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< いるんだね幽霊は >

 トラバありがとう。こんなに多くの人が怖い目にあったことがあるんだもの、いるんだね幽霊は。
 テレビや雑誌でよく、「幽霊なんていない」といっている人がいるじゃん。大槻教授とか。大槻さんは好きだけど、あたしはその意見には首を傾げるね。
 だって、幽霊がいないという証明は難しいでしょうが。
 そもそも幽霊を見た人は、たまたまその場所その時間に見えたんでしょうよ。けど幽霊がいないという人は、どうやって証明すんのさ。
 たとえば、傷害人事件。推定犯行時刻はわかりません。Aという男が疑われているとする。
 Aという男が被害者を刺す瞬間を見たという人は、Aが犯人だと断定できるわな。けどAが犯人でないといいはる人は、ずうっとAを見張っていた人ってことになるじゃん。
 幽霊の目撃談に推定犯行時刻はないんだよ。たまたま見えたという言い訳は通用するけど、たまたま見えなかったというのは、どうよ。霊が存在しないという言い訳にはならないじゃないか?
 ……って、駄目? ぜんぜん説得力がない、この意見?
 霊がいるかいないか。酒を飲んでいたこともあって、友達と激しく言い争ってしまった。
 よく考えれば馬鹿らしい。ちゅーか、正しい酔っぱらいだな、どちらとも。
 ちなみに、友達の意見はこうだった。
「死んだ人が幽霊になるなんて。なら、この世は幽霊だらけってことか。虫も魚も、霊になるのかよ。ああん?」
 最後の「ああん?」が憎らしい。それにしてもありきたりな意見である。こういうときは、堂々として返すに限る。あたしは胸を張って答えた。
「ああ、そうさ。虫も魚も霊になる。だが、百万個の命が失われ、そのうち霊になってこの世に現れる率は、1・29」
 ま、数字は適当だな。喧嘩をするときは具体的に数字をあげて答えろって、なんかの週刊誌で読んだから従ったまでだ。
 ついでに幽霊に会ったという話も即興でしてやった。青山墓地バージョンと、中野の居酒屋バージョンと、茅ヶ崎の海バージョンと、熱海の温泉バージョンだ。けっこう上手に作れた。一応プロだから、あたし。
 あたしのこういうところが、友達は「詐欺師のようで信用できない」といった。あたしもそいつの意固地でつまらないところを、以前から大人としてどうよと思っていた。
 なーんだ、お互いに嫌い合っているのに、友達だと思いこんでいたみたいね、無理してつき合っていたみたい、と意見が合ったところでその日は仲良く飲み直した。めでたし、めでたし……ではないの。
 あたしにはもう一つ、大事な説得材料があったのだった。忘れてた、忘れてた。
「これが自分だ」と思っている顔は、整形でいくらでも変えられるよね。ってことは、自分ってのは姿形じゃなく、中身だってことじゃない。
 身体である入れ物が壊れたとき、中身はどうなるのか? 入れ物と中身は一体じゃない、別物だとあたしは考える。ということは、入れ物を無くした霊ってのがあってもおかしくないよなぁ
 あたしが思うに、魂と身体はガンダムに近い。魂がアムロで、身体がモビルスーツだな。
 ほら、鏡を使うと、自分の顔が見えるじゃん。でも、自分では自分の顔が直接見えない。……この説も説得力がないかしら。
 信じる人は救われる。いや、この件に関しては救われたくないのだけど。救われるってことは、霊を目撃するってことじゃんねぇ。もしかしてことわざの使い方、間違っているだけか。
 
 追伸、霊のこととは関係ないけれど。
 
 MOONさん
 へその緒をどうして取って置くのか。へその緒は大病に効くという説があるけど、そりゃ、嘘だとあたしは睨んでいます。あんな黴臭いゴミのようなもの。死ぬほどの病気をしたとき、薬として煎じて飲めっていわれてるけどさ。
 その噂は眉唾だね。「死ぬ直前には、腹を痛めておまえのことを産んでやった、この母を思い出せ」、という母親のエゴから産まれた言い伝えだとあたしは思う。
 
 メルビンさん
 女だって男のこと、おなじように思っています。あたしはつねづね人間の男と女、マルチーズとヨークシャクテリアぐらいの違いがある気がしている。
 そうそう、最近、涙を見せた方が得だということに気づいた男が増えたようですね。『冬のソナタ』、サンヒョクの影響でしょう。
 
 Mt・EGEさん
 去年読んで、死ぬほど怖かったお勧めの本があります。平山夢明著、『東京伝説』。狂った人の話を集めたものです。眠れなくなること請け合い。もう読んだ?
 

2004 07 28 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< 怖い話しようか >

 前回、スピリチュアルカウンセラーの江原氏と霊能者の小西さんの話をした。ほら、二人が見たあたしの守護霊様が一致していたって話。
 あたしゃ、びっくりたまげたね。だけど、たまげたのはそのことだけじゃないのよ。
 今住んでいるマンションに引っ越すとき、もちろん他にも家を見にいった。あたしと母ちゃんとで。
 あたしたちがいちばん気に入ったのは、一戸建てでまあまあ広い庭がついている家だった。不動産屋が一発目に紹介してくれた家で、直感ですぐそれに決めたといっていい。日当たりが良く、部屋の間取りも使いやすそうだったから。
 しかし一応、ほかも見るだけ見てみようかなんてことも考えた。どうせ今日は新しい家の下見のため、スケジュールを空けているんだもん。
 すぐ一発目で紹介された家に決めたら、その家が相当気に入っていると不動産屋に足下見られるじゃん(マジ気に入ってたんだけど)。家賃の値下げ交渉ができなくなるじゃんか。脳みその皺の少なそうなあたしらだけど、そのぐらいの知恵はあったのね。
 で、その一戸建てを出て、不動産屋が勧めるほかの家に向かうかというとき、母ちゃんがきゅうに腰から下が痛いといいだした。「悪いけど今日はもうこれ以上、歩けそうもないわ」って。母曰わく、ナイフが突き刺ささったように痛くなったんだと。
 あたしたちは不動産屋の車に送られ当時住んでいた家に帰った。そして、「あの一戸建てに決めちまうか」という話になった。ここを出なきゃならない期日は迫っている。早く引っ越さなきゃならない。「なによりあの家気に入ったもんね」って。
 と、そんな会話を母ちゃんとしているとき、ナイスタイミングで不吉な一本の電話が。いや、間違い、ラッキーな一本の電話が。ライターやっている友人の丸山あかねからであった。
 丸山はあたしとかなり似通った種類の女である。男運がなく、バツイチ。不思議好き。その考えは独断と偏見に充ちている。思いこみも激しい。おまけに、話を自分の楽しい方向に広げる癖がある。
 あたしが家の話をすると、
「なにかあるわね。絶対になにかあった家だ。ピピッときたの。あたしにはわかる」
 そんなことをいいだした。まるで「八墓村の祟りじゃ〜」の騒ぎのよう。でも追求したら、丸山は最近、そういった映画を観たとかなんとかいっていた。馬鹿だねぇ、こいつ。あたしはいつものように、丸山の意見を右耳から左耳へ聞き流したんだが。
 その日から、母ちゃんがちゃんと歩けなくなった。足を引きずるようになった。病院へいっても、理由はさっぱりわからない。痛ぇ痛ぇとうるさい。
 あたしは丸山の意見を聞いたわけではないが(ここ重要)、江原氏と小西さんに電話をかけることにした。
 すると、二人はいった。
「そこ、殺人事件があったと思うよ」
 あたしは電話を切るやいなや、街の生き字引ともいわれる長老のもとへ走った。爺さんはいいたくなさそうに、ごにょごにょとあたしに教えてくれた。
「当時はワイドショーなんかがたくさん押しかけ大変だったんだ。息子が母親を滅多刺しにしちまったんだな」
 ええーっ、ウソーん! あたしは思い切り仰け反った。全身に嫌な汗をかいた。だって、そのお母さんは、腰から足にかけ刺され、出血多量で亡くなったらしいのだ。こ、怖いっちゅーんだよ。
 その後、江原氏と小西さんの言いつけ通り、塩と酒でお払いしたら、母ちゃんの足は治った。どんなお払いをしたか詳しく書きたいのだが、忘れちまってよく覚えてない。母ちゃんの足に塩をふりかけたんだったっけか。簡単なお払いだったとは思う。
 あたしがよく覚えているのは、そのときの丸山の騒ぎようだったりする。丸山はまるで自分の手柄のように半年以上騒いだっけ。
 幽霊も嫌だが、丸山の、
「だから、あたしがいったじゃん」
 という得意げな台詞はもっと嫌い。憎いぐらいじゃ。
 
 高校時代にあった怖い事件も書こうと思ったんだけど、また今度。っていうか、みんな、知りたい? あたしはみんなの体験した怖い話が知りたいな。
 
 

2004 07 21 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< あたしの守護霊 >

 小説の締め切りが迫っているので、息子を二泊三日で爺ちゃんと伊東のおじさんの家に遊びにいかせた。
 昨日から、一階の仕事部屋に籠もって仕事をしている。今は深夜の二時。眠いけど、寝たら負けだと思う。
 仕事もしていないのに、息子と一緒にいられない。そんな時間について、あたしはひどく罪悪感を持つ。
 あたしは子供が欲しくて息子を産んだ。離婚したくて離婚した。そして今の生活があるのだ。ここで負けたら、自分が間違っていたと認めなくてはならなくなる。それはあたしについてきた息子に悪いし、あたしは負けることが嫌いだったりする。
 どーせ、今からベッドに横になっても、怖くて眠れないに違いない。添い寝してくれる息子がいないからさ。だって、深夜二時といったらあれが出る時間ではないですか。
 えっ、あれってなんだって? あれといったら幽霊に決まってるでしょうが。
 あたしは幽霊が怖い。あそこに毛が生える年齢になってもまだ怖い。
 怖い話を聞くのは大好きなんだけど。怖い映画も、怖い小説も好きだ。そしてそれらのことは、独りでベッドに入ったとき思い出すと決まっている。
 あたしが独身時代、それほど好きでもない男と同棲をくり返していたのは、そういったデリケートな理由があるんじゃい。だらしないからという一言ではすまされないの。あたしはなによりも、夜、独りで眠るのが嫌いだ。
 出張やなんかで独りでホテルに泊まらなきゃならないときは、部屋の明かりをみーんなつけて、数珠を手首に巻いて、万全の体勢で寝ている。度数の強い酒で睡眠薬を流し込み、すぐ爆睡してしまえるような工夫もしている。
 実際の体験談が書かれている怖い話を読んだりすると、夢うつつの状態であれは現れることが多いようだ。半分眠っていたら、とっさにお経を口ずさむ余裕があるかどうか心配じゃ。
 ま、あたしは見えない人らしいのだが。と、スピリチュアルカウンセラーの江原氏や、霊能者の小西さんにいわれた。有名な二人がそうだというのだから、きっとそうなのだろう。あたしは信じる。ちゅーか、そうであるとぜひ信じたい。あれに一生会わなくてすむものなら、そのほうがいいもの。
 高校時代に一度怖い思いをしたことがあるけど、それこそ夢だったといわれればそんな気もするし。あっ、その話は後日、ね。
 霊が見えるという江原氏と小西さん。この二人を信じられるというのには、それなりの根拠がある。
 守護霊さまって信じる? あたしは守護霊さまという存在はどうかと思っていたの。つい最近まで疑っておった。
 じゃあ、なにかい? セックスしているときも、ウンコしているときも、守護霊さまっちゅーのは後ろについているんかい、とか思って。
 しかし、守護霊さまはいるのです。なぜならぜんぜん面識のない江原氏と小西さんが、あたしとはじめて会ったときおなじことをいったではないですか。
「あなたには、軍人のような格好をしたおじさんと、着物を着たお武家様の奥さんみたいな人と、父方のお婆ちゃんがついている」って。
 それでも疑り深いあたしは、さらに突っ込んだ質問をお二人にしてみました。
「それぞれどんな人相なの?」
 お二人は答えました。微妙に違う言葉での説明だったけど、いいたいことはがっちり一致しておった。
 江原氏はいった。
「軍人はもと役者をしていた人ね。オヒョイさんに似ている。お武家様の奥さんみたいな人は初井琴江に似てるかな」
 一方、小西さんは、
「軍服の人は小柄でノリがいいおじさんって感じ。着物を着ているひとはザ・姑って感じでちょっときつそうよ」
 お、おなじ霊が見えてるんかーっ。あたしが驚いたのはいうまでもありません。
 そして、二人はさらにおなじことをいいました。あたしにとってはちょいと不吉なことでした。
 オヒョイさんとザ・姑、どちらもあたしを幸せに導いてくれようとする存在なのだけど、とにかく意見が合わないらしい。どちらも強くて自分の意見を曲げたがらないらしい。そんなとき、ふと死にたくなったりするそうだ。あたしは思った。父方の婆ちゃん、頑張ってくれや。
 二人は笑ってつづける。
「でも、軍人もお武家様の奥さんも強いから、変な霊なんて寄せつけないわよ」
 よっかった、と一瞬だけ思った。が、よく考えてみれば、幽霊に会っても死にまでしない。死にたくなることがあるほうが、よっぽど怖いっちゅーの。
 
 ノリにノリって次回も心霊特集です。暑いからね。
 
 

2004 07 14 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック

< あたしの前から消えていくもの >

 これから映画の製作発表会に出る。あたしの短編小説を、廣木隆一監督が映画にしてくれるんだそうだ。
 事前に出版社の担当者から電話がかかってきて、「テレビカメラも来るかもしれないから化粧をしてきてね」といわれておった。
 で、早起きしてせっせと化粧をしたんだけど……。ファンデーションを塗るの、忘れてしまった。チークやアイシャドー、すべて完璧にほどこしてから気づいたよ。
「あら? なんかあたし顔色悪くない?」って、それもそのはず。下地のファンデ塗ってないんだもの。馬鹿だねぇ。
 最近、自分で化粧することがほとんどない。テレビに出演するときはメークさんに化粧をしてもらうし、普段はすっぴんだから。ジャージ着て化粧してたらおかしいもんね。
 あたしはもともと、化粧をする意味があんのかというぐらい下手である。流行のメークができない。勉強する気もない。
 夜の顔しか作れないの。あたしのメークは目張りがバッチリ入ったホステス使用なわけ。
 カリテという乳液のようなファンデーション、昔、売っていたでしょう? 知っている人はいるかなぁ。あれ、どうして発売されなくなったんだろう。売れないからなんだろうけど、あれが無くなってあたしは悲しい。薄付きだから斑に塗っても目立たない、メーク下手くそ女にとって貴重な一品だったのに。
 あたしが「いい!」と思ったものは、なくなってしまうことが多い。悲しい、ほんと。
 その悲しさとはもちろんぜんぜん比較にならないんだけど、あたしが好きになった人というのも突然いなくなってしまうことが多く、辛い。一生好きでいつづけようと心に決めた人なんて、そうそう滅多に現れないから。
 あたしのいちばん会いたかった人はもうこの世にいないの。白血病で何年も前にお亡くなりになって。
 ロックミュージック界の貴公子っていわれていた中川勝彦さん、覚えている人はいらっしゃいますか? 彼のレコードやCD、あたしはぜんぶ持っている。
 学歴もコネもないあたしが、なにがなんでも上京し、有名になりたいと思ったのは、単純に「人生は博打。一発当てたい」って考え90パーセント、残りの10パーセントは中川さんに会いたかったためかもしれない。
 中川さんは決して歌が上手というわけではなかった。でも、彼の声は、あたしの心の襞のあたしでさえ知らなかった細い谷間に入りこんでくる。キリキリ入りこんでくる、といったらどんな感じかわかってもらえるかな。かき氷を食べてこめかみがキッとするような。切なくて、悲しくて、ちょっとだけ痛くて、そして気持ちいい。それはなんでかと不思議だったし、その理由は彼に会えばわかるんだろうと思ってた。会いたかった。ものすごく。
 尊敬している小説家の先輩はいっぱいいる。だけど、誰を目指すかというと、ぜんぜん別ジャンルの中川さんかもしれない。彼が作った世界のようなものを、あたしは書きたいのだと思う。きっと。

2004 07 07 [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク | トラックバック