと。
 ずっと。ーー
 にすると思う。ずーっと一緒にいたいって気持ちをもっと前に押し出して。 
佳染
 聖人くんとどんなつき合いをしてきたか見えてくる。あなたの正直なところに、あたしは感動する。good。
Cafe BAR “ば〜どまん”269g支店
 メールで知り合った彼女のどこにどう惹かれたのか、そして会う気にまでなったかの、そこの部分を書いてくれ。
―Crystal Beer―
 改行を少なく。追伸はいらないね。旦那はほっといても一人でどうにか生きていけるだろうっていうの、とっても面白いよ。そこを生かして、もっと自己中に愛する自分について書いてごらん。
たてがみボム
 ラストにーー猫のさくらへーーと入っているんだけど、この文は入れないほうがいいと思う。これをタイトルにしたらどうかな? 気持ちはよく伝わってきました。
ラブレター
 大切な人は、心の中で生きているってことかな。もっとわかりやすく書いてくれ。
361度
 小説じゃなく、差し出す相手のいる手紙を書いてね。
ナツニッキ
 片思いの気持ちが良く書けている。追伸も利いている。good。
もちゃこな日々
 本を買って、これを目にした世のお父さん方は涙するだろう。good。
のんびり生きる
 文章上手だね。地球じゃなく、身近な人への手紙があたしは読んでみたい。十九歳にしか書けないような。
雅トモミのblog】【美咲日和
 ペットと人間の寿命の違いが切なく描かれている。
AnotherSun】、【レオの日記
 自分の思いのままにならない、愛するペットの様子がよくわかる。欲をいえば、憎くらしいところをもっとリアルに書いてみたらどうだろう。そのほうが「でも愛している」という気持ちが生きるんじゃないかな。レオはgood。
僕の歌は誰の歌?
 完璧。最後、あたしだったら、
 ーーありつづけたいのですーー
 じゃなくて、
 ーーありつづけたいーー
 にすっかな。そのほうが全体と合ってると思わない? 君の作品は、もっと読みたいと思えるなにかがある。音楽やってるんじゃない? 暇だったらもっと送ってよ。もっと読んでみたい。君の文章は格好いいから、痛い作品も泥臭くなく書けると思う。
The Blog Is Dead
 おもろい。それは男の正直な気持ちだからだろうな。もっと広げてみっか、妄想を。good。
ふらふら、ふぁふぁ。から】
 いいね、いいね自分好き。good。
 けど、オヤジじゃないんだから、「又」は「また」とひらがなでな。
できるだけ・ケータイ写真日記
 お母さんに対する思いがすべて伝わってきた。いうことなし! good。
ハルクの雑記帳
 完璧。じんときた。あたしもこういう手紙をもらう人生を歩みたかった。
うつ病対策 システムエンジニア日記】【薔薇と活字の日々
 とてもいい話だと思うが。相手に宛てた手紙が読みたい。【薔薇】はーー君は正しかったーーって一文を、はじめにももってきてごらん。全体が引き締まるから。
臆するな、そして、怠るな。
 きらきら輝いていた思い出をひとつに絞ってごらん。
イチゴ一会
 改行を無くす。文章は「、」か「。」で終わりにして。自分への手紙なのだから、自分はこういう人間だということではなく、もっと自分になにかを訴えかけて。
勝負パンツ概論。
 完璧。彼を思い出すことが心の自虐行為だってのが、切なくって泣けてきそう。昔の自分と今の自分の書き分けが上手。
Fly Me To The Moon
 完璧。幼なじみみたいな関係の甘酸っぱいところがよく書けている。
わこぉのあたち的婿養子のススメ。
 良い家族、良いお母さんだってのがよくわかる。good。
トンネル独壇場
 方言の良さを生かしているため、暖かい感じがする。good。
天然水なたわごと
 将来伴侶となる人に宛てた手紙なのに、やたら具体的だよね。どうせなら体型や顔なども書き加え、もっともっと具体的にしてみたらどうだろう。面白いんじゃないかな。
徒然ナルママニ】、【多チャンネル電脳
 君らのページはアクセスが不安定で開けなかった。見たいのに。どうにかしてくれ。
メルビン
 あんたって人は、たまにやってきてふざけるんじゃありません。すげぇの送ってこないと、あんただけは許さないからね。顔は覚えとる。
 
 ひいい、すげぇ疲れた。人の文章に感想を書くのって、その人まるごとに対し、意見をいっているようなもんじゃん。
 今回の応募作品がみんなよかったのは、それぞれひとつひとつにちゃんと魂が入っていたためなんだと思う。意見をいうこっちも、魂を削るような作業じゃった。最高だね。
 もう表紙まで考えちゃったもんね。カバーかカバーの裏側は、みんなの写真にしようかと思って。三分間写真みたいな簡単な。顔出しがイヤな人は、仮装して三分間写真を撮ってくるってどう?
『不幸』と『秘密』も、おいおいコーナーを作っていくからよろしくね。

 さあ、次なるステップアップのため、また少しテクニックを伝授するか。
 まず、自分のことをなんて呼ぶ? 「俺、オレ、おれ、僕、私、わたし、あたし、アタシ」なんてとこかしら。
 で、相手のことをなんと呼ぶ? 「あなた、貴男、貴方、貴女、君、きみ、あんた、おまえ、つれ合い」。いろいろあんだろう。名前を呼ぶってのもあるしな。
 名前の場合でも、名字か下の名か。呼び捨てにする? それとも「ちゃん、くん、さん」ってな言葉を付ける?
 いずれにしても、どれを選ぶかによって、自分がどういう人間で、相手とどういうつき合いをしていて、どのぐらいの距離感なのか、それらが漠然と決まってしまうのだ。
 読み手に対し、説明の手間が省けたりもするってことだよね。短い文章を書くとき、とても重要でしょう。
 ちなみにあたしは、自分のことを書くとき「あたし」という言葉を使うことが多い。それは高卒で、ちょっとミーハーで、ちょっとスレている自分を表現するのに、いちばん合っている言葉だからだろう。「アタシ」まではいかない。「アタシ」だともっとスレてる感じがするじゃん。
 息子を指すときは「おまえ」か「あいつ」か「やつ」。「君」っていうより、もっと肉弾戦でつき合っているって感じがするでしょ。
 細かいことだけど、結構、大事よ。
 
PS
九州応援☆九州男児☆競馬予想
 上場企業の歯車の一個より、こじんまりした会社の頂点のがいいじゃん。
 反対がいいのは、男のことだけよ。しょぼい男の女房より、上等な男の三番目がいい。ほら、あたしって愛人気質だから。
 あれ、あたしなにいってんだろ。励まそうと思ったんだけど。とくかく頑張って。

StudioR27
 夢を持ちつづけるのも、才能だと思う。
 
ラブレター】【わたしばかよねぇ〜♪】【garden+
 この、オッチョコちょい! ラブレターのほうに書いてっていってるじゃんか。でも、みんないいよ。good。

前略、御袋様
 いい、最高。なんで途中やめるかな。お母さん宛の手紙、ラブレターのほうに送ってよ。
「悪ぶって酒を飲んでいましたが、ほんとうはイチゴ牛乳が好きなのです」って書き出しが最高。悔しいぐらい、いい。
 最後の締めも、「ほんとうはイチゴ牛乳が飲みたいのに、悪ぶって酒を飲んでいます」にしようよ。
 
神崎じい
 じいは怖いね。次の文庫の解説、鮫肌文殊さんに頼んだって知っていたわけじゃないでしょう? なんで、やつの名が出てくるんだ。もしかして、じいはあたしか。
 
 おまけ。
 ボーイフレンドができた。彼氏って呼ぶにはまだ早いようなつき合い。今のとこ。
 でも、あたしがどのぐらい我が儘で、どのぐらい雑な女かはバレている。
 彼の名を呼び捨てにしている。「おい、ひとし」って。ついでに煙草も買いにいってもらう。
 それは、前から知っている友達の一人だったから。あたしは男友達を、つい使ってしまう癖がある。愛情表現の一つだな。
 ひとしは同い年のデザイナーで、なかなか感じのいい男だと思っていた。けど、驚いた。そこまで勇気があるとはね。
 つい最近、「つき合ってください」と告白されたんだー。うふふ。
 5月10日18:00からTOKYO FM HALLで、映画『female』の試写会があるんだけど、来られる人は来てよ。舞台挨拶もあるからさ。
 あたしが着ている洋服は、ひとしが作った洋服です。自慢したいから。

2005 05 04 [ラブレター, 日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 遅れてごめんね >

 先週ぶんのブログ、遅れてごめんね。
 四月十六日の月曜早々に、原稿は提出していたんだけどね。ほら、新しいコーナーを作ったからさ。その作業に一週間ばかりかかってしまうんだって。
 インフォバーンの担当さん、面倒くさいことを頼んでごめん。メカ音痴のあたしは、それほど大変なことだと知らなかったの。企画を成功させるため一生懸命頑張るから、許してね。
 で、今、これを書いているのが二十三日の月曜日。先週分の原稿もみなさんはまだ読んでいないわけで、だからそれについてのみなさんの意見もあたしは知らないわけです。
「まず、お手本を」といっておきながらあたしが書いた『手紙』。クササ満点で、みんな鼻をつまみながら読んだりしちゃいねーだろーな。なんだか、不安にもなってきた。
 ……孤独だ。ブログは、みんなと意見交換をするのが楽しいのだと、今更だけどしみじみ思う。
 やっぱ、先週ぶんについてのトラバを読んで、もう一度書くわ。うん、そうする。
 しばらくの間、新しい作業に時間がかかったりもするので更新日が不定期になってしまうかもしれないけど、ほんとしばらくの間だけだから。
 今週は『秘密』と『不幸』をテーマに、なにを書くか考えてばっかいた。でも、これもみんながどんな『手紙』を書いてきてくれるかが肝心だもんね。
 スマップのベストアルバムに、川中美幸の歌が一曲だけ入っていたら変じゃんか。
 案外、みんなに「テーストが違うだろ」と指導されたりして。あ、それってすごく嬉しいな。
 ずっと独りで本を作ってきたけど、今回は仲間がいる。考えるだけでワクワクしてくる。
 みんな、愛してるぜ。

2005 04 28 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 『ラブレター』募集します! >

 お、『つきちん』、久しぶり。つまんないことぐだぐだ気にしているんじゃない。あたしゃ、もう過去のことは忘れたね。忙しいんだからさ。
 あー、忙し、忙し。やっぱ、本を作るとなるとそれなりに大変ね。しかし、忙しさを忘れるような良いこともある。聞いてくれ、すっごいことになってきたぞ。
 なんと某大手出版社からオファーがきたでやんの。「ぜひ、うちで本を」という申し込みが。
 インフォバーンに話を通してしまったので、この企画について担当さんを裏切るつもりはない。けどさ、これってとても良い事だと思うよ。
 だって、何人かのプロの編集者が「この企画はイケる」ってふんだわけでしょう。自信になるじゃん。
 といっても、実際の担当さんはそうとう不安みたいだけどね。三冊ぶんの原稿がちゃんと集まるのだろうかと。初回ネタの原稿の集まりによって、ほんとうに三冊いっぺんに出版するのか、担当さんと今一度話し合いすることになったよ。
 あたしは派手に三冊いっぺんがいいんだけどなぁ。みんな、頑張っておくれよ。あたしも頑張っからさ。
 それと、ころころ気が変わって悪いけど、一つのネタに対し、原稿用紙一枚ってーの、辞めようと思う。原稿用紙、半分の二百字から五枚でどう? すげぇ自由に。
 長い原稿を書くのはしんどいだろうと、原稿用紙一枚ってことにしたのだが、もしかするとみんなを軽く見ていたかもしれん。
 みんなのブログをきちんと読み返してみると、一つのネタに対し、だいたい原稿用紙一枚から四枚で書かれているんだよね。
 原稿用紙一枚ということに縛られて、面白さが消えてはならん。ただ、ちょっとでもたくさんの人に参加してもらいたくもある。文章を書くのが苦手な人にも。コメントみたいな二百字だったら、参加してくれる人も多いんじゃないかな。
 別枠に参加原稿を募るコーナーを作った
 
 原稿用紙で半分から、五枚分(二百~二千文字)
 
 これならば個々の個性も消えないだろう。いいね、これで。
 で、ここからが本題なのだが、初回は『ラブレター』からにする。誰でも手紙、一度は書いたことあんでしょうが。だから書きやすいんじゃないかと思って。
 でも、切手を貼れば投函できるふつうの手紙など、あたしは望んじゃいない。イメージは遺書だ。
 死ぬ気になれば書ける手紙だ。
 恋人に対してでも、つれ合いに対しでも、親にでも子にでもいい。物っていうのもありだ。死ぬ気でいうが、自分は変質的にこんな物を愛している、ってのもさ。
 すぐれた読み物とは、どれだけ綺麗に日本語が書かれているかじゃない。日本語なんて間違っていたっていいんだ。それを直すのが仕事の編集者がいるんだから。ハートが読み手に伝わることが大事。格好をつけてはいけない。
 案外、読み手のほうが頭がよかったりするんだよね。格好をつけると恥ずかしいぞ。正直者の馬鹿になるべし。
 とはいうのもの、簡単なテクニックも教えといたる。
 
 まず、改行をあまりしない。「そして」「しかし」などの接続語を連発するのは素人臭いので、そういったとき改行を有効に使う。改行したら一文字空ける。
 
 文章は短くすることを心がけるべし。主語がどこにかかっているのかわからないような文章は最悪である。
 
 言い切ることを恐れるな。それがどんなに幼稚臭い言葉でも、悲しければ、悲しいと書け。嬉しかったら、嬉しいと書け。むかついたら、むかついたと書けばいい。正直な気持ちに人は打たれる。
 
「あれ、その比喩、どっかで読んだかも」ってな使いまわされている比喩を使うのは恥ずかしいことだ。

 最初の一行に命をかけろ。最初の一行が決まれば、勝ったも同然。
 
 出来上がったら何度も読み直せ。自分の文章リズムを把握しろ。
 
 リズムを把握したら、「ここはガツンと読ませたい」ってなとこで、わざとリズムを崩すんだ。
 たとえば、
「あたしはあいつがとても好きだった」
 ってな文章をわざと崩すと、
A「あいつがとても好きだった、あたしは」
B「あたしはあいつが好きだった。とても」
 ってな感じで書ける。
 Aはあたしに重きを置いているわけだから、変わってしまった自分について訴えたいのかもしれない。Bはとても好きだったという感情に重きを置いているわけだから、心は変化するということを訴えたいのかもしれない。ま、このテクニックは乱発しちゃいかん。乱発すると下手くそに見えるから。
 
 いずれにせよ、何度も何度も読み返すことが肝心。
 初回はこのぐらいで。
 
 応募原稿には、
 
1、タイトル。
2、名前(ペンネームやブログネームでも可)
3、年齢
4、誰に対する手紙なのか

 その4つを忘れずに書いてね。
 原稿用紙で半分から、五枚分(二百~二千文字)だよ。
 
P.S. 『神崎じい
 じつは、じいにちょっとお願いがあって。じいには三冊ともおなじタイトルで書いて欲しい。たとえば『酒よ』みたいな。
 三冊とも買った人が、一瞬、びっくりするじゃんか。おなじタイトルで、おなじ人が書いていて、「なんだよ、使いまわしかよ」って思うじゃん。でも、読んでみると内容が違う。それって、面白いと思わない?

2005 04 27 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 黙ってあたしについてきな >

 よっし、みんなやる気になってきたね。あたしもバリバリやる気だよ。あれから、出版社の人と話し合いをした。ココログブックスを出版しているインフォバーンの方と。
 出版権は出版社でOKが取れそうだな。それで税金のことはクリアになる。あたしらの承諾無しで二次使用できないよう、単行本のみの代表となってもらおう。
 印税って初版でがつ~んと入ってきて、その後、何年にも渡りちまちまちまちま小遣いみたいに貰えるもんなの。
 だから、絶対にズルをしないと約束してくれる出版社じゃないと駄目だよね。今はいいけど、十年先のことは知らん、ってな出版社じゃいけない。インフォバーンの担当さんは、真面目そうで信用できる。
 まず、初版印税をガツンと寄付するでしょ。んで、あとから入ってくるちまちまの重版ぶんは、一年間貯めて寄付ってことになると思う。だから、きちんと管理してもらわないと。そのための通帳を作ってもらうとかさ。
 それとこれはまだ交渉中なのだが、出版の権利のことと共に、内輪の出版パーティーを開いてくれとお願いしている。盛大なオフ会よ。
 とにかくあたしらは頑張らなきゃならん。いや、マジで。「絶対ソンはこかせません!」などなど、交渉するに当たりデカイこといっちゃってんだから。嘘つきになっちゃうじゃん。
 これ読んでるあんたらも同罪よ。あたしったらみんなの代表なんだしさ。代表の営業マンなんだから。
 それにさ、どうせなら個人でできないような金額、豪華にガツンと寄付したいじゃん。
 あたしね、寄付するところはユニセフがいいと思うの。具体的に何処に井戸を作ったとか、何処の国の子何名にワクチンを打てたとか教えてくれるし。
 ほかにもいろいろ考えたんだけど、生きるか死ぬかギリギリのところで頑張っている子供たち以上に、あたしらの真心を必要としてくれる人はいるかね。どう思う?
 ここまで進めた以上、必ず成功させたる。
あたしがまず、恥を忍んで手本を書き込むからさ。んで、プロになるため血反吐を吐きながら学んだことも、勿体ないけど教えたるから。
(死んだら天国へいきたいなぁ)
 なーんて考えている欲張り者よ。黙ってあたしについてきな。
 厳しいけどね。天国行きの切符は安くないぜ。

P.S.
 次回から、原稿を書き込むためのページを作ります。神崎じい、君にはちょっと難しいことを頼もうと思っている。今のうちに酒をたんまり飲んでおけ。
 
ちょっと気づいたこと
 梅田くん、すごいよ君。あたしは理系を選択していた理系頭なんだよね。だから、文章のことでも理系的に考えている部分がある。よくわかったね。
 だから人に教えるのは、うまいと思うよ。基本法則からはじめるから。たぶん、ね。

2005 04 13 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 心配かけてごめん >

 ごめん、一回すっ飛ばして。心配かけてごめんね。
 じつは、仲の良かった叔父が先月の末に亡くなってしまった。叔父が末期癌でもう駄目だと告げられたのは去年の今頃だったし、ショックで書けなかったわけじゃないんだけどね。
 息子がちょっと変になってしまったんだよ。はじめて死体を見たわけだし、それも知っている人の死体だったし。あの男、でかい身体に似合わず、案外、デリケートでさ。
 あたしが家にいないと不安がるようになっちまった。だから、テレビやラジオの仕事が終わると、家に直帰してたんだ。
 インターネットに繋げてあるパソコンは、事務所にあるんだよね。ちゃんとトラバ読まないで書くのは厭だったもので。
 でも、もう大丈夫。家のパソコンも今月の中からインターネットできるように手続きをしました。ほんと今回は、あたしなんかのブログを楽しみにしてくれている人に申し訳ないことをした。ごめんなさい。
ヤースのへんしん』、若い男のエキスをチューチューしていたわけじゃないんだよ。逆に、若い男から大事なエキスをチューチューされとったんじゃ。
 いやー、しつこいんだ、あの男。死について、延々と訊ねてくる。
 知るかい、そんなこと。あたしだってよく知らん。死んだことないんだからさ。
 だからだろうか。小説新潮に依頼されていた性の小説も、そんな内容になってしまった。エロシーンを二回入れたけど、ぜんぜんエロくねーでやんの。ま、小説として面白ければ、テーマに添わなくてもいいね。ってこれ、担当者が読んでいたら文句いうかな。
「今夜が峠」
 と叔父の看病をしていた父親から電話がかかってきて、あたしはすぐに叔父のいる伊東へ向かったさ。伊東には、最後の二日間と葬式の一日で、二泊三日いた。
 去年から毎月、伊東に通っていたのだが、叔父にこうして欲しいと頼まれたことは、慌てずにすべてできたと思う。井上っちもいなかったのに、葬式のときなど率先して花の手配を仕切っていたぐらいだ。
 余命幾ばくもない叔父に対し、できることはみんなやれたと思う。思い残すことはない。
 でも、思い残すことというか、伊東にいっている間中、心に引っかかっていることはあった。
(小説の締め切り、どうすっか。ま、一週間あれば大丈夫か)ってなことだ。
 一週間のうち、一日中外で仕事がある日が三日あるとして、けど、あたしの計算では一日十枚書き、依頼の三十枚は三日でクリア。残り一日は出来上がった小説の見直しだな、……なんて考えていた。
 そんなに上手くいくわけないのにな。葬式が終わってから、ガクンときてさ。集中力がきゅうに消えてしまったではないの。
 短い原稿ならなんとか誤魔化せる。しっかし、長い小説は大変だった。
 ほんとのことをいうと、あたしは強い女じゃない。具体的にいえば、ハード面はやたらと強く、ソフト面はやたらと弱い。
 現在は息子と両親を抱えているので、仕事もちゃんとしているけどね。独りだったらとてもじゃないけど、生きていられなかったろうと思う。
 あたしが駄目な男に溺れるのも、そんな理由からだろうな。共依存症という病らしい。
 あ、ぜんぜん違う話をしてしまった。まだ集中力が完全じゃないね。
 この際、大好きだった叔父のことでも話すか。
 叔父は父の兄だ。あたしが小さな頃、父に雇われ、あたしのベビーシッターをやっていた。叔父には家族はなく、あたしはずっと娘のように可愛がられてきた。あたし以外の姪や甥とのつき合いはなかった。
 相当な変わり者だったからね。頑固で意固地で我が儘で、でもあたしの唯一の理解者でもあった。あたしたちは悪口をいいながらコミュニケーションを取っていた。ほかの親戚は怖いといって近寄ってこなかった。
 今だから話せることがある。叔父は十代の頃、海上自衛官で、宿直中に大型船を寝煙草で一艘丸ごと燃やしているのだ。なんでも、水をかけようとし、誤って灯油をかけてしまったんだそうだ。
 それから叔父は自衛隊を脱走した。以来二十年間も行方不明でいた。
 親戚の前に現れたときはもういい歳になっていて、でも無職だった叔父は、あたしの父にあたしのベビーシッターとして雇われたのだ。
 けど、すぐにあたしの家からも失踪する。その後、会ったときはなぜか金持ちになっていた。寺の小間使いをしながら住職の資格を取って(お盆の忙しいときに手伝えといわれ、取らされた)、仏教美術で一発当てていたのだ。まんまとその道の大家と呼ばれる人になっておった。
 ちなみに叔父はあたしだけに、コーンクリフトやふぐの調理師などなど、二十種類ぐらい免許証を見せてくれた。いつ取って、いつ使ったのか知らないけれど。聞かなかったけれど。
 葬式では叔父がいっていたように、叔父の好きな花を飾った。叔父は赤い花が好きだといった。
(盛大に見送ってやろうじゃないの)
 あたしははりきって、親戚一同、兄弟一同、室井佑月、という名の三つの巨大な花台を特注した。葬儀場のスタッフではなく、花屋に直接電話をし、赤い薔薇の花台を作らせた。
 そしたら、葬儀場が紅白になっちまったよ。親戚は文句こそいわなかったが、式の間中、触れてはいけない危ない人のように扱われてしまった。違うって、叔父の注文なんだって。
 死んじゃったし、ちゃんと命令、聞いてやらなきゃ。だが、やつのいうことをちゃんと聞いたらこれだもの。頭来るけど、文句もいえん。このことは、叔父が最後に仕掛けたトラップだと疑っている。
 坊主がやってくると、息子は変な歌、歌うしよー。
「ぼんさんが、屁をこいた、ブリッ!(くり返し)」
 笑った。笑ってはいけないと思えば思うほど、耐えられなくなってきて。身体をくの字に折り曲げ大笑いしたら、涙がどばどば出てきてびっくりした。
 
P.S.
 そうそう、例のこと。ちゃんと動いているからね。
 前回、あたしが出した企画、乗り気の人が多いから進めてるよ。
 あたしは、まず印税の使い道を決めておくべきだと思う。金のことだけは綺麗にしておきたいんじゃい。
 この際、ズバリ決めてしまおう。印税の行方は、寄付な。
 ぜんぜん統制の取れない室井チームである。てんでバラバラに生きている人間たちが、集合し意味のあることをする。現代版、忠臣蔵だよ。いい話じゃないか。
 寄付という意見が最も多かったしな。『よしりん’ず わーるど ‥・☆★』『そこはか日記』『えみっちぃの見る風景』『だらだらっと』『フィクション』の五票だけだけど、このブログに於いて五人もおなじ意見であったことは未だかつてなかったよ。ほら、みんな、てんでバラバラなもんだから。
 寄付でいいね、みんな。無理強いはしない。寄付でいいと思った人は、企画が通ったら協力をしてくれ。
 本の内容は、『不幸自慢』、『愛する人への手紙』、『秘密の自分』、にしようと思うの。ええいっ、どーせなら三冊まとめて出版じゃー。
 タイトルは『豆のCopenな日々 blog』がいうようにシンプルなほうがいいかもね。サブタイトルで詳しく内容を説明ってどう?
 体験談は99じゃなくて切りよく100。その一つはあたしだから、それぞれ99の体験談をみんなから募集する。
『100人の不幸自慢~辛いのは君だけじゃないよ~』
『100人のラブレター~恥ずかしくて渡せないけど~』
『100人の秘密~自分は変なのでしょうか~』
 おっと、まだ書くんじゃないよ。編集しづらくなるからね。ニフティの担当さんに、それぞれのページを作ってもらえるよう、今、頼んでっから。
 分厚い本だと単価が高くなって売れないし、原稿用紙にして、二百五十枚から三百枚ぐらいの中身がいいと思う。ってことは、それぞれの体験談は、2.5枚か。
 ……ちょっと、きついか。じゃ、タイトルを変えて、
『200人の不幸自慢』
『200人のラブレター』
『200人の秘密』
 でいっか。でもなぁ、200ってどうなのよ? なんかパッとしないよなぁ。
 じゃ、こうする。
『みんなの不幸自慢』
『みんなのラブレター』
『みんなの秘密』
 で、原稿は基本、一人一枚。四百文字な。ま、それが基本ってことで、少しくらい長くても短くても面白ければいいことにしよう。緩さがうちのチームの魅力だし。
 そんで、ここが大事なんだけど、つーかこのことについて動いていたんだけど……。
 出版物の権利者を誰にする? ふつうは著者ってことになるわな。しかし、今回出す本はとにかく大勢で作るわけじゃない。
 権利者のところに税金がきちまうだろ。あたしの場合、印税の約半分は税金だ。
 いつももしかしてと思って、でもそんな喜ばしい事態に発展したことないけれど、今回にかぎり三冊同時に爆発的ヒットなんてことになったらどうすんの? 文庫になってそれもヒットなんて事態がおこったら。税金は億を超えるがな。あたしゃ、破産し、息子のために保険金目当てで首をくくらねばならん。
 な、難しい問題だろ。先々週から、このことについて、出版社の人に相談をしている。
 はじめから部数を決め、それしか売らないと決めるんなら、あたしが代表ということになってもいいが。でも、それじゃつまんないでしょ。爆発的ヒットは絶対にしないと決まっている本を作るわけだもん。
 出版社を代表とし、税金ぶんを寄付してくれるようかけあうか。ヒットを飛ばせば、儲けは出るんだしな。税金ぶんぐらいいいっていってくれるかな。わかんないよな。
 年末から正月にかけてが、いちばん本の売れるとき。だから、その時期に出版するっていうのがベストなんだけどね。ちゅーことは、遅くとも九月の中までに原稿が揃ってないと。……間に合うだろうか。微妙だな。
 みんなも頭を貸してくれや。

2005 04 06 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< みんなの意見、待ってます >

 ねえ、ふと思ったんだけど、こうしてせっかくみんなと交流するようになったのだし、一緒に楽しめることを企画しない?
 たとえば、みんなで少しずつ執筆し、それを一冊の本にまとめる。そして、その印税の使い道をまたみんなで考える。……なんてーのはどうかしら。楽しそうじゃない?
 どっかにドカンと寄付、なんていうのもいいし、オフ会の司会に売れっ子のお笑い芸人を雇うなんていうのも面白そう。更なる勝負に出て、全額宝くじにつぎ込むってのもありだな。
 もし、あたしのこの意見にみんなが賛同してくれるなら、まず考えきゃならんのはどんな本が売れるかだ。だって、印税がたんまり入れば、それだけ使い道の幅が広がるわけだもん。
 この件を進めるか進めないか、みんなの返事を待たなきゃいかん。でもさ、でも、先走りしていくつか考えてみたよ。

1、恐怖体験談。
2、ダジャレ特集。
3、地元民しか知らない全国の旨い店。
4、とっておき異性への口説き文句。
5、大切な人への手紙。
6、不幸自慢

 どれもイケる気がするし、どれも駄目な気もするな。
 ちなみに、あたしのイチ押しは6番ね。不幸自慢を集めたその本のタイトル、『死ねといわれた君へ』ってのはどう?
 やっぱ、他人にいわれていちばん傷つく言葉は「死ね」だ。だから、この本には、
「死ねといわれたぐらいで落ち込んではいかん。みんなだって、ほーらこんなに厭な目にあってる。独りじゃないよ」
 そんな暖かいメッセージが込められているのだ。
 ……ま、とりあえず、みんなの意見を待つとするか。待ってるよ、みんな。
 
そこはか日記
 男勝りすぎ、って……。すぎって、どういうことなのさ。人を山男のようにいうないっ。いっとくが、あたしの体毛は薄い。
 
よくあるシーン
 あたしと編集者のやり取りはこうです。
「原稿、あがりました。今、送ります」とあたし。
「早かったね。ゲラができたら送るから」と編集者。
「でも、どうしたの? 最近、彼氏も作らず引きこもっているわけ?」と編集者。
「……ほっといてよ」とあたし。
 そしてすぐに電話を切る。
 
えみっちぃの見る風景
 怖いもの嫌いって、しっかり書いてあんじゃねーか。胃薬の飲み過ぎに注意せよ!
 
左利きですが何か
 あたしは小学生の頃、ランドセルを家に忘れたことがある。
 
神崎じい
 あたしの陰毛の名は、わかりやすく「シゲル」。体毛が異常に薄く、「蛙ちゃん」と渾名されたこともあるあたしであるが、そこだけは案外濃い。
 レースクイーン時代、ビキニラインを早起きしてちまちま抜くのが面倒だった。あたしは一気にいった、T字カミソリで。その後遺症と思われる。
 
ヤースのへんしん
 スケジュール帳に、結果を書いてはいかん。あたしは、友達の手帳をイタズラで覗き、厭な気分になったことがある。した日がハートマークで記入されておった。分かり易すぎる。親のセックスの次に、友達のセックスは想像したくない。……うううっ、キモッ!
 
茶月堂』『としちゃんの暇な一日』、感想、ありがとよ。愛してるぜ。
 しかし、としちゃん、あたしはSではない。惚れた男の前では、仔猫ちゃんでちゅ。

東京脱力新聞
 上杉隆よ、トラックバックするっていうから楽しみにしていたら、これかい? 三回もデートした相手に対し、なぜこんなトラックバック? 
 NHK? ホリえもん? 知らねーっちゅーんだよ。愛してるといってみろ、好きですといえ。格好、つけすぎだっちゅーの。
 ……ええと、知らない方のために説明をするとですね、上杉隆というのは真面目なものばかり書いているジャーナリストで、あたしの友達なんだな。その上杉と電話で話しているとき、ふとブログの話になって、やつは自分んとこのアクセス数を増やすためリンクさしてくれといってきた。
 お安いご用さ。友達じゃない。っていうか、してもいいの? ううーん、あたしが意地悪って知ってるくせに。
 上杉隆。去年、あたしが三回デートをした男。みんな、やつのブログを覗きにいってやってくれ。悪いやつじゃないからさ。
 そして、上杉よ、アクセス数が増えたら四回目のデート、フカヒレな。
 ちなみに上杉は、三回もデートをしたくせに、手も握ってこないヘタレです。

2005 03 23 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 四方八方に飛びまくりすぎ? >

 あたしは忘れっぽい。スケジュールは三日分しか記憶できないでしょ、酔っぱらうと財布の入ったバッグ以外は店に忘れてくるでしょ、顔や名前に大きな特徴のある人でなきゃ三回ぐらい会っただけでは覚えられない。
 忘れっぽさが災いし、自分ひとりではまともに仕事ができんだろうな。さすがに小説などの大きな締め切りは覚えているけど(最大の恐怖だから)、仕事の電話が二本立てつづけにかかってきただけでパニックだもの。
 スケジュール帳に書き込もうとペンを持った時点で、自分がなにを書きたかったのか、もう忘れている。ふと、頭に浮かんだチューリップを余白のところに描いたりして。
 ま、だから井上っちが飯を食っていけるわけだ。やつは異常に記憶力の良い男だから。女の子のような丸文字で、せっせと何でも手帳に記入しておる。気に入らないことがあると、鞄から携帯クリーナーを取り出し、時計、携帯電話、パソコンなどなど身近にあるものをちまちまと磨き出すんだ。猫舌だしよ。あ、それは関係なかったか。
 ……いやー、今気づいたんだが、あたしの文章ってば、四方八方に飛びまくりすぎ? もしかしてそれも、なにを書きたかったか忘れてしまうためだろうか。
としちゃんの暇な一日』、マジで? マジで胃薬を常用すると呆けやすくなるんかい。
 あたしったら、むちゃくちゃ胃が弱いんだよね。嫌なことや不安なことがあると、すぐに胃に潰瘍ができる。できるらしい。
 ただ特別に我慢強い女でもあるらしい。
(もう駄目)
 そう思い病院へいき検査を受けると、必ず医者に、
「あんた、今じゃないでしょ。いちばん酷いときは過ぎ去っているよ」
 というようなことをいわれる。塞がりかけた潰瘍が見つかって。
 医者がいうには、上からか下からか血が出ていたはずらしいんだよね。たしかに吐いたとき赤いものが混じっていた気もするけど、でも赤いものを食べたかどうだか覚えてない。たしかに黒いウンコをしたような気もするが、黒いものを食べたかどうだか覚えてない。記憶力に自信がないもんだから。
 ヤバッ、少し呆けが入っているかね。
 昨日、一昨日と、生理でもないのに生理パンツを穿いてしまった。女の人はわかると思うけど生理パンツって股の部分がナイロンじゃん。
(なんかごわつく。変だな)
 と気づいたときはもう遅い。それ穿いて外出してるんだから。
 で、今日こそは間違えちゃならないと思っていたのだが、またしても生理パンツを穿いてきてしまった。非常に悔しい。
 男にはわかんないだろ、この悔しさ。
 そういや以前、ハンカチとテッシュを忘れ息子と外出してしまい、とっさにバッグからナプキンを取り出して息子の鼻血を拭いたことがある。気の置けない女友達にも、むちゃくちゃ退かれたっけか。
 気持ちよく生きていくために、こういう記憶こそ忘れてもいいのにな。
 
あなたの株わけてください。
 叙々苑。あたしもいきつけです。
 ある夏、キャンプへいってバーベキューしないかと友人に誘われ、
「あたしは叙々苑がいい」
 と正直な気持ちを答えました。
 冷房は効いているし、後かたづけしなくていいし。今でも「信じられない女」という話題になると、あたしのその言葉を友人は持ち出し嗤います。ちょっとだけ厭な気分になります。
 
SWANの 「Trust me!」
 幼い頃みた、忘れられない怖いもの。
 山形県の山寺の資料館に展示されている、人間の一生の絵です。腐って骨になるまで描かれています。
 小学校二年生のときみて、四十度の熱を出し寝込んだっけ。
 
 あ、そうそう、怖い物といえば、みんな、今年は何月ぐらいからホラー特集にする?

2005 03 16 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< メリディアは、医者の診察を受けてから >

 先週のあたしは暗かったかしら。きっと、薬が切れたせいね。
 去年の年末から医者に処方してもらい(チケットを購入したエステサロンの院長ね。エステもやっている美容整形外科だから)、ダイエット薬を飲んでいる。メリディアってやつを。
 週刊文春誌上で、それを飲んでいたアメリカ人が数人死亡したと書かれていたっけか。 やっぱ、それぐらい強烈なのじゃないと、効かないね。痩せやしない。ま、あたしは身体だけは丈夫だからさ。
 これを読んで、
「痩せるために、あたしだってメリディア飲んだるっ!」
 と考えた人は、絶対に医者の診察を受けてからにしておくれ。命をかけてまで痩せるのはどうかと思うし。
 で、そのメリディアって薬。食欲を抑えるよう、脳に働きかける薬なんだって。新陳代謝も活発になるんだという。
 効き目はたしかにすごい。一日一錠飲むだけで、ぜんぜんお腹が空かなくなるもの。でもあたしは、最近その効力が怖いと思うようになってきた。
 脳に働きかけるってのが怖いよな。脳つったら、身体の司令塔なわけじゃん。まるで大物政治家の愛人のような薬だと思った。
 同業の下っ端どもが一生懸命作った法案は、簡単に却下されてしまったりする。その一方で、愛人がベッドでいった一言が案外、叶ったりしてね。
 けれども、愛人の社会的な立場は弱いわけで、男の秘密を知ってしまったなどというささいな理由で消されることもあるんじゃない?
 わかりづらい比喩であったか。つまり、あたしがなにをいいたいかというとですね、メリディアという薬はたしかに効き目がある、が、良いことばかりじゃないんじゃないかと……。
 もしかすると、あたし、薬が切れてしまったためブルー・ブラックな気分になったのかもしれないよ。
 だって、メリディアの処方箋にはこう書いてあった。
『抗鬱剤を飲んでいる方は、服用しないでください』
 ちゅーことは、メリディアを飲むと気分がハイになるってことじゃん。切れると鬱になるんじゃないの? 違うかな。
 まあ、あたしが鬱から立ち直ったのは、たんに鬱でいるのに飽きたからだと思う。
海を見ていた』、ごめんよ。『書き捨ててへっちゃら』って、いわれてみれば、その通りじゃ。
 この頃、テレビに出ているとき、むやみやたらと左手で顔を触ってしまうあたし。ダイヤの指輪を画面に映そうと思って。買ったときは虚しかったが、せっかく買ったんだもん、自慢したくなってきた。
『とくダネ!』と『F2X』のフロアディレクターは同郷のおなじ人なんだけど、気づかれて笑われてしまったよ。
日々躁々鬱々』、安心しろ。みっともないのはあたしも一緒。むしろ、人間らしくていいじゃんか。『ハジメマシタ。』がいうような、カッコイイ女じゃありません。残念だけどさ。しかし、『Carpe diem, quam minimum credula postero』みたいに共感して恐怖を感じるちゅーのはなんだかな。イキすぎだっちゅーの。
 気分が明るくなったところで髪も明るく染めてみっか、そう思いつき美容院にいった。だけどそこの姐さんに、
「似合わない」
 とはっきりいわれてしまった。
「室井の髪は黒。気が強そうなあんたの雰囲気に合っている」
わたしばかよねぇ~♪』、もしかしてきりの髪は黒いんじゃないかな。小説に幸薄そうな女を登場させるとしたら、傷んだ茶髪か、黒髪だな。髪の量は多ければ多いほど、不幸そう。
 陰毛が元気な女も不幸そうだな。身体は折れてしまいそうなほど細いのに、やたら陰毛だけ元気に茂っている女。こっちか、きりは。
 ちなみあたしは地毛の色素が薄いので、黒髪にするため、わざわざブルー・ブラックのヘアカラーを使っている。わざわざ幸薄そうにしてるってか。
 虫も男も明るい方に寄っていくんではないか。あら、虫と男と一緒にしちゃった。『としちゃんの暇な一日』、あたしも自分を棚に上げ、男が悪いと思っているクチです。うふっ。
ヤースのへんしん』、隙間から彼氏を作ってもいいことはないんじゃい。それだけ隙間はいかん。「あたしだけはあの男のいいところに気づいちゃったもんね」と、いうところから恋心を抱いてはいかん。あたしは止める、もう二度と。金輪際。

えみっちぃの見る風景
 室井家でも代々、殴るというコミニケーションが引き継がれている。
「このスカチンが!」
 ボコッ、ってな具合に。
 ぎゃーすか一時間説教をこかれるより、あたしには合っていた。息子もそうに違いない。
 
tanin no kao
 言い訳すんない。諭吉がたんまりじゃなくてもいいだろ。文庫なら、野口ひとりだ。
 
美味しい生活
 あたしは先々週、仙台で牛タン食ってきた。美味しかった。しばしダイエットを忘れ、二人前食った。
 
売れないミュージシャンだからサラリーマンも頑張るさ
 三歳からマリンバ? うちの息子は四歳からジャズピアノ。そのうちギター教室へ。
 
神崎じい
 じいはすごいね。だって、じいのアル中ってば、すっかり市民権を得ているよ。じいがあたしの誕生日のことを書いてくれたら、それはじいが勝手に作った日だと思っている人がいた。ププッ。
 関係ないけど友人の丸山あかねの捨て台詞もすごいよ。
「失って惜しい男なんていない」
 だもの。
 もっと関係ないけど、あたしの得意な歌は『愛の水中花』(by松坂慶子)と『時をかける少女』(by原田知世)。
 ピンクレディーの歌は覚えやすいけど、歌うとけっこう難しいよね。
 
 
 

2005 03 09 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 買ったぜ、ダイヤモンド! >

神崎じい』、『SAKのブログin福岡』、『ココログだって~』、『donguri no seikurabe』、誕生日を祝ってくれて、ありがとよ。嬉しいぜ。
 三十五歳になりました。四捨五入すると、四十歳ですな。いや、べつに無理して四捨五入する必要はないんだけど。
 女友達に、
「誕生日にわざわざ嫌がらせの電話してくんなよな」
 と事前にいっておいたからだろうか。誰っからも電話もかかってこなかった。寂しい。
 誕生日、息子は爺&婆と温泉旅行にいっていた。あたしは独りぼっち。独りぼっちで朝から仕事をしていた。
 夕方になるとだんだん腹が立ってきた。年下の男友達はなにをやっておるんだ。こういうときのために、あたしはいつも奢ってやっているんじゃないか。
 やつらってばあたしには奢られているくせに、他の女にはちゃんと奢っているようだ。いいんだ、それでも。だが、誕生日には花ぐらい贈ってこいってーの。
 いっくら待っても、花キューピッドは届かない。あたしはぶち切れて外に出た。
 寒いからタクシーに乗り、いちばん近場の繁華街、中野までいった。目的もなくサンモールをうろつく。おっと、そこに閉店間際のジュエリーショップが。
「誕生におめでとう、自分」
 あたしはあたしに、大奮発してダイヤの指輪をプレゼントした。
 ……む、虚しい。
 エリゼベス・テーラーやモト冬樹は、派手に誕生日を祝ってるんだろうな。シャンパンをばかすか開けて、ご馳走を食っているんだろう。
そこはか日記』よ、たぶんあたしの子供が娘であったら、あたしは「愛されるような人間になりなさいな」と教えていたかもしれない。
 あたしを含め、あたしの女友達は、みなそれぞれいい具合にひね曲がっている。そのひね曲がり方が個性だといわれウケたりもする。でも、深く愛されるのは難しい。たった一人の大切な人を見つけるのは。
 ダイヤの指輪を、婚約指輪としてもらえる女だっている。海外旅行に連れていってもらえる女もいる。
 けれど、あたしはすべて自力で手に入れなきゃならない女だ。
 なぜなら、一緒にいるだけで幸せだといってもらえないから。一緒にいるだけで幸せだといってもらえる女は、ほんとうに一緒にいるだけでご褒美がもらえたりする。いいなぁ。
 そういえば、親友の丸山あかねも、妹についてブヒブヒいっていたっけか。
「あいつはいいよな。旦那に、誕生日、時計を買ってもらって。正月休み、ハワイへ連れていってもらって。それが当たり前なんだもん。おなじ親から生まれたっていうのに、どうしてこんなに違うんだ」
 だ・か・ら、おまえは一緒にいても、幸せを感じてもらえん女なんだね。……ホントのことすぎていえないな。誰かやつにいってくれや。
 たぶん、あたしらはこうなりたい自分ってのが強すぎるから駄目なんだと思うよ。誰かと夢を共有するってできないもんな。まず自分の手柄を求める。そういう女と一緒にいても、男は疲れてしまうんだろう。
 わかっている。わかっちゃいるけど、三十五年それで通してしまったんだから、もうこのまま突っ走るよりない。この道の幸せの頂点を目指すしか。
東京都在住、三十路、独身、だけど幸せ。』、元ホステスの君も、あたしらの仲間だろ。お水の経験は、得るものも多いが、失うものも多い。そういった世界に飛び込んでしまった君は、絶対に仲間だと思うよ。
 お水をしているときお客さんにいわれた言葉、それが今になって心に染みてきたりする。
「君はふつうじゃ幸せになれない子だ。だから、応援してやろう」
 君は作家になりたいんだっけ。あたしが君を応援したる。フレー! フレー!
 とにかく、愛する人のかけがえのない自分になる、それが女の最高峰の生き方だと思うの。あたしはもっか息子にとってそうでありたいと望んでいるが、今まで成功した試しがないからね。
 自己が強すぎて、自分のいいと思うことを押しつけがちなヤバイ母かも。『スポンタ通信』がいうように、それが呪縛となり、あの男は早くに家を出てゆくだろうよ。それはそれでいっか。
 けど、やっぱりこうも思う。世の中は平等なんかじゃない。生まれつき恵まれた人間と勝負するなら、正攻法でいっても駄目だ。スタート位置が違うんだからさ。
 あたしはズルをしろといっているんじゃない。頭を使えといっておる。
 よぉく探せば、スタート位置の結構いい場所に、ぽっかり開いた隙間を見つけることもあんだろう、と。
 そして、その勝負でいい評価がくだされれば、次のステップに進める。自分のしたいことがある程度通る所にいける。
 それ以前の段階で、自分のしたいことを無理矢理通そうとすると、「君じゃなくてもいいんだよ」といわれてしまうのが悲しいけど現実じゃ。
 息子はあたしの教え通りに生きていくかもしれないし、反発して違う生き方を自分で模索するかもしれない。どっちでもいい。どっちでも、あたしがいちばん愛する男には変わらない。
 でもいちばん愛する男だからこそ、自分が信じるほんとうのことを教えたいと思う。格好をつけたりしないで。
 息子は外でもいろんなことを教えられているようで、たまに、
「違うんじゃないかな」
 とあたしに意見したりする。でも、
「あんた、どっちのいうことを信じるんだ」
 そうあたしがいえば、悔しそうに、
「……ママ」
 と答える。今のとこ。
 悔しそうに答えるところに、この男の見所を感じる。将来が楽しみだと思う。
 
写真日和。
 B型だよん。息子も。
 
豆のCopenな日々
 当たり外れがあるが、美味い雀は美味い。とくに頭が。囓るとぐじゅっとして。
 
わさび日記
 ぜひ、あたしも占っておくれ。
 
スーパードリーマー
 闘莉王だな。わかった。

2005 03 01 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 少数派でいる勇気を持て >

 先週の週末は、土曜日が仙台でトークショー、日曜が徳島で講演だった。
自虐時計#9』、『迷い子のつれづれ』、『写真日和。』、来てくれてありがとね。可奈ちゃんも、お花ありがとう。あたしなんかの話を聞きに、わざわざ足を運んでくれた方々、ほんとにほんとにありがとうございました。
 仙台では牛タンを、徳島ではすだちジュースと藍染のトートバッグを、買って帰りました。
 せーっかくの旅行なのに、空港でしか買い物ができなくて残念。翌日、仕事がなければなぁ。仙台には親戚がうじゃうじゃ住んでいるから年に一度はいく。が、徳島ははじめてだったのに。じつは、いってみたい所ができた。
 空港で売っていた藍染の小物、むちゃくちゃ安かったなぁ。手染めで花の絵のついた小振りのトートバッグが半額になっていて580円。東京だったら4、5千円ぐらいするかもしれない。思わず、うちの母と、井上っちの母にも買ってしまったもの。
 で、あたしは思ったのさ。
(問屋だったら、きっとものすごーく安いに違いない)と。
 将来自分の家を持てたら、ががーっと買い付けにいきたい。暖簾にテーブルクロス、ベッドカバーも欲しい。
 また夢が増えたな。あたしは絶対、インテリアは和風にしたいのだ。
 以前、デパートで見かけた漆塗りの鏡台がとっても素敵で、そしてとってもいいお値段で(100万円以上だった)、その時は買うのを断念した。
 家を建てたら、輪島まで漆塗りの鏡台を買いにいったる。益子へいって、もうひと揃え食器も買う。小さくてもいい、棟方志功の版画が欲しい。
 あたしは家を買えるのか? キモであるそこがいちばん微妙なんだけどね。こういうことを考えるのは楽しい。散らかし盛りのガキンチョと暮らしているからさ。
 そうそう息子といえば、やつの教育について蟹瀬誠一さんのラジオであたしが話したこと、『薔薇の吐息』、きみはちょっといい風に誤解している。あたしの言葉も足りなかったしな。いい風に誤解してくれているので感謝なんだけど、嘘をついているようで気まずいからほんとのことをいうよ。
 1970年代生まれのあたしは、無気力世代の子といわれてきた。不思議ちゃんなんてのが流行った世代だ。
 しかしあたしは、テレビに出ている不思議ちゃんタレントを観て、
(不思議ちゃんて、あれなにさ。口をぽかんと開けて、変なことを口走って、ただのおかしい人間じゃん)
 と思った。だから、時代が不思議ちゃんを求め、まわりの同級生達がどんどん不思議ちゃんになっていくのを横目で見ながら、あたしはリアルちゃんでいる姿勢を崩さなかった。
 ちなみに、蟹瀬さんは学生運動が激しかった時代の男。男達はみな、思想を振りかざし戦っていた。でも、スマートで、ひょうひょうとしている彼のことだ、彼は時代に流されなかったと思う。あのひょうひょうさ加減は、歳を取ってから身につけたものではない。彼は今も昔も変わっていないのだろう。
 そこであたしが思ったことは、「良いか悪いかは別として、少数派は目立つ」ってこと。
 若いうちに目立つことは悪くない。得をすることも損をすることも多いんだけどさ。それを踏まえ、あえてあたしは息子に「少数派でいる勇気を持て」と教えている。
 人間はどうせ八十年ぐらいしか生きない。ならば目立って、一か八かの人生を送ったほうが面白そうじゃん。
 子供が女の子なら、こういった教育はしなかったろうと思う。しかし、あたしの子供は男だ。
「男なら博打を打たんかいっ。ずぶずぶに失敗しても、何百年も辛い思いをするわけじゃないんだから」
 ちゅーよーな、荒っぽい教育でいく。厭なら男なんだし、全力でこの母に刃向かってくればよい。
 そしてここから先、もっと姑息なことも教えたかったりする。
「隙間を狙え。隙間を最初に見つけたものは、それで食っていけるから」
 ちゅーようなことだ。
 あたしが運良く作家としてデビューできたのは、その頃、顔出しで堂々とエロ小説を書く女の作家が少数だったこともあるだろう。
 やつは男だから、身体を張って愛する家族を守っていかねばならん。それはとっても大変なことだと母は身に染みてわかっているから、少しだけ近道する方法を教えてやらないでもない。それがあたしの息子に生まれた、やつの特典なんだろう。
 とにかく息子には、自分の人生を楽しめるようなたくましい男になって欲しいと願っている。
 自分で善悪の判断がきちんとできるようになったら、喧嘩の仕方と、落とし前の付け方も教えてやらなきゃね。ああ、忙しい。
 
としちゃんの暇な一日
 絵、似てる。関テレの『2時ワクッ!』で似顔絵を募集してたよ。賞金、五万円だって。もしかしたら、ゲットしちゃうんじゃん。
 
平社員日記
 ええ、あたしは血の気が荒いですとも。横断歩道を斜めに渡っただけでオバハンが注意してくる、あんな国、嫌いじゃ。
 あたしはね、スイスが好きというやつは根っから姑息なんだと思うよ。秘密で口座を持てる国なんだから。今はちょっとだけ厳しくなっているようだが、それでもたくさんの悪人がスイスに口座を持っているはずだ。永世中立国といっているけど、すっげぇ軍隊を持っているところも姑息。
 ちなみにイギリスは紳士の国とかいっているけど、泥棒の祖先だな。スペインから羊を盗んで儲けたのに、なにが紳士の国だ。嫌いだね。
 それにしても、なんであたしが山羊が嫌いだとわかった? 山羊の瞳って気持ち悪いんだよな、長方形で。ま、いちばん嫌いなのはきりんだけど。黄色い身体に、紫色の舌。ありえないだろ。不気味すぎて恐怖の対象だ。
 
乙女爆弾?!
 呪怨、けっこう怖いっす。あたしは怖かった。
 でも、眠れなくなったほど怖かったのは、日野日出志さんの書いた漫画『毒虫小僧』だな。あれを超えるものは、まだない。
 
ココログだって~
 あたしが連載しているところは、週刊では、東スポ、ヨミウリウイークリー、女性自身。月刊では、ef、ラピタ、リベラルタイム、中日新聞、ほんとうにあった主婦の体験。
 小説は、小説新潮、小説現代、小説すばる、で年に四本ぐらいかな。
 四月から連載がもう三本、増える予定。そしたらまたお知らせするね。
 
Happy?
 あたしも春菊さんの書いたもの好き。『あたしのこと憶えてる?』って小説、読んだ?
 
スーパードリーマー
 ワールドカップ、近づいてきているから、旬の選手でお勧めの人を教えてほしい。そろそろ勉強せねばなるまい。ちゃんとサッカーを楽しむためには。
 ちなみに2002年のワールドカップであたしが熱心に応援してた選手は、明神と秋田です。
 明神は寡黙にコツコツ頑張るところが好き。秋田は性格が絶対にいいと思うから。
 
神崎じい
 結婚なんてしねーよ。彼氏は欲しいけど、新しい家族はいらん。
 ところで、M-1グランプリに出場するのはいつ? 応援にいきたいっ。
 
Fly Me To The Moon
 すごい、あたしが自分の作品を読んでいわれたかったこと、すべてすべて書かれているではないの。きみの感想文を読んだ後、飲んだ酒は最高に美味しかった。きみの感想文を読んだ翌日、あたしを囲む世界は清らかになった。そして現在、まだその効果はつづいている。まわりの人間に気味が悪いほど優しくできる。
 もしかして、きみは神だろ。

2005 02 22 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 今、絶好調よ >

 書き上がったぜ、ホラー小説四十枚。さっそく担当のK編集長に原稿を送ったら、「最高、やるじゃん」といわれちゃった。Kさんたら、厳しくてなかなか誉めてくれないオヤジでさ。嬉しいぜ。有頂天。
 自分でも、今回の小説はおもしろく書けたと胸を張れるかな。小説現代の次の号に載るから、余力のある方は読んでね。
 これでもかというぐらい仲の悪い夫婦が犯罪をおかす話なんだけど、小説のタイトルは『おもろい夫婦』にした。夫婦の名前は『歌子』と『啓祐』じゃ。
 もちろん京唄子と鳳啓介からとった。このタイトルを思いついたとき、バットの真ん中にボールがスコーンと当たったような気持ちになったよ。いろんなところであたしの小説の批評をしてくださっている梅田総一郎さん、今回のタイトルはいかがでしょうか。
 ちゃんと井上っちの希望にそってうちの役者に似合う役を作ったしな。『ヤースのへんしん』は、
「小説の中の人物をどれだけ自分のものにして演じるかが役者の器量」
 といっておったが、それはもっともな意見なのだが……。だって、オーディションとなったら不味いじゃん。うちは非力な弱小プロダクション。キャスティングで役者を捻り込む力は最弱といえよう。あ、威張っていうことじゃなかったね。
 威張っていうことはほかにあった。みなさんに心配をおかけしましたが、この間書いたバレンタイン小説、読者からの反響がものすごくよかったんだって。さっき、小説すばるの担当者Tさんから電話がかかってきて誉められた。有頂天、有頂天。さ、みんな飲みにいくかい? もちろん、あたしの奢りで。
 なんだか最近、絶好調だぜ。
 来月、締め切りの小説新潮のエッチな小説もこの調子でがんばろうっと。
 そうそうみんなにお知らせしたっけか、前々回書いた小説新潮の作品が映画になりました。小池真理子さんと姫野カオルコさんと乃南アサさんと唯川恵さんとあたしの作品で、各十五分ずつのショートムービー。映画館では五種類いっぺんに観ることができます。いつから公開だっけ? うーん、思い出せない。知りたい方は後ほど井上っちから聞いてくれ。
 それにしても、エッチ系を書いて、家族もの書いて、ホラー書いて……。あたしったらなんでも屋だな。誉められることが大好きなもんで、けっこう担当編集者の好みに合わせ、あの雑誌はこう、この雑誌はこれ、ってな具合に書きわけているのかもしれない。やっぱ、原稿を渡したときに、
「よかったよ。がんばったじゃん」
 といわれると嬉しい。
 あたしももうデビューし八年。当時、あたしは若かったので、担当者たちは兄ちゃんや姉ちゃんのようだった。その方々が、今も担当である。
 思い返せば、デビューし一年、あたしは三人称が書けなかった。デビューし二年、長編が書けなかった。しかし、担当者たちの愛ある指導で、バレる前にどちらもこなせるようになった。今だからいえることだ。
 担当編集者たちは室井佑月の育ての親だね。だからこそ、こうも思うんだよ。彼らの感想は、多少の親心もあんだろうって。ずっと一緒に頑張ってきたのだし。
 ほら、いっつも見ている自分の母親って、美人かブスかわかんないじゃん。それと一緒よ。
 だから、あたしは読者からの感想が嬉しい。いちばん嬉しい。
其れさえもおそらくは平穏な日々。』、『できるだけ・ケータイ写真日記』いやあ、完璧な感想文だな。涙がちょちょ切れるほど嬉しいな。ありがとう。
Happy?』、完璧なファンレターっす。
 お礼は新たな作品で返したいと思う。もっと誉めてもらえるものを書きたいと思う。
 次の小説を書くとき、『其れさえもおそらくは平穏な日々。』が頭の隅っこに必ずいるんだろうな。あたしの作る世界は小さなものだけど、ひとつの世界に影響を及ぼすって、かなり素敵なことだと思わない? そう思ってくれたら作家冥利に尽きるんだけど。
 とにかく今、絶好調よ。アップダウンの激しいあたし、この波に乗らずしてどうするって感じだ。
 明日から息子と旅行。その前に、ちょっくら今からデートしてくる。ほんで、来週からまたガガガーンと執筆活動に専念しようっと。
 
毛玉
 叔母さんはあたしがやとった工作員なのだ。うん、よく働いてくれてるらいしね。夏のボーナスを考慮しなくちゃ。

平社員日記
 あたしもじつはフランス嫌いじゃ。イギリスも、スイスも嫌い。旅行中、虐げられたことがあって。好きなのは、インドネシア、ドイツ、タイ、台湾、韓国。トルコとフィリピンとイタリアと香港は普通。
 
写真日和。
 夢メッセMIYAGIちゅーとこでやるって井上っちがいってた。遊びにきてくれるなら、声かけてね。
 
とらっぷ★ぶろぐ
 痩せたいならカップ麺を食ってはいかん。
 ちなみにあたしは短気なので、カップ麺は五分のものは三分で、三分のものは一分半で食っちまう。逆だね、君と。
 
神崎じい
 ホラーストーリー、最高。うちの社長のダニエルさんは、揉め事嫌いで穏やかな人であるが、アメリカ人。アメリカ人でそりゃないだろ。そこがちょっとホラーだよ。
 それにしても、なぜ、うちの唯我のキャラクターを知っているんだ。彼のファンはみな彼のお手つきかと思ってたが。
 ホリエモンのことはまた今度ね。あたしも意見があるんだけど、それを書いてるとデート遅れてしまうから。
 じい、浮気してごめんね。

2005 02 16 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 室井ってフランス人なんだって! >

 本を買ってくれたみなさん、ありがとう。みなさん、とってもいいやつだね。感想を書いてもらえると、とくに嬉しい。じっくり読んで、今後の作品の参考にさせていただきます。
 ほんと、嬉しい。みなさんが幸せになるよう、星を見ながら三分間祈っておいたからね。なんかいいことが起きたら教えてね。あたしの祈りにどのぐらいの力があるか知りたいから。
 やっぱ、これからも草の根運動に励むことにしよう。その都度、優しく付き合ってくれ。感想よろしく!
 
 うじゃーっ! それにしても遊びにいきてー。ただ今、小説執筆期間中。ずっと仕事場に籠もっておる。締め切りは二十五日だったっけ。まだ二十枚しか書いてないよ。
 けど、締め切りまでには終わらせるんだろうな。こう見えてあたし、原稿を落としたことがないんだよ。入院していてもやる、インフルエンザでもやる。点滴しながら原稿を書く。
 でも、今回の小説は難しいんだよね。小説誌に依頼されたものなんだけど、違うところからホラー映画の原作も頼まれててさ、一旦本に載ったものでもいいっていうから、今回書いたものにしようと思って。するってーと、たくさんの縛りがでてくる。
 今、誰か、姑息っていった? おなじ小説で二回も儲けようとしるって? 違うんだって。これには深い事情があんのよ。
 小説誌からは締め切り日と枚数指定しかされてないから、自由なテーマで小説を書けばいい。映画のほうは本になったやつでもいいっていうんだから、以前書いたホラー小説を提供すりゃいいだけの話だ。
 だけどそれじゃ許さない、ってマネージャーの井上っちがいいだした。
 前に書いた小説は、女の子が主人公なんだよね。映画の原作の話を盗み聞きしていた井上っちが、
「チャンス! うちの役者をよろしくね」
 といってきたではないか。
 どうも便乗商売を企んでいるらしいんだ。うちの役者を売り込もうとしているらしい。
 井上っちはつづける。
「三十代の男が二人は出てくる話にしてよ」
 そんなこといわれても……。新たなもう一本を書けばいいのかもしれないが、小説誌の締め切りとかぶって、それは無理。来月には違う小説の締め切りがあるしさ。あたしがそういうと、
「じゃ、小説誌に書かなきゃならない話を、三十九歳と三十七歳の男(もう年齢までばっちり指定)が二人出てくるホラーにしたらどう?」
「そんな簡単な話じゃないでしょーが。どんだけ小説を書くのが大変か、井上さんだって知ってんじゃん」
 いつも一緒にいてあたしの執筆模様を見ているこいつが、知らないはずがない。しかし、井上、すっとぼけてやんの。横を向いて、聞こえないふりしやがんの。
「書ける、ユズちゃんなら書ける。よっ、この天才!」
 天才とまでいわれたら、……や、やるしかないじゃん。ホラーで、三十九歳と三十七歳の男が登場し、井上っちがどの役者を推薦したいか知っているので(山下、納谷)そいつらに似合った役で、内容も面白く、枚数も決まっていて。こんな縛りの厳しい小説を書くのは、はじめてかもしれん。
 
je gem je gem
 あんたって人は、落ち込んだり復活したり。その都度、心配するじゃねーか。
 
★ヤフー!ブログの攻略法★
 後悔する時間は、止まっている時間。一度、反省すればいい。さっさと立ち上がるべし。

ことなりずむ
 下着を入れている洋服ダンスの棚が、豆だらけになっていた。うちの息子は、母のあたしより嫌がらせ上手。

神崎じい
 ショーケンははったりの使い方を間違っただけだと思う。大人の喧嘩では、暴力団ではなく、有名弁護士の名をあげるべきだろう。ホステス時代のあたしは、「警察にいうよ」、もしくは「弁護士にいうよ」といわれると、すぐに黙る女だった。
 
SAKのブログin福岡
 そう、あれはあたしの裸。金のない友達のカメラマンに頼まれ、三年前、個展に使う作品のモデルになった、その中の一点さ。女友達の中で、いちばんあたしが若いから。それで白羽の矢が立ったんだけど、でも当時、三十一歳。子供を産んだとは思えないぐらい綺麗だなぁ(自慢)。なんたって、乳首のとこしか修正してない。ちなみにあたしの乳首は男のそれより小さく、「いいもの見せてもらったよ」と多くの方に喜ばれています。

豆のCopenな日々
 でしょ、面白いでしょ。美人だからつまんないものしか書けないだろうと侮ってると、火傷するぜ。
 インテリと肉体労働者の方々から、やたらと高い評価を受けたりします。

syachonosaruの日記
 なにも考えないことです。深く考えないことです。問題が起きたら宇宙規模で考えるのがコツ。
  
ふぐ屋、風と共に去らぬ
 河豚だって高いだろ。
 
P.S.
 みんなのブログを見ているとさ、トラックバックの数が少ないのが気になる。ここに集まってきている人たちは、一応、仲間ってことで、誰かのところにお邪魔したら挨拶ぐらい書き込んでもいいんじゃないかしら。トラックバックが多いと楽しくなってくるもんね。
 いかした挨拶を考えるの面倒くさいって人もいるだろうから、室井チームの挨拶でも決めとくか。
「室井ってフランス人なんだって!」

2005 02 09 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 公平さをウリにしてない女なもんで >

 こらっ! 『スポンタ通信』。あたしはいってないからね、「自分の小説を買ってくれる人以外は、あたしのお客さんではない」って。そりゃ、君の創作文だろ。もう一回、先週のブログ読み返してみ。
 自分の発言には責任を取りたいと思うが、いってないことで詰られても困るってーの。
 ちなみにあたしはテレビに出演していてもCMの仕事がきたら喜んでやる。つーか、やった。ま、あたしは公平さをウリにしてないしね。
 そして正直にいえば、自分が評価されることより家族の生活を守る方が、あたしの人生において重要課題なのだろうと思う。
 ずっと家族を守ってきた、それがあたしの自慢だし。
 物書きの中には、作家という生き方を選んだという人もいる。けれど、あたしは作家という職業を選んだ。
 連載をしている週刊誌や、自分の小説の載った号の小説誌の、読者アンケートの順位が気になる。担当編集者から上位に入ったという報告がないと、不安で眠れない。もう仕事を依頼されないんじゃないかと思って。
 ……ん? ってことは自分の評価もむちゃくちゃ気にしているんじゃねーか、あたし。いや、いや、職業人として、自分の書いたものがウケたのか、ウケなかったのか、それは重要だもんな。
 ウケたならそのまま突っ走り、ハズしたなら即座に方向修正を。
「そうじゃないだろ。おまえの書きたいものはなんだ」
 とたまに同業者にいわれることもあるけれど、なんど考えてみてもあたしの書きたいものは、少しでも多くの人に受け入れてもらえるようなものだったりする。
 これから本を買うといってくれた『詩的な言葉で遊ぶ』さん、お勧めは『PISS』という講談社から出ている本です。累計で十五万部ほど出ている、いちばん売れてる本なんで。
 出版された本の中でどれが最高かと訊ねられたら、やはりいちばん売れている本の名をあげてしまう。それは職業人だからでしょうか。
 でも、職業人の書いているものに心がこもっていないわけじゃないよ。あたしとあたしの家族を支えてくれる、大事な仕事だ。それこそ心のすべてをこれでもかというぐらいぎゅうぎゅう詰めに押し込んでいる。
平成枕草子』さん、室井の本は面白いのかって? あたしはものすごく面白いし、ないよりいい本だと思っている。なぜならば、室井の本は、丁寧な作業と緻密な計算で作られた本だと知っているからである。
 本屋に本がなかったのは、君が田舎に住んでいるからだ。全国の書店での売れ行きも、もちろんあたしは調査済みじゃ。あたしの本は都会で売れ、田舎じゃ売れん。
 君が学校の先生をしていることもついでに調査しておいた。無礼な態度は許すから、早く注文をかけるのだ。
 ま、『スポンタ通信』さんには誤解されちまったみたいだけど、あたしが自分の本の読者をいちばん大切に思っていることも事実だな。ほかはどうでもいいわけじゃないけど。
 このブログのお客さんで、なおかつあたしの本を買ってくれた極、極、極少数のみなさん、どうもありがとう! 
 『そこはか日記』、『あひるの気のみ気のままニュージーランド』、『温泉芸者のココロのひきだし』、『裏・新幹線通勤の日々』、『BlueHeart』、『何のイミもない日記』、『AB型のOL主婦blog♪』、『いつかどこかで』、『神崎じい』、『平社員のO原』、『ふらふら、ふぁふぁ。』、『其れさえもおそらくは平穏な日々』、『ことなりずむ』、『かくれが …‥・☆★』、『薔薇は美しく散る』。
 もちろん、あたしは素敵な君らを支持すると共に、この連載の端々で君らを贔屓することを約束する。ほら、あたし、公平さをウリにしてない女なもんで。
 図書館で読んだという『マサミ』、いいの? それで。自分のものにしなくて。遠慮しなくていいんだよ。
 これから図書館で読むという『ヤースのへんしん』、『哲の不定期更新日記』。う~ん、惜しい。もう、ちょっと!

2005 02 01 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< オフ会のまとめ役、決定しました! >

 なに? みんな、NIFTY新年会に来てくれてたの?
 だったら楽屋へ訪ねてきてくれたら良かったのに。自分だけの会じゃないから、ロビーのほうにはいけなかったんだよね。
 枡野浩一のところには数名、『枡野浩一のかんたん短歌blog』のメンバーが訪ねてきていた。けど、あたしのところには誰もやってこなかった。寂しーっ!
 いや、一人だけ訪ねてきたやつがいたか。平社員のO原だ。鼻はそんなに曲がっていなかった。
 O原はいった。
「井上さんに一言ご挨拶をしに来たんです」
 ……ば、馬鹿野郎。それを聞いた瞬間、あたしは叫んだ。
「スタッフのみなさん、他社のスパイが紛れこんでいますよ!」
 そしたらO原は慌てて、
「室井さんにも会いたかった」
 付け足しみたいに、あたしの名前を出すんじゃねー。O原になぞ会いたくなかった。
 枡野だけでもムカつくのに。
 あの男、自慢げに、
「室井さん、この後、つき合えなくてごめんね。これからブログのみなさんとオフ会なんだよ」
 といってきた。誰もつき合えなんていってねーっつーの。
「ぼくのためにすっごくよく働いてくれる人がいて、ちゃんとセッティングしてくれたんだ。ぼくは指定された場所にいくだけでいいの」
 とかなんとか。おまえは殿様か。小平出身、水戸育ちの歌人だろうが。
「室井さんとこはそういうのないんだ。ふうん」
 悪いかっ!
 やつめ、アイドルの吉井怜ちゃんにしゃべりかけ、スケベそうにニヤニヤしていたっけか。スカしたところで、小平出身の水戸育ちじゃ。ケッ。
 ……いいんじゃないんですか。枡野のところは統制が取れているみたいだが、うちはこれからもバラバラで。なんたって自由がウリだ。
 うちのメンバーには、アル中もいるし、変態もいるし、おたくもいるし、母ちゃんもいるし、学生もいるし、愚痴たれもいるし、ウンチクたれもいるし、自信満々なやつもいるし、気弱なやつもいるし、ギャルもいるし、河豚屋もいるし、芸者もいるし、ホテルマン(レディーか)もいるし、そうそう他社のスパイまでいる。
 統制なんか取れっかよ。みんな、このまま好き勝手にやっていこうではないか。あたしも勝手にやるからさ。そのときの気分で。

 つきちん、もっとラフにね。いいんだよ、いいたいことをいって。若いんだから、がんがんいけや。
 腹になにかを溜めることなく、下痢腹のように勢いよくぴゅうぴゅうぴゅうぴゅう好き勝手なことを吐き出していこうではないか。トイレ……じゃなくてここへは気軽に通ってくれ。

 それにしても、素朴な疑問がある。ここに集まってきている君らはいったいなにもんじゃ。純粋なあたしのファンでないことはわかるが。
 あたしの本は、それなりに売れている。が、ここを訪れるやつは、なぜか一人も読んじゃいない様子。感想とか書き込んでくるやつが一人もいないでやんの。
 ふつう、作家のブログのトラックバックといったら、本の感想だろうが。みんな、あたしの本、買えよな。
 そこら辺が、枡野チームより弱そうな要因だと思う。枡野チームの構成員は、嬉しそうにやつの新刊を買ってたぞ。
 自由にしてて良し、好き勝手でも良し、しかし、本は買え。買っておくれ。約束な。
  

 そうそう、あえて敵であるO原に、
「君、オフ会のメンバーまとめる役な」
 と命じておいた。嫌がらせも含めて。

2005 01 26 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< よくわかんないのよね、自分 >

 おお、すげぇ。『je gem je gem』さん、よく読んでたね。いやあ、嬉しい。東スポ読者といえばプロレス好き。あたしのコーナーも注目してくれている人がいるとはさ。さらにやる気が出てきたよ。
 たしかに、東スポの連載であたしは正月に四キロ太ったと書きました。すまん、すまん。けど、まるっきり嘘じゃないんだよ。
 東スポの連載のタイムラグってば一週間。つまりあたしが編集部に原稿を入れ、一週間後、新聞にエッセイが掲載されるのじゃ。
 しかし、十二月は年末進行で二週間早く原稿を入れなきゃならなかった。太ったことを悩みはじめた時期だったんだな。ほんで、情熱の赴くままにエッセイを書き、完成してから気づいた。書いているのは十二月。しかし、これは新年号じゃん。
 ちゅーことで、全部書き直すのは面倒なので……あっ、今のは嘘、間違い、プロとしてお正月号を読む方のことを考え、ちょっとだけ書き直しました。
「あけましておめでとう。みなさん、お正月はどう過ごされましたか?」ってな具合に。
つきちんのココだけの話』。なんか、ちょっと意地悪? 寄付をしたとかしないとか、人に話すことじゃないと思う。
 けれど、そこまでいわれたらいっちゃうよ。それこそここだけの話、あたしは毎月、あしなが育英会に寄付をしている。ユニセフにも新潟の被災者の方々にも、寄付をした。どうじゃーっ!
「室井も最近、つまんなくなったな」
 などと陰口を叩かれたりすると、大人げなく、つい喉元まで出かかってしまう。
「そう、おっしゃいますけどね、こんなあたしでも、見えないところで誰かの役に立ってるんだから」
 が、これをいったら終わりだ。見えないところで役に立つからいいのであって、見えてしまったら格好悪い。
 やばっ。これを書いてるってことは、あたしってば、もう終わりでもう格好悪いんじゃん。こら、つきちん、どうしてくれる?
 あたしは、異常なほど自分マニアで自分好きであるが、自分を愛するとのおなじくらい自分を卑下しているバランスの悪い人間なのよ。いつも、「こんなあたし、生きていてすみません」と思っているのも事実。
 自分の存在を肯定したいがため、寄付や募金をしているんじゃないか。相手のことを考えて、というよりは、自分のためなんじゃないか。……そういう嫌らしい気持ちがまったくないとはいえないよなぁ。だから、人にいいたくない。
 ま、いちばんの動機は息子に尊敬される自分になりたいからか。少しでもその理想に近づくため。けど、それだってどうなのさって話じゃん。ちっぽけで傲慢な思いだ。
 そういったところも、自分を好きで、自分を嫌いな理由だね。
 虐待され死んだ子供のニュースを観れば泣きたくなるし、簡単に成功した人の話を聞けば醜く嫉妬する。ズルしてもいい思いをしたいような気もするし、ズルするような人間は嫌悪する。手軽に稼ぎたい気もするし、金にならなくても良い仕事をしたいと思う。問題がおこれば立ち向かいたいような、逃げたいような。意地悪でお人好し。目立ちたがりの引っ込みじあん。
 よくわかんないのよね、自分。
 
ヤースのへんしん
 貴金属をかってくれるような男なんていない。だから、あたしは自分で買う。現在、オメガの男用の時計を愛用しているが、それも自分で買った。みんなから「誰にもらったの?」といわれる。もちろん、それが狙いだった。
 
神崎じい
 カラーボールのこと、それほど考えなくていいよ。昔、コンビニでアルバイトをしているとき、手にとってまじまじと見たことがある。一度、確認すれば、三十秒で飽きる代物だったよ。
 ちなみに、あたしは今、プラレールに凝っている。仕事部屋の八畳間を潰し、線路と高速道路を作った。けど、来月には飽きると思う。カラーボールよりはマシね。

 そうそう連絡するのを忘れておった。井上っちの元にココログブックスから「オフ会を開くなら協力します」という有り難い申し出があり、とりあえずブログメンバーと楽しむイベントという形にしてみたらと提案されOKしました。詳しいお知らせは後日ここでしたいと思います。

それと、もうみんなには伝わっているのかもしれないけど、一月二十二日お台場のTFTホールで行われるココログ新年会に参加します。みなさんにお会いできたら、嬉しい。

2005 01 19 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 五十七万円ぶんも… >

 するどい方は気づいたかもしれませんが、痩せました。三キロほど。
 元旦から六泊、家族と温泉旅行にいったのがよかったのかもな。旅館の飯って豪華だけど飽きる。酒ばっか飲んでいた。
 風呂好きの息子にせがまれ、一日八回も風呂に入った。それもよかった。
 ま、どちらもあたしが痩せたいちばんの理由じゃないけどねっ。
 正直に話そう。やってしまったのよ、あたし。なにをトチ狂ったのか、去年の年末、痩身エステのチケットを五十七万円ぶんも買ってしまった。
 まだ一回しかエステは受けていないから、エステの効果じゃないのはたしかだ。大金を使ったのだからなにがなんでも痩せねばならぬ、という鬼気迫る気持ちが功を奏したのであろうか。
 五十七万円を稼ぐためには、どれほど仕事をしなきゃならないか。そう考えると、後悔し夢にまでみる。うなされる。
 こうなったら、あたしが救われる道は一つじゃ。
「五十七万使っても、惜しくなかったわ」
 そういえる自分になる以外にない。
 ……うーん、難しそうだよ。
 痩せたからといって、綺麗になるわけではない。けど、まわりから、
「綺麗になったね」
 という声が聞こえてこなければ、救われそうもないものな。
 あたしを綺麗と思うか、思わないか。それは相手の気持ち次第だ。人の気持ちを自分の思うままに変えることが、世の中でいちばん難しいのではないか。努力や頑張りでどうにもならないことだもん。
 どうも目標が漠然としすぎていけないんだな。漠然とした目標を叶えるのは難しい。現金というリアルな武器は、リアルな夢を叶えるために使うべきだった。
 こんなことなら、困ったとき金に代えられるブルガリの時計でも買っておけばよかった。年末、
「そうだ! 一年間、頑張った自分へなにかご褒美をあげよう」
 なーんて考え、でもその時にかぎって欲しいものが思いつかなかったのがいけなかった。
 いや、思いつくことは思いついたんだった。パッと思いついたあたしがいちばん欲しいもの、それは現金であった。
 自分の貯金通帳から金を下ろし、自分に渡すなんて意味がない。現金を手にしたあたしはどうするか。どうせまた貯金する。
 いかん、いかん、それじゃまるで馬鹿じゃんか。と、あたしは首を左右に振った。両頬がぶるんぶるんと揺れた気がした。
(今、なにが起こった?)
 もう一度、首を振った。ふたたび両頬の肉が揺れた。まるででんでん太鼓のように。
(痩せたい。痩せなくては)
 心底思った。が、できるだけ苦しい思いはしたくなかった。そして、エステに通うという方法を思いついた。で、買った、チケットを。五十七万円ぶん。
 人格も戸籍も名前もない脂肪。やつとの手切れ金が五十七万円もするだなんて。
 あたしに根性さえあればなぁ。じっくりとやつと向き合い、お互いに納得ずくで別れることもできただろうに。
 ホステスをやっていた後遺症か。あたしには、面倒くさいことは金で解決したがる厭らしい癖がある。
 ああ、岩石のような根性が欲しい。それもまた漠然とした望みだな。
 
追伸
 
 新刊『ぷちすと』出ました。三分間で読めるショートショート小説が、八十八話詰まっています。小説、四コマ漫画ふう。買って損をこかせない自信があります。よろしくね。

2005 01 11 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 新年のごあいさつ >

 あけましておめでとうございます。今年もよろしくねっ。

muroi_kimono

P.S.
 この写真は息子の七五三に撮ったものです。お正月にみなさんにお披露目しようと、ウズウズしていました。
 なかなか色っぽいお母ちゃんでしょ。うふ、うふ、うふふ……。

2005 01 06 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< クリスマスの習わしじゃ >

 ふうーっ、どうにか先週のクリスマス・ウィークを寂しくなく乗り切った。パーティーを二件掛け持ちした日もあったしな。ゆうに百人ぐらいの人間に会っているんじゃないか。
 すべて、息子のプレゼントを回収するためである。息子と二人、クリスマスの夜を暴れまわった。
 というのも、息子がどっかからもらってきた絵本にこんなことが書かれてあった。
 ーークリスマスイブ。仕事から帰宅したお父さんが、寝ている子供たちの枕元にそっとプレゼントを置いておく。子供の一人が頑張って起きている。薄目を開けてその様子を見ている。そして翌朝、プレゼントを抱えて両親にいう。「サンタさんはお父さんに似ていたよ」ーー
 息子があたしに訊ねてきた。
「お父さんがサンタだったのか? お父さんに似ているサンタだったのか?」
 あたしは答えた。
「お父さんがサンタだったんだな。半分眠っていたから、気づかなかったってオチさ。洞察力の足りない子供だ」
「お父さんがサンタなら、ぼくはクリスマスプレゼントはもらえないのか?」
「もらえるよ。もらえるように、ママがどうにかしようじゃないか」
「約束な」
「ああ、約束だ。ママにどかんと任せとき!」
 そして、その日からあたしは頑張った。
「お父さんのいない可哀想な佑歌くんに愛の手を」
 そう周囲に宣伝しまくっておいた。
「さあさあ、みんな。2004年に働いた悪事を、クリスマスですべてチャラにしようじゃありませんか。綺麗な身体で2005年を迎えようじゃありませんか。その方法? なーに、お父さんのいない可哀想な佑歌くんに、ちょっとした善行を働けばいいんです。神様は見ていてくれます」
 で、クリスマス。あたしの地道な運動により、あたしとあたしの周囲の人間にとって、その日は『お父さんのいない可哀想な佑歌くんにプレゼントを渡す日』と変わった。
 サンタの役をするお父さんなぞ、我が家にはいらん。ちゅーか、うちは浄土真宗だから、サンタなぞ来んでいい。
 クリスマス期間、あたしら親子と出会ってしまった人間は、速やかに息子へプレゼントを渡さねばならぬ。それが新・クリスマスの習わしじゃ。
 そしたら、びっくり。あたしのまわりの大人は、よほど悪事を働いているのかね。六畳間、一杯にプレゼントが集まった。
 丸山あかねなんて、二つもプレゼントを渡してやんの。ホステスの友達は、なぜか泣きながら息子にプレゼントを渡しているしよぉ。
「たしかにあたしは今年も悪事を働きました。しかし、生きていくため、仕方ないのです」
 とかなんとかいっておった。
 パーティーつづきで疲れ気味の息子は、
「幸せだ」
 と寝る前にしみじみつぶやいていたっけか。そりゃあ、そうだよな。玩具屋を開けるぐらいプレゼントが集まったものな。中野区イチ幸せな子供だよ。よかった、よかった。
 考えれば、お互いによかったよな。息子にプレゼントをあげたみなさんも、少しは心が軽くなったでしょっ。真っ新な気持ちで新年から頑張れるでしょっ。
 来年もよろしく。ゆかいな親子がプレゼントの回収にまわります。
 
 
此処カラ何ガミエル
 熟女っていうな。この先、まるで腐るしかないみたいだろうが。
かんたの母日記
 O原の密告により、次男げん太がいることが発覚。ブログを『かんた・げんたの母日記』に変えるのか?
N.styleでいこう
 あたしは逆の意見。外から見られている自分が、きっと本当の自分だと思っている。それについては今度ちゃんと話すよ。
ヲトアンの読むだけただ
 馴れている人といると疲れる? あたしは、同級生の愛子の家にいって、やつとは一言も話さず漫画を読んで帰ってくる。そういうつき合いが二十年つづいておる。
神崎じい
 焼いたビールはウィスキーのことだったのか。あたしはウィスキー党。サントリーの山崎好き。
 

2004 12 27 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 無理に仲良くしなくても良し! >

かんたの母日記』を読んだ。
(そうなんだよね。距離感って、人付き合いに置いてけっこう大切なことかも)
 って思った。
 でも、あんまり、
(この人とはこのぐらいの距離を取って、あの人とはこのぐらいで……)
 などと考えすぎない方がいいかな。
 知り合いがこの年末、入院してしまった。あたしより彼と親しくしていた共通の知り合いから聞いたのだが、彼は人付き合いで悩んでいたという。入院する直前には誰にも会えなくなってしまったらしいの。
 毎日、毎日、生きていればたくさんの人に会う。コミュニケーションを取る際、いちいち距離感を考えていたら、身体がもたないよね。
 あたしはさ、ものすごく悪い人も、ものすごく良い人も、いないと思っているの。
 だって、自分がそうだもん。善人でお人好しのときもあるし、意地悪でやたら計算高いときもある。日によって変わることもあれば、相手に対して変わることもある。相手に関していえば、出会ったタイミングも重要だしね。
 ……いや、新聞やニュースを観ていると、ものすごく悪い人ってのもいるか。けど、一般的には、良いところも悪いところも持っている、それが普通の人間じゃん。
 良いところや悪いところは、相手との相性で引き出される部分が大きいと思うね。
 星座や干支や血液型で調べる相性占いってあるじゃん。必ずしもそれが当たるわけではないけれど、努力しても変えられない相性ってあると思うのよ。
 だからさ、感じの悪い人がまわりに一人ぐらいいても、
(どうすれば相手と上手くやっていけるかしら)
 と考えるより、むしろ、
(仕方ないね)
 と諦めてしまったほうが自分に優しい気がする。そしてその方が、相手とのつき合いも上手くいく気がするんだな。相手からなんにも期待しないぶんだけ。
 それにさ、感じの悪い人がいるおなじ比率で、自分に感じの良い人もいるわけだし。そう考えると、
(ま、いっか)
 と思えるなぁ。
 かんたのママ、職場は仕事をする場所なんだから、無理に同僚と仲良くしてなくても良し! あたしが許す。

吠える! 平社員日記
 これからは、平社員のO原とお呼びすればいいのですか?
 
神崎じい
『焼いたビール』ってなに? 神崎じいの心の中で作られた架空の飲み物か? あたしの心の中では『鈍八先生』という西田敏行・主演の学園ドラマがアンコール劇場で昼から放送されております。
 アルコール、お互いに控えましょう。

2004 12 21 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 韓国ホストクラブは楽しい! >

 スキー場情報、どうもありがとね。今、みんなが教えてくれたスキー場の、どこにいくかを検討している最中。長野県のスキー場だけは、電話をしたら雪があるかどうか微妙だといわれたっけ。年々雪の積もる日が遅くなってきているとか。やっぱ、地球温暖化が進んでいるのかね。じっくり考えると、なんだか怖い。
 まあ、ずうっと怖がってばかりはいられんので、ちゅーかあたしが怖がりつづけていても地球に優しいわけじゃないので、パアッと飲みにいってきました。
 ホラー漫画家の円山みやこちゃんと、オカマ・ライターのADAと、元ホストのまことと。
 いや、はじめはライターの丸山あかねやカメラマンの村尾や、たくさんのメンバーと飲んでいた。
 しかし、深夜二時を過ぎると、一人消え、二人消え……。残ったのがこの三人+あたしである。
 あたしはともかく、あたしと朝の八時まで遊ぶなんて、やつらの頭は膿んでるな。ま、そういう友達もいないと、困るんだけどさ。
 あたしは子供がいるから、滅多に飲みにいけない。だから、いいじゃん、たまには。
 それにあたしは、飲むとなったら朝の八時まで飲むと決めてるんじゃ。一度、家に帰って寝てしまうと、息子の起床時間に起きることができない。あの男、自分が起きたときにあたしも起きていないとうるせーんだよ。
 それにしても、あたしと共に残って飲んでいた三人は、
「もうそろそろ」とか、
「今、何時」とか、
 ぜんぜんいわなかったな。ふつうに、飲みつづけておった。普段、どういう生活してんだか。
 みやこちゃんは仲良くなった今でも、よくわからない人だ。何度会っても、最初の三十分間は丁寧語であたしに話しかける。
 じつは、彼女には、あたしの本の装丁の絵などを描いてもらっている。もともとあたしがみやこちゃんの漫画が好きで、ぶんか社の人に紹介してもらい仲良くなった。
 ADAは鬼瓦みたいな顔をしたオカマだ。一昨年、「室井佑月にしてください」と事務所にやってきた。あたしは人から憧れられるタイプのキャラじゃないから、嬉しくてつい舞い上がってしまった。以来、ずっと妹みたいに可愛がっている。ADAがアイドルのような娘だったら、もっと可愛がったように思う。
 まことは遊び友達だ。顔がキムタクに似ていて背が高く、一緒にいると誇らしいからよく呼び出す。
 この三人+あたしで、悪ノリしまくり韓国ホストクラブにいってきた。変わったところにいきたいといったら、まことが案内してくれたのだ。
 あたしは以前、日本人ばかりのホストクラブにいったことがある。でも、はっきりいって期待はずれだった。席についてくれたホストは、ジョーダンズの髪の長い方の彼に似ていた。が、まったく話が面白くないでやんの。か、金返せや。
 けれども、韓国ホストクラブは楽しかったな。なんたって、隣に座ってくれた子はウォンビンそっくりなんだから。うほーっ。
 ほとんどのホストが、日本語を話せない。それもいいよ。彼らが、賢いか、賢くないかわかんないからさ。いっくら顔が可愛くたって、頭が悪いとな。お金払ってなんでこんな馬鹿な男の相手してんだろうと、きゅうに素面になっちまうんだもの、あたし。
 で、彼らは日本語を話せないから、テーブルに辞書が置いてあるの。それと韓和電子辞書。それをいちいち引き、お互いにお互いの意志を伝え合う。つっても、会話にはなんないわな。言葉がわからんから、深いことは話せない。
「あなたのこと、タイプです(日本語)」とホスト。
「ほんとうですか。あたしは嬉しく思います(韓国語)」とあたしたち。
「なにもしません(韓国語)」とADA。
「目を閉じて(韓国語)」とあたし。
 ほんで、ホストくんのほっぺにADAとあたしで左右からチュウ。
「悲しく思います(日本語)」とホスト。
「あたしたちはお客です(韓国語)」とあたしとADA。
「それは素敵(日本語)」とホスト。
 くだらない、くだらなすぎる。しかし、年齢を忘れ、子持ちだということも忘れ、ついノリノリになってしまった。
 そうそう、こらっ、円山。いっくら今、葬式の話の連載漫画を書いているからといって、ホストクラブにいって葬式の話をするんじゃない。
「宗教? 宗教?」
 としつこくホストたちに聞かれただろうが。てか、なんで彼らは宗教という言葉だけ知っていたのか今でも謎。

2004 12 15 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< ソリ・コースが充実しているスキー場を教えてね! >

 バレンタイン小説、ようやく終わりました。ヤッリィー! これで安心して、ぐっすり眠ることができる。穏やかな気持ちで正月の計画を立てられる。
 正月はさ、息子をスキー場に連れていく約束してんだよね。どなたかソリ・コースが充実しているスキー場を知りませんか?
 というのも、去年いったスキー場はキッズランドがしょぼくて参った。これならば、青森のおばさんちに遊びにいけばよかったとひたすら後悔したよ。おばさんちの裏にある土手より短い坂、そこでしかソリに乗っちゃいけないんだもん。
(満足じゃ!)
 そう思わず叫んでしまうぐらい、ソリ遊びを満喫したい。知っている方がいらっしゃいましたら、ぜひ教えてください。
 話はかわりますが、変態話のウケはいまいちだったようね。いろいろな事件が起こったりしているし、ちょっと考えなさすぎたかな。ごめんなさい。
 でも、変態が必ず事件を起こすわけじゃないんだよ。誰にも迷惑をかけずに独り遊びを楽しむ、奥ゆかしい変態だっているよ。
 もう、この話は止めようと思ったけど、変態の友達がどうしてもそこのところをはっきりさせてくれって。
「俺がブリーフにナプキンを貼りつけて、誰か迷惑しているのか」
 と小声で抗議された。
 あたし以外の人間はどうだかわからないが、あたしは迷惑してないな。ま、そんなことどうでもいっか。
 せーっかく仕事の大きな山を越えたのに、好きなブランドのバーゲンはもう終わっていた。新しくできた羽田空港の全日空ターミナルは飛行機に90%直接乗れるって話だったのに、たまたまバスを使わなきゃならなかった。酒屋にいけば、あたしの好きな酒は売り切れだしさ。焼き芋屋のトラックを追いかけたが、追いつけなかった。最近、プチ不運がつづいている。
 年末ジャンボで盛り返したいところだ。当たってないかな、三億円。

2004 12 08 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 努力は必ず報われる >

『茶月堂』さん。『うんこ坂』って坂の名前、気に入ったよ。由来もあるし、完璧だね。しかも、その名が定着しているのが素晴らしい。
『紫の紳士と淑女とその愛人biog』さんの教え「うんこはマイシティでねっ」。わかりました。けど、マイシティは混んでいて、落ち着かないのでは? 順番待ちの長蛇の列ができているトイレで、大きい方をするのはちょっとね。勇気のいる行為だと思う。
『神崎じい』、コアラは自分でしたうんこをモシャモシャ食べるんだって? モシャモシャってのがイヤだ。ブツが少し湿気ってそうで、口いっぱいに頬張ってそうで、誰にも悟られないよう隠れて食っていそうで、なんか明るさがない。パクパクじゃいかんのか。
 けど、なんとなくわかるね。コアラがうんこをモシャモシャ食べているのは。あの顔をみればわかる。っていうか、あの目を見ればわかる。
 コアラの目って、いっちゃってるもの。つり上がっていて、やけにエキセントリックだ。
 そういやさ、今日昼に担々麺を食ったんだよ。池尻の交差点にある担々麺屋なんだけど。週に一度はいって、井上さんと担々麺をモシャモシャ食っている。
 メニューには中辛と大辛があって、選べるようになっているのね。で、しょっちゅう通っていると、人懐っこい店主が挨拶にきて、
「いつもありがとう。そろそろ辛さにも慣れてきたでしょう。じつは裏メニューがあるんです」
 と教えてくれるのだ。裏メニューは大辛よりもっとスパイシーな、ダブル、トリプルってやつ。大辛の二倍、三倍の辛さのものである。
 あたしと井上さんは、大辛を一年食いつづけ、今年の二月からダブルに、そして今月からはトリプルに挑戦している。
 唐辛子で真っ赤に染まったスープに絡んでいる麺、トリプルはその下に刻み青唐辛子が隠されている。これまたたっぷりと。
「きゅうにトリプルを食えといわれたら無理かもしれないけれど、二年がかりで慣らしていくと、ふつうに食べられるものだね」
 あたしは井上さんにいった。井上さんがしみじみと答える。
「だよね。大辛で咳き込んでいた頃もあったのにね。辛さは慣れていくもんなんだね。変態行為と一緒だ」
 担々麺がテーブルに出てくるのを待ちながら、たまたまあたしたちは変態について話し合っていたのだった。
 
 室井&井上っち合作。
『変態と呼ばれて~一人の男が一人前の変態に変身するまで~』
ーーぼくA介、三十六歳。その日は、一人でふらりと蕎麦屋へ入った。蕎麦を待っている間、手持ちぶさただったので、そこに置かれている漫画をパラパラ捲っていた。突然、ブルマー姿のキャラクターが目に飛び込んできた。なんだかちょっとだけドキドキした。
 漫画ではなくモデルを使った写真なら、どのぐらいドキドキするんだろう。
 勇気を出してエロ本を買いにいった。モデルがちょっと歳を食っているような……。駄目だ。漫画のキャラクターのような少女でなければ。
 そしてやはり一枚の、ブルマー姿のモデルの写真が気になって仕方なかった。その写真だけはそこそこドキドキした。自分がドキドキするものは、ブルマーなんだと気づく。
 そこで歓楽街にあるアダルトグッズショップにいき、発禁本である少女写真集を手に入れてみた。少女ではあるが、自分が考えているような女の子じゃなかった。
 モデルの子はどの子もまあまあ可愛い。でも、みな暗い影を背負っているようだ。自分は根っからの悪人ではないので、
(こんなことをさせられ可哀想)
 という思いが先に立ってしまう。
 深く考えること数日。ぼくの夢は、夜みるような夢に違いないとわかった。ぼくが望むようなブルマー姿の女の子に、ぼくが望むような行為をする。それはもう犯罪の領域だろう。
 それだけはできない。田舎に住む両親のことを考えると。二、三年後にはふつうに結婚したいとも考えているし。
 結局、ぼくはたくさんのブルマーを購入した。毎日、スーツの下に穿いている。
 いずれかのブルマーは、いずれかの女の子とお揃いだ。日本のどこかに、ぼくとお揃いのブルマーを穿いている女の子がいる。きっと、その子はぼくが夢に見るような女の子だろう。決まっている。
 そう思うと、毎日それなりにドキドキするんです。ぐふふ。ーー

 ってな具合に、辛さも変態行為もドキドキ感を求め、その欲求は日々エスカレートしていくものなんじゃないか。ずっとおなじことをしているとドキドキ感は薄れてしまう。だから、ディープな道に進んでゆく。
 愛している女がいる。もうむちゃくちゃ愛している。彼女のものだったら、あそこも舐めることができるし、肛門だって平気かも。ええいっ、こうなったらうんこも食ってやる! みたいな。『フーゾク語』さん、違うかしら?
 ちなみに以前、元看護婦であった友達からこんな話を聞いたっけ。
 深夜の二時ぐらいにおっさんが、一人で病院にやってきた。その日、彼女は夜勤だったそうだ。
 おっさんは黒っぽい紫色の顔をしていたという。彼女はおっさんに訊ねた。
「どうしました?」
「お尻に違和感があるんです。二週間前に、変なものが入ってしまったみたいで」
 自分で変なものを入れんと違うか? 彼女はそう思ったらしい。深夜はそういう人間がいっぱいくるから。
 で、おっさんの尻を診察した。たしかになにかが入っている。手袋をはめ掻き出そうとしたが、駄目だった。
 そういう時は、肛門に麻酔注射を打つんだって。すると肛門がにゅわわわんと広がっていき、入っていたものがゆっくりと押し出されてくる。
 おっさんの尻に入っていたものは、なんとママレモンの瓶だった。一本、まるごと。
 ったく、深夜に変態の相手かよ。彼女はねちっこく訊いてやったという。嫌がらせで。
「なぜ、こんなものを? お尻にママレモンを? 」
 おっさんは恥ずかしそうにこう答えたそうだ。
「お風呂場で転んだら、つるんと入っちゃったんです。ほんとうに、つるんって」
 あたしはその話を聞き、想像したものだ。おっさんは、はじめはペンの蓋ぐらいを入れ、楽しんでいたのではないか。それが胡椒の瓶になり、化粧水の瓶になり、そしてママレモンになったのでは。そのおっさんの最高峰はなんであったのか知りたかった。最終的に、なにを入れることを目標としていたのかを。
 やればできる。
 努力は必ず報われる。
 今週は、そういう話でありました。
 
P.S. 『メルビン』、今まで室井佑月ブログを盛り立ててくれてありがとう。早く帰ってきてね。待ってま~す。

2004 11 30 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 専用のマイナスドライバー >

 最近、辛いものばっか食べているから尻が痛い。大量の唐辛子に耐えられるあたしの舌だが、肛門は耐えられないみたいだ。あたしは舌が強く、肛門の弱い女なのか。
 いや、肛門だけじゃない。意志もかなり弱いらしい。せっかくマイクロダイエットを買ってきたのに、三日しかつづかなかったしな。
 ……みんな! うんこの話はよしとくれってお願いしたじゃないの。みんながうんこの話をすると、
(チッ、あたしのほうがもっと上手くうんこの話ができる!)
 ってバリバリやる気になちゃうじゃん。
『Luky Station』さん、流れないうんこの怪は、我が家では日常茶飯事です。
 息子のうんこは流れない。爆弾みたいなうんこだから。
 トイレでうんこを出来ないってのが不味いんだと思う。息子は紙パンツにうんこをし、あたしがそれを始末する。息子がうんこをする日は、なぜか偶数日と決まっていて……。
 紙パンツにされたうんこって、丸く固まるのな。爆弾みたいな形になる。食べたものによって、赤い爆弾だったり、緑色の爆弾だったり、黄色い爆弾だったり。昔、見せてもらったことのある打ち上げ花火の玉にそっくりだ。
 打ち上げ花火もどきは、そのままじゃトイレに流れない。我が家には打ち上げ花火もどきを砕くため、それ専用のドライバーがあるのです。
 つい先日のことだ。井上っちが息子に車の玩具をプレゼントした。どっかでもらってきたらしい。
 プレゼントを渡された息子は、
「開けて開けて」
 と騒ぎ出した。
 お高そうな車の玩具ってさ、箱から出すのが大変だって知ってる? プラスチックケースに入いっていたそのランボルギーニは、ドライバーがないと取り出せないようになっていた。
「マイナスのドライバーない?」
 そういう井上っちに、あたしたち家族は首を左右に振った。我が家にドライバーはある。でもそれは、ドライバーではないのだった。ドライバーとして活用していないのだから、ドライバーではない。
 井上っちが息子にいう。
「ドライバーがないと開かないんだよ、ごめんね」
「ドライバーってなんだよ」と、息子。
「ほら、ネジをまわして開ける道具」
 うちの息子はかしこいのであった。ドライバーというものの説明を、あたしはやつに未だかつて一度もしたことがない。が、やつは知っていた。ほら、かしこいから。
 トイレにいってドライバーを持ってきた。井上っちに渡した。井上っちは目が悪いので屈んで箱を開けだした。臭いで気づくか気づかないか。ドライバーと井上っちの顔は、微妙な距離であった。あたしたち家族はその一部始終を黙って見守った。
 しかし、井上っちが箱を開け終わる。車を息子に渡し、ドライバーをテーブルに乗せようとする。母が慌てて一言、
「そんな汚いもん、テーブルに載せないでおくれよ」
 きょとんとした顔でドライバーを手にする井上っち。優しいあたしは、母の一言の意味を説明してやった。
「いやーっ!」
 やつの女のような悲鳴が切なかった。
 それにしても運のない男よのう。プラスのドライバーだったらセーフだったのに。
 
 
 余談でありますが、テレビ局のトイレでいちばん水の流れがいいのはフジテレビである。
 
 うんこはフジテレビでねっ
 
 局内を出入りする者にとって、これはもう常識であります。

2004 11 23 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 控えさせていただきます >

 先週に引きつづきまだ悩んでいる。悩んでいる間にも、締め切り日は迫っている。気は焦る。焦ると考えがなかなかまとまらない。はっきりいって、地獄だな。
 どこにも出かける気にならないし、胃が痙攣して食べたものを吐いてしまう。酒量はますます増えるしさ。
『メルビン』、女がなぜ衝動買いをするか。それは逃げたいからじゃないかな。あたしの場合はそうだ。
 一瞬でもいいから、悩みを忘れていたいんだよ。ま、誤魔化しだね。
 ちょっと前に、『癒し』というのがブームだったじゃん。海を見にいって、小動物を抱っこして、ほにゃららを買って、ほにゃららを読んで……とにかくやたらめったらみんながみんな、癒されたがっていた。
 あたしはさ、そのブームが厭だったんだよね。『癒し』という言葉も嫌いだ。
 なにが『癒し』じゃ。ただの誤魔化しじゃんね。
 人それぞれ悩みが違うんだから、おなじ方法で癒されるわきゃない。悩みの根本が解決されなきゃ、気持ちが楽になるわきゃないっちゅーの。
 だけど、あたしは短時間だけ自分を誤魔化す技はよく使う。酒と買い物だな。短時間の現実逃避。長期戦になりそうな悩み、そのリフレッシュタイムよ。機関銃の弾込め時間ってやつ。
 ま、ほんの一瞬、短時間だとしても、
「そんなことして馬鹿じゃない、自分」
 と必ず反省するわけだけど。
 それにしても今回は、誤魔化そうとしても誤魔化しきれんな。自分自身、誤魔化されているフリが出来ないんだもの。
 じつは、小説誌の担当のT永さんから電話がかかってきてさ、
「ブログ、読みました。ずいぶん悩まれているようで……。もう少しテーマを広げましょうか。たとえば『女からの告白』みたいに」
 ってなことをいわれてしまった。
 カーッ! 先に逃げてもいいっていわれたら、逃げられんでしょうが。ズタボロになっているあたしに、T永め、トドメの一発をかましやがった。
 もうぜーったいに、バレンタイン小説書くしかないじゃん。ああ、書いてやろうじゃないのさ。みなさんからの有り難いトラックバックを参考にして。
 けど、みんな、バレンタインデー嫌いなんだね。あたしも嫌いよ。みんなを代表してバレンタインが憎いって小説を書くからさ、楽しみにしていてよ。タイトルから決めっかな。『怨念バレンタイン』、『うしろのバレンタイン』、『バレンタインのはらわた』、『フレディーVSジェイソンVSバレンタイン』
 それにしてもこのブログ、けっこう知り合いが読んでいるから、気をつけなきゃならないわね。息子が通っている幼稚園のお母さん方も読んでくださっているとか。先生も読んでくれてるっていってたな。
 こりゃもう、ウンコとチンチンの話はできないな。昔っからいちばん好きな話題なんだけど。仕方ない、ウンコとチンチンの話は諦める。
【お願いと連絡】
 日増しに肌寒くなる今日この頃、みなさまいかがおすごしでしょうか。またいつもながらひとかたならぬお力添えにあずかり、誠にありがとうございます。さて、この『室井佑月ブログ』でありますが、以下の内容について執筆を控えさせていただきます。
 
 ウンコ。
 チンチン。
 
 なにとぞみなさまのご協力のほど、伏してお願い申し上げます。
 つまり、みんなもウンコとチンチンの話は書いてこないでってお願いよ。ほら、あたし、すぐノリノリになっちゃうから。
 

『あひるの気のみ気のままニュージーランド』さん。あたしの小説に会話の部分が多いのは、そこが上手いと編集者に誉められるからです。誉められると、つい力が入ります。
『日本ご提案連合』さん。とても素敵な少女時代を想像してくれてありがとう。でも、ごめん。あたしは学校の先生に「おまえの心は枯れている」といわれるような少女でした。
『美味しい生活』さん。ドロドロものがお好きだとか。じゃあ、十二月に文庫本で出るあたしの小説『ドラゴンフライ』を読んで。二日目の生理の血のごとくドロドロしています。男は耐えられんでしょう。
『神崎じい』。おなじアル中仲間として、ひとつよろしく。けど、あたしゃセックスに関しては違う意見。世の中のみんながさかりまくっているのが不思議だ。ちなみにあたしはもう二年ぐらい生娘です。ギネスに挑戦します。

2004 11 16 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 洋服を買った理由 >

 今、大阪の伊丹空港におります。『2時ワクッ!』という番組を終え、飛行機を待っているの。
 もしかすると、このブログがみなさんの目に触れるのは、いつもよりちょっとだけ遅くなってしまうかもしれない。
 トラバをいちばんに返してくれた『そこはか日記』さん、ごめんね。もしかして、何度もこのページを開かせちゃったかな。そういう方がいたら、ごめんよ。
 じつは昨日、きゅうに思い立ち洋服を買いにいった。だから、ぜんぜん原稿が書けなかった。
 いや、ぜんぜん原稿が書けないから洋服を買いにいったのか。カーッ! イライラすっから無駄使いしてやる、ってな気持ちで。
 参ったよ。小説のストーリーがまったく思いつかないでやんの。ストーリーさえパシッと決まれば、三、四十枚ぐらいすぐに書けるのに。
 今回、入れなきゃいけない原稿は二月号のものだから、テーマは『バレンタイン』。あたしったら大好きな異性にチョコを渡し、「うふっ」ってな青春は送ってこなかった。
 いっそ、ホラーにすっか。エログロの。
 しっかしなぁ、前回、愛犬特集だったかで、思いっきり虐待小説を書き、読者に退かれた気がするしなぁ。小説誌のアンケート調査が怖いっちゅーの。
 みなさん、どんなバレンタインのストーリーが読みたい? 小説誌のアンケート調査の前のアンケート調査させてよ。
 そうそう、やっと単行本と文庫本、一冊づつ、ゲラ直しが終わりました。後、二冊は来年でいいかな。
 単行本も文庫本も小説ね。新刊の単行本は三分間で読めるショートショート小説が八十本ぐらい入っているの。文庫本は夜の世界の女の子の話。
 両方とも十二月の中旬から一月頭ぐらいに出っからさ、ボーナスもらったら買ってよ。ボーナスもらわなくても、よろしくお願いいたします。
 昨日買った洋服の支払い、カードにしたんだよね。引き落としの日が怖い。なんで、チョコレート色のスーツを三枚も買ってしまったんだろう。よく考えたらあたし、スーツなんて着ていくとこ、どっこもないじゃん。
 仕事はスタイリストの姉さんがついているし、仕事以外で外出するのは息子と近所の公園ぐらいじゃ。プチひきこもりだからね、あたし。

2004 11 10 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< そっくりさん発見!! >

 ショーック! 週刊アサヒ芸能の『激似顔、抜かずの37連発』で、なんとあたしは漫画家の蛭子能収さんと似ていることになっていた。資料1参照。
 蛭子さんは大好きな人だけど、複雑な気分だ。これを書いた記者は、やっぱ『こたえてちょーだい!』を観て気づいたんかな。一緒に出演しているから。
 おなじ髪型だしな。ロングにすっか。とにかく蛭子さんと、違うところを作らないと。
 体型も似てきたしな。お互い猫背だし。
 やっぱこりゃ、本気でダイエットしたほうがいいようだ。そういや以前、太ったと誰かからご指摘されていた気がする。
 はい。おっしゃる通り太りました。子供を産んでから、年々、肥えてきとります。
 顔は元から丸いんだけど。ちょっと資料2の写真を観ておくれ。これは成人式のときの写真なのだけど、顔の丸さはほとんど変わってないでしょ。
 ということは、なにが変わってあたしは蛭子さんのそっくりさんになったんだろう。歳をとり染みついた生活臭か。
『My way, your way, any way』のtakoさん、『(描写の練習)日記』さん、『Mt EGE』さん、あたしはきっとなにかを予感したのだろうと思うよ。週刊誌に蛭子さん似と書かれるんじゃないかという予感。元ミスが蛭子さんじゃ不味かろう。
 プロフィールにミス栃木のことが書かれているのは、ほかに書くことがないからじゃ。
 デビューのきかっかけとなった新潮社の公募小説、履歴書つきで送らなきゃなんなかったんだよね。出身高校と英検四級持っていることを書いたけど、なんだか余白の部分が多すぎる気がして。だから、ミスコンのタイトルを書いておいたんだ。
 あたしが取った賞はショボくさい『読者による性の小説』ってやつ。華々しい新人賞を取りデビューじゃなかったので、その時の担当者が、
「現役ホステス(資料3参照)、ミスコンのタイトル保持者ってことで売りましょう」
 といいだしたわけ。それからこのプロフィールを使っている。
『ぶっちゃけ(100ー1)』さん、ラブレターありがとう。
『SWANの「TRUST ME!」』さん、援助物資に汚物が付着した毛布を送るのなんて酷すぎるね。どこかで援助の話題になったら、そういうことは辞めろとあたしもいうよ。
『メルビン』、無理に本名を出さなくていいんじゃない? メルビンはメルビンなんだから。ほんとうはお人好なの? うふふふふ。
『目指せ! ナイスミドル』さん、カメシズク(難しい昔の漢字で打ち出せなかった)って飲んだことあります? すっごく美味しいです。
『文字なやつ』さん、句読点は自分の気持ちいいリズムでつければいいのです。緊迫したシーンは「、」を入れずに文章を短く……など決まり事ではないけれど、そういうテクニックもあるかな。花村萬月さんの本が参考になるかも。
『神崎じい』さん、本気ブログをはじめるとか。怖いけど期待してる。お姫様カレー、さっそく作って食べました。ねえ、どうして、いつもそんなに楽しそうなのですか。いいなぁ。

PS,これが本になるって話。ちゃんと進んでおります。みなさんにお願いしたことなども担当者と打ち合わせ済みです。だけど、ちょっと待ってて。その前に、集英社の文庫本のゲラ直しと、中央公論とメディアファクトリーから出る単行本のゲラ直しがあるのです。順番だから。
 それと、前回、前々回で少しきついことを書いたけど、あたしは仲直りできるって信じているから。待ってるよ。
 
 そうそう『Shu's blog 雌伏編』さん、どうもありがとう。あたしはそんな風に誉められたのははじめてです。大変励みになりました。

2004 11 03 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< ブログで書く意味 >

 新潟中越地震に関して、いろいろな情報をありがとう。たすかりました。さっそく郵便局にいってきました。自分にできることはそのぐらいのことしかないもんね。自分と、そしてまわりの人にも勧めるぐらい。切ないなぁ。
 
 それと前回、あたしが書いた物について、後半、あたしは特定の人に向けた文章を書いたのだけど、理解されていないようなのでもう一度書きます。もしかすると、あたしの文章がつたないせいかもしれないので。
 そして、きっとあたしがいわれて厭なことも、そこにあるんだと思います。あたしは自分の言動について、意見ををいわれるならぜんぜん構わない。反対意見が悪口だと思うわけじゃない。
 青じゃない。いや、赤だ。いいや、やっぱり青だ。というように、そこからおしゃべりが広がっていくのは面白いんじゃないかなぁと思います。
 具体的にいえば、書いた物について、呆れるとか楽な仕事をしているとか、そういう乱暴な発言は止しなさい。
 わざわざ物書きのサイン会に来て、
「ぜんぜん、おもしろくなかったですよ。この本」
 といえますか?
 物書きに限らず、たとえばサラリーマンである一個人に向かって、
「あなたは会社にいらないんじゃないですか」
 といえますか?
 いえる、という人に、これ以上わかってもらおうと話をしても仕方がないけれど。
 いえるという人や、いえるんじゃないかなという人が、何人いるかという話でもない。
 あたしがいいたいのは、顔や実名がでない発言は、そういうものであってはならないと信じていること。
 せっかく自分のブログにトラックバックしてくれる人がいる。そして、その人が気づかないのなら、面倒くさいことになるかもしれないと想像できても、やっぱりあたしは何度でもいってしまう。
「うるせー」とか「むかつく」という言葉をわざわざ使ったのにも、理由がある。『対あたし』となったほうが、いわれる相手は楽だろう。
 ブログの交流において、それが書き手であるあたしの愛情だ。
 名指しで書かないのにも、コメント欄に書かないのも、ちゃんと理由がある。その人に訴えているもののようで、じつは多くの人に訴えたいことだ。あたしがこの仕事を引き受けた意味や意義はそこにあるので。
 
P.S. ミス栃木というな。忘れたいんだから。
 ちなみに、渋谷ミス公園通りのフォトジェニック賞、鈴鹿サーキットコンテスト、コスプレクイーンコンテスト、ミスフラットアウトなどなど、五つの美人コンテストで賞をいただきました。
 

2004 10 28 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 新潟県の方々へ >

 新潟県で地震がおきましたが、そちらにお住まいの方はいらっしゃいましたか。
 じつはあたし、宮城県沖地震があったとき、震源地に住んでいたのです。小学3年生の頃。
 道を歩いていたらブロック塀が崩れてきたり、半壊の家に物をを取りにいって怪我をしてしまったり、二次災害で大変な目に遭ってしまう方が多かったことをよく覚えています。くれぐれも気をつけてください。そして、なにかできることがありましたら、ぜひ教えてください。
 学園祭に呼んでくれた新潟大学歯学部のみなさん、大丈夫でしたか? イベント会社の方に電話をしたら、大学の近辺は被害が比較的少ないといわれました。でも、とても心配しております。なにかあたしにできることがあったら、なんでもいって。このブログを読んでくれている子、いるっていってたよね。
ほかに連絡方法がわからないのです。ここに連絡をいただけたら、直接動きます。学園祭でよくしていただいた恩返しをしたいです。

 個人的な連絡を書いてごめん。でも、ほかに連絡方法がなかったし、急用だったので。大学の連絡先はわかるけど、生徒さん個人の連絡先はわからなかったから、すまん。
 
 さて、いつものページに戻し、『美味しい生活』のサヤさん、あたしも先週、おなじことをやっちまいました。関テレの出演前に、ここでも紹介したカレー屋の『ハチ』で飯を食ったんです。
 カレーを手づかみで食べたわけじゃないし、石鹸で手を洗ったにもかかわらず、コンタクトを入れるときむちゃくちゃ目に染みました。ホラー映画に出てくる悪魔のように、目が真っ赤になってしまった。しばらく涙が止まらず、困りました。
『わたしばかよねぇ〜♪』さん。サイクリングで巣鴨までいったとか。あたしは昔、巣鴨から駅で三つ目の、白山というところに住んでおりました。当時は親が埼玉県の川口市に住んでいたので、自転車で埼玉の川口から東京の白山までサイクリングしたことがあります。自分の自転車が盗まれたので、親の自転車をもらいにいった帰りに。ボロいママチャリだったので尻が痛くなりました。
 けど、そのママチャリは結局、一度も盗まれずにすみました。今では友達が乗っています。
 あたしは上京してから三回も自転車を盗まれました。最後に盗まれたのは、新宿のNSビルの前で。買ったばかりのけっこうお高いマウンテンバイクだったので、悔しかった。
 チェーン型の鍵を車輪にかけていたんですが、車輪一個だけ現場に残され、後はすべて解体し持っていかれました。
 車輪を抱え、警察にいきました。自転車は見つかりませんでした。自宅の押入を探せば、どっかにその車輪は入っているはず。使い道はないだろうけど、なんとなく捨てられずにいます。
 我が家がゴミ屋敷なのは、きっとそういう物が多すぎるからなんでしょう。そして、掃除をするのが好きな人間が一人もいない。お正月にはちょっとだけ綺麗になるけれど。年末に掃除のアルバイトを頼むから。
 十月、十一月が、もっとも家が散らかっているときです。友達や仕事関係者を家に呼ぶと驚かれます。ゴミの中に家族が暮らしているようなので。一応、コーヒーやお茶をお出したら、
「家は散らかってますけど、決して不潔ではありませんよ」
 と教えてあげることにしています。そして、ニコニコしながらお客さんを家族全員で見つめます。
 そう、あたしも家族もお客さんが大好きです。
 お客さんが来ると、家族全員でもてなします。狭い居間の一室にお客さんを通し、家族全員で囲みます。
 母はスーパーに走り、得意料理を作ります。父は一升瓶を持ってきて、お客さんに勧めます。息子は覚えたての歌を、大声でうたいはじめます。あたしは洗いたてのパジャマと、お客さん用の枕を持ってきます。そして食後、みんなでお客さんにいいます。
「自分の家だと思って、自由にしてね」
 それからはお客さんを家族の一員のように扱います。家族はいつもと変わらず、ソファや床に寝ころんでテレビを観はじめます。お客さんの前で、親子喧嘩もおっぱじめます。
「あんたはどっちの味方なの?」
 と、お客さんに意見もいわせます。
 食後、誰かが「アイスが食いたい」といいだし、じゃあ、ジャンケンで負けた者がコンビニまで走るかということになります。もちろん、お客さんもジャンケンゲームに参加しなくてはなりません。
 我が家の人間は勝負事に強いので、お客さんが負けることが多いです。お客さんにコンビニまでいかせます。
 そういえば、明日が息子の幼稚園の入学日だという日、たまたまお客さんが来たのです。家族+お客さんとで、徹夜し、幼稚園のお道具に名前シールを貼ったのもいい思い出です。
 たぶん我が家はお客さんにとって、ものすごく好きか嫌いかわかれる家でしょう。リピーターも多いですが、一度、我が家を訊ね、それきり決して家にあがらないようにしている人もおります。ちなみに、インド旅行好きの友人は、いちばん遊びに来やすい家だといって誉めてくれます。
 そうそう、我が家はゴミだらけですが、家族はゴミに関しての意識が高いほうだと思います。空き缶や空き瓶は洗ってから資源ゴミに出しています。ゴミのポイ捨てはしません。幼稚園児の息子でさえ、自分のゴミはポケットに入れ帰宅します。そして、居間に捨てます。
 父とあたしはピクニックにいき、携帯灰皿がないと、自分のポケットを灰皿にします。これにはまわりのみんなに驚かれます。
 戦争体験者の母はそもそもゴミを滅多に出しません。もったいないといって、穴の空いた下着やジャージを身に付けております。そして、せっせと新しい洋服を押入れに貯め込んでいます。
 先週、だらしないことの勧めを書いて、かなり不評を買いました。我が家は全員だらしないメンバーで構成されておりますが、けっこう楽しい家族です。
 回覧板をまわすのを時々忘れてしまったりもしますが、宮城県沖地震の時には真っ先に庭に炊き出し場を作り、地域の人々に喜ばれました。
 
 ……『だらしない』というキーワードが出てきたところで、先週書いたものについて、話をさせていだだきます。思い出しちゃったから。
 あたしはこのブログをはじめたとき、お金をもらっていると正直にいいました。けれど、心を入れて書くというようなこともみんなに約束しました。だから、馬鹿かもしれないけど、嘘のない自分の気持ちを話します。今まで読んでくれていた人から、嫌われることも覚悟して。
 まず、だらしなさは簡単に治るわけがないんだから、むしろアピールしろといったことについて。あたしは間違っていないと思う。あたしは、ね。
 あたしがだらしないとまわりに知ってもらうことで、あたしのだらしなさのせいで被害を被る人が減少したと思うもの。
 たとえばオフ会のことだって、自分ではどうしていいかわからなくなったから、早々に井上さんに話してよかったと思う。そのほうが上手くいくだろうし。
「ほかに話を流して、言い出しっぺの自分は楽をしようとしているのか」とまた意地悪なことをいう人がいると思うけど、それはあたしと井上さんの事情である。あたしが井上さんに対しどこかで恩返しすればいい話だ。
 またまたこういうことを書くと、「言い訳しちゃって」と捻くれて取るんでしょ。言い訳じゃないから、頑張っていうよ。うるせーってんだよ。
 自分と違う意見の人がいることはわかっている。むしろ、違う意見の人がいるからこそ面白いと思う。
 でも、違う意見を述べることと、一つの意見に対して悪口をいうこととは違う。まともな批判にさえなってないのが胸くそ悪い。
 メルビンのことをあげつらって自分はどうよ? という人もいるけれど、それはあたしとメルビンの問題でしょうが。いつもトラックバックしてくれるメルビンが最近、元気がないなぁ、と思ったからそういうネタにしてみたまでで。
 その際、あたしが考えなきゃいけないことは、他の人の目に触れるものとして、成立しているか成立していないか。成立していれば、メルビンさえよければいいのだと思う。メルビンがよくないっていったら……そりゃあ、あたしが悪いんだけどさ。メルビン、どうなのさ? どうなのさ?
 愛のある突っ込みや笑える意地悪なら大歓迎だけど、そうじゃないのはむかつくね。嫌がらせかよ。
 生憎、あたしは嫌がらせを糧にして生きている女だから。それでもいいなら、どうぞ、どうぞ。
 
 ええと、気を取り直して。


『ゴッゴルな愛欲の解毒場』
さん、するどい。あたしはそういいたかったの。専業主婦だって、恋愛だって、仕事だって、おなじだと思ってます。
『ドリフVSスマップ』。もう終わりなの?
せっかく一昨日、大阪→東京の飛行機で、キム○○に遭遇したのに。だんだん近づいてきたのに。
『神崎じい』、いつも読んでいて面白いのだけど、突っ込みどころを発見できず。なにかヒントをください。
 
 
 

2004 10 25 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< だらしない生き方のススメ >

 今週の『とくダネ!』をごらんになった方、あたしがなぜ豆腐が苦手かわかっていただけたことでしょう。
 
 ま、そんなことはどうでもいい。久々にメルビンに返事すっか。悩みがあるとか抜かしてるから。
 その前に、メルビンにはいいたいことがあったんだよね。結局、迷っていわなかったんだけど。ついでだから話しとくか。
 ちょっと前にメルビンはこのブログにトラバするのが飽きてきたとかいっておった。
 あたしは悲しくなった。
(ごめんね、あたしの魅力不足よね)
 というのは嘘で、本当は、
(きみは素人、あたしはプロ)
 そうしみじみ思ったのだ。
 どんな物事でもつづけていくことが、いちばん難しいんだよ。楽しい気分でおなじことをしていくのが。変わりばえしない物事から楽しみを発見できる、それがプロの技なのだとあたしは思う。
 ……はいっ、あたしの教え(BY特別・個人指導)、こっから先は有料です。お望みであればつづけますが。とても高いので財布と相談してください。
 話を戻し、メルビンの悩みね。知らない人もいるだろうから簡単に説明します。
 会社のナンバー2に本を借り、そのままにしていたので叱られたという。ちなみに借りた期間は四ヶ月。そして本は読んでいないそうだ。どうやって返したらいいか悩んでいるんだって。できれば笑いも取りたいらしい。
 お答えします。借りた本を忘れていたお詫びとして、なにかプレゼントしたらいかがでしょう。
「これ、お詫びです」
 そういって、もう一冊おなじ本を渡すっていうのはいかがでしょーか。
 なにしろ、あまり気にしなくていいんだと思います。だらしがないというのも個性のひとつだとあたしは考えます。だらしがない人はだらしがないことを、周囲に隠そうとしても無駄。持って生まれた性質は、なかなか治るものではありません。
 あたしもだらしがない女です。友達との飲み会を忘れるなんて、しょっちゅうです。が、だらしがないことを治そうとはもはや思っていません。
 むしろ、自分のだらしなさを、自分からアピールするようにしております。自分はだらしのない女だと積極的に、そして地道に宣伝して歩いています。
 今では約束していた時間にあたしが現れると、誉められるようにまでなりました。あたしをよく知っている人間は、あたしが約束の時間に現れるなんてはなから思っていないのです。
 ですから、あたしと二人で会おうとはしない。誰かと約束をし、あたしはその付け合わせのように使われています。これは、あたしにとっても非常に楽なことです。
 しかし、まだまだです。あたしはさらなる宣伝効果を狙っております。
 約束をしても、来るか来ないかわからない人間。はじめから来ても来なくてよい、という立場になるまで頑張るつもりでおります。
 会えたら嬉しい。が、会えなくても、ま、いっか。そんな妖精のような人間に、あたしはなりたい。

2004 10 20 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 人は臭いにどれだけ敏感なんだろうか? >

 久しぶりに仕事が早く終わったので、息子の幼稚園へお迎えにいくことができた。
 息子の授業が終わるのをボケッと立って待っていたら、ブ〜ンとでかい蠅が飛んできてあたしに止まった。
 追い払っても追い払っても、その蠅はあたしの頭の当たりを迂回して飛んでいる。
 たぶん、あたしが臭いからだ。
 幼稚園にお迎えにいく直前まで、仕事部屋に籠もり原稿を書いていた。前の日からずっとだから、十五時間ぐらい机に向かっていただろうか。
 あたしは普段、無臭な女である。それはスタイリストの姉さんの保証済みだ。
 だが、集中して原稿を書いているときに限って、なにやら粘っこい分泌液が脇や旋毛当たりから滲み出てくるらしい。Tシャツはべったりと身体に張り付き、髪は脂でぎとぎとになる。
 もしかすると、足の裏や股間からも臭い分泌液は出ているのかもしれない。たしかめてみたいが身体の固いあたしにはとうてい無理な話だ。
 まあ、そんなことはどうでもいい。自分では自分の臭さはさほど気にならない。だが、他人はどのぐらい他人の臭さに敏感なんだろうか。蠅ほどではないと思いたいが。
 息子のお友達も、お友達のお母さん方も、あたしが挨拶をすると気軽に挨拶仕返してくれた。臭いと思いながら、挨拶をしてくれたんだろうか。それとも気づかなかったの?
 こんなに後悔するならば、化粧じゃなくて、風呂に入ってから、幼稚園にゆけばよかった。お迎えの時間が迫っている三十分前まで仕事をしていたもんで、悩んだ末にあたしは化粧を選んだのだった。
 だってその日の朝、「今日はお迎えにいけるかも」と息子にいったら、息子は、
「化粧してきてね。絶対ね」
 とあたしにいった。あたしに似て見栄張りなこの男のことだ。自分の母親が他のお母さんと見劣りするのが厭なのだろう。指切りげんまんまでした。
 しかし、よく考えてみれば、化粧というのは、綺麗な顔をさらに綺麗にするものであった。汚れた顔にファンデーションを塗りたくることに意味はない。
 帰り道、屈んで息子に自分の頭の臭いを嗅がせてみた。
「ママ、臭い?」
「知らない」
 と息子は答えた。
「親子だからこそ、言い辛いことも言い合えるってもんじゃないか。さあ、答えろ。ママは臭いか」
「知らないってば」
 ぐいぐいと自分の頭を押しつけるあたし、両手で両足を使ってあたしの頭を退けようとする息子。通りすがりの見ず知らずの人に笑われてしまった。
 あたしら親子は人に笑われるために存在しているわけではない。それなりに必死に生きている。だが、あたしたちの姿を見て笑ってくれる人がいる。少しだけいいことをしたのだと思うようにしている。
 息子が幼稚園のお地蔵様の前で、でかい声を張り上げお願いする。
「おねしょが治りますように。それと、ママのお尻が治りますように。ママのお尻、血ィが流れて。血ィが」
 誰かに笑われる。逃げたいような隠れたいような気分になる。息子の頭を小突きたくなる。
 いかん、いかん。息子とダックを組んだことで、あたしは誰かを楽しい気分にできたのだ。良いことじゃんか、そう必死で自分で自分にいい聞かせる。
 とりあえず世界中の蠅よ、死ね。

 お台場の『陳麻婆豆腐』にいってきました。『日本のお客様のために本場の辛さの70パーセントにしております』と張り紙がしてあったので、「本場で」と注文してみた。麻婆豆腐の上、一センチはラー油だった。
 半分食ってから、じつは自分があまり豆腐を好きではなかったことに気づいた。けれど、途中でやめたら辛さに負けたヘタレなやつだと思われるんじゃないかと、我慢して食った。
 せっかく教えてもらったのに、すまん。一緒にいった井上っちは「美味しい」と誉めていました。

2004 10 13 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 悪戯とイタズラ >

 お台場にある『陳ばあさんの店』ね。ありがとう、しっかり記憶しました。お台場には毎週火曜日仕事でいくので、麻婆豆腐を食ったら必ず報告すっかんね。
 さて、『ハジメマシタ。』さん。あたしもぉ、あたしもイタズラが好きなんだよぉ。
もちろん、食い物にしかけることもある。
 夏に友達を呼んで餃子をふるまったときには、唐辛子を一本入れた餃子を三個だけ作っておいた。
 不思議なんだよね。辛い物が苦手なやつにかぎって、一人で三個とも当ててしまうんだから。
 仕事のロケで青森県の恐山にいったときのことだ。マネージャーの井上っちの背後に忍び寄り、いきなし「うぎゃっ!」と大声を出したときは、鼻水垂らすほど喜んでもらえたっけか。
 まあ、あたしがイタズラをしかける相手は息子ってことが多いかな。真っ直ぐな気持ちで喜んでもらえるんで。
 仕事の都合で、火曜と水曜はむちゃくちゃ朝が早いんだよね。あたしが仕事に出かけるとき、息子はまだ寝ている。
 起きたとき隣にいたあたしがいなくなってたら、寂しい気分になるじゃない。だから、少しでも楽しい気分になるよう、寝ている息子にイタズラをしとく。
 足首にビーズのブレスレットを巻いておいたり、髪にリボンを結わえておいたり、おでこにシールを貼ったり、枕の脇にウンコの置物を置いといたり……。
 そのぐらいのことで大喜びしてくれるもんだから、ネタさえ尽きなければ毎日でもやってやりたい。が、人にそのことを話すのは、勘弁してもらいたいんだよね。
 幼稚園の先生やお友達のお母さんの前で、
「ママはいたずらが大好きなんだ」
 とかいってるんじゃねー。
「ママはいっつも僕にイタズラすんだ。いっつも、いっつも」
 ……って、あんた、変な想像されちまうだろうが。誤解されるだろうが。ママはエログロな物語も、依頼されればはりきって書く作家なんだから。一瞬、その場がシーンとなったのを、あたしは見逃さなかったね。
 あれ、なんでなの? 幼児に対しての変態的行為を、なんでイタズラっていうの? そんな可愛らしいネーミング、そぐわないと思うのだけれど。
 イタズラは漢字にすると、悪戯だ。悪い遊びってことか。しかし、イタズラと悪戯じゃ、意味が微妙に違う気がする。
 たとえば『悪戯』というタイトルで小説を書いたとする。なら、サブタイは『お姉様とのいけない放課後』って感じ。
『いたずら』は子供たちの泥んこ遊びを想像するしな。スカートめくりとか。
 なぜ幼児に対する変態行為をイタズラというのだろう。やっぱ秘密に行われる行為だからか。でも、それだけじゃなかろう。ラブレターをそっと送っても、イタズラとはいわないもんな。
 で、考えてみたんだけど、イタズラって指先を使いこにょこにょするイメージじゃない? 指先を使ってこにょこにょすることと、秘密という二つの要素が重なると、イタズラになるのかもしれない。
 あたしは今朝、寝ている息子の髪を三つ編にしといた。息子に秘密で、指先でこにょこにょ三つ編みを作っといた。イタズラだ、ほんものの。
 
『わたしばかよね〜♪』さん、あたしが過去、いちばん痛かったのは出産です。きっと、あたしのあそこがとても狭く、息子の頭がとても大きかったためでしょう。三十六時間も苦しみ抜きました。
 外反母趾の手術をし、針金で骨を止めていたことがありました。レースクイーンの仕事をしているときだったので、ハイヒールを履いたら肉を破って針金が出てきました。でも、それより出産のほうがイダガッダ〜。

2004 10 06 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 辛いものは好きですか? >

 うちの家族は辛いものを食べることができない。四歳の息子はもちろん、婆ちゃんや、爺ちゃんも辛い食べ物はNGである。
 爺ちゃんは以前、辛い食べ物が好きだったのだ。けれど去年、痔の手術をしてから再発を恐れ、自制しているようである。痔の手術がよっぽど屈辱的だったに違いない。看護婦が必要以上に美人だと、ブヒブヒ文句をいってたもんな。
 とにかく我が家の食卓には、辛いものはいっさいあがることはなくなった。明太子でさえ出さない。辛い物好きなあたしは、とてもストレスが貯まるのよ。
 あたしは辛い物が好きだ。どのぐらい好きかというとですね。韓国人の友達に驚かれるぐらいだ。
 一緒に韓国料理を食べにいって、スープが真っ赤な鍋に、さらに練り唐辛子を入れたりするから。青唐辛子は味噌をつけおやつ代わりにぽりぽり囓る。これって日本のものよりどろりとしていて甘い、韓国JINROと相性がいいようだ。何杯でも飲めちゃうな。
 とにかく、あたしは辛い物に飢えている。家族と一緒に食事をしないときは、絶対に辛い物が食べたかったりする。
 というような話を大阪でお世話になっているスタイリストの姉さんにした。姉さんは、
「わかる。わかるでぇ。あたしも辛い物が大好きなんや(この人は酒もかなり好きだ)まかしとき!」
 と胸を叩いた。
 で、その翌週のことだ。姉さんにいわれるまま、関西テレビ局前で待ち合わせをした。連れて行かれたのはそこから歩いて十分ぐらいの『激辛料理ハチ』という店。ぱっと見、古い喫茶店のようだ。窓から中を覗いてみたが、暗くてよくわかならい。
 行列が出来ていた。五人くらい人が並んでいた。三分ぐらいすると、病人みたいな男女が店から出てきた。目はうつろで、足下がふらついている。
 なんだか怖い。あたしは姉さんに訊ねた。
「今からあたしはなにを食べるの」
「カレー」
「それはなんとなくわかった。だって匂いがするもん。ねえ、どんなカレー?」
「辛いでぇ」
「いや、そういうことではなく、どんな種類のカレーなの?」
「よくわからんが肉が入っている」
「なんの肉?」
「さあ」
 怪しい。怪しすぎる。順番がまわってきて店に入ったら、よけいにそう感じた。店内が水を打ったように静かなのだ。スプーンが皿にぶつかるカチャカチャという音が、やけに大きく感じられる。
 あたしも黙ってカウンター席に座った。茶髪のおばさん一人がカウンターの中で働いていた。メニューは一種類しかない。カレーだ。あたしはそれを注文した。
 目の前にカレーの皿が出てきた。茶色いルーの上に、なにかわからない肉の塊が乗っていた。スプーンですくって一口食べてみた。声も出せないほど辛い。
 だからみんな黙っていたのね。盛られたカレーを半分ほど食べたときだ。つむじの当たりで、プチッ、となにかがはじけた気がした。毛穴だ。毛穴がはじけ、開いてゆく。
 プチ…プチ……プチプチプチプチプチ……。
 汗がだあだあ流れ出す。顔が汗だらけになるんじゃない。汗の中に顔があるといった感じになる。瞳の焦点を合わせることさえ難しくなってきた。
(負けるもんか!)
 あたしは根性で、ただひたすらスプーンを口に往復させた。
(これを完食できずして、どうして辛い物好きを名乗れよう!)
 店を出るとき、ぼんやり霞んだあたしの視界に、おばさんの丸い顔が映っていた。にやりと笑っている、たぶん。
 おばさんはいった。
「あんた、はじめてやろ。ほら、これもってき」
 なにかを手渡された。店を出て掌を開いてみると、それは太田胃散だった。
 身体がとても重かった。気を抜くと、身体を置いて魂だけどっかに飛んでいってしまいそうだった。なにかとてつもない大仕事をやり遂げたような誇らしい気分だった。いや、一仕事終え、マッサージを受けたような気分か。いやいや、昼から酒をしこたま飲んで、長時間セックスしたような……。
 それから一週間。あたしはまだあのカレーを食ったときの衝撃が忘れられないでいる。今週またいってみるつもりだ。いちばん大切なこと、カレーが美味しかったのか、そうでなかったのか、あまりの衝撃に考えることができなかったから。
 それにしても太田胃散を飲まなきゃいけないようなものを、なぜ売ってんだ。しかも繁盛しているらしいし。

2004 09 29 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< オフ会のご報告 by 井上 >

突然ですが、マネージャーの井上です。
オフ会を年末に……、などと言い出したと思ったら、いつの間にか幹事候補になっていました。結構あわてております。オフ会のひらきかたなどは、今いろいろと調べている最中ですが、スケジュール的に年末は無理じゃないかな。っていうか無理。考えてみたら、秋から年末にかけては僕たちのかき入れ時ではないですか。現時点で空いているスケジュールがあったとしても、埋めていかなきゃいけないしね。ということで、オフ会の開催は来年の一月末〜二月末で調整したいと思ってます。

2004 09 25 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 占いの暴力と、そのつきあい方 >

『plants+』さん、そう、あたしはあなたとおなじ細木数子さんの六星占術で【金星人(+)】の女。今は大殺界の停止といういちばん悪い時期だそうだ。
 ちなみに動物占いは【猿】です。【努力型の猿】。
 ほんでもって四柱推命は、【戌寅・長生・偏官・富貴学堂】ってやつ。義理人情に厚く意固地な女。
 占いは大好き。だけど、占い師の助言はあまり聞かないかも。異性関係なぞ、やめろといわれればいわれるほど相手のことが好きになる。
 たぶん、ゲーム感覚で自分のことをあれこれ調べることが好きなんだね。自分好きってやつ。それと欲張りなんかな? もっともっと幸せになる方法があるんじゃないかと、常に考えてしまう。
 占い師の助言を素直に訊かないのは、相手が占い師だからというのではなく、よく考えたらあたしは誰のいうこともあまり訊かないのであった。
 自分でなにか物事を決め動いた結果、最悪の事態になったりしても、
「そういうこともあるさ」
 と諦めがつく。けど、他人のアドバイスによって、結果が最悪になったりしてみ。厭じゃないの。どーせ、失敗の尻ぬぐいをするのは自分。なら、自分の思い通りに生きなくてどうする?
 で、こういうあたしの意見を占い師に告げると、
「やっぱり」
 って返されたりする。
「そういうと思ってました。そういう性格って出ていますから」
 ……くぅーっ。なぜかとっても悔しいの。そして、そんな気分だと占い師に白状すると、
「やっぱり」
 とまたまた返される。
「だって、あなたは負けず嫌いですから」
 会話に終わりがないっちゅーの!
 まあ、占い師とのこういうやり取り、あたしは嫌いじゃなかったりする。
 あたしったら、気遣い屋さんでもあるから、占いに「負けず嫌い」と出ているのなら、最後まで占い師の意見を突っぱねなきゃな、などとも考えてしまう。その方が占い師もバンバンザイなんじゃん。本業の占いが大当たりってことだもの。
 占い師の方に占ってもらうことにおいて、あたしが厭なことは一つ。それは、占いの結果で「あなたはそういう人間だから駄目なのだ」と説教されること。
 今までのあたしの言動について、良くないといわれるのなら仕方があるまい。しかし、占いに出たあたしの性格について批判されるってどうなのよ?
 あたしはこれを、占い師の暴力だと思う。占い師の暴力は、物書きの暴力より質が悪いんじゃないか。
 物書きの暴力は、もちろん、言葉の暴力だ。言葉の暴力を振るう場合、自分の名前を出し正々堂々と勝負を挑むというのは当たり前。自分の意見を述べるわけだから。
 名前を出して、ってことについては、占い師の方もおなじか。でも、どっか違う気がしていたんだよ。
 そしたら、わかった。物書きの暴力は反論できる余地がある。救い所があるわけよ。
 だって、
「おまえはそういう意見かもしれないが、俺は違う」
 といわれたらそれでお仕舞いじゃん。
「おまえの意見は正しくない」っていわれたら。
 けれども、占い師の暴力は救いがないように思える。
「占い結果でそういう風に出ているんですから」
 といわれ、なんと返していいのやら。
 そういえば、あたしは以前、バースディ喜多寺さんという占い師のホームページに、めちゃくちゃ書かれたことがある。どうしてあたしの結婚生活が駄目になったのか、バースディさんが占いで判断しているのだ。
 たしかこんなことが書かれていた。
「室井さんは【夏の山】。枯れきった心の女なのです。そういう女と結婚してしまった旦那さんが可哀想」
 ってなことがくどくどと。いかにあたしの性格が悪いかを。
 あのー、あたし、バースディさんの本を持っていますが、あたしはバースディさんが作った占いのチーム分け、【夏の山】チームではなく、【春の山】チームなんですけど。なんど生年月日を計算してみてもそうだ。
 たぶん、バースディさんは、あたしがデビューして間もない頃に公表していた生年月日で占いをしたに違いない。あたしったら、デビューして一年間は、1970生まれなのに、1972年生まれと公表していたから。
 ホステスと兼業で作家をしていたので、しょうがなかったんだもん。クラブでは年を四つ誤魔化していた。ま、四つぐらい歳を誤魔化すのは、夜の世界では常識じゃ。あたしの母ちゃんなんて、その昔、十歳も歳を誤魔化していたという。ほんで、十歳年下のうちの父ちゃんと結婚したんだから。
 ありっ、話がちょこっとズレちまった。とにかくあたしは、ホステスを辞めようと、そのときは思ってなかったのよ。
 ホステスとは、お客にただ酒を飲ませればいいというわけじゃない。夢を売る仕事じゃん。贔屓にしてくれたお客さんに、四つも年をサバよんでいたと知られるのはなぁ。そこで気の弱いあたしは、二つ年を誤魔化しておくことにしたわけです。
 ……ってこれじゃ、年齢をサバよんでいたあたしが悪いことになっちまう。違うの、違う、あたしがいいたいことはそういうことではないの。
 名前を出して商売をしている手前、むかつく意見や批判も受け止めなきゃならないと思う。自分と違う意見の人間がいるのは当たり前なんだから。
 だけど、それが「占いによると」ってのはどうなの? 反論しようがないぶん、ものすごく厭な気分になるよ。
 そうそう、あたしは例の人気番組の出演も断った。滅多に仕事を断らないあたしだけどさ。占いの暴力を受けたときのことを考えると、そのダメージは出演料に変えられない気がするんだもん。
 

2004 09 22 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 幹事候補・井上っちの巻 >

 井上っちから書き込みがないね。「オフ会の件、具体的にまとめて、あたしを含め、みなさんにお知らせしてね」と先週、お願いしておいたんだけど。
 ま、やつはあたしが話したとき、「もう少し、待って」といっておったから、もう少しだけ待ってあげようと思うのです。みなさんそれでよい?
『我がまま・気まま・徒然に!』さん、あたしゃ「釣り」をしようとなんてしてないから。本気でやりたいの。ただ、どうしていいのかわからない。井上さんが動いてくれないとなぁ。
 早くどうするか決めてくれないかしら。会場によってみなさんに、マジックを披露するか、歌を披露するか、違ってくるんだから。さっさと練習をはじめなければ、とても間に合わないっちゅーの。
 とここまで書いたところで、井上さんが後ろからマックを覗き込み、
「オフ会ってそういうものじゃないのでは?」
 っとボソッといった。じゃあ、どういうものなのさ。あたしはそれが知りたいんじゃい。
 あ、『らぶろぐ』さん、その際、あたしは息子も連れていくつもりよ。仕事じゃないんだから。『らぶろぐ』さんも連れてきたら?
 子供連れでも平気な会場にしろって、井上さんにいっとかなきゃな。
 あ、誰かまた「井上さん、かわいそう」とかいった? 『donguri』さん、『業務報告』さんだろ。
 いいの。だって、あたしは井上さんの熱心なスカウトにより、事務所に入ったんだから。それに、あたしはきゅうに威張りだしたんじゃない、六年前、出会ったときからこんなもんだった。
 NHKの番組で、ダニエル・カールさんのマネージャーとして井上っちと出会った。お寺を参拝しにいく番組で。
 簡単に引き受けた仕事だったけれど、現場についてみてビックリよ。参拝する寺が、なんと山の頂上にあるではないか。
 ロープウエーなどなく、徒歩で登れという。巨大な壁のようにそびえる山を見て、あたしはいった。
「無理だと思います」
 しかし、そんなことをいっても今更じゃない。ええ、泣く泣く登りましたとも。当時、見ず知らずの井上さんに背中を押してもらって。山のてっぺんに着くまで百回ぐらい、
「うちに帰る!」
 と喚きまくった。
 で、その仕事が終わって、翌日だね。井上さんから「事務所に所属しておくれ」と電話がきたのは。冗談かと思ってほっといたら、家にやってきた。菓子折を持って。
 つまり井上さんは、あたしが我が儘だというのは百も承知でマネージャー役を自らかってでた男なわけである。人の我が儘を聞くのが好きなのね。
 いや、そんなわけないね。我が儘を聞くのが好きな人間なんていやしない。きっと、他人の我が儘を許せるという才能を持った男なのだと思う。そして、その才能を金に換え、生きておる。
 あたしは我が儘をいう方だから、我が儘を許してくれる人間に、当然、金を流す係なわけである。それが大人のつき合いだ。わかっている。
 わかっているが、ある年の月末、一瞬、井上さんに渡す金が惜しくなった。井上さんに、
「結婚でもすっか」
 といってみて、断られた。タダで井上さんを使おうとしたのがバレたようだ。
 まあ、そんなことはどうでもいい。話は変わって、『ドリフVSスマップ』さんが、「ミッ○ーマウスってなんなのか?」と書いておったが、あたしは悪いやつだと理解している。
 なぜかというと、CMで「僕のお家に遊びにおいでよ」とかいうようなことをいっておきながら、平気で金を取るからだ。「遊びにおいでよ」といわれ、尋ねていったら金を取る。これってどうなの? やつはホステスか? 子供相手にしていいことなのでしょうか。
 あたしが井上さんに「結婚」という罠をしかけたのは、六年間でたった一回の出来事だ。なのにあの鼠は、毎年、毎年、自分の誕生日が近づくと、「僕のお家に遊びにおいで」と騒ぐのである。腹黒すぎる。
 だいたい、こういう話を書くとき、あたしら物書きは鼠の名前を出せない。なにを隠そう、あの鼠はクレーム野郎なのであった。政治家のことを書くより、よっぽど規制が厳しかったりする。あたしが何度、鼠のせいで、原稿の書き直しをさせられたか。稼ぎまくっているんだから、もっと鷹揚になれっちゅーの。
 息子が好きだから、鼠ランドに何度もいった。これからもいくだろうと思う。けど、あたしは鼠ランド名物のパレードを見るたび、悲しい気分になる。
 白人が屋台の上に乗っていて、日本人はその下で踊っている。母に何度も聞かせられた、敗戦後の日本を思い出してしまう。GIがジープからガムを投げるシーンを。
 パレードの場所取りで、小雨が降る中、一時間冷たいコンクリートに座ったこともあった。その際、出産時に出た痔が再発したっけ。鼠のテーマソング「強くて明るい人気者」ってのもどうよ? 強くて明るい人気者なんて、あたしゃ嫌いだね。憎いといってもいいだろう。

P.S.
 台湾式マッサージ屋は【とうようて】ではなく、【とうようてい】だったらしい。書き間違いではなく、ずっとあたしは【とうようて】と呼んでいた。ごめんよ。みなさんがいいといっていた【烏来】、そこで働いていたヨウさんが独立して持ったお店です。
 
『メルビン』、当たり。別府の田中ってどうしてわかった?
 
 

2004 09 15 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< オフ会の幹事は…… >

 噂でしか聞いたことのないオフ会というものに、一度、参加してみたかった。みなさんと直にお話ししてみたかった。そこで問題が……。
 ポーランドのハンナが、飛行機代を払ってまで参加したくないと、ごねていることじゃないよ。ガブリエルが「飛行機の移動がね……。体力がもたん。あたしゃ死ぬ」って嘆いていることでもない。凸師じゃだめかい? って、そんな話じゃなかった。
 やはり、この場合、言い出しっぺのあたしが幹事ということになるのかね。気の良い『ほんま』ちゃんが、幹事になることもいとわないといってくれているけれど、そこまで甘えていいものか。あたしよりずいぶん若そうなお嬢さんに。
 あれーっ、どうしましょう! だって、あたしったらむちゃくちゃB型気質の女。根っからの子分気質。威張っていうことではないが、三十四年間生きてきてリーダーになったことは一度もない。
 ズボラだしさ。学生時代、小、中、高、の十二年間を、遅刻・欠席・早退ナンバー1で過ごした女であった。夏休みと冬休みの宿題は一度もしていったことがない。
 大人になってもこういうところ、ぜんぜん治らないんだよね。だってあたし、マネージャーの井上さんがいなくちゃなんにもできないもん。あの男に起こされて、あの男の車に乗ると、あーら不思議。仕事現場に着いているではあーりませんか。
 ほんで、現場に着いてからも、細かく指示される。
「今日は夕方までに帰宅できます。明日は午後からなので、あの原稿とあの原稿を、終わらせておいてください。それと明日のテレビ出演の資料を読んでおいてください」
 すぐに忘れるから、家に帰ってもう一度電話がある。おなじ指示を受ける。それでも忘れてしまうから、鞄にメモが入っている。
 もちろん原稿は書きっぱなしね。井上さんがマックから取り出して印刷し、編集部に送る。あたしの体調を考え、締め切りの数日前に「今日が締め切りです」と嘘をついたりもする。おかげであたしは、番組に遅刻したことも、原稿を落としたこともない。
 ま、今のところはうまくいっているがね。年に三回ぐらい、井上さんのヒステリーにつき合うぐらいか。
「横領してやる!」
 とキレたときに口にするが、そんな度胸、井上さんにはないってんだよ。なにしろホラー映画を観て叫ぶような男なんだから。
 ホラー映画を観て悲鳴をあげる男なのに、現実、自分が呪われているということにはまだ気づいていないようだ。呪われてんでしょ、しっかり、このあたしに。
 仕事だけではなく、プライベートでも面倒を見てもらっているしな。あたしの友達は、約束をしてもあたしが忘れるので、井上さんに電話をかけるのだ。井上さんに、
「室井を何時にどこそこまで連れてきて」
 とお願いする。いや、お願いなんて可愛いものじゃない、命令だな。ってことは、井上さんはあたしの友達からも呪われているってことだ。
 さすがに、その昔、ホテルまで送らせたのはまずかったと反省している。息子が爺ちゃんと温泉旅行にいった日、このときとばかりスケベなことをしようとしたのだ。でも、急に生理になっちまった。あたしは井上さんに八つ当たりした。
「ちゃんと教えてくれないと!」
 ずいぶん昔の話ね。こっちはそんな事件があったってこと、すっかり忘れていたよ。
 この間、たまたま井上さんの手帳を見たら、
『室井・生理』
 という文字が。あたしは会社のみんなに、
「あいつぁ、危ない。変態だ」
 といいふらしたさ。もちろん井上さんの耳にすぐ届き、翌日、絶交状を渡された。三日間、口をきいてくれなかったよ、あの男。
 とにかくあの男は、異常といえるほど執念深く、よくいえばしっかりしている。みなさんに依存がなければ、井上っちに一端、話を振ってみようと思いますが、いかがなもんでしょうか。年末は忙しいという、『ふぐ屋』さんや『そこはか日記』さんなどの事情も押さえ、無償で奉公してくれることでしょう。そうそう、うちの事務所はふぐ屋の二階にあります。関係ないけど。
 じつは、みなさんに直接会ってお願いしたいこともあるんだよね。ここの連載を本にしたいっていわれているんだけど、その際、常連のみなさんに『解説』を書いてもらおうかなと思って。アルバイトを頼みたくて。みなさん、厭かしら?
 
『Moon Vessel』さん、『JUGEMとヤブログの間』さん、『カフェクレーム』さん、あたしのいっている台湾マッサージ店は、赤坂の一ツ木と通りにある【とうようて(漢字がわからん)】ということろです。店長のヨウさんのマッサージが最高で、彼女が店を変わるたび、あたしもついていってんの。頭のてっぺんから足の指先まで、丁寧にほぐしてくれる。マッサージを受けた翌日から、身体が変わります。むくみが取れて体重が軽くなるし、目がよく見えるようになるんです。マッサージというものに対する考え方が変わってしまうよ。○ップの○○○さんもお忍びで通っているとか。騙されたと思っていってみて。

2004 09 08 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 見合いとタイとマッサージと >

 一週間も休暇を取ると、その後の復帰はとてつもなく難しい。今週は無休で働いているよ。なんたって、ぜんぜん原稿が進まないんだもん。机に向かっているが、書けない。仕事の仕方をすっかり忘れちまってるんだな。
 一発目の仕事は『TVのチカラ』の生放送だったんだけど、スタイリストさんに「さあ、脱いでください」っていわれて、下着まで脱ぎすっぽんぽんになってやんの。衣装に着替えるだけだもの、下着は脱がなくてもいいっちゅーんだよ。
 とにかくさ、まわりに「えっ」といわれるぐらいボケてんな、あたし。『とくダネ!』でも笠井さんに質問され、びっくりして「あうっ」とかいっちゃうし。
 そういや小倉さんはいつアテネから帰ってくるんだろう。そろそろだと思うけど、あたしがお願いした例のことは忘れていそうな気がするよ。オリンピックのことに比べりゃ、あたしの見合いなんて屁みたいなことじゃんか。ま、あたしの方も、そのときはそういう気分だったが、今となってはどうでもいい感じもしてきた。
 だる〜い。頭も身体も痛〜い。それもそのはず、昨日マッサージにいったので、揉み返しがきておるのじゃ。
 そうそう、今回のタイ旅行は、あたし、婆、息子、あたしの友人でカメラマンのムラオという女、四人でいった。はじめは爺も一緒にいくはずだったが、爺の兄さんが急遽入院することになり、爺は兄さんの仕事の手伝いを頼まれていけなかった。
 タイといえばマッサージが有名じゃん。あたしはガイドブックを眺めてどの店にいくか楽しみにしておった。が、子連れなので、息子が寝てからしか店にいくことはできない。
 旅行中、あの男、ぜんぜん早寝してくれずに参ったよ。人差し指と親指で上瞼と下瞼をむりやりこじ開けてまで起きているんだもん。結局、マッサージ専門店に出向くことはできなかった。バンコクのホテルにマッサージ師を呼んだだけだ。息子と婆が寝てからさ。
 ホテルの人に頼んで呼んでもらったんだよ。けど、なんかエッチな感じの若い女の子が、部屋にやってきたのだった。ケバイ化粧にテロテロのワンピースを着ている二人組の女の子である。
 待っていたのがあたしとムラオで、向こうはたいそう驚いた様子。が、こちらも驚いたってーの。彼女たちはホテルの部屋のひとつひとつを点検し(つづき部屋をとっていたのね)、その後、突っ立ったままで変な顔をし見つめ合っていた。
 そこでムラオが一言。
「タイ・マッサージOK? ウィーアーべリータイアード」
 とかなんとか。すると、女の子たちは微笑んで、
「タイ・マッサージ、オッケー、オッケー」
 と答えた。
 でも、その真っ赤な長い爪でどうやってマッサージをするというのだ。
「まあ、いいじゃん、しないよりはしたほうが気持ちいいんじゃない」
 そうムラオがいうので、あたしは彼女たちにいわれるままベッドに横になった。あたしの係になった女の子はあたしの身体に馬乗りになった。背中を揉みはじめた。
(人間の股間て、暖かいんだなぁ)
 と、あたしはしみじみ思った。あたしはパジャマを着ていたが、彼女の股間の暖かさを尾てい骨あたりに感じていた。彼女の着ていたワンピースははだけている。薄いパンツ一枚の隔たりから、温湿布みたいにじんわり熱が伝わってくるのだ。
 女の子はあたしをマッサージしながら、片言の英語でこんなことをいった。
「さっき、向こうの部屋にいた子供は誰の子だ」
 あたしはこれまた片言の英語で、「あたしのだ」と答えた。
「そうか。いくつだ」
「四歳」
「あたしの子は三つだ。ものすごく可愛い」
 とても若く見えるので、意外だった。彼女がつづける。
「だからあたしは一生懸命働く。寝ないでもOK」
 そういって彼女ははじめて声をたてて笑った。遠く離れたこの国にも、あたしと似たような女がいるのだと思った。ただ撫でられているだけのマッサージは、してもらっているうちに身体が冷え冷えになってぜんぜん気持ちよくなかったけど、ま、いっか。
 隣のベッドにムラオがいなければ、もっと優しい気持ちになったように思う。ムラオは自分の係の女の子に、
「モアハードプリーズ」と何度も指示しておった。うるせーってんだよ。あたしがそういうと、
「背中に蚊が止まったようなんだもん。あはは」
 おまえの背中がでかいからいかんのじゃ。けれど、この女に悪気はない。
 この女、こんなに自由でいいのかね。どこの国にいっても、いつものムラオでいる。大陸的な女っていうかさ。細かいことはあまり気にしないんだね。サムイ島のビーチであたしゃびっくらこいたよ。隣のチェアーに寝そべっているムラオの、毛を発見したのだ。えぐいビキニから毛がはみ出ているよ。あたしは小声でムラオに教えた。
「あんた、毛が出てるって」
「あら、やだ」
 ムラオはぐいっとビキニの縁を引っ張って、毛を隠した。一応、毛は隠れたものの、その瞬間、身が見えたってんだ。
「あんた、身が見えたよ」
「ほんと? あはは」
 あはは…じゃねーっちゅーの。疲れるぜ。
 で、疲れたあたしは、帰国後、赤坂のマッサージ屋へいったのである。あたしが馴染みにしている店は、台湾マッサージを専門にしているところなの。ツボ押しとリンパマッサージね。中国人のヨウさんが妹さんとやっている。美人姉妹だ。その美人姉妹に身体を踏まれたりもする。考えようによっちゃ、これもエッチなマッサージかもしれないなぁ。
 いや、そんなことはないか。だって、エッチなことを想像する暇もないぐらい痛いんだから。涙がでるほど痛い。
 けれどとっても効くんだよ。翌日は揉み返しで身体が痛いけど、翌々日から羽が生えたみたいに身体が軽くなる。おしっこが大量に出るようになるからだろう。むくみが取れ、体重が二キロほど軽くなった。
 まあ、そんなことはどうでもいいね。話は変わりますが、みなさんオフ会ってのやってみない? 年末ぐらいに開けると嬉しいなぁ。

P.S. つまんないこと気にするなや、メルビンのくせに。

2004 09 01 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 誉めてくれてありがとう >

 いやあ、みなさん。たくさん誉めてくれてありがとう。生きててよかった、とマジに思いましたよ、あたしは。
【ハジメマシタ】さん、【はずかしながら徒歩ですのうちゅる】さん、スルドイ。そうなんです、そうなんです。あたしは左側からしか写真を撮れない女なのです。
 昔々、十年以上前のことになります。酒場で殴り合いの喧嘩をし、相手のパンチをもろ右目に食らってしまったのです。相手はでかいダイヤを指に嵌めておりました。結果、右目の白目の部分に傷ができた。けっこう大きな赤い傷です。
 本気で殴り合いをするときは、目を瞑っちゃいかん。そう、ボクシング元世界チャンプの竹原もいっていたっけ。間違ってはいないと思う。しかし、女なのだし目を瞑るべきだったか。いや、女なのだし殴り合いの喧嘩をすべきじゃなかったね。後悔してもしょうがないから、ま、いっか。
 それにしても【ほんとうの佐川急便】さんなどなど、あたしが眞鍋かをりさんに対抗しているってか? はっきりいって寝耳に水だよ! 
 そもそも、この連載はたまに写真も載っけることになっておった。雑誌の連載とひと味違うところをお見せするために。
 けど、あたしったら、ついついカメラを持ち歩くの、忘れてしまうんだよね。鞄の中にカメラを入れていても、写真撮るのを忘れちゃう。
 だからそのぶん、エッセイに全力を注いでいたんだけど。みなさんとよりディープな話もしたいしさ。
 ま、それについても「お金をもらってこのページを書いていると知って、興ざめだ」って意見もあったようね。でも、それは許してちょーだいってんだよ。あたしはほんとうにこのブログを楽しんでやっているが、くれるって人がいるんだから、お金、もらってもいいじゃんか。いっとくけど、ほかのページの人もみんなもらってるよ。
 とにかく、眞鍋さんと対抗しているといわれてもね。とんだ濡れ衣だってばさ。
 じつはあたし、一昨日まで家族とタイ旅行にいっていたんじゃ。サムイ島とバンコク、七泊八日の旅。
 写真を載っけたことによって、エッセイが短くなり、それが手抜きだとお叱りを受けるのならごめんと素直に謝ろう。最初に目指していた方向と違うことをしてしまい、それでみなさんをがっかりさせたというのなら。
 「なぜ水曜日にしか更新がないのか」という【メルビン】の怒りには、ちょっとだけギクッとしちゃったものなぁ。先週のは書きためたものを載せていたわけだからさ。ごめんよ。
 水曜日に更新が多いのは、『東スポ』と『女性自身』の締め切りを月曜日に無事クリアし、『とくダネ!』火曜の生放送も終えて、いちばんゆったりした時間に書いているからなんだよ。特別、更新する曜日は決めていないんだけど、なんとなく水曜日になってしまうことが多いのね。
 話は変わって、せっかく【茶月堂】さんが白い肌を誉めてくれたのに、あたしは今、日焼けして真っ黒なの。うふふ。
 あ、でも真っ黒になったらいいこともあった。全体的に細く見えるってこと。【でぶろく】さんもどうですか? 腹筋より日焼けのほうが簡単です。
 肌のことについては、あたしは生理前に、でかい面疔がどかんとひとつ顎の下にできるタイプ。気になって潰すからけっこう跡になっているけど、ファンデーションを分厚く塗ってカバーしてます。
【狂い咲きサンダルロード】さん、あたしのいっている美容室は表参道の『キャトレ』という美容室です。ここのチカさんという美容師さんが上手。くせっ毛・猫っ毛のあたしの髪を、手入れ入らずにカットしてくれます。彼女は、あたしのエッセイにもちょくちょく登場する十年来の友達です。年齢がひとまわり上なので、東京の姉さんといった感じか。もし髪を切りにいくことがあれば、一言「室井に聞いたんだけど」といってみて。太っ腹な女なので、おまけしてくれるかもしれないよ。
 ではでは、次回はタイの話をしようかな。みんなは夏休み、どっかいったの?

2004 08 25 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< ほんとうのあたし、です! >

 ハロー、みなさん! 先週話した、これが『ほんとうのあたし』です。どうよ、どうよ。
 今回こそ、たくさんのトラックバックが欲しいあたしです。誉めて! 誉めて!

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2004 08 18 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 結婚しよう! >

 いきなりなんだけど、仕事をするのが厭になりました。朝も昼も夜も深夜も早朝も、なんでこんなに働いてばっかいるのかしら、あたし。
 いや、仕事は好きなんだけどね。それにしても量が多すぎるかもしれない。現在、週刊誌が週に三本、これを含めると四本。月刊誌が月に九本。それ以外、季刊誌連載ってやつもあるな。単発もあるし。テレビのレギュラーが週に三本でしょ、ラジオが週に一本でしょ……。
 なんでも引き受けるからね。エロから政治までオール・オッケーだ。依頼がきたら、「あ、それ得意ですよ。書きたかったテーマです」と、とりあえず調子よく引き受け、それから猛勉強さ。自分でいうのもなんだが、意地汚ねーっ!
 というのも、今がピークだとわかっているから。マジで今があたしの絶頂期でしょ。人間、良い時があれば悪い時もある。今後のあたしは坂を転げていくように盛り下がるのだろう。
 願わくば、もうひと超えぐらいでかい山に登りつめたかった。いやいや、あたしの実力を考えれば、今だって十分すぎるほどなのだ。
 息子が成人するまで後十六年もあるっていうのに、大丈夫かね。無職の父ちゃんと母ちゃんは、無駄に長生きしそうだしよ。
 不安でたまらん。これらのことを考えると、各出版社、各テレビ局に営業してまわりたいような気持ちじゃ。もっと、じゃんじゃか仕事をおくれと。
 あたしの人生、幸せなまま終わるか、悲惨な末路か、ピーク時にいくら貯めておけるかが鍵だな。男なんかにはまっている場合じゃない。男はいかん。あれにはまるとまたゼロからの出発になっちまう。
 ってなことを考えていたのだが、それは大きな間違いだったと突然わかった。なぜか?
『ほんとうのあたし』を知ってしまったのよ。
『ほんとうのあたし』、それは某女性誌の企画で、プロのメークさんに化粧をしてもらい、スタジオでカメラマンに撮ってもらった写真の中のあたしである。
 自分でいうのもなんだが、『ほんとうのあたし』はものすごく綺麗だった。いかしていた。これならば、子供がいてもなんのその、まだまだお高く売れるだろう。
 父ちゃんと母ちゃんのことまで食わしてもらうのはさすがに心が引ける。けど、あたしと息子ぐらいなら養ってくれる男がいてもいい。そうだ、結婚しよう! 結婚したら、あたしは爺&婆の生活費だけを稼げばいい。それぐらいなら負担にならねー。
 あたしはバリバリやる気になった。寝る前に腹筋五十回をはじめて二日経つ。生活費を出してもらうのだもの、腹は引っ込んでいたほうがいいじゃん。
 決めたからには即行動する。あたしは『ほんとうのあたし』をお見合い写真としてばらまくことに決めた。顔が広く、面倒見のいい知り合いに配りまくることにしたの。
「結婚しようと思ってるんです。けど、仕事が忙しく、出会いがまったくないんです。誰か紹介してもらえませんかね」
 あたしはまわりのみなさんに頼んでおいた。いきなり見合い写真を渡したら、びっくりされちゃうもんね。知り合いはあたしにこう訊ねてきた。
「男の条件は?」
「良ければ良いに越したことはないです」
「それじゃ、わかんないよ。こういうことは具体的にいってくれたほうが選びやすいんだ」
「では」
 とあたしは咳払いをしてから、自分が結婚したいような男を具体的に述べてみた。
 誰が見てもいい男である必要はないけど、女友達が笑っちゃうような顔だと不味いでしょ。男のパッチリした二重瞼は苦手なので、一重が奥二重の目がいいでしょ。自分の身長が高いので、ヒールを穿いたことを考えれば175センチ以上は身長が欲しいでしょ。デブは嫌いでしょ。馬鹿は使い道がないから駄目でしょ。口うるさい男はNGね。これからの人生の不安を解消するために結婚したいわけだから、自由業の人より、サラリーマンがいいでしょ。年収はそうね……二千万円ぐらいあったら嬉しい。
 そこまでしゃべったら、まだ話の途中だったにもかかわらず、
「そんな男、いたとしても」
 と、知り合いに話を遮られた。
「なんで子持ちの室井と結婚しなくちゃなんないの? そんな男だったら、学校を卒業したばかりの美人のお嬢さんとだって結婚できるのでは?」
「……。」
 そうなのかもしれない。小倉智昭さん、目を覚ましてくれてありがとう。
 けど、親切な小倉さんのことだから、絶対にどっかから見つけてきてくれそうな気がしている。写真を強引に渡しておこう。
 あ、あたし、こんなことしている場合じゃないの、腹筋しなきゃ。腹筋。

 
 

2004 08 11 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 怖い話、やめないよ >

 メルビンが怖い話は「もういい、やめてくれ」というので、ほんとうは違う話をしようと思っていたのだけど、今週もまたまた怖い話です。つーかメルビン、あなたこのブログの大事な常連さんだけど、ちっともあたしをわかってないね。「やめてくれ」といわれれば、なにがなんでもやってしまうのがあたしでしょーが。
 えー、コンサル会社のぺーぺーさんからのトラバによると、『家を借りるとき以前どんな住人が住んでいたか、仲介の不動産屋は客に教えなきゃいけないことになっている』という。ぺーぺーさん、甘いっス。
 じつはあたしの十年来の友人に、問題物件ばかりを扱っている不動産屋がいるのね。彼は、殺人事件が起こってしまった物件や、急死してしまった住人が腐乱死体になって発見された物件などを扱っている。
 彼がいうに、家賃は一時的にしか下げないんだって。近辺にある物件に比べあまりにも家賃が格安だと、客に不審に思われ「どうしてこんなに安いのか」としつこく訊ねられるからなんだそうだ。
 つまり、いわないのよ。なにかがあった物件だって。
 賃貸物件に関していうと、前に住んでいた住人のことだけはお客に伝える義務があるそうだが、前の前は伝えなくていいのだという。不動産屋は、訊かれたら答えるというスタンスでいいんだって。
 ちなみに、売り物件は七年前のことまで。殺人が起こっていようが、七年より前のことなら訊かれなきゃいわなくてもいいの。たとえ訊かれても七年より前のことなら、「違う不動産屋が扱っていたから詳しいことは……」と誤魔化すらしい。
 問題物件になったからこそ彼の不動産屋にまわってきた物件なわけだし、嘘はついてないもんね。実際、「前の不動産屋はどこですか?」とまでつっこんで訊いてくる人は少ないみたいよ。
 以前、彼からこんな話を聞いた。ーー赤坂のマンションの住人が、心臓発作を起こし死んでしまった。天涯孤独な人で、しかも夏場だったから、腐乱死体で発見された。おなじ階に住んでいる人が「変な臭いがする」と警察に通報し、わかったーー。
 腐乱死体のその後の処理って大変らしいよ。死体のあった床は、なんど拭いても黄色っぽい脂染みが取れないんだって。どんな液体を使っても駄目だから、絨毯を敷きリフォームするという。
 赤坂のワンルームマンション。ふつうなら十万円ぐらいの相場のところ。彼がどんな手を使うかというとですね、三万円ぐらいで外国人に貸すんだな。たとえば一年という期限付きで。
 出稼ぎに来ている方々のコネクションを使うと、すぐにお客は見つかるという。赤坂のマンションのときは、亡くなった方が天涯孤独だったので、家具付き・洋服付きで貸したんだって。まあ、生活用品いっさいがっさい付きだったわけだな。六名のさる外国人の方々が住むことになったらしいが、非常に喜ばれたそうだ。
 その彼がいうんだけどさ、数は少ないけれど幽霊のクレームってのもあるそうだ。そういった物件は住人の入れ替わりが激しいんだって。
 彼はいう。
「でもいちばん俺が怖いと思うのは、ゴーツク大家。物件の場所がいいと、客には困らないから、御祓いなんて絶対にしないもんね。住人の入れ替えが激しいほうが、敷金やなんかで儲かるって理由で。幽霊のクレームがなんどあってもさ」
 うーん、そうかもしれん。前々回、あたしがこのブログで話した殺人事件のあった家、今は転勤してきた家族が住んでいるって訊いた。あたしが怖いのは、そういうことかもしれない。
 そして、あたしが最近、怖いと思った話はほかにも二つ。
 一つは形成外科の医者の知り合いから聞いた変なお客の話だ。
 なんどもなんども顔を手術しに来る女がいるんだって。ある女性タレントの写真を持って。鼻とか目を、クレームつけてはちょこちょこちょこちょこ治したがるんだって。さすがに、
「そんなになんどもできない」と注意したら、その女、
「だってあたしが街を歩いていても、××(タレントの名)って気づいてもらえないじゃないですか」
 と激怒し、病院に来なくなったそうだ。知り合いはいう。
「絶対にまだどっかの病院で治しつづけている気がする」
 女はいつもみすぼらしい格好をしていたそうだ。伸ばしっぱなしの髪は、梳かしてもいなかったらしい。働いた金を、すべて美容整形代に使っているのか? ……なんか、怖くない?
 もう一つは、愛犬家の友人から聞いた話ね。ちょっと前にティーカップ・プードルって流行ったじゃない。トイ・プードルのもっと小さいやつ。一時期、六十万円とか七十万円とか平気でした犬よ。
 あの犬って、ティーカップ・プードルって品種のものじゃないんだって。トイ・プードルの未熟児なんだって。
 たまたま産まれた未熟児が、ティーカップ・プードルという呼び名になるそうだ。でも、そのほうがトイ・プードルより高く売れるわけだから、悪いブリーダーは母犬から努力して未熟児を作ろうとする。その方法は……、わかるでしょ、だいたい。あたしは背筋がぞっとした。
 やっぱりいちばん怖いのは、一部の人間なのかもね。
 

2004 08 04 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< いるんだね幽霊は >

 トラバありがとう。こんなに多くの人が怖い目にあったことがあるんだもの、いるんだね幽霊は。
 テレビや雑誌でよく、「幽霊なんていない」といっている人がいるじゃん。大槻教授とか。大槻さんは好きだけど、あたしはその意見には首を傾げるね。
 だって、幽霊がいないという証明は難しいでしょうが。
 そもそも幽霊を見た人は、たまたまその場所その時間に見えたんでしょうよ。けど幽霊がいないという人は、どうやって証明すんのさ。
 たとえば、傷害人事件。推定犯行時刻はわかりません。Aという男が疑われているとする。
 Aという男が被害者を刺す瞬間を見たという人は、Aが犯人だと断定できるわな。けどAが犯人でないといいはる人は、ずうっとAを見張っていた人ってことになるじゃん。
 幽霊の目撃談に推定犯行時刻はないんだよ。たまたま見えたという言い訳は通用するけど、たまたま見えなかったというのは、どうよ。霊が存在しないという言い訳にはならないじゃないか?
 ……って、駄目? ぜんぜん説得力がない、この意見?
 霊がいるかいないか。酒を飲んでいたこともあって、友達と激しく言い争ってしまった。
 よく考えれば馬鹿らしい。ちゅーか、正しい酔っぱらいだな、どちらとも。
 ちなみに、友達の意見はこうだった。
「死んだ人が幽霊になるなんて。なら、この世は幽霊だらけってことか。虫も魚も、霊になるのかよ。ああん?」
 最後の「ああん?」が憎らしい。それにしてもありきたりな意見である。こういうときは、堂々として返すに限る。あたしは胸を張って答えた。
「ああ、そうさ。虫も魚も霊になる。だが、百万個の命が失われ、そのうち霊になってこの世に現れる率は、1・29」
 ま、数字は適当だな。喧嘩をするときは具体的に数字をあげて答えろって、なんかの週刊誌で読んだから従ったまでだ。
 ついでに幽霊に会ったという話も即興でしてやった。青山墓地バージョンと、中野の居酒屋バージョンと、茅ヶ崎の海バージョンと、熱海の温泉バージョンだ。けっこう上手に作れた。一応プロだから、あたし。
 あたしのこういうところが、友達は「詐欺師のようで信用できない」といった。あたしもそいつの意固地でつまらないところを、以前から大人としてどうよと思っていた。
 なーんだ、お互いに嫌い合っているのに、友達だと思いこんでいたみたいね、無理してつき合っていたみたい、と意見が合ったところでその日は仲良く飲み直した。めでたし、めでたし……ではないの。
 あたしにはもう一つ、大事な説得材料があったのだった。忘れてた、忘れてた。
「これが自分だ」と思っている顔は、整形でいくらでも変えられるよね。ってことは、自分ってのは姿形じゃなく、中身だってことじゃない。
 身体である入れ物が壊れたとき、中身はどうなるのか? 入れ物と中身は一体じゃない、別物だとあたしは考える。ということは、入れ物を無くした霊ってのがあってもおかしくないよなぁ
 あたしが思うに、魂と身体はガンダムに近い。魂がアムロで、身体がモビルスーツだな。
 ほら、鏡を使うと、自分の顔が見えるじゃん。でも、自分では自分の顔が直接見えない。……この説も説得力がないかしら。
 信じる人は救われる。いや、この件に関しては救われたくないのだけど。救われるってことは、霊を目撃するってことじゃんねぇ。もしかしてことわざの使い方、間違っているだけか。
 
 追伸、霊のこととは関係ないけれど。
 
 MOONさん
 へその緒をどうして取って置くのか。へその緒は大病に効くという説があるけど、そりゃ、嘘だとあたしは睨んでいます。あんな黴臭いゴミのようなもの。死ぬほどの病気をしたとき、薬として煎じて飲めっていわれてるけどさ。
 その噂は眉唾だね。「死ぬ直前には、腹を痛めておまえのことを産んでやった、この母を思い出せ」、という母親のエゴから産まれた言い伝えだとあたしは思う。
 
 メルビンさん
 女だって男のこと、おなじように思っています。あたしはつねづね人間の男と女、マルチーズとヨークシャクテリアぐらいの違いがある気がしている。
 そうそう、最近、涙を見せた方が得だということに気づいた男が増えたようですね。『冬のソナタ』、サンヒョクの影響でしょう。
 
 Mt・EGEさん
 去年読んで、死ぬほど怖かったお勧めの本があります。平山夢明著、『東京伝説』。狂った人の話を集めたものです。眠れなくなること請け合い。もう読んだ?
 

2004 07 28 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 怖い話しようか >

 前回、スピリチュアルカウンセラーの江原氏と霊能者の小西さんの話をした。ほら、二人が見たあたしの守護霊様が一致していたって話。
 あたしゃ、びっくりたまげたね。だけど、たまげたのはそのことだけじゃないのよ。
 今住んでいるマンションに引っ越すとき、もちろん他にも家を見にいった。あたしと母ちゃんとで。
 あたしたちがいちばん気に入ったのは、一戸建てでまあまあ広い庭がついている家だった。不動産屋が一発目に紹介してくれた家で、直感ですぐそれに決めたといっていい。日当たりが良く、部屋の間取りも使いやすそうだったから。
 しかし一応、ほかも見るだけ見てみようかなんてことも考えた。どうせ今日は新しい家の下見のため、スケジュールを空けているんだもん。
 すぐ一発目で紹介された家に決めたら、その家が相当気に入っていると不動産屋に足下見られるじゃん(マジ気に入ってたんだけど)。家賃の値下げ交渉ができなくなるじゃんか。脳みその皺の少なそうなあたしらだけど、そのぐらいの知恵はあったのね。
 で、その一戸建てを出て、不動産屋が勧めるほかの家に向かうかというとき、母ちゃんがきゅうに腰から下が痛いといいだした。「悪いけど今日はもうこれ以上、歩けそうもないわ」って。母曰わく、ナイフが突き刺ささったように痛くなったんだと。
 あたしたちは不動産屋の車に送られ当時住んでいた家に帰った。そして、「あの一戸建てに決めちまうか」という話になった。ここを出なきゃならない期日は迫っている。早く引っ越さなきゃならない。「なによりあの家気に入ったもんね」って。
 と、そんな会話を母ちゃんとしているとき、ナイスタイミングで不吉な一本の電話が。いや、間違い、ラッキーな一本の電話が。ライターやっている友人の丸山あかねからであった。
 丸山はあたしとかなり似通った種類の女である。男運がなく、バツイチ。不思議好き。その考えは独断と偏見に充ちている。思いこみも激しい。おまけに、話を自分の楽しい方向に広げる癖がある。
 あたしが家の話をすると、
「なにかあるわね。絶対になにかあった家だ。ピピッときたの。あたしにはわかる」
 そんなことをいいだした。まるで「八墓村の祟りじゃ〜」の騒ぎのよう。でも追求したら、丸山は最近、そういった映画を観たとかなんとかいっていた。馬鹿だねぇ、こいつ。あたしはいつものように、丸山の意見を右耳から左耳へ聞き流したんだが。
 その日から、母ちゃんがちゃんと歩けなくなった。足を引きずるようになった。病院へいっても、理由はさっぱりわからない。痛ぇ痛ぇとうるさい。
 あたしは丸山の意見を聞いたわけではないが(ここ重要)、江原氏と小西さんに電話をかけることにした。
 すると、二人はいった。
「そこ、殺人事件があったと思うよ」
 あたしは電話を切るやいなや、街の生き字引ともいわれる長老のもとへ走った。爺さんはいいたくなさそうに、ごにょごにょとあたしに教えてくれた。
「当時はワイドショーなんかがたくさん押しかけ大変だったんだ。息子が母親を滅多刺しにしちまったんだな」
 ええーっ、ウソーん! あたしは思い切り仰け反った。全身に嫌な汗をかいた。だって、そのお母さんは、腰から足にかけ刺され、出血多量で亡くなったらしいのだ。こ、怖いっちゅーんだよ。
 その後、江原氏と小西さんの言いつけ通り、塩と酒でお払いしたら、母ちゃんの足は治った。どんなお払いをしたか詳しく書きたいのだが、忘れちまってよく覚えてない。母ちゃんの足に塩をふりかけたんだったっけか。簡単なお払いだったとは思う。
 あたしがよく覚えているのは、そのときの丸山の騒ぎようだったりする。丸山はまるで自分の手柄のように半年以上騒いだっけ。
 幽霊も嫌だが、丸山の、
「だから、あたしがいったじゃん」
 という得意げな台詞はもっと嫌い。憎いぐらいじゃ。
 
 高校時代にあった怖い事件も書こうと思ったんだけど、また今度。っていうか、みんな、知りたい? あたしはみんなの体験した怖い話が知りたいな。
 
 

2004 07 21 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< あたしの守護霊 >

 小説の締め切りが迫っているので、息子を二泊三日で爺ちゃんと伊東のおじさんの家に遊びにいかせた。
 昨日から、一階の仕事部屋に籠もって仕事をしている。今は深夜の二時。眠いけど、寝たら負けだと思う。
 仕事もしていないのに、息子と一緒にいられない。そんな時間について、あたしはひどく罪悪感を持つ。
 あたしは子供が欲しくて息子を産んだ。離婚したくて離婚した。そして今の生活があるのだ。ここで負けたら、自分が間違っていたと認めなくてはならなくなる。それはあたしについてきた息子に悪いし、あたしは負けることが嫌いだったりする。
 どーせ、今からベッドに横になっても、怖くて眠れないに違いない。添い寝してくれる息子がいないからさ。だって、深夜二時といったらあれが出る時間ではないですか。
 えっ、あれってなんだって? あれといったら幽霊に決まってるでしょうが。
 あたしは幽霊が怖い。あそこに毛が生える年齢になってもまだ怖い。
 怖い話を聞くのは大好きなんだけど。怖い映画も、怖い小説も好きだ。そしてそれらのことは、独りでベッドに入ったとき思い出すと決まっている。
 あたしが独身時代、それほど好きでもない男と同棲をくり返していたのは、そういったデリケートな理由があるんじゃい。だらしないからという一言ではすまされないの。あたしはなによりも、夜、独りで眠るのが嫌いだ。
 出張やなんかで独りでホテルに泊まらなきゃならないときは、部屋の明かりをみーんなつけて、数珠を手首に巻いて、万全の体勢で寝ている。度数の強い酒で睡眠薬を流し込み、すぐ爆睡してしまえるような工夫もしている。
 実際の体験談が書かれている怖い話を読んだりすると、夢うつつの状態であれは現れることが多いようだ。半分眠っていたら、とっさにお経を口ずさむ余裕があるかどうか心配じゃ。
 ま、あたしは見えない人らしいのだが。と、スピリチュアルカウンセラーの江原氏や、霊能者の小西さんにいわれた。有名な二人がそうだというのだから、きっとそうなのだろう。あたしは信じる。ちゅーか、そうであるとぜひ信じたい。あれに一生会わなくてすむものなら、そのほうがいいもの。
 高校時代に一度怖い思いをしたことがあるけど、それこそ夢だったといわれればそんな気もするし。あっ、その話は後日、ね。
 霊が見えるという江原氏と小西さん。この二人を信じられるというのには、それなりの根拠がある。
 守護霊さまって信じる? あたしは守護霊さまという存在はどうかと思っていたの。つい最近まで疑っておった。
 じゃあ、なにかい? セックスしているときも、ウンコしているときも、守護霊さまっちゅーのは後ろについているんかい、とか思って。
 しかし、守護霊さまはいるのです。なぜならぜんぜん面識のない江原氏と小西さんが、あたしとはじめて会ったときおなじことをいったではないですか。
「あなたには、軍人のような格好をしたおじさんと、着物を着たお武家様の奥さんみたいな人と、父方のお婆ちゃんがついている」って。
 それでも疑り深いあたしは、さらに突っ込んだ質問をお二人にしてみました。
「それぞれどんな人相なの?」
 お二人は答えました。微妙に違う言葉での説明だったけど、いいたいことはがっちり一致しておった。
 江原氏はいった。
「軍人はもと役者をしていた人ね。オヒョイさんに似ている。お武家様の奥さんみたいな人は初井琴江に似てるかな」
 一方、小西さんは、
「軍服の人は小柄でノリがいいおじさんって感じ。着物を着ているひとはザ・姑って感じでちょっときつそうよ」
 お、おなじ霊が見えてるんかーっ。あたしが驚いたのはいうまでもありません。
 そして、二人はさらにおなじことをいいました。あたしにとってはちょいと不吉なことでした。
 オヒョイさんとザ・姑、どちらもあたしを幸せに導いてくれようとする存在なのだけど、とにかく意見が合わないらしい。どちらも強くて自分の意見を曲げたがらないらしい。そんなとき、ふと死にたくなったりするそうだ。あたしは思った。父方の婆ちゃん、頑張ってくれや。
 二人は笑ってつづける。
「でも、軍人もお武家様の奥さんも強いから、変な霊なんて寄せつけないわよ」
 よっかった、と一瞬だけ思った。が、よく考えてみれば、幽霊に会っても死にまでしない。死にたくなることがあるほうが、よっぽど怖いっちゅーの。
 
 ノリにノリって次回も心霊特集です。暑いからね。
 
 

2004 07 14 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< あたしの前から消えていくもの >

 これから映画の製作発表会に出る。あたしの短編小説を、廣木隆一監督が映画にしてくれるんだそうだ。
 事前に出版社の担当者から電話がかかってきて、「テレビカメラも来るかもしれないから化粧をしてきてね」といわれておった。
 で、早起きしてせっせと化粧をしたんだけど……。ファンデーションを塗るの、忘れてしまった。チークやアイシャドー、すべて完璧にほどこしてから気づいたよ。
「あら? なんかあたし顔色悪くない?」って、それもそのはず。下地のファンデ塗ってないんだもの。馬鹿だねぇ。
 最近、自分で化粧することがほとんどない。テレビに出演するときはメークさんに化粧をしてもらうし、普段はすっぴんだから。ジャージ着て化粧してたらおかしいもんね。
 あたしはもともと、化粧をする意味があんのかというぐらい下手である。流行のメークができない。勉強する気もない。
 夜の顔しか作れないの。あたしのメークは目張りがバッチリ入ったホステス使用なわけ。
 カリテという乳液のようなファンデーション、昔、売っていたでしょう? 知っている人はいるかなぁ。あれ、どうして発売されなくなったんだろう。売れないからなんだろうけど、あれが無くなってあたしは悲しい。薄付きだから斑に塗っても目立たない、メーク下手くそ女にとって貴重な一品だったのに。
 あたしが「いい!」と思ったものは、なくなってしまうことが多い。悲しい、ほんと。
 その悲しさとはもちろんぜんぜん比較にならないんだけど、あたしが好きになった人というのも突然いなくなってしまうことが多く、辛い。一生好きでいつづけようと心に決めた人なんて、そうそう滅多に現れないから。
 あたしのいちばん会いたかった人はもうこの世にいないの。白血病で何年も前にお亡くなりになって。
 ロックミュージック界の貴公子っていわれていた中川勝彦さん、覚えている人はいらっしゃいますか? 彼のレコードやCD、あたしはぜんぶ持っている。
 学歴もコネもないあたしが、なにがなんでも上京し、有名になりたいと思ったのは、単純に「人生は博打。一発当てたい」って考え90パーセント、残りの10パーセントは中川さんに会いたかったためかもしれない。
 中川さんは決して歌が上手というわけではなかった。でも、彼の声は、あたしの心の襞のあたしでさえ知らなかった細い谷間に入りこんでくる。キリキリ入りこんでくる、といったらどんな感じかわかってもらえるかな。かき氷を食べてこめかみがキッとするような。切なくて、悲しくて、ちょっとだけ痛くて、そして気持ちいい。それはなんでかと不思議だったし、その理由は彼に会えばわかるんだろうと思ってた。会いたかった。ものすごく。
 尊敬している小説家の先輩はいっぱいいる。だけど、誰を目指すかというと、ぜんぜん別ジャンルの中川さんかもしれない。彼が作った世界のようなものを、あたしは書きたいのだと思う。きっと。

2004 07 07 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 愛するということ >

 同じマンション内の違う階に、仕事部屋を借りることにした。今までは事務所で原稿を書いてたんだけど、たまには独りになりたくて。
 といっても、長い間独りは嫌なんだよね。独りで平気なのは三日までだろうか。いや、三日目の夜あたりからきつい。
 小説は五日ぐらいホテルでカンヅメになって書いているんだけれど、深夜、無性に寂しくなって、タクシーに飛び乗り息子の寝顔を見に家に帰ってたりしてたもの。
 良いアイディアでしょ。同じマンションの違う階を仕事部屋にするって。ベッドやテレビといった大きな物を運ぶ必要もないし。
 だが、あたしのこのアイディアに独身の女友達はみな首を傾げる。
「馬鹿だねぇ、あんた。それじゃ、男を引っ張り込んだりできないじゃない」
 そうか、そういう考えもあっか。
 でも、大丈夫。現在、あたしに引っ張り込む男なんていなから。
 去年の夏ぐらいまではボーイフレンドのような男がいた。遊びにいくとき、息子連れでも怒らないようないい人だった。息子のこととても可愛がってくれたし。
 離婚後「男ってやーね」が口癖だったあたしが、唯一、斜めから見なかった男か。スケベを直球で望まれなかったのが、幸いだったに違いない。
 けど、去年の夏過ぎぐらいからだろうか。彼と連絡がなかなか取れなくなってきた。携帯電話の留守電に向かって話すのは、飽きてしまった。若い女の子と映画にいった話や食事にいった話を、平気であたしにしてきたときに気づいていればよかったか。
 子供もいる、仕事も忙しい。考えれば彼は、いつもあたしのスケジュールに合わせてくれたっけ。そういうつもりはなかったが、結果、彼のことを振り回していたことになるんだろう。
 感謝はしても、恨むつもりはない。それほど悲しいとも思わない。そういうこともあるさと思える。去る者は追わず。街でばったり会ったら「元気ぃ?」と明るく挨拶できるだろう。……って考えるあたしは、ずいぶん大人になったものだなぁ。
 恋愛がすべてであった頃、恋愛が終わるということに、自分が殺されるような錯覚を抱いていた。あたしが選ぶ男もあたしによく似ていた。そりゃあもう、熾烈に戦ってきたものだ。恋愛相手というよりも、戦う相手を選んできたみたいだ。独りでいたくないから、それほど好きでもない相手と同棲したり。
 だけどもう、そういうのはね。体力もなくなってきたし、オバサンだし。
 なによりも息子を産んでびっくりしたんだよ。臭いけど、愛するってこういう気持ちなのかって。あたしが男達から深く愛されないのは、あたしが男達を深く愛さないからであったのね。お互いさまだったのね。
 でもさ、たまーに、殺してやりたいぐらい好きだった男がいた頃を懐かしく思ったりして。たまーにだけど。

2004 06 30 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 親馬鹿と馬鹿親 >

 親馬鹿かぁ。親馬鹿かもなぁ。みなさんにトラックバックでそう指摘されても、頷くしかないよなぁ。仲間もいたから、ま、いっか。そうですか、おたくのおぼっちゃんはトーマスのスマジャーがお好きなんですか。
 ……スマジャーってどいつ? トーマスのビデオは家に全部あるけど知らんかった。
 そうそう、ロックをやっているという彼女、ごめんなさい。あたしの注意が足りなかった。そりゃあ嫌だよね。自分がやっていることを貶されたらさ。言い訳せず謝るよ。ごめんね。
 それにしても、あたしは親馬鹿だよね。馬鹿親じゃないよね。その違いは大きいと思う。
 たとえば世の中のルールを、子供の前で破る親とかさ。
 行列に子供を割り込ませたり、子供のポケットのゴミをそこら辺に捨てさせたりする親を見かけると、驚いてしまう。公園の立ち入り禁止の芝生の上で、弁当食っている親子も見かけたことがある。
 ルール違反が平気な親に育てられた子は、気の毒だ。ルールを知らずに育ってしまうわけだから。世の中に出て、恥をかいてしまうもんね。
 あたしは、できるだけ完成形の大人として、成人した息子を社会に送り出すのが自分の役目だと思っている。
 あたしは身体の弱い母親が三十七歳のときに産んだ一粒種で、父親はたまにしか家に帰ってこない人だった。だから、ものすごーく甘やかされて育ったの。
 いやあ、社会に出てから困ったもの。生意気だとむちゃくちゃ叩かれまくったよ。
 まあ、叩かれまくった中でゴキブリのようにしぶとく生存してきたから今の自分があるんだろうが。
 だけど、息子には自分が持っている強さは感じられない。なんかあの男、貴族チックで。あ、またなにげに親馬鹿しているか。ここまでくると、もう親馬鹿じゃなく、馬鹿親の領域か。立派に馬鹿な親だよな。
 話は変わるが、トラックバック、ギタリストにかもられた方からのアドバイスがあった。息子のこと、女をかもるような男に育てちゃいかんと。
 へい、へい。わかってますがな。
 女の子にルール違反なことをするなときつくいうつもり。女の子をかもる前に、まずこの母ちゃんを騙してみろやといっておく。
 かもられまくって、現在にいたるこの母だ。男のこと、もう真っ直ぐに見ることが出来ない。食事に誘われただけで、「どんな罠じゃ」と思うぐらいだ。どうよ? どうよ?
 

 
 

2004 06 23 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 息子にギターを習わせる理由 >

 親バカかもしれんが、もうすぐ四歳になる息子のこと、「こいつはただ者じゃない」と週に一回は思うね。
 うちの息子、アニメは『ルパン三世』がいちばん好きなのよ。中でも『カリオストロの城』が。
『カリオストロの城』って、大人のあたしが観ても面白いと思うもんな。センスがいいぜ。
 え? なになに、そんなの普通だって? 子供はどんなアニメでも好きなんだ、だって?
 ……じゃあ、これってどうよ? 出てくるキャラクターの中で、息子のお気に入りは銭形のとっつぁん。ちなみにあたしのお気に入りは次元だけど。
 ルパン三世には魅力的な登場人物がたくさん出てくる。その中でとっつぁんが一番好きだなんて、なんか見所のあるやつじゃない。
 我が家で『ルパンごっこ』をするときは、ルパンごっこといいながら、ルパンは出てこないのじゃ。だって、息子がとっつぁん役で、あたしが次元役だから。
 まあ、そんなことはどうでもいい。今、息子に音楽を習わせようと思っているのね。本気で本当に、息子には音楽の才能があるんじゃないかと思って。
 正直、あたしは音楽に関してはよくわからない。学生時代は楽器が弾けずに困った。通信簿、10段階評価で音楽は3だもんな。音楽をかけるような家に育っていないし、あたし自身、音楽を聞く習慣などないし。
 そんな音痴なあたしが、なぜ息子の才能を発見したか。やはり、ここでまたルパンなのである。映画の中に流れる曲を、息子は正確な音程で鼻歌にして口ずさむ。
「こいつぁ、天才だ!」
 あたしは思ったね。その才能を伸ばしてやろうじゃないかと。
 ……じつは、ほかにも理由があるんだけどさ。いや、そっちの理由のほうが大事だったり。
 息子の年代は女の子の数が非情に少ないらしい。どちらかというと開かれた性格ではない息子だ。この先、息子に無事ガールフレンドはできるんだろうか、と母は考える。あの男に、数の少ない貴重な女が当たるんだろうかと。心配だ。
 ほんとは音楽教室ではなく、ギター教室に通わせたいの。だけど、いくらなんでも小学生にならなきゃ弦に指が届かなかろう。
 だって、あたしは、ギターを弾けるというだけでモテる男を知っている。顔はそんなにハンサムじゃないし、頭も性格もとびきりいいというわけでもなく、だけど女に不自由していないと豪語する友人がいる。
 やつ以外のバンドのメンバーのルックスがいいからに違いない。で、その力を借り、やつもモテてるに違いない。ギターは目立つもんなぁ。
 小さいうちからギターを習わせておけば、なんぼなんでも年頃になるころにはそれなりに上手くなっているだろう。ピアノなどは習っているやつが多いから却下ね。ライバルが多そうだから。
 息子にギターを習わせるというのは、やつの将来を考え、保険に入っておいてやるようなものだと、この母は考える。お受験のための学習教室などに入れるより、将来、息子からよほど感謝されそうな気がする。
 小学校の低学年頃から本格的にギターを習わせ、思春期にはエレキが弾けるようにさせておく。だが、あの男が最終的に落ち着くのは、ベース担当だな。
 暗いくせに威張っているから。ベースって、それほど目立たないバンドのリーダーがやるもんじゃないの? 実際の年齢より上に見える、老け顔の。
 ドラムは……三枚目チックでヤだ。太っていそうで。ボーカルは病的なナルシストだし。
 って、これってすべて音痴のあたしのイメージなんですが。
 
 
 
 

2004 06 16 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< ホテルのとある風景から >

 一昨日から阿佐ヶ谷のホテルにカンヅメになっている。こぢんまりとしたビジネスホテルで、けっこう居心地が良い。朝食は最悪だけど、宿泊費が安いから文句はいえまい。
 以前は西新宿のホテルを使っていたが、今度からこっちのホテルにしようと思う。なんたって、宿泊費が半分だから。
 それにしてもぜんぜん原稿が進まない。もしかして、居心地がいいってのが駄目なのか。
 西新宿のホテルはいろんな意味で興味深かった。海外の観光客が多かったし、それとは別に、深夜二時をまわるとロビーに各国の売春婦らしき人がたむろしておった。
 観光客ではないと一目でわかる彼女たち。警備員が見回りに来ると彼女らはさっと逃げ、そして次の見回りの時間までにじわじわと集まり出す。
 冬はホームレスもロビーに入ってきてたしな。大手チェーンのホテルなのに、そのゆる〜い感じが気に入っていた。
 そうそう、あたしはそこのホテルで援助交際らしきものも目撃したのだった。早朝のエレベーター前、セーラ服の女の子と気まずそうなオヤジがいた。
(マジかよ)
 とあたしは思った。
(まさかね。親子だろ、きっと。出張先のお父さんを訪ねてきたのだな)
 しかし、彼女たちは軽く会釈を交わし、違うエレベーターに乗ったのであった。
 あたしは女の子と一緒にロビーに下りた。エレベーターに二人きりだったので、彼女に聞こえるよう大きな独り言をいった。
「ああ、ちくしょう! 人生って長いよな。こんなに長生きするはずじゃなかったのに」
 とかなんとか。彼女は気持ち悪そうにチラチラあたしを眺めていたっけか。いいよ、気持ち悪いオバサンと思っても。が、少しでもわかれや。
 若い頃は今が良ければいい、としか考えられないものだが、今なんて一瞬で終わる。それからの方がうんざりするほど長いんじゃい。死ななければならない特別な理由がなければ、生きていかなきゃなんないんだ。
 しかも、自分が厭になったからといって、違う人間に変身するわけにもいかない。たとえ、変身したとしても、自分だけは変身する前の自分を知っている。できるだけ、自分を愛せるようにしといたほうがいいよなぁ。自分とはつき合いをやめるわけにいかないんだから。
 今回、泊まっているホテルは平和でよかった。平和すぎるぐらいじゃ。小説のアイディアがひとつも思い浮かばん。
 昨日は息子が泊まっていくしよ。カンヅメだ、急いで原稿を仕上げなきゃ、っていってんのにうちの両親はなぜか息子をホテルに置いて帰った。
 むかついたから、息子と一緒にホテルの近所のスッポン料理屋で、お高いスッポンを食ってきた。なにやってんだか、あたし。
 
 
 

2004 06 09 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 酒と睡眠剤とあたしと…… >

 こう見えてもあたしったら繊細だ。誰も信じちゃくれないけど、ガラス細工のような心の持ち主なのね。
 月曜から水曜日までは仕事の都合でむちゃくちゃ朝が早い。目覚まし時計を三つもセットしているんだけれど、明日こそ起きられないのではないか、といつも考えてしまうのだ。
 するってーと眠れなくなる。それでなくても寝不足気味のあたしだ。眠れるときに眠っとかなきゃいかん。しかし、眠ろうと思うほど目が冴えるではないか。
 そこでだ。病院にいって睡眠導入剤を処方してもらっている。メラトニンという小さく白い錠剤ね。
 だけど、あたしったらホステスをやってたぐらいだし、やたらめったら酒が強いでやんの。酒の強い人間に、こういった薬は効きづらいんだって。
 どーりで、薬を飲んでもぜんぜん眠くならないわけだ。医者に相談したら、もっと強い睡眠薬もあるよ、といわれたんだけどさ。
 睡眠薬と酒は一緒に飲んでは不味いという常識ぐらい、あたしだって知っている。もちろん、メラトニンと酒だっていかんのだろう。が、強い睡眠薬と酒じゃもっといかんのと違うか?
 ちっとも効きやしないメラトニンを、あたしは舐めているんだと思う。処方箋には一応、酒と一緒に飲んではいけないと書いてあるが、まもった試しがないもんな。飲んだ後、車に乗ったりしないから、ま、いっか。家で飲んでいるんだから。
 だって、あたしの夕食にはビールの大瓶一本つけるのが決まりなんだもん。ビールを飲むとその後からだが冷えて、焼酎のお湯割りも飲みたくなるんだもん。
 東京で家族を抱えて生きていくのって大変なことだ。家賃も物価も高いしさ。酒を飲む喜びをなくし、どうして生きていけようか。
 『仕事』という好きなことをしているから、そんなにストレスは貯まらないはずなんだけどね。好きなことでお金がもらえ、自分の人生、怖いぐらい上手くいきすぎだと思っている。これ以上は望んじゃ不味かろう。
 だが、もっと家族にはいい暮らしをさせてあげたい。年に一回、海外旅行に連れていくでしょ、年に数回温泉旅行に連れていくでしょ。どうじゃっ、けっこう贅沢でしょーが。でも、もっともっとと思ってしまう。
 いつまであたしがこの仕事をつづけていられるかわかんないからね。お金があるのも、いつまでって保証がないじゃん。家族には、できるときにできるだけしておきたい。それがきっと、心の支えでもあり、心の重しでもある。
 若い頃、ぜんぜん親のいうことを聞かずに迷惑をかけたしさ。息子から父親を、勝手に奪ってしまったしさ。
 ま、自己チュー女の罪滅ぼしだな。だけども、好きな酒を飲むぐらいはあたしゃ、自分に許すよ。それがいけないとなったら、きっとなにもかもイヤになるに違いない。
 好きな仕事だって、仕事というからには辛いことだってある。辛いときにあたしを慰めてくれるのは酒だ。酒だけだ。
 あたしは人から頼られるのは好きだが、人を頼るのは嫌いなんじゃ。滅多なことじゃ頼りたくない。こういった強情な人間をあたしが生まれた青森では「こわい人」というらしい(by室井マザー)。
 

2004 06 02 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 編集者とのつきあい方 >

 漢字間違いを指摘されちゃったね。おっかしいな、紳助さんは大好きな人なのだけど。あれはあたしでなく、編集役を買って出た井上マネージャー四十一歳のミスなんだね。
 編集者として、漢字の間違いと日本語の間違いを直すのは基本でしょうが。
 といったところでやつはド素人なんだから、やっぱあたしが悪いのか。
 菅直人じゃないんだから、腹をくくって謝るよ。ごめんなさい。
 じつはさ、あたし、書いた原稿はほとんど推敲せずそのまま提出している。同業者の方には、何度も何度も推敲に推敲を重ねたりする人もいると聞くが。いや、手抜きってわけじゃなくって。
 ずーっとずーっと集中して同じものを書いていると、なにが正しくて、なにが正しくないのかわからなくなってくるんだよね。なにが面白いのかも。日本語さえわからなくなってくるから、こりゃ、こりゃ。
 最終的な判断は編集者に任せる。そして、彼らからアドバイスを受ければ素直にしたがうのがあたし流。
 これって、物書きの中では珍しいタイプなんだと聞いた。たとえば小説で、
「ここんとこもっと話を膨らましたほうがいいんじゃない、ここんとこもっと削ってほうが……」
 こんな風に指示をされて怒り出す作家は少なくないらしい。
 怒ることはないよな。編集者って、一つの作品をもっとよくしようという、いってみればチームメートみたいなもんなんだから。
 実際、大家といわれるような先生の書いたもので「あれ? おかしいな」と思う文があったら、そういうこと。彼に意見できる根性のある編集者がまわりにいなかったってことね。
 作家の遊びにお供するのが主な仕事となっている編集者が多いけど、あたしはそういった編集者は苦手だ。プライベートな遊びに編集者を呼びつけるほうも呼びつけるほうだよな。時間外に働かされる編集者も迷惑だろうよ。ま、そういったことを超えて作家と深いつき合いをしている編集者もいるけれど。
 ぱっと思いつくのは小説現代のK編集長だな。Kさんには新人の頃から小説をみてもらっている。ちゅーか、プライベートなことも洗いざらい話し、「最近、室井の生き方は間違ってきた」とまでいわれる。彼がエバってるのは編集長になる前からだし、歯に衣を着せずいい辛いこともばっさりいってくれるから好きだ。信用できる。
 噂の真相からあたしのことで電話がかかってきたとき、相手をむちゃくちゃに叱り飛ばしたのが有名な話。
「そんな嘘ばっか書いてるんじゃないよ! 室井を潰すのか! あいつはな、ああ見えてじつは……」
 怒鳴りながら彼が知っている真実をすべて語っていたらしい。どーりでずいぶん核心に迫ったことを知っていると思ったんだよ。熱い人だ(これ読まれたら怒られっかな)。
 それにしても、Kさんがあたしの生き方にまで口を出してきてもいいのは、それは仕事の面で信頼できるからなんだよな。そこまでいくにはもちろん時間がかかったさ。
 なのに、そういったことをすっかりすっ飛ばし、あたしの本も読んだことのない初対面の編集者に「今後のことを飲みながら話しましょうよ」などといわれても、とまどってしまう。
 あたし自身、自分の今後なんてわからんのに、なぜあんたにわかるんじゃい? 新手の詐欺か? とむちゃくちゃ嫌煙してしまう。いい大学出て競争率の激しい出版社にせっかく入社にしたのに、他にすっことあるだろう、と思ってしまう。尊敬できない人の意見は聞きたかない。
 作家には右脳ばっか発達して、左脳が退化してしまった人種が多い。発想はいいけど、まともじゃないってことね。そういった作家が好き勝手に作った世界を、より多くの一般の人々に受け入れてもらえるようにアドバイスするのが、編集者のいちばんの仕事なんじゃなかろうか。
 最後にもう一度。今回の件に関して、あたしの心の中ではちゃんと「紳助さん」となっていた。最終段階のチェック、編集の役割を担った井上さんの罪が大きいといえよう。
 駄目じゃん。前日あたしと一緒に遅くまで働いていたからって、ほんで疲れ果ててマッサージ屋につき合わせたからって、それは言い訳にならないよー。
 ここまで書くと完璧にポスト菅直人だわな。そうそう、菅さんに関して誰かが週刊誌でいいコメントをしてた。
「奥さんに任せてそれでミスたって、あーた、馬鹿な女房を選んだ馬鹿ってことじゃないの」っていうような。
 うーん。井上さんが馬鹿って思われようが、痛くも痒くもないな。それより今、やつに責任を半分なすりつけることが最重要課題じゃ。

 話は変わって、あたしがテレビでよく着ている洋服ですが、あれは全部、スタイリストさんが選んでくれている借り物です。『こたえてちょーだい !! 』で着ているのだけが自前。だから、局にもジーパンにTシャツでいっています。出張にもジーパンにTシャツ。井上さんには「ジャージ出勤だけは勘弁してくれ」といわれています。どうせ着替えるんだから、ジャージでもいいじゃんねぇ。
 着物地を使った衣装はおっしゃるとおり『gouk』のものです。ここの洋服はスタイリストさんに紹介されてから、よく買うようになりました。
 着物のはぎれを使っていたりして、ほとんど一点ものなのですが、気軽に買える値段でお勧めです。Tシャツが五千円ぐらい、スカートが一万円ぐらいです。
 作っている人も、お店の人達も、とっても気のいい人ばかりなので、「ものすごく気に入った」といえばカタログを送ってくれるかもしれない。
 一点物が多いから、カタログに載っている商品と近いものしか買えないかもしれないけれど。
 原宿に小さいお店があって、季節の変わり目にはバーゲンがあります。むちゃくちゃ安くなります。ぜひ、一度いってみてください。

2004 05 26 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 匿名の功罪 >

 そうそう、みなさんになぜあたしが自分のページを持ったのかちゃんと話していなかったよね。いちばん大切なことなのに、ごめん、ごめん。
 もちろんそれはニフティから依頼されたからなのだけど、彼らの言い分に「その通り!」と感激したから。ぜひ協力したいと思ったの。
 あたしにこの仕事を依頼する際、ニフティさんはこういった。
「世界が広がったりとインターネットのいいところはたくさんあります。が、名無しで書かれるものの酷さときたらない。そういったインターネットの暗い部分を変える努力をしていきたいのです」
「……!」
 あたしも、あたしもずっとそう思っていたんだよ。担当者の両の手を強く握りしめたい気分になった。
 顔や名前を出して仕事をしていると、さまざまな恩恵に授かる機会があるのは否定できない。たとえば食事にいって、内緒で10%オフにしてもらったり。
 多少なりとも恩恵を受けている以上、その反対の悪口や批判をされても仕方ないというのがあたしの持論であった。
 だけどこれってどうなの? 当時、インターネットをしていなかったあたしは、マネージャーのパソコンでたまたまそのページを発見した。すべてあたしの悪口で構成されているページだった。
 それにはこう書かれてあった。
『室井、ブス、死ね。息子ともども首くくって死ね』
 どひゃーっ! 文章や発言の批判でなく、そうきましたか。ブス? まあ、それぐらいはいい。しかしその後の文は、あたしの我慢の範疇を超えてるって。息子は関係ないだろう、息子は。メラメラと怒りの炎が燃え上がったね。
 あたしはね、匿名の意見というのも必要だと思っている。匿名で自由に意見を述べることができない世の中なんてイヤじゃない。匿名だからこそ、発言できる大事なことだってある。
 けど、インターネットの普及により、匿名で意見を述べることの意義をはき違えている人が増えたとも思う。
 人間の悪意に充ちたどす黒い感情。ふつうならそれぞれの心の奥底に隠しておくべきものだろう。それをインターネットにより、わざわざ人の目に触れさせる。自分のことでなくてもそういったものを見つけてしまうと、気持ちが悪くなる。
 露悪趣味っていうんですか。そういった人はたちは名無しということで守られている。しかし、見ず知らずの人間のこ汚い部分を見せられた側の立場はどうやって守られるのだろう。まるで覆面した変態のあそこを見せられたような気分だ。
 本物の変態に遭遇してしまったときとおなじく、
「小さい」
 と小声でつぶやくしかないのか。今のとこ。
 

2004 05 19 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< クイズは馬鹿のリトマス紙か? >

 日テレの汐留スタジオにいる。これからクイズ番組『カミングダウト』に出る予定。
 クイズ番組って大好きだ。夢中になって答えているとすぐに撮影時間が終わってしまうんだもの。ただし、馬鹿だってバレる恐れはあるけれど。
 つい先日、島田紳助さん司会の『クイズ!ヘキサゴン』に出たんだよ。地図の形だけ見せられて、それがどこかを当てるって問題が出た。鹿児島県がわからなかったよ。堂々と東京都って答えちまった。大島がずいぶんでかく書かれてるなぁ、とは思ったが。
 けれどあたしは、世の中の人々に賢いと思われていないだろうから、ま、いっか。賢いイメージで売っている人は実際大変なんだろうね。問題を当ててあたりまえ、外したりしたら「ほんとは馬鹿だ」なんていわれそう。
 あと、お笑いの人も大変そうだよな。当てよう! それだけ考えていればいいわけじゃないでしょう。クイズのことも考えて、どうやってみんなを笑わせるかも考えて。
 いちばんいいのは、「馬鹿のようなだが、意外と賢いところもある」と思われる人なんじゃないか。
 あたしの場合、馬鹿なふりをして意外と賢いんじゃないかと思ったりもしたがやはり馬鹿であった、という感じか。それとももうストレートに室井=馬鹿と思われているんだろうか。クイズ番組にでなきゃ「馬鹿のようだが賢いかも」で無事に終わっていたかもしれんかったが。
 歴史問題や地理問題がまったくわからん。ほんとうに馬鹿か利口か問われるような問題をいつも外してしまう。そういった一般教養クイズでは、いつもビリかブービーだもの。
 しかしですよ。あたしは三択問題に強い。その昔、三択の女王は竹下景子だったかもしれないが、ひょっとして今はあたしかもしれないよ。
 
 で、本番が終わって今、控え室に戻ってまいりました。クイズの結果は……
 ジャーン! 優勝しちゃったよ、おい。
 余談ですが、司会の谷原章介さん、端正な顔立ちで息を飲むほどいい男であった。

2004 05 12 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< みんな、ありがとう。 >

 息子のどもりについていろいろ教えてくれて、みんな、ほんとにありがとう。たいへんためになりした。息子は変わらずどもっておりますが、時間をかけて見守っていこうと思っています。
『とくダネ!』の小倉さんには、じつはだいぶ前から相談していておりました。なんといってもどもりを克服してアナウンサーになった人なので。とても親身になって話を聞いてくれましたよ。
 小倉さんは親分肌な人なので、たぶんこうやって、自分の番組の出演者みんなの相談に乗っているのだと思いました。例の事件があったときも、いちばん落ち込んでいたし。
 あたし、肉親や友達以外の人間で、絶対になにがあっても裏切らないと心に決めている人が十人ぐらいいるんです。もちろん小倉さんもその一人。
 コメンテーターの仕事をはじめたときむちゃくちゃ緊張していて、最初の「おはようございます」って挨拶と、他の人の意見にかぶせて「そうですね」って二言ぐらいしか発言できないときがあったんだよ。なにしろギャラ泥棒っていわれてたぐらいなんだから。
 小倉さんはそんなあたしをフォローしてくれたし「頑張れ」っていってくれた。「子供抱えてるんだから、頑張れ」って。

 
 
 

 ふつうはそんなこといわないの。だって、あたしの仕事はあたしでなきゃいけない理由はないんだもん。あたしがいなくても誰かに代わるだけでしょう。
 『とくダネ!』の出演が決まった頃、あたしは人生のピンチといってもいいぐらいで、それは借金があったからで、両親も子供も抱えてどうしたらいいんじゃいと頭を抱えていた。
 それまで仲良くつき合っていた人が急に冷たくなったり、急にレギュラーの仕事がなくなったり、イヤなことがつづきまくっていたわけよ。
 実際、とっても助かったもの。あの番組が決まってくれて。家賃と駐車場代が確保されたわけだから。ほんでまた元気になったらいろんな人が集まってきたけれど、やっぱりピンチのときに優しくしてくれた人とはちょっと違うような気がする。
 あたしの仕事って浮き沈みが激しいじゃん。貧乏神がこっちに移ってきたらイヤだっつーんで運のないやつの側からは逃げる、みたいなところがある。あたしだって正直にいえば、友達や特別に好きな人じゃないなら、望んで運のない人とは一緒にいたくないかもしれない。不運に見舞われている人間にも構わず接してくれる人って、よくいるようで滅多にいない。
 思えば、内田春菊さんもそうであった。もとからあたしは春菊さんの大ファンだったんだけど、なんとなくうっかりと自分の不幸について語ってしまった。あたしの春菊さんに対するイメージが、姉御というよりお母さんだからなんだと思う。
 前から春菊さんって、『はじめ人間ギャートルズ』のお母さんのような人だと思っていた。ほら、子供を背中に背負っているお母さん。だけど春菊さんの場合、子供を背負ったままマンモスも狩りにいく……みたいな。
 うっかりと不幸を語ってしまったあたしは、しゃべりながら後悔した。春菊さんにまで冷たくされたら辛いなぁと思って。だけど、彼女は動じなかった。一言、「お金なら貸すよ」だって。なんて格好いいんだ。
 あたしはまだまだ人間が小さいし姑息だったりもするから、ほんとうに身近な人間の安全しか考えられなかったりする。揉め事には巻き込まれるまいと逃げ腰になったり。
 裏切らないと決めている人々に対してだって、大したことはしていない。悪口を聞いたら、喧嘩しても戦うということぐらいだ。
 けれどさ、自分の息子のことをホームページでちょっと相談し、見知らぬ人達からこんなに心配してもらったりするとさ、
(自分て、恥ずかしい!)
 と真剣に思う。自己中っていうか、人間が小さすぎるっていうか。世の中と自分の体温、自分の体温のほうが冷たかったんだと改めて気づいたみたいなさ。なんだか泣けてくるのです。
 
 

2004 05 07 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 盗まれた気分ってわかる? >

 家路に向かうタクシーの中で携帯が鳴った。ライターをやってる友人の丸山からであった。
「よっ、なにしてる?」
 やつの声のバックに大勢の笑い声がする。なんでも、ホームパーティーを開いているという。
 丸山が書いた加藤鷹さんの本の映像化が決まり、そのお祝いなんだってさ。ふ〜ん。
 次々に受話に出る人が交代する。加藤鷹さん、カメラマンの村尾、ヘアメークのチカ。そういや、加藤さんの本の映画化にあたって、村尾がスチール写真を、チカがヘアメークをしたっていってたっけか。
 村尾もチカも、腐れ縁の友人達だ。年に一回もう一人Nという女を交え、一緒に旅行にいったりもする。あたしと丸山とNはバツイチ、村尾とチカは行かず後家。男運の悪い女たちが気づくと群れていたってわけ。
 それにしても、やつらが楽しそうにしているとなんだかむかつく。やつらは男のことをグチグチ愚痴るか、若い女について姑みたいになことをいっているか、金の話をするか、その三種類しか似合わないと思う。
「ねえ、暇だったら今から来ない?」
 暇じゃねーっつんだよ。だいたいおまえらから楽しさのおっそ分けをしてもらうなんて、あたしのプライドが許さんのじゃ。
 あたしは急いでいた。仕事も途中にしてタクシーに乗った。息子から電話があったのだ。
「ママ、びちびちウンコ垂れた。もう、びちびちって。びちびちって」
 前日、少し咳をしていたのが気になっていたがとうとう腹にもきたか。しかも相当、酷いようだ。
 うちの息子は、まだトイレで用をたせない。いや、小はできる。大だけできない。本人曰く、「恥ずかしい」らしく。
 つきたての餅のように白い息子の肌は、ちょっとしたことですぐかぶれる。結局、その日は三回、紙パンツを代えた。寝ウンコはさすがに垂れないだろうと思ったが、心配になって深夜にも何度かパンツを覗いたので、あたしは寝ることができなかった。翌日の朝七時にラジオ局に向かわなくてはいけないってーのによ。
 ラジオ局に向かっているタクシーの中で、なぜか昨晩のむかつきが復活してきた。あの女ら、昨晩は年齢も考えずしょーもなくはしゃぎやがって。あたしの幸せやあたしの楽しみやあたしの安らぎやあたしの手柄やあたしの貯金やあたしの男や……たとえるならそういったものが、やつらに盗まれたみたいな気分といったらわかってもらえるだろうか。
 くそーっ。こうなったら片っ端からやつらの家に電話し……、誰も出ないでやんの。昨晩は泥酔し、今はまだ夢の中ってことか。くそっ、くそっ、くそっ。
 むかつきは収まらず、男運ない仲間のひとりNに電話をかけた。やつは昨日のパーティーに出席していなかったが、この際、関係ない。
 Nは電話に出た。しかも三回のコールで。
「寝てた?」
「ううん、起きてた。なに?」
「いや、べつに。あんた、こんな時間に起きてたんだ?」
「『冬のソナタ』のDVDを観てたら朝になっちゃって。ヨン様、かっこいい!」
「昨日、丸山んとこのパーティーに出なかったんだね」
「ホームパーティー? ビンボ臭っ。冬ソナ観てるほうがずっといい」
 急に、むかつきがしゅるるるるんと萎んでいくのがわかった。こいつ現実から逃避することにしたんだと思った。辛い現実から逃亡し、とうとう空想世界の住人になってしまったようだ。くぅぅ〜、哀れなやつよ。
 しかし、なんだな。こういうやつが一人いるととても救われた気分になるもの事実。ようやくいい気分になった。今日もバリバリ働こうっと。

2004 04 30 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 吃音に詳しい方いらっしゃいますか? >

 聞いてよ。出張から帰ってきたら、息子が保育園を辞めていた。爺&婆が勝手に幼稚園を決めてきたのだ。
 ほんであたしにいった。
 「園の服とか入学金とか払わなきゃなんないから、とりあえず二十万ね。明日まで」
 ふつう、こういうことは母親であるあたしが決めることだろうが。ああ、頭がおかしくなりそうだ。
 幼稚園って、いったいどうすりゃいいの。年中、母親と一緒に参加しなきゃなんない行事があるんだよ。息子だけ母ちゃんが不参加だったら可哀想じゃないか。
 ……と、そんなことをいってももう遅い。保育園は一回退園届けを出すと、二度と入れないからだ。

 あたしは個人で仕事をしているが、自分一人の力で仕事をしているわけではない。室井佑月というのは会社名みたいなもんで、今のあたしになるまでに力を貸してくれた人はその株主のようなもんだ。あたしがこの名で仕事をしていくかぎり、お世話になった人々に配当金をまわしつづけなくてはならないと考えている。
 売れない頃から可愛がってくれている編集者には、たとえば五万円で頼まれた原稿なら五万以上の内容を、というふうに。少しでも彼らの持ち駒の一つであるあたしが売れっ子となって、彼らの出世の手助けができれば嬉しいと願っているし。
 所属事務所の社員なんて、ダイレクトにあたしの稼ぎをあてにしているわけでしょう? ちょっとでも多く稼いで、ボーナスを上げてやりたいと思うのが人情ではないか。
 だから、きゅうに仕事を減らすなんてことはできない。なのに、いったいどうしたらいいんだろうか。
 しかし、爺&婆を叱るなんてことはできない。彼らは、彼らなりに愛する孫のことを考え行動したのだから。
 半年ぐらい前からだろうか、息子がどもるようになった。今は吃音っていうんだっけ。
 爺&婆がそのことを大層心配していたのは知っていた。あたしだって心配していた。
 「年頃になっても、女の子をスムーズに口説けないんじゃないか」とか。
 病院へいき相談もした。だが、あたしは医者の話を聞き、すぐに安心してしまったのだ。医者はいった。
 「頭のいいお子さんがなるんです」
 あっそ。ならしょうがないね、うちのユーちゃん、かしこいから、って。女の子を口説けなくても、向こうから寄ってくるから平気だな、だって顔もいい上に頭もいいんだから、って。
 しかし、爺&婆は違った。吃音を治す専門家の先生がいる幼稚園を探してきたのだ。あっぱれ。
 もしかするとあたしは母親として呑気すぎるんだろうか。どなたか吃音について詳しい方はいらっしゃいませんか。もしいらっしゃいましたら、意見を聞かせていただければ嬉しいです。

2004 04 23 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 悲しいニュース >

 植草さんが捕まっちゃったね。ニュースを観てもなかなか信じられないでいる。
 彼とは何度か一緒に仕事をした。生放送で言葉に詰まったとき、助け船を出してもらったこともあったっけ。
 よっぽど深い悩みでもあったのかな。発散方法がわからなくなるぐらいストレスが溜まっていたのかもしれない。だからといって、仕方ないとはいえないけどね。
 彼が捕まったというニュースを訊き、あたしはただただ悲しかった。仕事の関係者から意見を訊かれ、
「あたしでよければ、いくらでも見せてあげたのに」
 と答えたのは正直な気持ちだ。でもたぶん、そういう問題じゃないんだよ。悪いことがしたかったんだ、彼は。
「やめてください」
 そういいながらだったらよかったか。
 週刊誌などから電話がかかってきて、コメントを求められる。彼が悪いことをしたと知っていても、彼を弾圧するような見出しのつくものには答えたくはない。
 だって、あたしの知っている彼はいい人だった。
 一日も早く彼が病気を治し、また一緒に働けるといい。

2004 04 14 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< どーもー丸山でーす >

 室井ちゃんが『笑っていいとも!』で人から貰った祝い花は、入院しているあいだ中、そりゃあ綺麗に咲いてくれました。こんにちは。丸山あかねと申します。今日は快気内祝いを抱えて事務所に遊びに来たんですけれど、久しぶりに会ったのに室井ちゃんは「へんっ! 何しに来たんだい」って態度で、みんなが「あかねちゃん、病気が治ったら綺麗になったよ」と言っているのを聞いてご機嫌斜めになっちゃった。こーいう心の狭い室井ちゃんですが、よかったら末永く応援してやってください。無理しなくていいですよ。ホント、無理はいけません。そもそも室井ちゃんのファンというのは変わり者、あ、違った、奇特な人だなと思うわけですよ。おっ、室井ちゃんがやってきた。何を書いているのじゃと騒ぎ出した。これは非常にマズイ状況です。
 というわけで、これにて失礼いたします。さようなら。

2004 04 13 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 気のせいじゃないって >

 先週末はやたらと忙しかった。東京で雑誌の取材を受けてから、大阪に飛んでテレビ出演3本撮り。テレビ出演が終わってから鹿児島にてトークショー。翌日の朝イチで大阪に入りテレビ出演、そしてその後、東京に戻ってまたテレビ……。マック持参で、仕事と仕事の合間に小説も書いてたし。
 守銭奴のマネージャーが、昼飯を食う暇もなく仕事を入れまくるからね。
 ま、絶対とはいわないができるだけ日曜日は休みたいでしょ、息子に飯食わせたり風呂入れたりしなきゃなんないから平日の夕方からも休みたいでしょ、ってなことをいってると仕事が詰まりに詰まりまくり週イチぐらいでこんなスケジュールになっちまうんだろうが。
 あたしが疲れたと愚痴をこぼしはじめると、マネージャーは笑顔で、
 「気のせい、気のせい。見るからに元気そう」
 でなことをいう。そういわれると、そうかなって気がしてくるから不思議だ。でも、これってどうなの? あたしが腹が減ったと訴えると、
 「気のせい、気のせい」
 って。いっくらあたしが馬鹿でも、飯を食わしてもらってないことぐらいわかるじゃんねぇ。


 この男、この間なんてあたしの講演の最中に寝てたしよ。そりゃあね、始終一緒にいるんだし、あたしの話なんてもう聞きたくないのわかる。でもさ、マネージャーなんだから目のまわりにメンタム塗りこんでも起きてろや。爪と指の間に安全ピン刺しても起きてろ。そして真っ先に笑え、大げさに拍手しろ。
 あたしの話を聞いて、泣いてしまったお客さんがいたのね。あたしの辛かった過去話と、お客さんの現在がたまたま重なってしまったからなんだと思う。
 で、講演が終わり、そのお客さんが待っててくれたので、
 「あたしもこうしてピンピン生きているんだし」
 というようなことをいい全力で励ました。だけど、あの男、寝ていたもんだから意味がわかってないじゃん。会場を出てタクシーに乗ってからあたしに怖々訊ねてやんの。
 「なに? なにがあったの?」
 答えるのも面倒くさいので黙っていたら、
 「やめてよぉ。お客様と喧嘩するのだけはやめてよぉ」
 とかオカマ言葉で抜かしてた。
 馬っ鹿じゃねーの。あたしが町の不良みたいな真似してたっつーんかい。三十四歳のあたしが、経産婦のあたしが。
 気を取り直すため、息子に電話をかけた。本当に愛し合ってる男に。マネージャーとは、所詮、金の繋がりよ。
 一日でもおまえに会えないと母ちゃんは寂しい、きっとおまえも寂しがっているだろう。ところがどっこい、やつったらめちゃくちゃつれないでやんの。
 「今、ルパン観てるから(ルパン三世のビデオね)」
 と三秒で切りやがった。諦めずに何度かかけてみたが、
 「今、メリーポピンズ観てるから」
 ……このガキャー、呑気にビデオばっかり観くさって。母ちゃんは飯も食わず、必死で働いてるってーのに。
 だけどまだ、マネージャーのことも息子のことも、我慢できる範囲内の出来事であった。出張し、何本も仕事をこなし、ボロ雑巾のようになった身体を引きずって家に帰ったあたしは爺&婆からいきなりこういわれた。おかえりといわれる前に。
 「二十万。明日までにね」
 以下、次号。

2004 04 09 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< ああ、理想の三毛作 >

 『一週間に一度の書き込みがあるんだろうが』
 と、トラックバックがあったので、根性で二回書いているあたしです。ふふふ。
 なんたってあたしは、某小説誌で連載中に「ラストはこうなるんですよね」という内容のお手紙を読者の方にもらい、それがズバリその通りであったので、後先考えず主人公の相手役の男を殺してしまった女なのじゃ。どうじゃー、参ったか!
 
 

 …って、参るのはいつもあたしなんだけどね。そうでした。そうでした。
 現在あたしは、週刊連載3本、月刊連載7本、隔月連載2本抱えている。単発を入れると、月に27〜8本の締め切りだ。文芸の編集者の方々に、
 「室井はタレントになったんだよな」
 とか嫌味をいわれ、去年の末から毎月一本短編小説も書いているし。
 忙しいっちゃ忙しい。でも、なんだかこのblog、楽しくなってきちゃった。みなさんの声がじかに聞こえてくるのが面白くって。これからもよろしくおつき合いくださいまし。賃金度外視で、あたしゃ、やるよー。
 そうそう、この日記が単行本として本になるかどうかって、どなたかが書かれてましたっけ? 
 さあ、まだわからんのです。たぶん、どっかの出版社が「うちで」といってくれるとは思うんだけど。今まで書いたもの、みんなそうなってきたし。けど今、出版不況だしね。絶対、単行本になるとはいえないよなぁ。
 三毛作で仕事するのが理想だけど。あ、三毛作ってのは、どっかの媒体で連載して原稿料をもらい、単行本の印税をもらい、文庫本化でこれまた稼ぐことね。
 あたしったら、作家として微妙な位置にいるもんだから。馬鹿売れはしないものの、出版社が損をこかない程度には売れている。
 編集者も必ずメガヒット本を出す作家になら、目の色を変えるんだろう。が、あたしの本はね、「まあ、出してもいいんじゃない」という感じなのではないか。
 本って、売れる月と売れない月があるの知ってる? たとえば11月、12月は売れる。お正月休みに読みたいって人が多いから。
 けど、作家全員が11月、12月に本を出版したいっていったら大変なことになるじゃない。印刷所も編集者も大忙しになっちゃって。
 出版社は、まず超人気作家の出版本の予定を組む。そして、次に人気作家の予定を組む。それからなんだよ、あたしに話しがくるのは、きっと。
 だけど、編集者の人いわく、あたしはそれでいいんだって。本を買ってくれる人は、毎回、楽しみに新刊を待っていてくれるありがたい人々だからって。2月、6月は、有名作家の本の出版が少ないからこそ、宣伝費も多く使えるからラッキーなんだよって。
 なんだか騙されている気もするが、ま、いっか。考えても仕方ない。どーせ、あたしは原稿料生活者。印税生活者じゃないから、本を出版する時期を決める権限などないんだし。
 メガヒットは出さないと端っから思われているんだね。こういうことこそ裏をかき、ウシシシと笑ってみたいものである。いや、毎回、そう思って頑張っちゃいるんだけどね。無念で終わるんだな、これが。
 

2004 04 02 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 子育てと家事 >

 最近、『子育て』について講演を頼まれることが多い。いやぁ参ったな、あたしそんなにいいお母さんじゃないんだけどな、と思いつつ、「へい、よろこんで」とウキウキしながら仕事を引き受けまくっているあたしである。いったことのない場所を旅するのが嬉しいんだもん。
 もちろんご来場の方に嘘をつくことはできない。だから正直に話している。なぜ、たくさんの仕事をしながら、息子の面倒をみることができるのか。それはあたしが家事をしてないからじゃ。Mt・EGEさん、そうなんでした。

 飯を作ったり、掃除をしたり、洗濯したり、子育てをしながらふつうのお母さんがこなしている作業をほとんどしていない。講演にいってもこう話すもんね。
 「いやあ、みなさん尊敬します。子育てしながら家事もしてるんだもの」って。
 そんなこといわれて、みんなもビックラするんだろうが。だって、心底そう思うんだよ。あたしが内心、面倒臭いって思っているもの、それは、
 1.家事全般
 2.息子の相手
 3.仕事
 で、2.3.は放棄するわけにいかないので、いちばん苦手とする家事を婆さんにやってもらっている。
 我が家は四人家族、あたし、息子、爺&婆の。婆が家を守る係で、あたしは稼いでくる係(オヤジの係はとくになし)。実際、婆はとても嫌がるんだよね、あたしが台所に入ると。
 「あのネギ、明日の朝、使おうと思ってたのに」
 とか必ずいいやがるんだ。
 ま、完璧からほど遠いお母さんってことだ。自分がそうだから息子にも完璧を望めるはずがなく、とにかくやつとは一緒に楽しく生きていければいいんじゃないかとそれだけを願っている。
 一緒に暮らせるのは、どーせやつが成人するまでの短い間なんだもの。楽しくすごせりゃいいじゃない。成人してから、人から嫌われたり、人前で恥をかかない程度の、基本的なことだけ教えればいいやって。
 けど、爺&婆は熱心なんだよなぁ。それしか生き甲斐がないからさ。今から私立の小学校を調べたりなんかしている。
 現在、息子は保育園に入れているんだけど、「保育園から私立小学校には入れない。幼稚園に転園させなきゃ」とかいいだして。「金がかかるらしいから、おまえちゃんと用意しとけよ」とかいわれて。あたしが意見しようもんなら、
 「なんだって! もとはといえば、おまえがスケベな小説を書いたりするのがいけないんじゃないか。愛人やってたなんていったりするのがいけないんじゃないか。給料の高い私立の先生じゃないと、虐められてもそのままにされるよ!」
 どっから聞いてきたんだ、その情報。爺&婆、二人してタッグを組んで、うるせーのなんのって。よくいうよな、あたしのスケベな小説でいい思いしているくせして。
 あたしゃね、ぶっちゃけ息子が弱いもの虐めだけしないなら、それでいいと思ってる。あんまりいろんなことを望むとさ、叶わないとき本人が可哀想じゃん。そりゃあ、やつがずうっと公立の学校いって東大とか入っちゃったりしたら自慢こきこきするんだろうけどさ。
 あたしは高校時代の三年間、235人中、232番を死守した女だ。数学なんて分数からわかんなくなっちまった。だけど、息子はあの男の血も引いているわけじゃん。種を提供した元旦那の。あの人は頭が良かったらしいもの。可能性はゼロじゃないよな。
 ああ、ずうっと公立の学校→東大、なーんてことにならないか。そしたらあたしは威張って、『満点ママの東大なんて簡単よ!』とかいう本を出すだろうな。
 「勉強しろといってはいけません。あくまで本人がやる気になるのを待つべきです」 
 とかいう偉そうな一行からはじまってんの。講演の内容も変わるね。自分の駄目っぷりを暴露し、みなさんに自信を持っていただく今の内容から。胸を張って、育児について語っちゃうよ。
 ……夢だな。まぐれでそんな事態になっても、あたしの手柄じゃなさそうだし。だって、息子のあたしに対する評価は。
 「ママ、駄目だね」
 らしい。爺&婆とあたしが喧嘩すると、やつは一応あたしにつくものの、陰にまわっていつもそういっているらしい。とんだ裏切り者である。
 でも、いいんだ。あたしはやつを思い切り愛してるから。あたしにとって、今はやつがすべてだ。
 けど、愛しているからといって、特別になんにもしてないんだけどね。できるだけ一緒にいることと、それと男絶ちぐらい。
 色ぽい母ちゃんてキモいじゃん。そう決めてからあたしは、色っぽい行為を自分で自分に禁じはじめた。このことについて、まわりの女友達は、
 「モテなくなった女の悲しい言い訳」
 などというが、けっこうマジなんだ。
 完璧からほど遠いところにいる母ちゃんだから、せめてやつをいちばんに愛しているという気持ちだけは、やつに疑わせるようなことがあってはならんと思うんだ。
 照れくさいからあの男の話はこのぐらい……って、けっこうしゃべったか。
 

2004 03 26 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 室井番外編 マネージャーの嘆き >

まだ事務所での行動はいいのです。
いつものように僕の愛車で室井をテレビ局へ運んでいるときにこと。
「いやぁ、油断した油断した。アハハ」
横でいやな気配を感じギュッと見ると、人差し指を顔のあたりでゆらゆらしているではありませんか。
「その人差し指どうすんの?」
「どうしようかと思って、ティッシュない?」
ワシら何十年も連れそった老夫婦かっ!
「車の中でその指処理しないでね。」
と、グローブボックスからポケットティッシュを手渡すのです。
気分良く仕事をしてもらわないとね。金金。
 
先日あった生放送の出来事です。
ええ、ええ。たぶん難しい内容のVTRだったんでしょう。あまり興味をもてなかったんでしょう。モニターを越えて、どこか空間を見ながら一心不乱にあごにできたニキビをつぶす姿が目に入ってきました。わが目を疑いました。
なんでニキビに夢中? 緊張感ゼロじゃん!
たぶんプロデューサー。ディレクターはサブでその様子をチェックしていたんでしょうね。
番組終了後、室井は何かを成し遂げた顔で戻ってきました。
「いやぁお疲れさま。今日もよかったよ。でもね、放送中にニキビはどうかな。」
「どうしても気になっちゃって気になっちゃって。アハハ。」
ま、楽しく仕事ができたということで。

2004 03 24 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< あたしって『アホ枠』らしい >

 一週間って長いよな。一週間あったら熱く怒っていたことも、はらはらと涙をこぼしたことも遠い過去のこととなる。
 「数本、書きたまったらぶっつけで」と編集サイドにいわれているが、学生時代、宿題っをほとんどやっていったことのない女だっちゅーの。そうなる日がくるのかなぁ。
 でも、月刊誌なんていったら、もっとその流れ作業がトロいから。インタビューで頑張って「とうぜんあたしは××と考えます」と答えていても、本が出る頃にはぜんぜんそんなふうに思ってなかったりする。ちゅーか、反対派になっていることだってある。自分のインタビュー記事に自分で怒ったりして。
 「この女は馬鹿だ!」と照れ隠しに叫んでみたりなんかして。
 

 それもこれも、あたしがものすごく他人に感化されやすい性格だから不味いんだろう。
 だから、なるたけ激しい思想を持った人には近づかないようにしている。前に左翼の男とつき合ったときは、あたしもバリバリになりそうでヤバかった。宗教家になんて出会ったら大変よ。盗人のように逃げなきゃね。
 だってよく考えれば、あたしは人から憎まれてまで語りたいことなんてない。子供もいることだし、これからも危険を回避し、そういった調子で生きていきたいと思っている。
 好きとか嫌いとか悲しいとかむかつくとか感覚でものをいうことはできる。けど、深くつっこまれて訊かれても、それだけしか思ってなかったりする。あたしがどうしても意見を通さなきゃいけないことなんて、なに一つないんじゃないか。
 でも、一応、名前を出して発言している手前、自分の意見には責任を持たなきゃなんないじゃん。あたしはそれが恐ろしくって……。
 あたし、ワイドショーのコメンテーターをしてるじゃん。この仕事の話しがきたときは、なんかの罠だと思ったね。誰かがあたしをはめようとしているな、って。
 しかし、これは考えすぎだったようだ。あたしは他人から感化されやすいけど、あたしに感化される人はいないらしいから。
 コメンテーターのあたしの位置は『アホ枠』というらしい(マネージャー談)。
 ほら、『オカマ枠』とか『セクシー枠』とかいろいろあんじゃん。その中の『アホ枠』。
 選挙が近づいているときに、政治家の個人名をあげ、ついポロッと悪口いっても許されてしまった。普通ならクレームの嵐だろうに。
 これってさ、結局あたしが、世の中の人々に信用されないキャラクターだってことだよね。あたしの意見は軽いってことだ。素直には喜べないよなぁ。楽だからいいけどね。

 

2004 03 22 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 事務所って居心地いいのよ >

 ここんとこ事務所で原稿を書いていることが多い。事務所の応接セットを使って書いてるの。家は息子がいて落ちつかんのじゃー。
 テレビ、ラジオ、講演会の仕事をお任している事務所ね。原稿料や雑誌インタビューの謝礼などは独り占めだ。
 もしかしたら事務所の人々はそちらの仕事が終わっても、関係ない仕事をしながら事務所に居座りつづけるあたしのことを苦々しく思っているのかもしれない。邪魔だなぁって。
 が、あたしももうオバさんか。オバさん根性まるだしで、気にしないようにしている。
 事務所は居心地いいのよ。コーヒーもいれてくれるし。
 これ、大きい事務所だったら問題になってんじゃないか? 弱小プロダクションでよかった、よかった。
 格好いいタレントが一人もいないとことがいいんだ。格好いい人がいたら、オバアが入っているとはいえ、原稿なんか書けない。
 今、鼻の中にニキビができてんだよね。原稿に熱中してると側に人がいることも忘れ、ついずっぽり指を突っ込みいじってしまうあたしなの。うふっ。
 

2004 03 19 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 六本木ヒルズ >

ここは六本木ヒルズ。奥の建物に注目。並木のネオンに合わせ、これまで二度ほど色を変えているような。
こういった便乗商売根性って、愛せる。オバア臭くてグッド。

muroi01.JPG

2004 03 16 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 見舞い花 >

 昨日は『笑っていいとも!』に出演し(むちゃくちゃ緊張した)、その足でライターやってる丸山あかねの入院先にいった。
 丸山ってばクソ生意気な可愛気のない女だ。会うたびにムカムカする。だが、そんな女でも一応は友達じゃん。番組でいただいた高そうな花を届けてあげたい、と思った。
 なぜかって? たくさん病室に花籠が置かれていたら、
 「こいつ、けっこうまわりから大切にされてやんの」
 と医者がビビるに決まってる。ほんで舐めたような診療はしない気がするんだよねー。
 しかし、そんなあたしの優しさを裏切るかのごとく、丸山の病室は花籠でいっぱいだった。新たにあたしが持っていった四つの花籠が入りきらないほどだ。
 しかも、丸山がこういった。
 「あっ、その花ってテレビであんたが貰ったやつ。セコイね、あんた」
 当ったり前じゃん。なんであたしが自腹を切って、丸山に花を買わねばいかんのじゃー。
 じつは、あたしが『笑っていいとも!』出演の際にいただいた祝い花、あれはマネージャーがあたしの仕事先に連絡をし、催促して送ってもらったもんであった。十分かそこらの見栄のために、無駄なお金を使わせて悪かったかしら。会社の経費を使える人にだけ連絡したっていってたから、いっか。
 それに、あたしは女で子持ちじゃん。仕事先の人に接待してもらうことってあまりない。接待費で銀座のクラブにいったり、ソープにいったり、そういう作家に比べりゃ安いかもなぁ。
 そうそう、丸山の病室の花も仕事先から送られたものばっかだった。見栄っ張りなあいつも自分で催促したクサいよ。

2004 03 12 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< はじめまして >

 はじめまして。2月27日で逆めでたく三十四歳になったムロイです。雑誌などではとてもじゃないけど書けないことを、ちょろちょろと書いていくつもりです。よろしかったらおつき合いください。
 雑誌などではとても書けないこと……それは自分について。いや〜、書いちゃってるんだけどさ。これでもずいぶんセーブしているつもり。とにかくあたしったらものすごい自分好き。それはもう病的なほど。
 よく憶えていないんだけどさ、先日友達と飲みに行き、酔っぱらってこういったみたいだもの。
 「さあ、そろそろあたしについて、みんなで大いに語ろうではありませんか!」
 ……ブーイングの嵐だったらしい。当たり前だよな。この話を聞き、「やだ、あいつったら可愛いじゃない」と思ったのはあたしだけ。
 えっ、なんでそう思うの理解できないって? まあ、いいじゃあないですか。

2004 03 05 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック