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< 憎い神林 >

 5月31日 午前7時
 
 水曜は大阪出張の日。
 向こうへは三時に着けばいいので、ゆっくり起きてもかまわない。
 しかし、そうもいってはいられない。出かける前に二本原稿を書かねばならないからだ。
 昨夜の酒が残っていて、少しだるい。
 目を覚ますため、熱い風呂に入る。汗が焼酎の匂いだよ。
 お腹がぐりぐりと痛むのは、酒のせいだけじゃなく、夕飯に食べた激辛ラーメンの副作用かもしれない。
 体調は良いとはいえない。けれど、早起きして仕事をしなくちゃならない。非常に切ない。
 ところで、昨晩一緒に酒を飲んだ秘書の神林は、まだ寝床の中にいる。
 あたしが六時起きをして泣きながら原稿を書いている間、やつは布団にくるまれて幸せな夢をみている。
 なんだか憎い。
 そういえば昨晩、酒盛りをしてしまった理由は神林にあった。
 仕事を終えたあたしと神林は、最近通いつめているラーメン屋へ夕飯を食べにいった。向かい合わせでテーブルにつく。
 そのときあたしは気づいてしまった。神林があたしのお気に入りのトレーナーを着ていることに。
 あたしはいった。神林の胸をみて。
「あんた、それ……」
 神林はトレーナーを引っ張り、
「ああ、これ? 引っ越しの作業するのに服が汚れると不味いから借りたんだ」
「それ、あたしのお気に入りなんだけど」
「え? こんなボロいのが?」
「わざとそういう加工してあるんだ。高いんだ。いやだ、胸にプリントされてる寅の顔が、楕円に伸びてる」
「伸びてねぇよ。もともと楕円の顔の寅だった」
「違う。おまえがデブだから伸びた」
「ケッ。うるせぇな。どうでもいいじゃん、そんなこと」
「あたしはおまえのそういうところが我慢ならない」
 ラーメン屋での話はそこまでで終わった。しかし、事務所に戻ってからもあたしはネチネチと神林に絡みつづけた。神林の不遜な態度にむかついて。すでにラーメン屋で飲んでいたからね。
「それとこの際だからいってしまうが、うちのウォシュレットは使わんように。たまに便器の奥が濡れているから、おまえがうちのウォシュレットを使っているのはバレている」
「はあ? 事務所でウンコしちゃいけないってか?」
「ウンコはいい。しかし、ウォシュレットはいかん。あれは個人で使うものなんだ。あたしの考えではそうだ。水圧で落ちた残りカスがシャワーの先についていたらどうするよ? うちのウォシュレットはあたしと……そうね、佑歌までだ、使っていいのは」
「意味がわからん」
「歯ブラシを誰かとまわして使うのなんて、いやだろ」
「ウォシュレットと歯ブラシを一緒にされてもね」
 神林はふふんと笑った。ああ、むかつく。
「あれは、マイ・ウォシュレットなの!」
 最後は大声になった。大声で怒鳴ったら、神林も大声で怒鳴りかえしてきた。お互いにストレス発散か。
 収集がつかなくなり、ライターの高崎を喧嘩のジャッジ役に呼んだ。
 そして、飲み会になった。翌日、早起きして原稿を書かなきゃならないっつーのに。
 ……と、ここまで書いて、一時間が経った。神林が目覚める様子はない。微塵もない。
 やたらとでかい声で、寝言をいった。
「社長、いってらっしゃい!」
 憎い。マジで。
 
 

2006 05 31 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 苦しい引っ越しと幸せ >

 5月22日 午前3時
 
 新しいマンションへの引っ越しは六月三十日に決まった。
 間取りから水まわりまですべて自分好みに改装したので、思っていたより時間がかかってしまうみたいだ。
 引っ越しセンターからもらった段ボールに、細々としたものを少しずつ詰めていっている。
 少ずつでも作業をしているはずなのに、ぜんぜん進まないのは、明らかに物が増えているからだろう。
 たとえば可愛い食器が目に付くと、つい買いたくなってしまう。部屋に合う素敵なガウンを探したくなる。リネン類だって新しいものに替えたい。開けていないデパートの紙袋が確実に増えている。
 とうとう秘書の神林から叱られた。
「引っ越しの期日が近づいてきているのに。やる気、あんのか!」
 ……やる気はある。でも、できない。引っ越し作業、それはあたしが最も苦手なことだろう。
 今、考えていることは、断った単発の仕事をやっぱりやらせてもらうことにして、その分のギャラでバイトを雇ったらどうかということ。
 そうなのだ。もう心の中では、引っ越し作業を放棄している。
 そういえば家政婦さんを雇ったとき、まわりのみんなから、
「家政婦さんを雇う費用のぶん仕事を減らしたらいいのに。なんのために働いてるんだか」
 というようなことをいわれた。
 そういうことじゃないんだけどね。
 仕方ないじゃん。ほんとうに、本気で、片づけが苦手なの。
 片づけをしなきゃと考えるだけで、体調が悪くなる。
 なら、元気に仕事をしていたほうがいい。片づけを一時間するぐらいなら、仕事を五時間していたほうがマシだ。
 
 
 話は変わって。
 すっごい発見をしちゃった。
 といっても、普通はみんな知っていることなのかもしれない。あたしだけが知らなかったのかも。
 恋愛って心の侵略試合だと思っていたけど、どうも違うみたいだ。
 相手が試合を望んでいなくて、ただ仲良くしたい、そういう人であれば、一人で槍を持って立っているのが馬鹿らしくなる。
 あたしは馬鹿らしくなったもの。むちゃくちゃ戦闘態勢でいる自分を、とても格好悪く思った。
 駆け引きなく好きだといってもらえることが、こんなに幸せなことだったとは。

2006 05 22 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 馬鹿になったか >

5月15日 14時


 こうしてパソコンに向かっていると、タラ〜と鼻水が垂れてくる。
 ほんとに鼻水だよな。脳みそが溶けて鼻の穴から垂れてきているんじゃないよな。
 昨日は朝の五時半まで飲んだからね。夕方の八時から朝の五時半までだらだらと飲みつづけた。
 深酒した翌日はいつだって後悔する。
 馬鹿になった気がするんだもん。
 いや、絶対に馬鹿になっている。脳みその皺、三、四本は消えただろう。
 中央公論から出す本のゲラを読まなきゃならないのに、文字を目で追えない。自分で書いた漢字が読めない。切ない。
 ふうっとため息をつくと、机の向かいに座っている秘書の神林も真似した。
 やつがいう。
「昨日、休みだったから、昼間の十二時から夜の九時まで飲んじゃった。辛い」
「あたしも辛い。あたしは夜の八時から朝の五時半まで」
「……馬鹿みたいに酒を飲むのは、もう止す」
「あたしも、あたしも今、おなじことを考えていた」
 じつは昨日はデートだった。二件目まではどんな話をしてどんな雰囲気だったか覚えている。けど、それから先の記憶がない。
 意識がぶっ飛ぶと、気持ち悪くもなったりもしない。そして、いつまでもいつまでもしつこく酒を飲みつづけることができてしまったりする。
 神林がいう。
「酒の話はやめろ。聞いているだけで気持ちが悪くなってくる」
「じゃあ、肝心のデートの話をするよ」
 しかし、いくら首を捻っても、ぜんぜんなんにも思い出せない。
「マジで?」と神林。
「うん」
「なんにも?」
「う〜ん。可愛いっていっぱいいわれた気がする。綺麗だともたくさんいってもらった気が。あんなに誉めるってことは、きっと、すごいあたしが好みなんだね。ビックリするぐらいタイプな女なんじゃないか」
「……でも、相手も室井につき合って大量の酒を飲んだんだろ。酔ってたんだろ」
 そうでした、そうでした。
 神林以外の人間にとって、あたしの酒につき合うということは拷問に近い。てことは、やっぱり彼はあたしをとっても好きなのか。いやいや、ひょっとして、いつもの癖で脅してしまったのかもしれん。とにかくぜんぜん覚えていないのじゃー!
 
 
 ノッポのおじさん、イラスト届きました。さっそく実家の居間に飾ります。ありがとう。
 
 スポンタ、一人でもイヤな思いをした人がいるのは忍びないから、せっかくあなたのやり方で、あなたにスポットライトを当ててやったのに。無視するってどういうことじゃ。
 もうあなたに関わるのは辞める。いちいち不快だから。
 
 
 

2006 05 15 [お酒] | 固定リンク | トラックバック

< スポンタ通信へ >

 5月11日
 
 スポンタ通信へ。
 はしたないと書かれて厭なのは、自分とおなじくと書かれたからだ。あたしははしたない人間だけれど、おまえみたいなはしたなさとは全然違う。一緒にするな。
 性別のためかキャラクターのためかと書いているけど、おまえは差別主義者か。
 自己肯定しっぱなしなのは自分だろ。よーく、胸に手を当てて考えてみなよ。言葉を巧みに操つってるつもりになって、逃げるんじゃないよ。
 一見、小難しそうなことをいってるけど、結局は「僕ちゃんをもっと認めてよ。見てよ」ってことなんじゃないの。
 正直に自分の感情を晒せなくて、なにがプロの物書きか。
 小賢しいわ。

追記

 座持ちの良さであたしが生きてきたってどういうこと?
 悪いけど康さんのことについても、あたしは一度も仕事に利用したことはない。というか、まわりの人たちに「ダーティー」なイメージがつくから仲良いってことをいうなっていわれてるぐらいなんだ。
 あたしのまわりの誰かに聞いてみなよ。あたしがそういう真似、したことがあるかって。
本業の作家稼業にしても、文壇政治なんちゅうもんとは無縁なんだよ、編集者や評論家ともほとんど付き合わないから「付き合いの悪い作家」で通ってるんじゃ。テレビにしてもレギュラー番組のプロデューサーなんかと飯もほとんど食わない。
何も知らないくせに、 貧困でステレオタイプな想像力で、物を書くんじゃない。それでもプロか?
  あんたってほんと、差別主義ね。
  あたしが女だからそう思うんだろ。
ほんと侮辱もいいとこだよ。
 謝罪しろよ、きちんと。

2006 05 11 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 飲み会報告 >

 5月8日 23時。
 
 イベントに来てくれたみんな、ありがとう。お疲れさま。
 いつも読んでいるブログを書いている人のお顔が拝見でき、楽しかった。
【わたし馬鹿よねぇ~】のお腹の中身も見れたしな。シュンくん、可愛いかった。
【もちゃこ】は完璧な妹キャラね。
 あ、妹キャラで思い出した。じつはさ、【えみっちぃ】って、あたしの妹分のホステス、京子という女に顔がそっくり。京子も呼べばよかったよ。一度、ぜひ会わせたい。
 いやあ、楽しかった。面白いよね。ブログ読んでてみんなの性格とかキャラクターとかある程度わかってるじゃん。で、そこに顔があると。
 もっといっぱい話したかったね。壇上から降りて、座席をまわればよかったな。みんなシャイだからさ。最後の一時間くらいで気づいて後悔した。
 ま、あたしもおんなじなんだけどね。初対面の人と話すとき、とても緊張する。といっても、あたしの場合、酒を飲むと緊張が持続しないから。ああ、もっと機転を利かせばよかった。後悔、後悔。
 ……と多少の反省はあるものの、あたしはすげぇ楽しかったの。酒飲んで馬鹿騒ぎして。
 身体の調子が思わしくないといっていた庚さんにも久しぶりに会えたしね。庚さん、足の指を骨折してるのに駆けつけてくれたんだよ。
 仕切が悪いと一部の方から批判されてしまったけど、許せよぉ。仕切なんてしたことがないんだからさ。
 場所を押さえて、価格設定して、みんなにそれを伝えて……っていうところまではこっちでやったけど、その後のことはあまり考えてなかった。
 打ち上げパーティー。あたしも参加者の一人という気分だったの。だって、そうだろ。
 ところで、【スポンタ通信】、あたしはあなたになぜ責められなきゃならないのかわからない。マスちゃんが先に怒っちゃったから、いおうかどうか迷ったけど。
 なんであたしが怠慢なんだ。
 あの本はみんなで作った本。あたしはその中のイチメンバーとして、とても頑張ったと思うけど。
 出版社をまわって条件や部数を聞いてきたり、編集の仕事もしたり、宣伝させてもらうのに頭を下げたり。それは自分のためだけじゃないからできた。自分の本でここまでしたことはない。
 書いて終わりというのじゃなく、愛と情熱をこめ働きまくった。誉めてもらいたいぐらいだよ。
 肝心の本の話をもっとしろといわれてもね、自分らの本を自画自賛し合うわけ? キモいだろ、そんなこと。惜しくも落選してしまった人だっているわけだし。
 友人達が壇上にあがって話をしたことにも文句があるみたいだけど、友人達はあたしがよくブログに書いている人間で、あの場でみんなが知ってて、でもってマイクの前で話をしてくれたことにあたしは感謝しているよ。
 友人達だって照れ屋だしシャイなの。前に出てしゃべるなんてこと、普通はしてないんだから。けど、よくやってくれたと思う。
 編集のオリモさんだって、そうよ。打ち上げの費用、オリモッチが相当寄付してくれているんだよ。会社から叱られるんじゃないかと心配になるぐらいに。
 自分の息子でも男でも、ましてファンでもないというあなたに、過剰な期待をされても困る。
 批判する前に、まず自分と会話してみなよ。関わってしまった手前、サービスで少しだけ期待に応えるけれど、あなたに足りないのはそこだもん。
 なぜあたしがつまずいてしまったと思う? あたしはなんであなたに哀れんでもらわなきゃならないの。おまえは神か。不愉快だ。
 あたしからいわせたら、はしたないのはあんた。あたしを仲間に引き込むのはやめてくれる。
 ……でもでも、【スーパードリーマー】には責められっかもなぁ。責められても仕方ないなぁ。
 翌日、秘書の神林から聞いたんだけど、マネージャーの阿部公、大変失礼だったんだって? 
 あいつ、酒乱だから「飲むな」といいたかったんだけど、仕事でついてきていたわけじゃなかったし絶対命令まではできなかった。
 膝に座られた女性の方もいたんだとか。見たって人がいるんだけど、それはほんとう?
 教育がなってなくてゴメン。そんなに馬鹿だとは思ってなかった。けどね、例の件は酔っていてもちゃんと覚えてますから。
 例の件については、ずうっと考えていたんだよ。どうしたらいいのかね、と。
 ほかにも失礼のあった方はいらっしゃったかしら。スポンタのようにいってくれた方が有り難い。さっぱりするじゃん。
 それにしても飲み会なんて簡単にできるだろうと思ってたけど、考えが甘かったかね。せっかく参加してくれたのに厭な気分になった人がいるならすまん。
 でも、あたしは楽しかったんだよ。ほんとうに。
 今度は誰かが開く飲み会に、イチ参加者として参加しよ。そうしよう、そうしよう。
 
 
 
【お知らせ】

 詳しい話はまだ聞いてないんだけど、かっちょえぇ女性誌から、次作はうちの雑誌でも協力したいというオファーが来てんぞ。
 ……勝った! みんな、勝ったわよぉ。

 
 
 

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< 飲むぞーっ! >

5月1日 午後一時
 
 みんな、ゴールデンウィーク、楽しんでいるかい? なんでも今年のゴールデンウィークはここ数年の中で、いちばん海外に出る人が多いんだとか。
 ま、あたしには関係ない話だな。
 原稿の締め切りが9日に集中しているでやんの。編集様が長期休暇を取るために。
 くそー。尻が痛い。もう何時間机に向かっているんだか。
 7日の飲み会だけが楽しみじゃ。
 飲み会、このブログに書いたあたしの友達いっぱい呼んだから。ぎゃあぎゃあみんなで話をする楽しい会にしようね。
 飲むぞ、飲むぞ、飲むぞーっ!

2006 05 01 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック